二次創作小説(紙ほか)

Re: 獄都事変−あの世とこの世を行き来 ( No.11 )
日時: 2018/02/18 09:53
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

後日談

「やぁ初任務ご苦労」
肋角肋さんは私にそう言う。
「いいえ、もったいない言葉ですよ。それに大事なことを学びました」
「ほぉ?聞かせてくれないか?」
周りには斬島さんやキリカさんなど全員が私たちを囲っていた。

「私はきっとここに来るために生まれてきたんじゃないかなって
 思いました。私はあまり人と話すことが好きではなかったけど…
 初対面なのに人一倍私に興味を持ってくれた平腹さん、剣術や
 銃の使い方を教えてくれた斬崎斬さんや佐疫さん…もちろん
 みなさんにも感謝していますよ。だから今なら言えるんです。

 ——ありがとうみんな!!」

 ■

影からその様子を二人の妖怪が見ていた。
八雲と木葉だ。
「ったく、人間は不思議な生き物だな。なんでもかんでも感謝し
 称え、きれいごとを並べる」
「でも気付いてるんだろう八雲も。彼女は現世にいる人間とは
 違うってことをさ」
「…あぁ、俺たちも獄卒達も人間じゃないから人間のことは
 分からないだが、陸野カレンのことは分かる、控えめで素直で
 だがアイツにならなんでも打ち明けられる。キリカが母なら
 アイツは騒がしい獄卒達の姉であり妹でもあるな」

八雲は楽しそうに笑う陸野を見た。

「そうだな…俺は彼女をこっちに連れてきてよかった。
 あっちじゃ彼女は謙虚すぎて友が少ない孤立した子だったから」