二次創作小説(紙ほか)
- Re: オリジナル王様ゲーム ( No.1 )
- 日時: 2018/05/20 09:48
- 名前: デルタ (ID: w3bYEGlY)
生徒名簿
1.赤井 拓斗(あかい たくと) 男
2.天野 真莉(あまの まり) 女
3.市川 涼一(いちかわ りょういち) 男
4.岩崎 美優(いわさき みゆ) 女
5.岡島 千春(おかじま ちはる) 女
6.小倉 信次(おぐら しんじ) 男
7.片岡 由希斗(かたおか ゆきと) 男
8.神田 凛(かんだ りん) 女
9.木下 怜香(きのした れいか) 女
10.黒崎 政志(くろさき まさし) 男
11.古賀 秀吾(こが しゅうご) 男
12.佐伯 菜々(さえき なな) 女
13.佐藤 豊(さとう ゆたか) 男
14.志田 瑞希(しだ みずき) 女
15.妹尾 夏海(せお なつみ) 女
16.滝川 和樹(たきがわ かずき) 男
17.津田 大輝(つだ だいき) 男
18.藤堂 彩音(とうどう あやね) 女
19.中田 祐司(なかた ゆうじ) 男
20.永原 麻央(ながはら まお) 女
21.新田 梓(にった あずさ) 女
22.濱田 圭輔(はまだ けいすけ) 男
23.東山 明弘(ひがしやま あきひろ) 男
24.藤野 早枝(ふじの さえ) 女
25.本田 猛(ほんだ たける) 男
26.松下 智香(まつした ともか) 女
27.三浦 渚(みうら なぎさ) 女
28.宮内 聡史(みやうち さとし) 男
29.村田 海斗(むらた かいと) 男
30.八木 灯里(やぎ あかり) 女
31.山崎 康太郎(やまざき こうたろう) 男
32.冷泉 比奈(れいぜい ひな) 女
- Re: オリジナル王様ゲーム ( No.2 )
- 日時: 2018/05/20 19:53
- 名前: デルタ (ID: w3bYEGlY)
5月20日午後11時58分
「よし、あとこの問題だけだ・・・」
俺、黒崎政志は英語の宿題をやっていた。今回はわかる問題が多かったので意外とすぐに解けた。
「よし!終わった!」
俺が英語の宿題を終えて寝ようとしたその時、スマホのライン通知音が鳴った。
「なんだよ、こんな時に・・・」
呆れながら俺はそれを見た。
【これはあなたのクラス全員で行なってもらう王様ゲームです。24時間以内に絶対に従ってください。※途中棄権は認められません。命令1:出席番号7番 片岡由希斗、出席番号15番妹尾夏海はキスをする。】
これを書いた人の名前を見ると、『王様』と書かれていた。
「くだらないな。」
そう言って、俺は眠りについた。
- Re: オリジナル王様ゲーム ( No.3 )
- 日時: 2018/05/24 16:42
- 名前: デルタ (ID: G1aoRKsm)
5月21日午前8時30分
翌朝、俺はいつも通りに学校に行った。昨日の王様からの通知も気になった。
すると、俺のクラスである1年3組が騒がしくなっていた。
教室に入ると人だかりができていた。
「・・・何やってんだ?」
「おぉ!政志じゃないか!」
そう答えたのは、俺の親友の滝川和樹だった。
「昨日王様から命令が来ただろ?それをやらせてるんだよ!」
和樹はニカッと笑った。
よく見たら、由希斗と夏海を囲んでみんなが何やらからかうような口調で言っている。
「おい由希斗、キスしろよ〜。」
明弘が由希斗をからかう。
「う、うるさいな!なんで僕がこんな目に・・・」
「お前男らしくねえな〜。妹尾ちゃんも待ってるぞ?」
「わ、私はその・・・」
気がつけば、みんなはキスコールをしていた。
由希斗は顔が赤くなって、ついに夏海にキスをした。
「ひゅーひゅー!熱いねえ!」
「バカ!お前らがキスしろって言ったからだろ!」
由希斗は明弘の頭を叩いた。
「痛っ!なんで俺だけなんだよ・・・」
「いや、明弘が1番の原因だから・・・」
由希斗は呆れながら明弘にツッコミを入れた。
するとグループラインに通知が来た。それは、王様からの返信だった。
【服従確認】
「これって、2人がキスしたからこの通知が来たんじゃないか?」
「なるほどな・・・」
「明日も来ねえかな〜。王様からの命令!」
明弘は楽しそうに言った。
しかし、俺は王様が誰なのか不思議に思った。
- Re: オリジナル王様ゲーム ( No.4 )
- 日時: 2018/06/02 09:17
- 名前: デルタ (ID: w3bYEGlY)
5月21日午後11時59分
また王様からの命令が来るのか?
