二次創作小説(紙ほか)
- Re: 凡人はマフィアになる ( No.1 )
- 日時: 2018/11/25 17:29
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
並盛中学校。
そこには大空、雨、嵐の守護者がいる。紡はボンゴレの次期ボスで
あり大空の守護者である。彼女の数少ない友だち山本悠斗は
雨の守護者、途中から転校してきた獄寺修哉は嵐の守護者。
紡「前の守護者でも獄寺って苗字の人はいたんだね」
修哉「まぁいても可笑しくないだろ。探せば幾らでも同じ苗字の
人はいるからな。ボンゴレのボスはブラッド・オブ・ボンゴレの
紡さんしか務まらないわけだけど」
悠斗「確かに!俺っちのクラス結構女子が頼りになるモンな!」
紡「あれ?え?私にしか務まらないってそういうこと?なんかあれ?」
首を傾げる紡。クラスの女子が頼りになるから紡にしかボスは
務まらないというワケではないだろう。
****
沢田家、紡が帰りリビングを見ると母と一人の男が
ソファに座っていた。
母「お帰り紡」
???「紡、お邪魔してるぜ」
その青年は白いYシャツに紺色のブレザーを羽織っている高校生だ。
彼の指には雷のボンゴレリングが嵌められている。彼は雷の守護者
松風奏斗。近くの並盛高校の一年だ。
- Re: 凡人はマフィアになる ( No.2 )
- 日時: 2018/11/25 19:24
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
松風奏斗は屋上にやってきた。
奏斗「お前いつもここにいるよな夜霧」
夜霧結弦、小、中、高と学校の生徒会長をやっている男だ。
そして校内最強、雲の守護者だ。
夜霧「何の用?」
奏斗「暇だったから話に来ただけだよ」
夜霧「僕は話したいことはない」
奏斗「並盛愛好家が…」
奏斗は小声でそう呟いた。
奏斗「お前ホントいつも一人だよな。たまには他の奴と話さねーの?」
夜霧「生憎、群れるのは嫌いなんだ」
奏斗「あっそ」
****
並盛中学校。紡の友人、佳蓮と悠斗、修哉そして一つ年下の
香 小と昼食を食べていた。シャオは中国から
日本のこの学校にやってきた。因みに彼こそが晴れの守護者だ。
佳蓮「シャオくん、紡ちゃんに色々日本語を教えてもらってるんだ」
シャオ「家も近いんで時々沢田先輩に教えてもらってるんです。
今使ってる…えっと…あ、敬語。これも先輩から習いました」
佳蓮「紡、国語結構テストとか良い方だもんね」
紡「国語はまぁまぁ、一番いいのは英語だよ英語。といっても
壊滅的なんだけどね、ほとんど」
- Re: 凡人はマフィアになる ( No.3 )
- 日時: 2018/11/26 19:04
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
黒曜ランド、ここが今も残っている理由は10代目がずっと大切に
しているからだ。前の霧の守護者、六道骸がいた場所だという。
勿論、現15代目霧の守護者も幻術士だ。霧里輪廻という少年が
その幻術士だ。彼の隣には霧江ミロクという少女がいる。控えめな
少女だが幻術の腕前は中々のモノだ。彼女は守護者代理だ。
そして15代目守護者らを集めたのはキャバッローネ15代目ボス
ディールだった。
紡「えっとディールさん何で私たちをここに?」
ディール「先代14代目ボンゴレボスには大空の守護者の他に
彼女に忠実な幹部がいた」
ミロク「14代目は確か…沢田佳代様?」
シャオ「紡先輩の亡き祖母ですね」
ディール「その幹部は15代目になるのが紡であることを嫌がっていた。
まぁ結局は紡がなるんだが…少し話が入ってな。動き出したようだ」
全員が息を呑む。話の流れで行けば勿論。
