二次創作小説(紙ほか)
- Re: 銀魂オリジナルver. ( No.3 )
- 日時: 2019/03/01 22:30
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
結果は八郎の勝利、そのすぐ後一人の男が銀時に声を掛けた。山南秀助、土方と同じ
副長の座についている人物だ。彼は携帯をいじりながら銀時に話す。
山南「銀時さん、アンタ仕事で吉原に行く予定あります?」
銀時「なんで分かったんだ」
山南「勘です。んで頼みたいことがあるんですけど明理っていう花魁が無事か確かめてくれません?
その子、俺の幼馴染なので」
携帯の写真を見せる。そこには黄色の和服を着た眩しい笑顔の女性が映っていた。
新八「ん、あ、あれ?響さんは?」
神楽「ついさっき何処かに行ったアル」
銀時は面倒くさそうに八郎と琴音の襟を掴む。
銀時「じゃあ仕事に行くとするか」
琴音「あれ私たち関係なくね?」
響がいるのは銀時たちが向かっている吉原だった。
響「おーなんだぁ夜桜もいるのか」
夜桜と呼ばれた暗い青髪の男が胡坐を掻いたまま振り返った。
夜桜「別に…腕試しをするために来ただけだし夜王の手伝いをする気はない」
神威「でも珍しいじゃん、こっち側に来るなんてさ」
夜桜「うるせぇ…俺は好きにさせてもらう」
響「じゃあ俺は夜桜についていくとしますか…あ、後さ夜王さん?あまり他人を下に
見すぎると足元、取られるから」
そう言い残して彼は部屋を出た。
- Re: 銀魂オリジナルver. ( No.4 )
- 日時: 2019/03/02 13:36
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
別ルートで八郎と琴音は明理と出会った。
明理「八郎さんと琴音ちゃん…わざわざ山南に言われてここまで来たんだね。でも私は
大丈夫」
琴音「そういえば他の花魁は?他にもいるでしょ」
明理「そうなんだけど…捕らわれたままよ」
八郎「じゃあ僕たちも行きましょう。銀時さんたちと合流することを約束してますから」
琴音は頷いた。
そして中に潜入していく。裏口を発見したのだ。中にも人はいないように感じる。
ふと八郎が足を止め刀を抜いた。
???「流石は隻腕の剣士、響の言ってた通りじゃねえか」
黒い番傘を肩に担いだ青年が笑みを浮かべる。八郎は琴音を庇うように前に立つ。
八郎「響さんが…ならば自己紹介はいりませんね」
???「あぁ俺は雷騎、骨折りの雷騎なんて呼ばれたりするんだ」
雷騎は番傘を前に突き出し発砲した。その弾を八郎は全て切り落とした。
琴音「うわっこっちにも」
雷騎「そっちも二人いるんだ。こっちも俺と夜桜がいる…二対二だ」
八郎「琴音ちゃん…一人で頑張れるかい?」
琴音は刀を抜いて頷く。それを確認し八郎も頷いた。
雷騎「じゃあ…残念だがそっちはやるよ」
夜桜「…仕方ない」
それぞれが同時に動いた。琴音は攻撃を躱しながら廊下を走っていく。そして
ある程度八郎たちから離れた場所で足を止め刀を構える。
夜桜「やっとやる気になったか…お前のことも強いとアイツは言ってたがどうも
しっくり来ねえな」
琴音「そりゃあ私より八郎さんとかのほうが腕は立つからね」
- Re: 銀魂オリジナルver. ( No.5 )
- 日時: 2019/03/02 18:09
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
夜桜の重い番傘のスイングを琴音は剣で受け流す。その衝撃で一瞬の隙が生じる。
それを逃すような相手ではなかった。
夜桜「隙だらけだな」
