僕の人生の分岐点は、あるバイトの帰り道を歩いている時だった。そのとき、目も眩むような明るい光が目の前を照らした。それは一瞬で、何が起こったかわからないほどで、視界がどんどん黒く染まっていくのを感じて何が起こったのかようやく理解することができた。ああ、僕は、事故に遭って、この世から消えてなくなるんだ、と。最後に考えたのは、両親の事、バイト先の優しい仲間たちのこと、好きだった小説のこと。まるで、トリップ物のような人生だった。もう、後悔はない。