ディール「スプレンドール、全員が14代目の従者を名乗る集団だ。
だが腕は本物だ、気を付けろ」
???「流石ボンゴレ同盟マフィア、キャバッローネボス、ディール様
ですね。耳が御早い」
扉の前に立つ藍色の髪の青年は靴の音を鳴らしながらこちらに
歩み寄りスッと頭を下げる。
???「スプレンドール、ラピス・ラズリと申します。以後お見知りおきを
で、佳代様のお孫様は…」
紡「えっと私、ですね」
紡が手を挙げる。ラピスは視線を紡に移した。
彼は紡の前で一礼する。
ラピス「お会いできて光栄です。紡様、ですが今回は敵同士です」
悠斗「ってことは…」
ラピス「ここでやり合う気はございません。ちゃんとした形で
お手合わせさせていただきます。それを伝えに参っただけですので、
またお会いしましょう」
ラピスの体がスッと辺りに解けた。
輪廻「ふぅん…あの人が私と同じ幻術士ですか」
- Re: 凡人はマフィアになる ( No.4 )
- 日時: 2018/11/26 21:00
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
ディール「全員、試して欲しいんだが…」
ディールのリングに橙の炎が灯る。
ディール「どんな奴でもそれぞれの属性の波動を持つ。俺と紡は大空の
炎、輪廻とミロクは霧の炎、夜霧は雲の炎…それぞれの属性を持つ。
その死ぬ気の炎を操れるようになれば十分戦力アップができる。
リングに炎を灯してみろ。自分の炎をリングに集中させるんだ」
全員が苦戦しつつリングに集中する。一番初めにクリアしたのは
夜霧と悠斗、輪廻だ。悠斗が色々コツを教えてくれる。
数十分で全員がリングに炎を灯せるようになったことに
ディールは驚く。
ディール「(最低でも3時間はかかると思っていたけど…)後は
慣れるだけだ」
****
夜の並盛中学校の校庭。かつて沢田綱吉らがボンゴレリング争奪戦を
行った場所。
???「そうですか。貴方が沢田紡様ですか。私、ロキ・ディアマンテ
と申します。私から色々ご説明させていただきます。同じ属性を
持つ者同士一対一で戦っていただきます。本来なら反則の技も
許可します。ただし戦っている守護者以外が外から邪魔することは
反則となります、では…第一回戦は…」
ロキアが一歩下がり、黄緑の髪を一つに結んだ半開きの目をした
男が前に出た。
???「エメラルド・ステッラ、雷の守護者。で?そっちは誰?」
奏斗「松風奏斗だ」
ロキがスッと微笑み指を鳴らす。
そして屋上にいつの間にか立っていた。
ロキ「雷のステージです。どちらかが降参するか倒れたら勝負は
終わりです。では…スタート」
- Re: 凡人はマフィアになる ( No.5 )
- 日時: 2018/11/26 21:25
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
悠斗「あ、ちょっとタンマ!」
全員が悠斗のほうを見た。照れくさそうに笑いながら彼は
奏斗を呼んで提案する。
悠斗「折角だし円陣組もうぜ!そのほうが気合入るだろ」
修哉「運動会じゃねーんだから…」
紡「でも…うん雰囲気出るよね、ほら修哉くんもミロクちゃんたちも」
半ば強引に全員が円陣をする羽目に。
悠斗「奏斗、ファイト!」
『オォォォォ——!!』
なんやかんやいってミロクも微笑んでいた。気合いを入れ直し
少し緊張が和らいだ奏斗は改めてエメラルドと対峙した。
ロキ「じゃあ…スタート」
先にエメラルドが動いた。彼の両手には鎖鎌が握られている。
鎖の両端にある鎌の先が奏斗を捉える。その鎌は奏斗の鉄扇により
弾かれる。
エメラルド「鉄扇…」
奏斗「危なかったな。まぁこれぐらいじゃないんだろうけど」
