二次創作小説(紙ほか)

Re: 進撃の巨人 もう一人の人物 ( No.15 )
日時: 2018/04/29 08:02
名前: けんぬん (ID: Do1fG5Tg)
プロフ: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=12230

  >>13の続きです。

 街の人々が話をしている声がする。
「5年前は大変だったが、いまは安心ね。兵隊さんも守ってくれるし」
 そんなことを話している人たちがいる。しかし、
「やれやれ。ただでさえ生活が苦しいのに、兵隊なんか無駄飯食いだぜ」そんな声も聞こえた。

Re: 進撃の巨人 もう一人の人物 ( No.16 )
日時: 2018/05/01 18:35
名前: けんぬん (ID: Do1fG5Tg)
プロフ: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=12230

 フランツとハンナは、中のいい恋人同士だ。今日もふたりで寄りそいながら歩いている。
 訓練所でも有名な公認カップルというやつで「バカ夫婦」なんて、あだ名が付けられていた。
「いやー、夫婦みたいだなんてそんな! 気が早いよ!」
「お似合い夫婦だなんて、恥ずかしいっ!」
 別にそんなことまで言っていないのに、ふたりして顔を赤くしている。こっちのほうが恥ずかしい。
 いつもの調子だった。きっとふたりとも同じ兵団を希望するだろう。訓練中はときどきうっとうしいと思ったが、もうすぐこのイチャイチャぶりを見られなくなると思うと、少々寂しくもある。

Re: 進撃の巨人 もう一人の人物 ( No.17 )
日時: 2018/05/03 15:43
名前: けんぬん (ID: Do1fG5Tg)
プロフ: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=12230

「ようっ。お前は、どこの兵団にいくか決めたか?」エレンは言った。
「オレはもちろん調査兵団を希望するぞ。巨人どもを駆逐してやるんだ!」
 熱い口調で息巻いている。そういえば訓練所でもエレンはずっとこんな調子だった。
「おっと、そうだ。今日も当直があるから忘れるなよ。時間が来たら『外壁』まで来るんだぞ」
 そんなことも言った。「まあ、最後の休暇みたいなものだから、オレも少しは市内をぶらつくけど……お前も、いつまでも遊んでたりするなよ!」