そう思いながら俺は宿題を終わらせていた。
「よし!宿題終わった!」
そう言った瞬間、スマホのライン通知音が鳴った。
「またか・・・」
俺はそう呟いてライン通知を見た。
【これはあなたのクラス全員で行ってもらう王様ゲームです。24時間以内に絶対に従ってください。※途中棄権は認められません。命令2:出席番号23番東山明弘は出席番号14番志田瑞希の足を舐める。】
やっぱり王様からの命令だったか。
しかも今度は学校で由希斗と夏海のキスを1番煽った明弘が指名されている。
これは明日、教室がどのようになっていたか楽しみだったような気がした。
- Re: オリジナル王様ゲーム ( No.5 )
- 日時: 2018/06/07 16:01
- 名前: デルタ (ID: kXLxxwrM)
5月22日午前8時27分
今日はいつもより少し早めに家を出た。特に深い意味はないが。
学校に着くと、今日も俺の教室はやたら騒がしかった。
「今日も王様ゲームか?」
俺が聞くと和樹が答えた。
「そうだ!今日も王様ゲームで盛り上がってるらしいぞ!」
俺は背伸びして向こうを見た。
今度はみんなが瑞希と明弘を囲んでいた。
「おい明弘、男らしくいけよ〜。」
「そうだ!昨日僕を1番からかった分ちゃんとやれよ!」
明弘と仲が良い猛と昨日明弘にからかわれた由希斗は明弘をからかっていた。
「う、うっせーな・・・舐めればいいんだろ!」
明弘は半分ヤケになっていた。
恥ずかしがる瑞希に明弘はこう言った。
「早く足を出せよ。」
「う、うん・・・」
明弘は軽く瑞希の足を舐めた。
だが、王様からの通知はなかった。
「おい明弘、ちゃんと舐めろよ〜。王様からの通知が来てないんだからさ。」
「わ、わかったよ!」
明弘は瑞希の足を舐めた。
瑞希はすぐに彼女と仲が良い梓のところに行った。
すると、みんなのラインに通知が来た。
【服従確認】
やはり、これはイタズラであろうか。
王様ゲームの事が気になりつつも、俺は学校で授業を受けた。
- Re: オリジナル王様ゲーム ( No.6 )
- 日時: 2018/06/07 16:18
- 名前: デルタ (ID: kXLxxwrM)
5月22日午後11時55分
今日は早めに宿題を終わらせた。
なんと言っても、今日出された宿題は1つだけだったからである。
俺はそれをすぐさま終わらせた。
「さて、眠くなるまで漫画でも読むか・・・」
俺は今日の放課後に買ったばかりの漫画を手に取った。
やはり、漫画というものは面白い。
そう思いながら俺が漫画を読んでるとラインの通知音が来た。
「なんだよ、いいところで・・・」
若干イラつきながらも、ラインを見た。
王様からの通知だと思ったら、俺の予想通り王様からだった。
【これはあなたのクラス全員で行ってもらう王様ゲームです。24時間以内に絶対に従ってください。※途中棄権は認められません。命令3:出席番号23番東山明弘は出席番号5番岡島千春の胸を触る。】
「はぁ・・・」
なんというか、変な命令ばかりだと俺は思った。
だって今までキスとか足を舐めるといった命令だぜ?それで今回は胸を触るという命令だよ。
王様はどういう神経をしているんだ?
そう思いつつ、俺は眠りについた。
- Re: オリジナル王様ゲーム ( No.7 )
- 日時: 2018/07/06 13:27
- 名前: デルタ (ID: w3bYEGlY)
1ヶ月ほど更新してなくてすいません!
5月23日午前8時20分
俺はいつも通り学校へ行った。
「よう!政志!」
「おはよう、和樹。」
登校の途中で和樹と会った。
そして和樹と学校に着いた。
教室に入ると、何人か人がいた。
その中には嬉しそうにしている明弘がいた。
「明弘、嬉しそうだな。」
「そりゃそうだ!だって千春のEカップを触れるんだぜ?」
明弘はかなり浮かれていた。
早く千春の胸を触りたいのであろう。
しかし、チャイムが鳴っても千春は来なかった。
そして、先生が
「岡島さんは、今日は欠席です。」
と言った。
先生が去った後すぐに明弘は
「ふざけんなよ!仮病だろ!」
と嘆いた。
それは明弘に限らず他の生徒も、俺や和樹もそう思っていた。
- Re: オリジナル王様ゲーム ( No.8 )
- 日時: 2021/02/10 21:58
- 名前: デルタ (ID: 5CfDMEwX)
5月23日午後11時54分
今日は比較的平和な1日であった。
なぜなら、王様ゲームで騒ぐ事がなかったからだ。
まぁ、王様ゲームなんて所詮イタズラだ。
そう俺が思っている時、俺のスマホが鳴った。
俺がスマホを見ると
【残り5分】
「は?なんだこれ?確かにあと5分で午前0時だが、それがどうしたんだ?」
よくわからない王様からの通知を後にして、俺は漫画を読み始めた。
しかし数分後、またしても俺のスマホが鳴った。
【残り60秒】
「なんなんだよ、一体・・・」
俺は気にせず漫画を読み続けた。
そしてその1分後、また王様からの通知が来た。
呆れながら俺がスマホを見ると・・・
【王様の命令に服従しなかったため、首吊りの罰を与える。出席番号5番岡島千春、出席番号23番東山明弘】
は?なんだこれ?
明弘と岡島さんが首吊り?
いやいや、ありえないだろ!
服従しなかっただけで首吊りは!
そして、また王様からの通知が来た。
【これはあなたのクラス全員で行ってもらう王様ゲームです。24時間以内に従ってください。※途中棄権は認められません。命令4:出席番号8番神田凛と出席番号10番黒崎政志は性行為をする。】
・・・俺!?
ついに、自分が指名されてしまった。
しかも、性行為をするという命令だ。
さらにその相手は、クラス1美人の神田凛だ。
いやいや、冗談じゃねえって!
俺は半ばパニックになっていた。
死者2人 残り30人
- Re: オリジナル王様ゲーム ( No.9 )
- 日時: 2018/07/11 18:37
- 名前: デルタ (ID: w3bYEGlY)
5月24日午前8時30分
朝、俺が教室に着くと和樹が来た。
「政志、お前今日来た命令見たか?」
「あ、あぁ・・・」
「お前ラッキーじゃん!クラス1美人の神田さんとヤれるなんてさ!」
「バカ!やめろよ!」
そう言いあっていると、明弘と仲の良い猛が来た。
「なあ、明弘見てないか?」
「明弘は今日見てないけど。」
「そうか・・・何回も連絡取ったんだがまったく通じなくてな・・・」
明弘と連絡が取れなくなっただと!?