エメラルドは片方の鎌をブンブンと回しながら奏斗と距離を取る。
見ている紡たちも口を閉じ、じっと見守っていた。
奏斗「(この距離は相手の間合いか。なら!)」
奏斗が地面を蹴り上げ鉄扇を広げ横に振るう。エメラルドは仰け反り
避けた。とても柔軟性が高い。奏斗の右腹に一筋の紅い線が
現れる。
修哉「なっ!?相手を見ないで」
悠斗「スッゲー!反りながら攻撃してるぜ」
エメラルド「あまり甘く見ないで欲しいな。従者たるもの、主人よりも
強くなければ従者は務まらない」
奏斗「イッテテ…痛いけどこのぐらいで引かねーよ!」
エメラルド「面倒だから…かったるいけど少し本気出す」
エメラルドの雰囲気が一変する。さっきまでのおっとりは消え
目付きが鋭くなる。奏斗の頭を狙った鎌が投げられる。その
速度はかなり早く奏斗は慌てて横に躱す。それはエメラルドの予想内で
鎖を操り奏斗の首に鎖を絡め締めた。
エメラルド「これで…終わり」
- Re: 凡人はマフィアになる ( No.6 )
- 日時: 2018/11/26 21:40
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
鎌が奏斗の首を斬る瞬間、雷を纏った鉄扇が鎖に触れ奏斗と
エメラルドが感電する。痛みに声を上げ倒れるエメラルド、声を
上げることもなく鎖をほどく奏斗。
奏斗「元々電気を通しやすい体質だからな、俺は」
ロキ「勝負あり、だ。この戦いは此方の負けです」
全員が声を上げて喜んだ。
奏斗「一応、どうにか初戦に花を添えたぞ」
悠斗「流石だよな奏斗!」
シャオ「そうですね。この勢いで頑張りましょう!」
紡「よし、まずは一勝!良いペースだよ!」
ロキ「次は晴れの戦いなので、晴れの守護者は明日の戦い
頑張ってください。今日はこれで解散です」
****
学校でシャオと紡は屋上で話していた。
シャオ「先輩、俺、今日頑張ります!日本語とか色々教えてもらったんで
その分、この戦いで頑張ります!」
紡「シャオ君、気合十分って感じだね。でも無理はしないでね?」
そういうとシャオは少し寂しそうな顔をする。
シャオ「そういうの初めていわれました。俺、父親が厳しくて
強い奴だけがここで生き残れるってずっと思ってたんで…」
紡「そうなの?上下関係はあるけど強い人は弱い人を護る、これって
当然だと私は思うよ」
- Re: 凡人はマフィアになる ( No.7 )
- 日時: 2018/11/27 17:43
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
紡「えー…なんか校庭のど真ん中にリングらしきものが見える」
土が盛り上がりロープで仕切られた特設リングを見ながら紡が
呟いた。
ロキ「昨日も言った通り今回は晴れの守護者の勝負です。どちらも
このリングがピッタリかと思って…崩壊の心配はないので御安心を」
悠斗「スッゲー、何でもありって感じだな!」
奏斗「で?昨日のあれ、今日もやるか?」
悠斗「だな」
昨日よりも積極的になり全員が肩を組む。
悠斗「シャオ、ファイト!」
『オォォォォ——!!』
シャオがリングに足を踏み入れると地面が持ち上がる。
シャオの前には金髪の男が手袋をし直していた。
???「中国人のハーフって君か。俺はトパーズ、よろしく」
シャオ「え、あ、あぁ」
ロキ「…先に自己紹介していましたか。では準備は良さそうなので
‥‥はじめ!」
ロキが合図するのと同時にシャオは地面を蹴り上げた。彼の鋭い
蹴りがトパーズを捕らえると思ったがトパーズは慌てもせず
右腕で受け止め脚を掴んだ。
トパーズ「まだまだ修行中の身、といったところですね」
シャオ「ッ!?」
トパーズがシャオの首筋を軽く叩くとシャオの体が仰け反るように
