二次創作小説(紙ほか)
- 帰還、主戦力。そして再会 ( No.6 )
- 日時: 2018/07/15 16:43
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
「帰って来たぞーー!!!」
ナツは中に入ってそう叫んだ。
「ちょっと!入り口で突っ立ってないでよ、ナツ」
「ナツ、迷惑だよ」
ルーシィとハッピーにそう言われナツは入り口から離れた。
全員が七年ぶりのギルドへ帰って来た。
「お帰りみんな。あ、そうだセツナちゃん」
リサーナはやって来ていたリーファのことを話した。
その丁度、ドアが開き彼はやってきた。
セツナは彼を見て目を見開いた。
「リ、リ、リーファさん!!!?」
「セツナ、久しぶりだな!」
何も知らない他の仲間にリサーナはある記事を見せた。
【魔導士を倒した拳闘士、現る!】
記事を全員が読んでいくたびに全員の驚きが大きくなる。
「す、すごい…!」
「そういえばリーファさんとセツナの関係って?
家族、とか?」
ルーシィがそう聞くと二人は首を横に振った。
「簡単に言えば知り合いだ。コイツに魔導士になることを
進めたのは俺なんだ」
リーファは続けて語る。
「元々コイツは魔力があって魔法も得意。それになにより
優しい性格だからな。魔導士になってギルドに入ったら
役に立つだろうと思ってな」
「お前は入らなかったのか?」
グレイの質問にリーファは少し苦笑した。
「俺はあまり魔法が使えないからな」
その直後だった。
バンッとドアを蹴破った青年がいた。
黒い指ぬきグローブを身に着けている。彼は全員の前に
立った。
「良いこと聞いちまったな〜俺」
「だ、誰?」
セツナが小さく呟くと彼は名乗った。
「俺はルイトだ。波動の滅竜魔導士。で、そこのお前!
俺と闘え!」
彼、ルイトが指名したのはリーファだった。
「え?俺?いやぁ出来れば断りたいな。勝てる自信もないし、
ましてや滅竜魔導士を相手に闘ったら瞬殺されちまうしな」
「拒否権なんてないぜ。何が何でもやってもらうからな」
- 決闘、決着 ( No.7 )
- 日時: 2018/07/15 17:34
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
「やっとお前と闘えるぜ。ったく探すのにめちゃくちゃ
苦労したんだから、楽しませてくれよ?赤髪の拳闘士!」
ルイトが先に先手を取った。
ルイトの右ストレートをリーファは屈んで回避した。
彼の頭上の空気を切る音がした。
「成程な。波動、衝撃波を操るといったところか」
「あぁ。さっさと来いよ。でなきゃ面白くねえだろ?」
ルイトは挑発気味にそう言った。
どうやら彼は相当の戦闘狂らしい。
「鋼蹴」
リーファは小さく呟き油断し隙だらけのルイトの脇腹に
蹴りを入れた。
「ガハッ!?ッ!!」
ルイトは吹き飛びそうになるもどうにか持ち堪える。
「ぐっ…ハハッ、これがお前の蹴りか?まぁまぁ効いたぜ。
じゃあ俺も少し見せてやる覇竜の鉄拳!!」
「速い!?」
リーファの首にルイトの拳がめり込む。更に衝撃波を
二発、三発と喰らい吹き飛び地面に倒れる。
「ケフッ」
リーファはゆっくりと呼吸をする。ひゅーひゅーと呼吸するたびに
音が鳴る。
それでもリーファは立ち上がった。
「さっきので気絶させたと思ったんだけどな。まぁでも
上手く呼吸が出来ねえだろ?」
ルイトはリーファの顔面に飛び膝蹴りをし、頭を掴み
連続で膝蹴りを顔面にする。
「ッ!剛拳・封!!」
リーファはルイトの右頬を思い切り殴り飛ばした。
「な、に…!?」
ルイトはどうにか踏ん張りまた笑みを零した。
「俺の魔法を封印したんだな。これで対等ってことか。
ククッじゃあもっと楽しめるよなぁ!!?」
狂気的な笑みを浮かべルイトは拳を引きそのまま殴り掛かる。
リーファも拳を構える。
ルイトの拳を躱し隙だらけの腹の中心を殴る。
「剛拳・破壊!」
その一撃でルイトの意識を全て刈り取った。
「俺の…勝ちだな」
リーファはフラフラと立ち上がる。が、足元がおぼつき
まともに歩くこともできていなかった。
「‥‥」
「大丈夫かよリーファ」
「まぁな。それより悪いな」
「気にするなよ」
- 新たな仲間 ( No.8 )
- 日時: 2018/07/15 17:59
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
「これでよし」
セツナとルーシィでリーファの手当てを、ジュビアとウェンディで
ルイトの手当てをした。
「ありがとなセツナ、ルーシィちゃん」
「大丈夫です。でもリーファさんこそ傷のほうは大丈夫ですか?