俺がそう思っていると、今度は千春と仲の良い怜香と比奈が来た。
「私達も千春と連絡を取ってるんだけど、全然出なくて・・・」
「千春ちゃん、どうしたんだろう・・・」
そして、明弘と千春が来ないままチャイムが鳴った。
担任の先生が青ざめた表情でこう言った。
「今朝、東山君と岡島さんが死んだという連絡が親御さんから来た。2人とも首吊り自殺らしい。」
それだけ言うと、先生は教室を出て行った。
しばらく沈黙の後
「ふざけんなよっ!」
明弘の友達の猛がキレてゴミ箱を蹴った。
蹴ったゴミ箱からゴミが出てくる。
政志は2人が死んだ事実にも恐怖を覚えたが、それ以上に次の命令に自分が選ばれた事に恐怖を覚えた。
- Re: オリジナル王様ゲーム ( No.10 )
- 日時: 2018/11/04 22:28
- 名前: 洋輝 (ID: 5J6ISP0V)
洋輝です!
気がつけば第1章ですか・・・
更新頑張ってください!
では!
- Re: オリジナル王様ゲーム ( No.11 )
- 日時: 2020/05/27 14:14
- 名前: デルタ (ID: mvR3Twya)
かなり長い間放置してすいません!
>>洋輝さん
2年ほど前ですが、第1章スタートしました。
- Re: オリジナル王様ゲーム ( No.12 )
- 日時: 2020/05/27 14:42
- 名前: デルタ (ID: mvR3Twya)
5月24日午後6時10分
「はぁ・・・マジでどうすればいいんだ・・・」
サッカー部の練習を終え、着替えた俺はため息をついた。神田さんの性行為だと?冗談にしてもタチが悪過ぎる。
「仮に王様の命令に背いたら、俺と神田さんも明弘達のように死ぬのかな・・・」
気分が沈んだまま校門を出ると、そこには神田さんがいた。
「あっ、黒崎君・・・」
「神田さん、王様の命令見た?」
「見たけど・・・」
「俺達、どうすればいいんだ?」
「とりあえず、カプセルホテルに行こう?」
ん?ちょっと待て。カプセルホテルだと?まさかとは思いながら、俺は神田さんと共にカプセルホテルに行った。
そして、ホテルの部屋に入った。
「とりあえず、服を脱ごう?」
「あ、ああ・・・」
おいおい、思ったより大胆だな!
あまり気が進まないまま、俺が服を脱ぎ終わった時、スマホが鳴った。
ふと気になりスマホを見ると、メッセージが表示されていた。
【服従確認】
服従確認って事は、俺と神田さんは助かったって事か。
俺は安堵してすぐに服を着た。その時だった。
「待って、黒崎君に言いたい事があるの。」
「ん?」
「実は私、黒崎君の事が好きなの・・・」
はい!?俺の事が好き!?
俺は内心かなり動揺したが、彼女は続けて言う。
「初めて見た時、私はあなたに一目惚れしたの。見た目だけでなく、性格も、行動も・・・」
「神田さん・・・」
「だから黒崎君、私と付き合ってください!」
神田さんから言われたのは俺に対する告白だった。
正直、俺は神田さんを幸せにさせてやれるかはわからない。ただ、告白された以上、彼女の気持ちを仇で返す事なんてできない。
そう思った俺はこう答えた。
「俺でよければ。」
「ありがとう。改めてよろしくね、政志君。」
夢にも思っていなかった。俺がクラスで1番の美人である彼女と付き合う事ができるなんて。
そして、俺達2人はホテルを出て帰路についた。
- Re: オリジナル王様ゲーム ( No.13 )
- 日時: 2020/05/27 14:58
- 名前: デルタ (ID: mvR3Twya)
5月24日午後11時59分
あの時間は本当に現実なのだろうか。俺は未だに夢なのではないかと思いつつある。
「宿題も終わったし、そろそろ寝るか・・・」
その時、スマホから通知が来た。
「またか・・・」
そう呟いて俺はその通知を見た。
【これはあなたのクラス全員で行ってもらう王様ゲームです。24時間以内に従ってください。※途中棄権は認められません。命令5:出席番号22番濱田圭輔はクラスメイト3人に「死ね」と書いたメールを送信する。※メールが届いた者は自然死する。】
ちょっと待て、この命令は絶対に誰か死ぬって事だろ!?
圭輔が選んだ3人が死ぬのか、圭輔が罰を受けるのかの2択じゃないか!
とりあえず、できる事は圭輔が俺にメールを送らない事を祈るだけだ。
不安に包まれたまま、俺は眠りについた。
- Re: オリジナル王様ゲーム ( No.14 )
- 日時: 2020/05/27 15:20
- 名前: デルタ (ID: mvR3Twya)
5月25日午前7時
「ん・・・」
スマホのアラームが鳴ると同時に、起床する。アラームを止めた後、通知が来ていた。気になって通知を確認すると
【服従確認】
・・・は?服従確認?
つまり、圭輔は本当に『死ね』と書いたメールを3人に送ったって事か?