倒れる。あまりのことに紡たちは開いた口が塞がらなかった。
修哉「な…」
紡「嘘…シャオくん!!」
ロキ「ふむ…気絶してしまいましたね。これでは勝負にはなりません。
少々予定より早いですがこの勝負、トパーズの勝利です」
トパーズ「特にすごいことはしていないんですけどね」
- Re: 凡人はマフィアになる ( No.8 )
- 日時: 2018/11/27 18:37
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
翌日の夜、雷戦と同じ屋上にやってきた。
円陣を終わり修哉は目の前の男を見据える。右目を包帯で
ぐるぐる巻きにした赤髪の男、ルビーノ。
ロキ「では…はじめ!」
ロキが合図する。修哉の鎖分銅がルビーノの首筋を狙う。
ルビーノはナイフで鎖を弾き斬りかかる。
ルビーノ「…心配など不要です。怪我をしても僕は文句を言えません」
修哉「そうかよ、じゃあフルで行くぜ!」
修哉は器用に鎖を操り連続攻撃を仕掛ける。ルビーノの肩に
分銅が当たり少し顔を顰める。そこを狙い修哉は喉仏を狙う。
ルビーノは顔を上げ分銅を掴み自分のほうへ引っ張る。
引っ張られ修哉は体勢を崩し引き摺り倒された。
ルビーノはナイフを数本投げ修哉を地面に固定し、彼の首筋に
ナイフを当てた。
ロキ「…決まり、ですねぇ。この勝負」
ルビーノはナイフを抜いて修哉に手を差し伸べた。修哉はその手を
借りずに黙って紡のほうへ帰って来た。
修哉「ごめん…」
紡「ううん大丈夫。まだまだ勝負はあるんだから、ここから頑張ろう」
修哉「…悠斗、次頼んだ」
悠斗「おう、任せろ」
- Re: 凡人はマフィアになる ( No.9 )
- 日時: 2018/11/29 17:53
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
並盛中学校、校舎内3階。
そこが今回の雨の守護者が戦う場所だ。それ以外は別の場所に
いてモニターで二人の姿が見える。
ロキ「では…山本様とサファイアさんの戦いを始めます」
校内に鐘が鳴る。同時にサファイアと呼ばれた男が床を蹴り、
あっという間に悠斗との距離を詰めた。
悠斗「時雨蒼燕流、四の型…」
悠斗はサファイアの刀が振り下ろされる瞬間、体を横にずらし
躱す。四の型・五風十雨は相手と呼吸を合わし攻撃を躱す守りの技。
だがサファイアは慌てることなく刀を振るい続ける。その時、全員が
異変に気付く。モニター越しに見ていた紡が呟く。
何かが可笑しい、と。
悠斗の右頬に掠り傷ができる。サファイアの刀を振るう速度は
トリッキーだ。遅くなったり速くなったり、予測が難しい。
サファイア「避けるのは難しいでしょう?速度が一定ではすぐに
避けられるのは当たり前ですから」
悠斗「…だな。時雨蒼燕流、八の型…」
悠斗が前屈みになりサファイアの懐に潜り込み峰打ち程度の
斬撃を繰り出し上空に突き上げた。八の型・篠突く雨。だが
サファイアは天井に刀を突き刺しぶら下がる。
悠斗「マジか…スッゲェ」
サファイア「…継承者が必ず一つは型を作る、それが時雨蒼燕流の
最終試練。つまり貴方もあるんでしょう?オリジナルの型」
刀が天井から抜け落ちた瞬間サファイアは床に着地し短刀を
鞘から抜き斬撃の風を巻き起こす。
悠斗「二刀流!」
サファイア「えぇ、これで決められますよ」
- Re: 凡人はマフィアになる ( No.10 )
- 日時: 2018/11/30 16:01
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
サファイアが二刀流で斬りかかる。悠斗が気を引き締め直す。
悠斗「時雨蒼燕流、十四の型…」
悠斗が受け継いだ刀、時雨金時の鞘を開いている左手に持つ。