結構重傷だったけど…」
「大丈夫。体は頑丈だからな…」
リーファやセツナ、ルーシィとウェンディの耳にジュビアの
独り言が聞こえてくる。
「ジュビアはグレイ様一筋ジュビアはグレイ様一筋‥‥」
セツナ「ルーシィ」
ルーシィ「分かってるよセツナ、ウェンディもだよね」
ウェンディ「はい…ジュビアさんうろたえてます…」
セツナ「なるほど、これがリーファさんのフォーリンラブ戦術」
リーファ「お前ら何コソコソしてんだ?」
リーファは三人にそう聞いた。三人は揃って何でもないと
答えた。
「っ…だぁ〜クッソ〜力入んねえな…」
仰向けになったままルイトはそう呟いた。
「お、二人とも起きているようだな」
部屋に入りマカロフは二人を見た。
「二人に少し話があってな。うちのギルドに入らないか?」
マカロフは二人を誘った。
「…それはルイトだけで十分だろ」
全員が耳を疑った。
「まぁでも気が向いたらまた来るぜ。手当て、ありがとな」
リーファはそう言って立ち上がった。
「…セツナ。また会おうな!」
リーファの拳にセツナは自分の拳を軽くぶつけた。
リーファはセツナの肩を軽く叩いてギルドを出ていった。
「じゃあルイト、紋章を押すから」
「お、おう」
- 大魔闘演武に向けて ( No.9 )
- 日時: 2018/07/15 21:19
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
大魔闘演武まで残り3ヶ月。
それぞれが修行を始めることとなった。
「セツナ、Aチームか?」
シアンは彼女にそう聞いた。
「うん、選ばれたからには頑張らないと!確かシアンは
Bチームだっけ?」
彼はコクリと頷いた。
「セツナ、頑張れ」
「うんありがとう」
「お、いたいた。セツナ、シアン!」
二人を呼んだのはシュウハだった。
「俺もBチームなんだぜ、よろしく!」
シュウハとシアンはハイタッチする。
「お、忘れるところだった。レオンがこれをセツナに渡せって
言われてたんだ」
シュウハはセツナに綺麗な水色と薄紫の二丁拳銃を渡す。
「正確にはリーファがレオンにセツナに渡せって言われた
らしいがな。簡単なものになら変形させることができるらしい。
お前が想像すればな」
そう言われ試しにセツナは想像してみる。
すると拳銃が光り出し青系の色と紫と白のブレスレットに変わった。
「ホントだ!次会ったときにお礼言わないと」
「セツナはあまり近接では戦わないからな。でもそうやって
変形可能なら自由なはずだ」
- 出場するギルドたち ( No.10 )
- 日時: 2018/07/15 22:06
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
「えっと…青い天馬、四つ首の番犬、蛇姫の鱗、大鴉の尻尾、
人魚の踵、で現・最強ギルド剣咬の虎、とかが結構
残りそうだね」
セツナは紙を見ながらそう言った。
「オーイ!セツナ!」
「お前、ホント異性に好かれてるな…」
「仕方ない。ここに引っ越してから何故か近所で気が合う人が
異性しかいなかったから」
赤がかった黒と青のメッシュの髪に茶色の瞳をしている。
首の右側には赤い蛇姫の鱗の紋章がある。
右肩には黄色の毛並みをしたエクシードが座っていた。
「久しぶり、えっと誰だっけ?」
全員がズコッとする。
セツナは照れ笑いをして「冗談、冗談」と言った。
「ディオネとルナシィでしょ」
「驚かせないでよ〜セツナちゃん」
「ルナシィの言う通りだ。今のはマジで焦ったぞ?」
ディオネはルナシィを軽く撫でる。
「お、お前…蛇姫の鱗、か?」
グレイは少し動揺しながら聞いた。
「あ、あぁ。俺はディオネ・グリウンド、黒炎の滅竜魔導士だ。
よろしく!」
彼と別れそれぞれ一旦着替えることになった。
「よしOK」
セツナはそう呟いた。
ジャケットにショートパンツ、白地に紫のラインが入った
ショートブーツを身に着けていた。
- 大魔闘演武、開幕 ( No.11 )
- 日時: 2018/07/15 22:23
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
妖精の尻尾、そのアナウンスが入り先にAチームが入場する。
だがすぐに辺りからブーイングを受ける。
「なんか出オチした気持ちなんだけど…」
セツナがそう呟くと客席から少し声がする。
「ねぇ、あそこにいるのって週ソラに載ってたシアンじゃない?」