俺は生きているため、メールは送られていない。となると、和樹や凛にメールが送られていないか不安になる。
そして、俺は何ごともなく学校に到着する。
教室に行く途中、圭輔と目が合った。
「おはよう、圭輔・・・」
「ひっ・・・!」
挨拶の途中で圭輔が逃げた。やはりあのメールを送って罪悪感があるのだろう。
そう思い、俺は教室に入った。
「よう、政志。」
「和樹、お前はあのメールは送られてないのか?」
「生きている以上そうだろ。圭輔が誰に送ったかまではわからないけどな。」
そうこうしているうちに、朝のチャイムが鳴った。教室を見ると、明弘と千春に加え、3人の生徒が欠席になっていた。
すると担任が来てこう言った。
「今朝、小倉君、本田君、八木さんが亡くなったという連絡が来た。死亡原因はわからないそうだ。」
そう言って、担任は教室を後にした。
あの3人は圭輔によって殺されたのだろうか?俺は恐怖を感じた。
死者3人 残り27人
- Re: オリジナル王様ゲーム ( No.15 )
- 日時: 2020/05/29 18:23
- 名前: デルタ (ID: mvR3Twya)
5月25日午後0時30分
4時間目の授業が終わり、俺は昼飯の前にトイレに行こうとしていた時だった。
「圭輔、お前ふざけんなよ!」
教室の隅の方で怒鳴り声がした。
声がした方を振り返ると、海斗が圭輔の胸ぐらを掴んでいた。
「お前のせいで、3人は死んだんだぞ!」
「お、俺だって死にたくなかったんだよ!」
「でもお前は罰を受けるってだけで死ぬとは限らないだろ!」
「じゃあさ、海斗は俺と同じ立場だったら自ら罰を受けるって判断はできる?」
「!」
圭輔の言葉に海斗は少し怯んだ。
「面食らった、って事はできないって事だよね?」
「お、お前・・・」
「まあ、そうだよね。自分が死ぬかもしれないっていう恐怖に襲われるから仕方ないよね。」
「てめえ、調子乗りやがって!」
「やめろ!」
海斗が圭輔を殴ろうとした瞬間、クラス委員長である拓斗の声がした。
「今はそんな事で争っても仕方ないだろう!」
「で、でもよ・・・」
「いつまでも王様ゲームの話をしないで、喧嘩をやめるんだ。」
「わかったよ・・・」
拓斗の制止の声により、海斗はバツが悪そうな顔をして圭輔のところから去って行った。
その様子を見ていた俺は、何だかいたたまれない気持ちでトイレに行った。
- Re: オリジナル王様ゲーム ( No.16 )
- 日時: 2020/05/29 18:35
- 名前: デルタ (ID: mvR3Twya)
5月25日午後11時56分
俺は国語の宿題をやっていた。今回は割と多めなので終わらせるのに時間がかかる。それに加え、数学と英語の宿題もある。国語の宿題だけでも終わらそうと思い、俺はシャーペンを進める。
そして、最後の1問というところでスマホから通知が来た。
どうせ王様からの命令だと思い、俺はスマホを開いた。
【これはあなたのクラス全員で行ってもらう王様ゲームです。24時間以内に従ってください。※途中棄権は認められません。命令6:出席番号12番佐伯菜々、出席番号15番妹尾夏海、出席番号16番滝川和樹の人気投票をクラス全員で行え。1番票数が少なかった方に罰を与える。なお、投票しない者がいた場合はその者にも罰を与える。】
これ、さっきの命令と同じように誰かしらは罰を受けるって事じゃねえか!
しかも、今回は俺の親友である和樹が対象だ。最悪の場合、和樹が罰を受ける可能性もある。
これはどうすればいいのか。俺は頭を悩ませた。
- Re: オリジナル王様ゲーム ( No.17 )
- 日時: 2020/06/19 22:59
- 名前: デルタ (ID: louOLYa3)
5月26日午前6時40分
俺は王様ゲームの命令が気になって休日なのにも関わらず早くに目が覚めた。そして目が覚めるとすぐに俺は携帯でチャットを見た。
すると、和樹から連絡が来た。
和樹【政志、俺とうとう選ばれちゃったよ・・・】
政志【落ち着いてくれ、俺が何とかするから。】
和樹【でもクラスのみんなはどう動くかわからないしな・・・】
政志【俺に考えがあるから、みんなを説得するよ。】
和樹【頼む!】
俺の考えというのは、投票の対象外となっている3人以外が3人が同じ票数になるよう投票するという事だ。現在生き残っている人数は27人。つまり、残り24人が投票の対象外だ。そこで、1人8人ずつ投票するという考えだ。
俺は早速その考えをクラスのグループチャットで知らせた。その考えはみんな賛成した。次に、誰が誰に投票するかを相談した結果、8人の男子が和樹、8人の女子が夏海、そして残った8人が菜々に投票するという事になった。俺はもちろん和樹に投票にした。
すると、和樹から通知が来た。
和樹【政志、本当にありがとう!】
政志【いいよ。お前とは親友だからな。】
和樹【ああ、これで誰も罰を受けなくて済むな!】
政志【だな。】
こうして、俺は今回は誰も罰を受けずに済むと思っていた・・・
- Re: オリジナル王様ゲーム ( No.18 )
- 日時: 2021/02/10 22:01
- 名前: デルタ (ID: 5CfDMEwX)
5月26日午後11時57分
今日は投票の件以来何の変哲もなく過ごす事ができた。対象者じゃない生徒全員が対象者に平等に投票すれば誰も罰を受けなくて済むし王様の命令に背いた訳でもない。つまり最善の方法である。
王様からの命令がまた来るのではないかという不安はあったものの、今日は平和的に過ごす事ができた。
そして、午前0時になった頃、通知が来た。
俺は結果が来たと思い、スマホを見た。
【投票の結果、投票数が1番少なかった者に焼身自殺の罰を与える。出席番号12番佐伯菜々】
・・・は?どういう事だ?
なんで佐伯さんが焼身自殺の刑になってるんだ?全員で投票の対象者に平等に投票するって話じゃなかったのか?
