二次創作小説(紙ほか)

状況確認 ( No.25 )
日時: 2018/07/14 18:38
名前: 未碧 (ID: KpEq4Y5k)

クレアレネッサは重い瞼を開いた。体が妙に気怠い。周りを見渡すと、何も無かった。目がおかしくなりそうな程終わりの見えない白い空間が広がっている。

しかしよく見ると、所々に黒い霧が漂っている。瞬時に夜中の拷問の様な記憶がクレアレネッサを襲った。

思わずよろめいたクレアレネッサは空に手を伸ばそうとした。すると、音もなく白い壁が現れる。それを合図に何故か完全に記憶を取り戻す。

まず、懐中時計を確かめる。7時38分12秒。少々特殊な事情があったとしても、これでは朝食どころか授業にも遅れてしまう。それにルームメイトへの隠蔽を後で考える必要もある。

次に、場所。ここは必要の部屋。思い描いた物は大抵出現するが、部屋から持ち出す事は出来ない。

今は完全にクレアレネッサの姿だ。教員ならまだしも生徒に見られれば厄介な事になるけど、変装に必要な道具は持って来る事が出来なかった。変身術を使えば確実に酔うが、仕方ない。

そして最後の問題は、クレアレネッサは吸血鬼だと言う事だった。