悠斗が作り出した型、それは時雨蒼燕流初の二刀流技。
悠斗「俄雨」
その二振りがサファイアの意識を刈り取る。どさりと倒れる音と
同時に別の階の結界が解ける。
時雨金時本体とその鞘を使った二刀流のような技、それが悠斗の
編み出した十四の型・俄雨という技だ。
悠斗が階段を駆け上がりミロクの前に立った。
悠斗「次って霧だよな?次は任せたぜ」
ミロクは小さく頷いた。本来の守護者は輪廻なのだが彼はここに
来たがらない、よってミロクが戦いに出る。
- Re: 凡人はマフィアになる ( No.11 )
- 日時: 2018/12/01 14:10
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
翌日の夜、全員並盛中の体育館に来ていた。
そこでは三又槍を握るミロクと三又槍と同じ程度の長さの槍を
持つラピス・ラズリが向かい合っていた。
ロキの合図が出た瞬間、床が崩れ真っ赤な炎がラピスを呑み込まんと
する。
ラピス「術師が術で騙されるわけにはいきません」
ミロク「あ…」
ラピスが瞬間、ミロクの目の前に現れる。ミロクが槍を突き出すも
ラピスの体をすり抜け彼の槍がミロクの頬を掠る。
ロキ「(ふむ…ミロク様はまだまだ幻術初心者ですか)」
ラピス「(使えるには使えても実戦は初めて、といったところ…ですが)」
スプレンドール全員、ミルフィオーレを退けた10代目の守護者たちまで
全てのことを知っていた。
ラピス「(10代目霧の守護者は囚人、代わりに代理人がやっていたが
その人物は本来の囚人を体に降ろすことができる特異体質、もし
彼女にその血が流れているとしたら?一撃で沈めたほうが…)」
ラピスが指を鳴らすと辺りが真っ暗になり急に眩しい光が射しこむ。
ミロクが目を伏せる。その一瞬の隙を逃すラピスではない。
ミロク「っ!!」
薙ぎ払われたミロクの体が床を転がる。
ラピス「言ったでしょうミロク様、術死が術で騙されるわけには
いかないと…僕も負けるわけにはいきませんからね」
ミロクが上半身を起こし片手で腹部を摩る。
ミロク「輪廻…様」
辺りに白い霧が漂う。幻だろう、だが幻らしくない現実味のある霧だ。
ラピス「やはり…そうでしたか、輪廻様」
ミロクではない。輪廻は三又槍を持ったままラピスの前に立った。
輪廻「君の予想は当たりですよ。私には六道骸の血が流れている。
それさえ分かれば…」
ラピス「そうでしたか。では…手加減はできませんね」
戦いを見ている全員が頭を抱えだす。同時に休むことなく幻術を
見ているからだ。
突然ラピスの体が動かなくなる。
輪廻「クフフ、どうしました?私はすぐ近くにいますよ?」
金縛りにあったようにラピスは動かない。輪廻の赤い左目が
ラピスを見据える限り…。
ロキ「このままでは埒が明きません。ラピスの負け、輪廻様の勝利
で、今回の勝負は幕引きとします。次は雲の戦いです」
- Re: 凡人はマフィアになる ( No.12 )
- 日時: 2018/12/01 15:19
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
夜、並盛中の校庭に仕込みトンファーを持つ夜霧結弦と何も持たず
構えない紫のネクタイをした男、アメジスト。
ロキ「では時間ですので始めましょうか」
ロキがスッと手を上げると瞬く間にアメジストが倒れる。
この強さに全員が驚愕する。
紡「(さ、流石夜霧さん…)」
ロキ「…まだ決着はついていませんよ。皆さん」
鼻血をボタボタと流しながら立ち上がるアメジストは笑みを
浮かべた。
アメジスト「イッタタ、ここまでの痛みは初めてで驚いたよ。こりゃ
俺にとってはご褒美だな!」
全員の顔が引き攣る。まさか…そんな端正な顔してて…まさか!