俺は頭が混乱しつつももう1つの通知を見た。
【これはあなたのクラス全員で行ってもらう王様ゲームです。24時間以内に従ってください。※途中棄権は認められません。命令7:午前10時に学校の校庭に行け。午前10時になっても校庭にいなかった者には罰を与える。】
ここに来てシンプルな命令だな・・・
そう思いつつも俺はなぜ佐伯さんが罰を受けたのかが気になって仕方がなかった。そして考えているうちに俺は眠りについた。
死者1人 残り26人
- Re: オリジナル王様ゲーム ( No.19 )
- 日時: 2020/07/03 12:38
- 名前: デルタ (ID: yLYdLExj)
5月27日午前9時30分
俺は王様の命令通り学校へ向かっていた。行く途中、俺はいろんな事が気になって仕方なかった。王様は誰なのか、なぜ佐伯さんは死んだのか、など考えれば考えるほど謎が深まるばかりだ。
そう思っているうちに、俺は学校に着いた。校庭にはもうある程度人が来ている事が確認できた。
「よっ、政志。」
「おはよう、和樹。」
その中には和樹もいて、俺を見かけると挨拶をした。
「お前、大丈夫だったか?」
「俺は大丈夫だぜ。あの時お前が全員で同じ票数ずつ投票するという提案を出さなかったら、死んでいたかもしれないぜ。」
「でも、結果的に佐伯さんが死んだんだよな・・・」
「そうだな・・・」
「なあ、和樹はなんでこんな事が起こったかわかるか?」
「あまり考えたくはないが・・・佐伯さんに投票する予定だった誰かが裏切った可能性が高いな。」
「そうなのか・・・」
そうこうしているうちに、午前10時となった。全員のスマホに通知が来た。
【服従確認 命令7-2:クラス全員でサイコロを3回振れ。出た目の数の合計が少なかった3人は罰を与える。実行しなかった場合、全員罰を与える。】
なんと、命令7はこれで終わりではなかったのだ。サイコロを3回振って出た目の数が最も少ない3人は罰を受けるのだ。
俺を含む全員が動揺している中、委員長の拓斗が言った。
「みんな、どうやら僕達はサイコロを振るしか選択肢がなさそうだ。」
拓斗の一言で、全員が腹をくくったようだ。誰が罰を受けてもおかしくない、運だけが頼りのゲームが始まった。
- Re: オリジナル王様ゲーム ( No.20 )
- 日時: 2021/02/10 22:00
- 名前: デルタ (ID: 5CfDMEwX)
5月27日午前10時55分
全員がサイコロを振り終えた。
罰を受ける候補は、全部1の目を出した怜香、合計が4の瑞希、合計が5の拓斗、秀吾、俺だ。怜香と瑞希は確実に罰を受ける。ワースト3が3人いるため、サドンデスでサイコロを1回振って出た目が1番小さい数だった人が罰を受ける事になった。
「じゃあ、出席番号順で僕から振るよ。」
そう言って、拓斗はサイコロを振った。
彼が出した目は6だった。
「ふぅ・・・」
拓斗は安堵のため息をついた。
次は俺の番だ。できるだけ大きい目を出さなければ、自分が罰を受けてしまう。
俺はサイコロを振った。出した目は3だった。
俺は見た瞬間、不安と焦りを感じた。もし秀吾が4以上を出した場合、自分が罰を受ける。つまり50%の確率だ。
そして、秀吾がサイコロを振る番だ。
彼が出した目は・・・1だった。
「なっ・・・!?」
1の目を出した秀吾は驚きを隠せなかった。50%の確率で自分が助かると思っていたからだ。
そして、スマホを通知が来た。
【サイコロの結果、出席番号9番木下怜香、出席番号11番古賀秀吾、出席番号14番志田瑞希にそれぞれ首切りの罰、心臓麻痺の罰、火炙りの罰を与える。】
まず、怜香の首に赤い線が入り大量の血を出して首を切られた。次に、瑞希の右手から火が現れあっという間に瑞希の体を包み込んで力尽きた。そして秀吾も、突然倒れて痙攣した後死亡した。
俺達はこの様子を地獄絵図だと思っていた。
死者3人 残り23人
- Re: オリジナル王様ゲーム ( No.21 )
- 日時: 2020/07/13 21:53
- 名前: デルタ (ID: yLYdLExj)
5月27日午前11時
俺は家に帰っている途中だ。あの衝撃的な瞬間は嫌でも頭から離れないだろう。目の前で3人が死ぬ様子を見てしまったのだから。
「政志君。」
後ろから声がした。振り返るとそこには由希斗がいた。
「由希斗、どうしたんだ?」
「実は、政志君に言いたい事があるんだ。」
俺は疑問に思いながらも由希斗は続けた。
「昨日の命令で3人の人気投票をしろって命令が出たよね?」
「そうだが、それがどうしたんだ?」
「それで佐伯さんが死んだの、僕のせいなんだ。」
政志は由希斗が言った意味がわからなかった。由希斗のせいで佐伯さんが死んだ?