「ホントだ!シアン様よ!」
「え?え?何事?」
「あー美男美女魔導士の特集でシアンは取材されてたからな」
エルザに続けてルーシィも話す。
「あ、見た見た!妖精の結晶、シアン・ブルードって
見出しだったよ。シアンの髪って角度によっては虹色に
見えるから結晶以外にも妖精のオーロラとも呼ばれてるって」
「まぁ確かにシアンって外も中もかっこいいよね」
セツナはシアンに目を向けた。
それこそ無表情だがシュウハやラクサスから色々からかわれている。
◆
オープニングゲーム中、全員がその様子を見ながら色々話していた。
Bチームside
「シアン、モッテモテだったな」
「…そんなことはない」
「またまたぁ〜」
シュウハはそう言ってシアンをからかった。
それでも内心シアンは少し嬉しかった。
国民たちはオッドアイを見ても怖がらない、それがとても
嬉しいことだった。
- 第一試合に分かる事実 ( No.12 )
- 日時: 2018/07/16 09:24
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
「ルーシィ頑張れ!」
全員が見ている中、ルーシィが一番最初に戦闘することになる。
相手は大鴉の尻尾フレアという。
「(なんか…ヤンデレに見えてきた)」
セツナはなんとなくそう思ってしまった。
『あー悪い少し聞いてくれよ』
「な、なんだシュウハか。脅かせんなよ…」
ナツは驚いた。
『いやな?マスターの声を拾ってな。大鴉の尻尾、マスターが
参加してるとかいうのを聞いてな。そっちでも気を付けといて
くれってわけだ』
「分かったこちらでも気を——ッ!?」
突然の爆発が通信を遮った。
爆発がなぜ起こったかは分からないだが…。
ルーシィが倒れている姿だけが目に映った。
◆
「大丈夫?ルーシィ」
怪我の手当てをし、ベッドで休んでいたルーシィを全員が
見に来た。
「うん大丈夫。心配してくれてありがとう」
「よーし!じゃあ決まりだ、全員でルーシィの分を倍にして
やり返す、そしたら不正を暴く」
「あ、今日の分はもう終わったっぽいよ」
セツナがそう呟いた。
「じゃあ明日だな」
全員が頷き合い宿の方へ向かった。
- 二日目開始! ( No.13 )
- 日時: 2018/07/16 10:22
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
チャリオット、残念なことにナツやシュウハは滅竜魔導士、
乗り物酔いが酷いので結構ビリ。
ビリから1つ上と2つ上だ。ビリになったのは剣咬の虎の
スティングだ。
「だ、大丈夫?ナツ」
「な、なんとかな…ってか次、セツナだろ?
早く行ってこい!」
ナツに背中を押される。エルザやグレイ、ルーシィの代わりを
しているウェンディも頑張れというような視線を向けた。
セツナもピースして会場に向かった。
セツナの相手は四つ首の番犬のバッカス。
「(確か酔いの鷹って呼ばれてたよね。ってかもう
酔っぱらってるよ…)」
「なぁこの勝負で俺が勝ったらお前、俺の相手を一晩しろ」
「はいぃ?なんだって〜?」
セツナは聞こえないふりをする。
「まぁいいや」
「あのねー私は変態の相手なんてできないから」
「それでは試合開始!」
と同時にバッカスが酒を飲む。
「じゃあ私も。ジュエルドレス・ジャスパー!」
セツナは赤地に緑色のライン、黄色のエプロンが
付いたエプロンドレス姿になっていた。両手には
二丁拳銃が握られている。
「少しエルザさんのザ・ナイトをパクっちゃったけど…
今の私はそんな酔拳みたいなのに負けはしません!」
セツナはバッカスの予想もつかない攻撃を完璧に見切り
躱していた。
「すごいな。予測不能な攻撃を見切って躱している」
その動きにはエルザも関心していた。
「チェックメイトですよ」
パンッという音と同時に発砲する。
赤と黄色の弾丸は場外ギリギリのバッカスの背中を押した。
バッカスがバランスを崩し倒れた。
「勝者、妖精の尻尾セツナ選手!あの予測不能な動きを
見切りました!」
元に姿に戻り、全員の元へ戻って来た。
「やったな!セツナ」
「うん!」
「次はシアンが出るみたいだぞ」
エルザがそう言った。
「え?どうし‥‥あ」
客席から凄い声が聞こえる。そこに混じってシアンや相手であろう
ジェニーという名前が聞こえる。
- 屈辱の破門 ( No.14 )
