二次創作小説(紙ほか)
- ホグワーツside 怪しげな少女達 ( No.5 )
- 日時: 2018/04/11 18:14
- 名前: アプフェルシュトゥーデル (ID: eD.ykjg8)
いつも通りの煩い組み分けの後、エルナはスリザリンの席でダフネと話していた。
「マルフォイの言っていたのは三大魔法学校対抗試合ね?」
ダフネは口を丁寧にナプキンで拭くと答える。
「ええ、そうですわ。ただし、今回は特別で新しく東洋から四校目の魔法学校が交流に参加するそうですから。どんな学校なのか、気になります。」
わざわざ東洋から来る学校とは面白そうね。
アップルクランブルを楽しんだ後、楽しんでいる様ないけ好かない表情のダンブルドアが話し始めた。
「さて、食べ終わった後で聞いてほしい事がある。まずは、一部の生徒達にとって残念なお知らせなのじゃが。今年のクィディッチの試合は全て取りやめとなった。」
グリフィンドールから下品な悪態が出ている。全く、もう少しは慎めばいいのに。そんなに悪い知らせなの?
ハーマイオニーと私にとっては良い知らせとなったけれど。これで応援練習なんかの煩わしい連中に構わず読書ができるもの。
スリザリンの団結精神は誇るべきことだけれど、クィディッチの応援練習が多すぎてゆっくり試験勉強もできやしない。純血の多いスリザリン生は多少さぼっても英才教育のおかげで点数をキープできるけれど。マグル生まれはそうはいかないもの。
「代わりと言っては何じゃが、今年、このホグワーツで前代未聞の四大魔法学校対抗試合が開かれる。フランス、イギリス、ドイツの他に日本からも魔法学校が参加することになった。」
「ご冗談でしょう!」
「とうとう校長も呆けたか。」
ロナルド・ウィーズリーの兄が煩い。私もダンブルドアのハリー・ポッター贔屓は気に入らないけれど、面と向かって悪口を言うのは無礼なだけ。
「まだ呆けておらんよ。今年、確かに試合は開催されるのじゃ。」
その時、フラッシュボムの様な雷が大広間の魔法の夜空に落ちた。煩い。本当に、綺麗な夜空を映すのなら折角魔法で作り出したのだから雷まで再現しなくても良いのに。
一瞬で静まりかえった大広間の扉がバンッと音を立てて開いた。
コツ、と義足の音がする。この男の名前は知ってる。アラスター・ムーディ。通称、マッド・アイ・ムーディ。
物を透視できる義眼に義足を引きずり、顔のパーツを幾つか失った狂った闇払い。アズカバンの囚人の半分はこの男が埋めたという逸話さえ有るほど凄腕らしいけれど、今は隠居中。
「紹介する。今年、闇の魔術に対する防衛術を担当されるアラスター・ムーディ先生じゃ。」
まばらな拍手が送られたムーディ先生はぎょろりと義眼が動いて、ハリー・ポッターを見た。どの先生もいつもハリーばかり。
エルナは嫉妬気味の感情を抱きながら地下牢の寮に入って行った。