「どういう事だ?」
「君の提案で1人8人ずつ投票する事になってたよね?」
「ああ・・・」
「僕、本当は佐伯さんに投票する予定だったんだけど、妹尾さんに投票したんだ。」
「!?」
予想外だった。由希斗がそのような行為をするとは。
「な、なぜそうしたんだ!?」
「命令1で僕は妹尾さんとキスをした。その際に妹尾さんに申し訳ない事をしたと思ったんだ。」
「・・・」
「でも、今度は佐伯さんに迷惑をかけてしまった。つまり、僕は2人に迷惑をかけたんだ。」
「由希斗。」
「・・・何かな。」
「できる限りだが、俺でよかったら力になるよ。」
「・・・ありがとう。」
由希斗はそう言って帰って行った。
これ以上の犠牲者を出す訳にはいかない。俺はそう強く思った。
- Re: オリジナル王様ゲーム ( No.22 )
- 日時: 2021/02/10 20:16
- 名前: デルタ (ID: 5CfDMEwX)
5月27日午後11時57分
今日は精神的にも肉体的にも疲れた。
午前10時に校庭に集まれと命令され集まったらサイコロを使ってゲームを行い、3人が自分達の目の前で死亡した。
先ほど、グループチャットで拓斗から自分達のクラスは1週間の臨時休校になったと伝えられた。
よく考えたら、今日で王様ゲームの命令が届いて1週間が経ち、9人の死亡者が出た。
すると、携帯が鳴った。
【これはあなたのクラス全員で行ってもらう王様ゲームです。24時間以内に従ってください。※途中棄権は認められません。命令8:出席番号が16番から20番の者はクラスメイトを1人以上殺せ。】
俺の出席番号は10番。つまり、俺はこの命令の対象ではない。
しかし、ここで安心してはいけない。
出席番号が16番から20番のクラスメイトは、大輝、藤堂さん、祐司、永原さん、そして和樹だ。
俺は和樹の事が不安になり、和樹に電話した。
『和樹!』
『政志、また俺選ばれちゃったよ・・・』
『また俺が策を考えるから!』
『いや、今回はもうある程度作戦は固まってる。』
『どんな作戦だ?』
『俺と同じ命令の対象の4人の誰かを殺す事だよ。』
『それはリスクが高くないか?』
『対象外の奴が死ぬよりマシだよ。それに政志やお前の恋人の神田さんを殺す奴もいるかもしれないだろ?』
『和樹・・・』
『だから・・・今回はこの作戦でいかせてもらう。』
『わかった・・・気をつけろよ。』
『ああ・・・』
そう言って、電話を切った。
本当に和樹は大丈夫だろうか。
俺は不安で仕方がなかった。
- Re: オリジナル王様ゲーム ( No.23 )
- 日時: 2020/07/29 14:02
- 名前: デルタ (ID: yLYdLExj)
5月28日午後1時15分
俺は自分の部屋で過ごしていた。今のところ、王様からの通知はない。両親は2人とも仕事に行っている。昼食を買ってこようと思い、俺は鍵と財布と携帯を持った。もちろん、今日届いた王様からの命令に対して細心の注意を払うつもりだ。
家を出ると、家の前には数日前に俺と恋人になった凛がいた。凛は息を切らしていた。
「凛、どうした!?」
「政志君・・・」
「一体何があったんだ!?」
「実は、さっきまで津田君に追われていたの・・・」
「大輝に!?」
「うん、血走った目で金属バットを持って追いかけてきたの・・・」
和樹が言っていた事は本当だった。まさか大輝が凛を殺そうとしていたとは・・・
「とりあえず、俺は昼飯を買うところだけど・・・」
「あ、そうなんだ。邪魔しちゃってごめんね・・・」
「俺は大丈夫だ。それより凛はご飯食べたのか?」
「ううん、まだだよ。」
「じゃあ、俺と一緒にコンビニに行こう!」
「うん!」
そう言うと、凛は笑顔になった。
凛を殺そうとする奴は俺が許さない、そう心の中で誓った。
- Re: オリジナル王様ゲーム ( No.24 )
- 日時: 2021/01/13 23:49
- 名前: デルタ (ID: V9m6V/ed)
5月28日午後2時40分
その頃、政志の親友である和樹は包丁を隠し持って外を歩いていた。
「本当は殺したくないけど、仕方ないよな・・・」
和樹は今回の命令の対象である自分以外の4人の誰かを殺す事を決めていた。
この命令に無関係な人を巻き込みたくないと考える和樹にとって、それが最善の策と言えるだろう。
しばらく歩いていると、どこからか鈍い音がした。
「何だ・・・?」
和樹は鈍い音がする方へ向かう。
すると、衝撃的な物をとらえた。
「!?」
和樹が見たのは、和樹と同じ今回の命令の対象である大輝が誰かを金属バットで何回も叩きつけていた。
叩きつけられている人物に目を移すと、それは圭輔だった。
金属バットで何回も叩きつけられている圭輔は既に事切れていた。
その場を立ち去ろうとする和樹だったが、大輝が和樹に気づいた。
「おう、和樹か・・・」
大輝の目は狂気に満ちていた。
「お前、何やってんだよ・・・」
「何って、王様の命令に従ったまでだぜ?」
「それはわかるが、なんで殺した相手が圭輔なんだ?」
「簡単さ。圭輔が最初に人殺しをやったからだ。」
「命令5の事か?」
「そうだ。あいつは間接的だがクラスメイトを殺した。それも3人だ。」
「だからって、お前・・・」
「それより、お前は俺の殺人現場を見た以上、口封じのためお前も殺すぞ。2人以上殺しても問題ないからな。」
和樹は大輝が自分も殺す気だと察した。
次の瞬間、大輝が和樹を狙って金属バットを振った。和樹は間一髪避けて逃げた。
「待て!」
当然ながら大輝は和樹を追いかける。
和樹は懸命に逃げるが徐々に追いつかれる。その時、和樹は立ち止まり包丁を用意する。
「死ねぇ!」
大輝が再び金属バットを和樹にめがけて振る前に和樹は大輝に突進し大輝の喉に包丁を刺した。
「ぐ、ぐわぁ・・・」
大輝の喉から大量の血が流れ、悶え苦しんだ後大輝は絶命した。
「うっ・・・」
和樹は吐き気を覚えながらもその場を速やかに去った。
- Re: オリジナル王様ゲーム ( No.25 )
- 日時: 2021/01/22 17:12
- 名前: デルタ (ID: T0iqmCpC)
5月28日午後5時45分