- 日時: 2018/07/16 11:03
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
「アイスメイク・ローズ」
シアンがそう唱えると辺りから大きな氷の薔薇が
咲き乱れジェニーを一気に場外に弾き飛ばした。
その結果に全員が声を上げた。
「す、すごい一撃って!」
シアンは無言でそのまま去っていった。
◆
その日の夜…。
「ん?お前、ユキノだったか?剣咬の虎の」
シュウハはそう聞いて彼女に駆け寄った。
「そ、そうです。あのルーシィ様、これを」
「え?これって星霊の鍵…なんで?」
「私にはもう使わないので…」
ルーシィは少し悩んだがユキノにそれを返した。
「私もこれは受け取れないよ。貴女の鍵だから」
何やら様子がおかしいと全員が感じた。
シアンはそんなユキノに近寄る。
「オイ」
「?…ッ!!」
彼女の周りにはふんわりとした色の氷で出来た雪の結晶や
花、兎などがいた。
ユキノはそっと結晶に触れた。
「すごい」
「別に…悲しそう、だったから」
表情一つ変えずシアンはそう言った。
「なぁ、お前何があったんだ?ギルド内で何かあったのか?」
ナツがそう聞くとユキノはゆっくり話し始めた。
彼女は負けた後、恥ずかしい思いをさせられてギルドを破門
させられたらしい。
流石にそれにはカチンと全員が来た。
「流石にそれは屈辱的かも…」
「あ、ちょっと!ナツ!」
ルーシィがナツを呼び止めようとするもそれをシュウハが
止めた。
「あのままにしとけ。止めても止められねえよ。まぁなんだ
ユキノ、気持ちが落ち着くまでゆっくりしてけよ」
そう言ってシュウハはユキノを落ち着かせた。
- 伏魔殿100vs1 ( No.15 )
- 日時: 2018/07/16 11:34
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
三日目、最初の競技は100体のモンスターを順番に倒していく
競技。
妖精の尻尾Aチームはエルザ、Bチームはシュウハが
出ることに。
「よっ!エルザ、お互い頑張ろうぜ」
「あぁ」
全員が中に入るとすぐ走っていく。
「じゃあ頑張るとしますか」
シュウハはそう呟くと耳を澄まし足音を探る。
手っ取り早い方法を探しなるべく多数のモンスターが
固まっている場所に移動する。
「いたな…音竜の咆哮!!」
鼓膜を破るような超音波がシュウハから放たれ参加者たちが
耳を塞ぐ。仲間のエルザには何も感じないよう細工してある。
「よし!」
◆
この競技での一位はエルザ、二位がシュウハという順位になった。
次、ラクサスvsアレクセイという対戦となったがその二人の間に
シュウハは割り込んだ。
「シ、シュウハ選手?一体何が」
「いやな、ちょっとばかし俺に話させて欲しいんだ。良いよな?
大鴉の尻尾のマスター」
全員が騒めく。マスターは参加不可になっているはずだ。
「頑張ってくださいアレクセイ否、マスターって声、
しっかり記録させてもらったぜ?言い逃れはできねえからな?
大人しく認めろ、大鴉の尻尾!!」
ついにシュウハが怒鳴った。
司会者も何かを確認し、彼らを失格と言った。
「えー大鴉の尻尾の失格ですのでこの勝負、自動的に
妖精の尻尾Bチーム、ラクサス・ドレアーの勝利と
なります」
ついに三日目が終わり四日目に突入した。
そのメインは恐らくこの戦いだろう。
- 蒼龍と紅玉の火竜 ( No.16 )
- 日時: 2018/07/16 12:47
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
「ま、マジか…私とナツで」
相手を見てセツナは絶句した。
相手は色々とあった剣咬の虎のスティングとローグ。
「セツナ」
「うん?」
「勝つぞ!」
ナツはセツナにそう言った。勿論セツナも力強く頷いた。
開始した瞬間、すぐさまナツは火竜の咆哮を放った。
「セツナ、援護頼む!」
「了解!死角は任せて!ジュエルドレス・ムーンストーン!」
セツナは真っ白なカクテルドレス姿に変わった。
「そこ!」
セツナは一発ナツの影に発砲した。
「なっ!?」
隠れていた当の本人も驚いていた。
「ムーンストーンは10秒先までなら見通せる。10秒って結構
長いんだよ」
自信満々に言ってジュエルドレスを解いた。
すると二人に異変が起きる。
「オイあれって…ドラゴンフォースじゃねえか!?」