琴音「ッ!!?」
蹴られた箇所を抑え暫く蹲る、と言う夜桜の予想は外れる。彼の右肩を弾丸が貫通する。
懐に仕込ませていたクッション替わりの厚い本を投げ捨てる。銃をホルダーに仕舞い
再び刀を構えた。琴音の体力は少ない。相手は戦闘種族の夜兎族。少々相性は悪いように感じる。
一方、八郎も雷騎相手に奮闘していた。隻腕でありながら利き手ではない左手で器用に
刀を扱う。それが出来るのは元二刀流だったから。
雷騎「自慢じゃないけど気配を消すのと身軽さは夜兎の中じゃ負ける気がしないけど…
こうもあっさり見抜かれるとはね。片腕しか無い癖に良くやる方だよアンタ」
八郎「元々は二刀流の剣士だったからね。一刀流だったらここまで上手く行っていない。
僕は少し用事で急いでるんだ」
雷騎「その用事ってのはさっきの女の子のことか?だったら急ぐ必要は無いさ。もうそろそろ
死んでるだろうしね!」
八郎「彼女を甘く見ない方が良いよ」
八郎の刀を躱しその刃に雷騎は飛び乗り更に跳躍する。雷騎は彼の左腕を…。
八郎「驚いた。気付かなかったのかィ?」
左腕の袖を捲り刃を見せた。
八郎「僕は隻腕だとさっき言ったばかりだろ?」
雷騎「ッ、武器腕って奴か…ますます面白ェ!!」
琴音の体がくの字に曲がる。蹴られた。その体が壁にぶつかる直前、誰かが彼女を抱き留めた。
琴音「ッ…あ、明理さん!!」
明理「さん付けじゃなくていいの。あまり年は変わらないんだから…私は戦えないけど
こういうことは出来るから」
琴音は頷いた。夜桜は首を傾げる。
夜桜「どういう意味だァ?花魁は全員閉じ込めたはず…まさか!」
- Re: 銀魂オリジナルver. ( No.6 )
- 日時: 2019/03/02 18:48
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
響と神威。互いの拳が互いの頬を掠る。響の余裕は崩れない。
響「鳳仙に弟子入りしてたって聞いたからどれ程かと思ったら…この程度か」
神威「…その余裕、すぐに潰してやるよ」
響「二度とそんな口を叩けないようにしてやろうか?」
神威「ッ!!」
刹那、響の膝蹴りが神威の鳩尾にめり込む。
響「神楽って子、お前の妹だろ。可哀そうな妹だ、兄がこんな馬鹿で弱くてさ」
四つん這いになり立ち上がろうとする神威の腹を容赦なく蹴り上げた。
琴音は明理に少し下がるよう言って長刀を構える。夜桜は挑発的な笑みを浮かべる。
夜桜「その顔からしてその攻撃で最後にするつもりか?」
琴音「まぁね。でも殺しは無理、貴方はここの人たちに怪我をさせたり酷いことは
してないでしょ?それに明理ちゃんから聞いた。ついさっき会った雷騎って人と響、そして
貴方はわざわざ明理ちゃんを逃がした」
それに微かに夜桜が反応する。
八郎「真の悪人は夜王鳳仙と残りの二人…どうせだったら残りの花魁も解放してほしかったけど
それができない理由があったのでしょう。でも夜王はもう消える、白夜叉と呼ばれた
坂田銀時によってね」
直後、吉原を覆っていた壁が開き日光が照らす。鳳仙以外、全ての夜兎が番傘を広げた。
八郎「この戦いで僕たちの勝利条件はここの太陽を取り戻すこと」
琴音「それだけだよ」
刀を納め笑顔で話した。夜桜は諦めたように溜息を吐いた。
夜桜「響の情報通りってことか…」
雷騎「そろそろ団長に召集を掛けられる…俺はおさらばさせてもらうぜ」
雷騎は窓から下に飛び降りる。それに続くように夜桜も飛び降りる。全員が合流した。
響の姿を見て驚いた。
新八「響さん!誰かと戦ったんですか!?血塗れじゃないですか」
響「ん…あぁ、気にすんな。こりゃ敵の返り血だ」
新八「余計気にしますよ!?」