俺は現在、凛と一緒に俺の家にいる。
コンビニで昼飯を買って帰って来てから4時間以上経つ。
ちなみに、俺の両親は仕事のため夜まで帰って来ない。
「ねえ政志君、私の事はもう大丈夫だよ。」
「大丈夫ってどういう事だ?」
「いつまでも政志君の家にいるのもアレかなって思って・・・」
「そんな事はない!俺の親にも帰って来たら説明するから!」
「それは嬉しいけど、私の両親が心配するから・・・」
「わかった。でも凛の家までついて行くよ。」
俺はそう言って、凛と家を出た。
日が暮れて辺りは暗くなり始めていた。
そうなると、危険はさらに増す。
「ここから家までの道わかるのか?」
「うん、何となくだけど・・・」
俺は凛の案内について行った。
そして森林公園に入った時、事件は起こった。
「あれ?誰かいるな・・・」
「ねえ、あれって永原さんじゃない?」
「本当だ。でもなんか様子が変だぞ?」
森林公園には永原さんがいた。しかし、彼女の様子は明らかにおかしかった。
「あ、はは・・・殺しちゃった・・・」
その言葉を聞いた俺と凛は確信した。彼女は王様からの命令を実行していたのだ。
よく見たら永原さんの足元には天野さんが横たわっている。永原さんに殺されたのだろう。
俺達は気づかれないように森林公園を抜け出した。しかし・・・
「・・・見たね?」
周囲を見回した永原さんに気づかれたのだ。
「な、永原さん、誰にも言うつもりは安心してくれ・・・」
「そ、そうよ。別に永原さんを責めるつもりはないわ。」
「そんな言葉信用できないよ。だから私は2人も殺す!」
ダメだ。完全に我を忘れている。
そう思った俺は凛の手を引いて逃げた。
「逃さない!」
永原さんも負けじと俺達を追う。
まさかこんな形で王様の命令に巻き込まれてしまうとは。
逃げ続けて数分後、足音がしなくなった。
「撒いたの、かな・・・?」
「ああ、多分・・・」
俺と凛は永原さんを撒いたのかと思った。すると、次の瞬間。
「もう逃さない・・・!」
前方の曲がり角から永原さんが出て来たのだ。彼女の目は血走っており、鼻息も荒い。それに返り血がついている。
急いで逃げようにも至近距離のため撒くのは難しい。
俺も凛もかなり焦っていた。
永原さんは手にカッターを持ち俺達を殺そうとしている。
その時、突然永原さんの首から大量の血が出た。誰かが永原さんを刺したのだ。
「ぐ、ぐが・・・」
刺された永原さんはうつ伏せになって倒れた。即死だった。
「大丈夫か?」
そう声をかけたのは永原さんと同じく今回の命令の対象になっている祐司だった。
「祐司か?永原さんを殺したのは?」
「ああ。歩いていたらたまたまお前達を見かけたからな。」
「ちなみに祐司は他に誰か殺したのか?」
「いや、永原だけだ。」
「そうか。ありがとな。」
俺は祐司にお礼を言った。凛も彼にありがとうと言った。
- Re: オリジナル王様ゲーム ( No.26 )
- 日時: 2021/01/22 18:12
- 名前: デルタ (ID: T0iqmCpC)
5月28日午後10時30分
あの後、俺は凛を家まで送り自分の家に帰って来た。
晩ご飯と風呂を済ませ、自分の部屋にいる。
この命令が終わるまであと1時間半だ。
そんな事を思っていると、和樹から電話が来た。
「和樹、どうした?」
「政志、助けてくれ!」
「何があったんだ!?」
「詳しい事は後で話す!それより今お前の家の近くにいるんだ!」
「わかった、すぐ向かう!」
俺は急いで支度し、台所から包丁を持って行った。
その様子を母さんが見てこう行った。
「政志、そんなに急いでどうしたの?」
「ごめん母さん、急用なんだ!」
「急用って・・・それに包丁を持ってるじゃない!」
「俺、今はやらないといけない事があるんだ・・・」
「やらないといけない事?」
「実は和樹から電話が来て助けてほしいって事なんだよ。」
「そう・・・わかったわ。気をつけてね。」
「うん、行ってくるよ。」
そう言って、俺は家を出た。
- Re: オリジナル王様ゲーム ( No.27 )
- 日時: 2021/02/03 22:00
- 名前: デルタ (ID: N/abeNf9)
5月28日午後10時40分
俺は和樹を探した。
俺の家から少し離れたところに和樹はいた。
「和樹、大丈夫か!?」
「政志か。来てくれたんだな・・・」
「一体何があったんだ?詳しく聞かせてくれ。」
「実は、俺は昼に路地裏で大輝を殺したんだ・・・」
「そうなのか!?」
「ああ。だけど俺が最初に大輝を見た時あいつは金属バットで圭輔を殴って殺していたんだ・・・」
「それで見つかって殺したって事か・・・」
「そうだな。じゃあ、本題に入るぞ・・・」
「わかった。」
「今、俺は藤堂さんに追われているんだ・・・」
「確か、藤堂さんも今回の命令の対象だよな?」
「そうだ。それで同じ命令の対象という理由で俺が狙われているんだ。」
「事情はわかったが、これからどうするんだ?」
「とりあえず、どこかに隠れるのが良いと思うな・・・」
俺と和樹が話している時、人影が現れた。その人影は藤堂さんだった。
「やっと見つけた・・・」
藤堂さんは手に包丁を持っており狂気に満ちた顔をしていた。
「どっちでもいいから死んで!」
藤堂さんは俺達に襲いかかった。
その時、和樹がスプレーらしきものを出して藤堂さんの顔にかけた。
「きゃあ!何するの!」
「政志、今のうちに逃げるぞ!」
「お、おう!」
俺は和樹と一緒に逃げた。
「実は俺、ゴミ捨て場で催涙スプレーを拾ったんだ。ほんの少ししか入ってなかったけど。」
「よく見つけられたな・・・」
「それより、近くに廃墟があるはずだ。」
「そうだな。あそこなら見つかりにくいはずだ!」
俺達はその廃墟に向かうべく急いだ。
- Re: オリジナル王様ゲーム ( No.28 )
- 日時: 2021/02/03 23:52
- 名前: デルタ (ID: N/abeNf9)
5月28日午後11時55分
今日の命令が終わるまで残り5分。俺と和樹は廃墟に身を潜めていた。
いざという時のために、俺達は手に刃物を持っている。
まだ命令は終わらないのか?
