二次創作小説(紙ほか)
- Re: 凡人はマフィアになる ( No.11 )
- 日時: 2018/12/01 14:10
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
翌日の夜、全員並盛中の体育館に来ていた。
そこでは三又槍を握るミロクと三又槍と同じ程度の長さの槍を
持つラピス・ラズリが向かい合っていた。
ロキの合図が出た瞬間、床が崩れ真っ赤な炎がラピスを呑み込まんと
する。
ラピス「術師が術で騙されるわけにはいきません」
ミロク「あ…」
ラピスが瞬間、ミロクの目の前に現れる。ミロクが槍を突き出すも
ラピスの体をすり抜け彼の槍がミロクの頬を掠る。
ロキ「(ふむ…ミロク様はまだまだ幻術初心者ですか)」
ラピス「(使えるには使えても実戦は初めて、といったところ…ですが)」
スプレンドール全員、ミルフィオーレを退けた10代目の守護者たちまで
全てのことを知っていた。
ラピス「(10代目霧の守護者は囚人、代わりに代理人がやっていたが
その人物は本来の囚人を体に降ろすことができる特異体質、もし
彼女にその血が流れているとしたら?一撃で沈めたほうが…)」
ラピスが指を鳴らすと辺りが真っ暗になり急に眩しい光が射しこむ。
ミロクが目を伏せる。その一瞬の隙を逃すラピスではない。
ミロク「っ!!」
薙ぎ払われたミロクの体が床を転がる。
ラピス「言ったでしょうミロク様、術死が術で騙されるわけには
いかないと…僕も負けるわけにはいきませんからね」
ミロクが上半身を起こし片手で腹部を摩る。
ミロク「輪廻…様」
辺りに白い霧が漂う。幻だろう、だが幻らしくない現実味のある霧だ。
ラピス「やはり…そうでしたか、輪廻様」
ミロクではない。輪廻は三又槍を持ったままラピスの前に立った。
輪廻「君の予想は当たりですよ。私には六道骸の血が流れている。
それさえ分かれば…」
ラピス「そうでしたか。では…手加減はできませんね」
戦いを見ている全員が頭を抱えだす。同時に休むことなく幻術を
見ているからだ。
突然ラピスの体が動かなくなる。
輪廻「クフフ、どうしました?私はすぐ近くにいますよ?」
金縛りにあったようにラピスは動かない。輪廻の赤い左目が
ラピスを見据える限り…。
ロキ「このままでは埒が明きません。ラピスの負け、輪廻様の勝利
で、今回の勝負は幕引きとします。次は雲の戦いです」