シュウハがそう声を上げた。
セツナはある決意をする。
「ナツ、協力してほしいんだけど…」
「?」
話を聞きナツが頷く。それを確認してセツナは深呼吸する。
「ジュエルドレス・ルビー!」
セツナは真っ赤な和風ドレスを身にまとった。
「じゃあやるぞ!」
「うん!」
二人の声にスティングたちは身構えた。
「火竜の…咆哮!」
「勝者の紅玉(ルビー・オブ・ウィナー)!!」
ナツの咆哮が二倍の大きさになり速度が上がる。
そしてスティングとローグを呑みこんだ。
「…勝者はナツ&セツナ!」
二人はガッツポーズをした。
「何だ、あれ!?セツナ」
「あれはルビーの力、ルビーは昔から勝利を呼ぶ石って
言われてるの、それと…」
倒れている二人にセツナは近付いた。
「大丈夫ですか?二人とも」
それだけ言い残しナツとセツナは去っていった。
- 最終日 ( No.17 )
- 日時: 2018/07/16 14:51
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
「あれ?明日で祭りは最終日だっけ?」
セツナはなんとなくそう聞いた。
「確か」
その質問にルーシィが答えた。
最終日は全員参加のサバイバル方式、一人倒したら一点という
ことになるのだ。
最後の競技になるのでどのギルドも力を入れてくるだろう。
「頑張らないとな」
◆
そして夜が明け、最終日。
全員がそれぞれ散っていった。
そしてスタートの合図が掛かる。
「ちょっと待てセツナ」
「ギクッ!」
思わずセツナはそう呟いた。
前にはディオネが辺りを黒炎で囲って立っていた。
セツナを逃がすつもりはないらしい。
「黒炎竜の——」
「マズイ!」
「咆哮!!」
黒炎のブレスがセツナに放たれた。
セツナが黒炎に呑みこまれる。
「悪いな、勝負だからな」
そう言って踵を返そうとしたとき、ディオネは振り返る。
「黒炎竜の盾!」
黒炎の盾を創り出すが盾を突き破り青い弾丸がディオネの
肩や脚を貫いた。
「ジュエルドレス・サファイア。で、深海の蒼玉」
「なんだ?これ、体が動かねえ!!」
「私も勝たなきゃいけないから!ごめん!」
片方の拳銃を青い水の刀に変えディオネの意識を刈り取った。
そのころシアンは青い天馬のレンとイヴの二人を相手取っていた。
「アイスメイク・切り裂き魔」
吹雪を利用し沢山のナイフを創り出し二人を狙った。
「…これで二点、だな」
そう言い残し他の場所へと向かった。
そしてシュウハはというと剣咬の虎のオルガと闘っていた。
「悪いな。負けるつもりがないから…サウンドドライヴ!」
シュウハは全身に音を纏いその場から消えたと思うほどの
速度でオルガの目の前に現れる。
「ぐあっ!」
そして蹴りで気絶させ、他の場所へ向かった。
- 優勝を手に ( No.18 )
- 日時: 2018/07/16 15:46
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
そしてナツやエルザ、ルーシィ、グレイのみならず
全員が集合する。
それをスティングは呆然と見つめ、ついに自ら
降参した。
◆
結果発表、全員が胸を高鳴らす。
「優勝は…妖精の尻尾!!」
全員が喜んだ。
その後…セツナの周りを二体のエクシードが付きまとっていた。
「あのぉ、なんか…この子たちに懐かれちゃったんですけど…
レクター、フロッシュ、あまりジーッと見ないでほしいんだけど」
そういうと二匹はすぐに離れた。
「あはは、ごめんなさい!スティングくんが興味を持った
人がどんな人か気になって」
「フローも」
その様子を見ていた他のみんなも笑っていた。
「ホント、セツナは色んな奴に好かれるな」
「だな」
「オーイ、レクター!」
声のしたほうをセツナたちは見た。
祭り中の時とは違う重荷が消えたような表情のスティングと
ローグ、そして二人を連れてきたであろうディオネとルナシィ。
「二人とも前より何か明るくなったね!」
「まぁな。それより色々ありがとう」
「へ?私たち何かしたっけ?」
セツナがそう聞くと他のみんなも首を傾げた。
「確か剣咬の虎の新しいマスターにはスティングがなるんだろ?」
シュウハがそう聞くと彼は頷く。
「まぁ前のギルドよりも何万倍もいやすそうだね。それじゃあ
また会えたら会おうね!三人とも!」
セツナは三人に手を振って帰ろうとした。
「セツナー!また会おうぜー!!」
ディオネはそう叫んだ。