そう思っていると、突然窓を強く叩かれる音がした。見るとそこには藤堂さんがいた。いつもの雰囲気とは異なり、血走った目で俺達を見ていた。
彼女は何か叫んでいた。
次の瞬間、窓ガラスが割れる音がした。大きな石を使って割ったのだ。
「あんた達・・・私のために死んで!」
藤堂さんは必死の形相で叫んだ。
そして、彼女は俺の方に近づく。俺はナイフを構える。
だが、この廃墟はそこまで広くなく俺は端っこに追い詰められた。
「私は・・・私は生き残るん・・・だ・・・」
藤堂さんが包丁を上げた瞬間、彼女の首に赤い線ができた。
「え・・・あ・・・」
彼女は自分の首を触り、手についた赤い何かを見て驚愕の表情になる。
「あぁ・・・黒崎、君・・・助け・・・」
そこまで言って、彼女の首が落ちて血が噴水の如く噴射した。
「うぐっ・・・!」
俺は吐き気を催しすぐさまその場を離れた。
「お、おい、政志!」
和樹の声にも気づかずに、俺は無我夢中で自分の家へと帰った。
死者5人 残り18人
- Re: オリジナル王様ゲーム ( No.29 )
- 日時: 2021/02/12 23:04
- 名前: デルタ (ID: TcaCog6k)
5月29日午前0時20分
あの出来事の後、俺は家に戻り自分の部屋に入った。
また衝撃的な瞬間を目撃してしまった。
そう思いながらも、俺はスマホを確認した。そこには通知が2件入っていた。
【これはあなたのクラス全員で行ってもらう王様ゲームです。24時間以内に従ってください。※途中棄権は認められません。命令9:クラス全員、不要な事を犯すな。】
「不要な事・・・?」
俺は疑問に思った。不要な事とは何だ?あまりにもざっくりとし過ぎじゃないか?
そう疑問に思いつつも、俺はもう1つの通知を見た。
【王様の命令に服従しなかったため、窒息死の罰を与える。出席番号21番新田梓】
・・・何だって?新田さんが王様の命令に従わなかったため窒息死!?
もしかして、新田さんは不要な事を犯したのか?俺はそう思ったが、その不要な事が何かがわからなかった。
そして、また通知が来た。
【王様の命令に服従しなかったため、火炙りの罰を与える。出席番号15番妹尾夏海】
「次は妹尾さんが・・・」
俺は半ばパニックになっていた。日付が変わってから30分も経っていないのに、罰を受けるクラスメイトが2人も出て来た。
「一体どうなってるんだ・・・」
その時、再び通知が来た。
そこにはやはり、誰かが罰を受けるという通知だった。
- Re: オリジナル王様ゲーム ( No.30 )
- 日時: 2021/02/12 23:24
- 名前: デルタ (ID: TcaCog6k)
5月29日午前0時30分
【王様の命令に服従しなかったため、首切りの罰を与える。出席番号13番佐藤豊】
まずい。このままじゃ犠牲者が増える一方だ。そう思い、俺は豊に電話した。
「豊!」
「政志・・・俺、このままじゃ死んじまうよ・・・」
「一体何をしたんだ!?」
「何って・・・別に何も・・・」
そこまで話した後で、床に何かが落ちて転がる音が聞こえ、その後に液体が噴射する音が聞こえた。
結局、豊からは何もヒントは得られなかった。
そして数分後、また携帯の通知が来た。
【王様の命令に服従しなかったため、血抜きの罰を与える。出席番号29番村田海斗】
「海斗まで・・・」
俺はそう呟いて海斗に電話をかけようとしたが、既に電話が来ていた。電話の主は三浦さんからだった。
「三浦さん、どうした?」
「村田君が・・・村田君の様子がおかしくなって・・・」
「もしかして、海斗と一緒にいたのか?」
「うん。昨日の命令の時に偶然出会って出席番号が16番から20番の人から逃げてたんだ・・・」
「今日に入ってから海斗は何をしたんだ!?」
「わからない・・・ただ道路を歩いてただけで・・・そうしたら急に村田君が苦しみ始めた・・・」
歩いたら罰?だとしたら、俺も三浦さんも罰を受けているはずだ。
「それ以外には何をやってたんだ?」
「多分何もやっていないと思う・・・」
「そうか・・・一旦切るぞ。」
「うん、わかった・・・」
そう言って、俺は電話を切った。
「クソッ、不要な事についての手がかりすらわからねえ!」
俺はイラついた。不要な事が何かわからない。手がかり1つすら見つからない。
とりあえず、昨日の命令の事もあるし一旦寝るか・・・
そのまま、俺は眠りについた。