修哉「こぉんの…ドM!!!」
アメジスト「ヤダな〜ドMだなんて。余計嬉しくなっちまう」
紡「修哉くん、ああいう人にどんなこと言っても無駄だから
諦めよう!」
表情一つ変えず夜霧はトンファーを振るうためアメジストとの距離を
詰める。アメジストは攻撃モーションに入った夜霧の顎を殴る。
地面に倒れた夜霧はすぐに立ち上がり顎に手を当てた。
アメジスト「さぁ…来なよ。俺を君のサンドバッグにするといいよ!」
夜霧「ふぅん…打たれ強いんだ…」
夜霧は素早くトンファーを振るう。殴られるアメジストの体が
後退しながら左右に揺れる。見てるだけで痛々しいが殴られてる
本人は笑顔を浮かべてる。流石の夜霧も少し引き気味だ。
アメジスト「痛いな〜…まぁいいんだけどさ。俺的には14代目の
孫に調教されたいからね」
アメジストの二段蹴りが夜霧の鳩尾と首を捕らえる。続けて夜霧を
投げ飛ばし、落ちる寸前に膝蹴りを喰らわす。
アメジスト「じゃ、ゆっくりおやすみ…ッ!?」
アメジストの喉仏にトンファーがめり込む。そして第二撃で
アメジストが気絶した。
夜霧「また今度、ゆっくり殺す」
ロキ「では次で最後、大空戦です」
- Re: 凡人はマフィアになる ( No.13 )
- 日時: 2018/12/01 16:45
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
人気のない場所、紡はボンゴレの同盟マフィアの一つインヴェルノに
属している青年イヴに先代の技を教えられる。
紡「コラッジョ・ヴルカーノ…ですか?」
イヴが頷く。元々彼は影が薄く表情の変化に乏しいため普段から
無表情だ。
イヴ「死ぬ気の炎を両手から放つ、分かりやすく言えば火炎放射…
イメージしながらやれば…多分、できる」
紡は頷き力強く放たれる炎をイメージし死ぬ気の炎を両手に
集中する。真っ直ぐ伸びた橙の炎が辺りを燃やし尽くす。
あっという間に覚えた紡の筋の良さにイヴは内心、驚いた。
イヴは紡の頭に軽く手を当てる。彼は手を当てた人物がどの炎を
扱えるのか感じ取ることができる。彼が彼女から感じたのは…。
イヴ「(不思議…温かい、優しい…)」
紡「あのイヴさん」
イヴ「!何でもない。俺、もう時間だから行く、けど…頑張れ」
紡が頷く。時間はあっという間に夜。全員が並盛中学校へと
足を運んでいる。
最終決戦はもうすぐ始まる。
- Re: 凡人はマフィアになる ( No.14 )
- 日時: 2018/12/01 17:24
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
ロキ「では…チャイムが鳴り次第、始めましょうか」
紡が頷く。すぐにチャイムはなり彼女の額に橙の炎が燃え上がる。
指輪から放たれる淡い橙の光が彼女の手を覆う。
ロキ「(ボンゴレグローブ、ですか…)」
ロキの死ぬ気の炎が彼の手にあるライフルに集まり、放たれた
銃弾に炎が纏わる。
ロキ「ッ!?」
銃弾を跳ね返し死ぬ気の炎が直進してくる。
紡「コラッジョ・ヴルカーノ」
ロキ「先代の技、ですか。全く厄介なモノです」
炎を原動力にしロキは一気に紡との距離を詰めた。
そして彼女の前に片手を差し出し同じような技を繰り出す。
ロキ「まぁ私も使えますので、特に意味はありませんよ」
瓦礫の山を見ながらロキは少し口を歪める。
ロキ「この程度で倒れているのなら、貴方は祖母を、友を裏切ると
いうことになります。私たちは根から敵対しているわけではない。
本当に先代の言う通りになるのか試すために今、敵対しているのです」
話していたロキは目を見開く。それは10代目大空の守護者、
沢田綱吉が死ぬ気の零地点突破・改を使うときの独特な構えを
している紡だった。
ロキ「(これがブラッド・オブ・ボンゴレの超直感の凄さ)」
辺りに砂煙が立ち込める。そして立っていたのは紡だった!