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二次創作小説(紙ほか)
- プロローグ ( No.1 )
- 日時: 2018/04/05 16:22
- 名前: マスカット (ID: eD.ykjg8)
渓谷に自然に出来た横穴の中、一人の少女と老けた雰囲気の女性が一本の杖を見ていた。
女性が言葉を紡ぎ、少女は身動きもせず杖を見る。女性が杖を捧げるように持つと、杖の前にあった大鍋に満たされた水が生き物のように波打つ。
少女は大鍋の水が波打つのをやめるまで、目を離さなかった。
また、とある古城では長い髭の老人と一匹の猫が頭を悩ませていた。老人は長い羊皮紙を掴み上げ、何かを探している。
老人の傍らにある古めかしい帽子の裂け目が動く。老人はその話す帽子の声に耳を傾けた。そのまま難しい顔で封筒と便箋を取り出す。
老人を見守っていた猫が身動きした。そのまま、猫が座っていた場所には厳格そうな老婆が立っている。老婆は何かが書かれた封筒と便箋を受け取ると、自身の執務室で手紙を書き始めた。
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