二次創作小説(紙ほか)

Re: 白猫プロジェクト−美徳の少女リゲル− ( No.11 )
日時: 2019/03/24 22:33
名前: 枢 (ID: s00TEuml)

ある町に降りた一同。魔幻獣討伐の依頼で来ている。
キャトラ「…手詰まり!!」
全員が頷く。これといった情報は何一つ手に入らない。
リゲル「仕方ない…すみません御爺さん、何か大きな物とか変な物を見ませんでしたか?」
お爺さん「あぁ見たぞ大きな鳥」
アイリス「大きな鳥、ですか?」
お爺さん「あぁ。向こうの岸に向かってたぞ」

同時刻、その大きな鳥フレズベルクに乗っていた三人のバウンティハンター、ディラン、ヴィシャス
ノエルは賞金首マグリンと会話していた。
ディラン「島から逃がす?」
マグリン「えぇ、ただでとは言わないわ。貴方たちの国を滅ぼした人物の情報を教えてあげる」
アレス王国はたった一日で消えた。生き残ったのは王の息子三人だ。彼らは国を滅ぼした
人物の情報を集めるためにバウンティハンターをしている。
ノエル「本当に知ってるの」
マグリン「知っているというかその人物に関する情報をね」
ヴィシャス「ディラン、どうする。嘘ではないようにも聞こえるが…それに逃がすにせよ
捕らえるにせよ乗せなければならない」
マグリン「その通りね。途中で決めてくれれば構わないわ」

キャトラたちはその岸に向かった。そこには大きな鳥がある。
レオ「本当に大きいな」
アイリス「そうね…ッ!誰か来る」
四人だ。一人は女、他三人は男だ。
ディラン「なんだお前ら?」
アイリス「あ、私たちは…」
互いに事情を話した。
ディラン「あれ?リゲルお前…女なのか…?」
リゲル「え、今頃…」
キャトラ「ホントにリゲルって初対面からすれば男なのね。スカートとか着てれば少しは
変わるんじゃない?」
リゲル「いや私スカートとか可愛らしいのは好きじゃないから」
アイリス「リゲルにはカッコイイのほうが合ってると思う。で、少しで良いんです。
中を見せてくれませんか?」
ディランは頷いた。
ディラン「ただし制限時間は他の島に到着するまでだ」
ノエル「な、何も出ないと思うけど」
リゲル「まぁ出なかったら出なかったでいいさ。また探すだけだし…でもこれフレズベルクだっけ
何か色々厄介な感じがするんだよねぇ」

Re: 白猫プロジェクト−美徳の少女リゲル− ( No.12 )
日時: 2019/03/25 11:14
名前: 枢 (ID: s00TEuml)

リゲルたちは辺りを見回す。人が住めるようになっている辺り輸送用や船的な用途で
使われていたことが分かる。
ノエル「そ、そこは立ち入り禁止だよ」
扉に手を掛けた時ノエルがそれを止めた。アイリスたちは首を傾げ「どうして?」と聞く。
ヴィシャス「訳の分からない絡繰りや術がかけられていて危険なんだ」
アイリス「じゃあ他の皆さんも入ったことは無いんですね?」
ディラン「あぁノエルにキツく言われてるからな」
レオは扉の前に立つ。怪しいと踏んだのか彼は扉を開け中に入る。アイリスもノエルに
謝り彼の後に続く。ノエルが止めても彼らは中へ進んだ。強い瘴気が詰め込まれた空間が
広がっていた。
マグリン「皆、早く出るのよ」
マグリンの声で全員が外に出る。
キャトラ「リゲルいつの間にリングをつけたの?」
キャトラは肉球でリングを叩く。黄色のルーンリング。
レオ「黄色は確か純潔のルーンリングだったか」
リゲル「うん愛のルーンリングは派生ってカンジだけどこっちのリングは力がある」
ディラン「ノエル、このことを知ってたのか」
少し責めるような口調でノエルに聞く。ノエルは申し訳なさそうに小さく頷いた。
ディラン「ここを壊そう。今は落ち着いていても危険だということは変わらない」
ノエル「黙ってればずっと僕たちの家のままだと思ったんだ。」
アイリス「ノエル君、闇の力は貴方が思ってる以上に危険なのよ?これが暴れ出したら他の島や
国も貴方の国と同じようになってしまう」
ノエルは黙ってしまう。
ノエル「それにディランだって話してないことあるでしょ」
ノエルも察しはついていた。ここからは第三者であるリゲルたちは深くかかわることは
出来ない。
ノエル「僕は話してくれればそれでよかったんだ!!僕とディランは血が繋がってないんでしょ?」
自分で知ったようだ。ディランも驚いている。

Re: 白猫プロジェクト−美徳の少女リゲル− ( No.13 )
日時: 2019/03/25 11:34
名前: 枢 (ID: s00TEuml)

ノエルは走って何処かに行ってしまう。
マグリン「…私、空いてる部屋で休ませてもらうわ」
ヴィシャス「この女は俺が監視する。ちゃんとノエルに謝って仲直りしろ」
そう言って二人も歩いていく。
リゲル「…そういう隠し事って他の人には通じてもずっと一緒にいた人には通じないことも
あるんだよね」
ディラン「…俺は兄失格だ…。ノエルには申し訳ないことをしたと思ってる。アレス王は
中々子どもが生まれないことを心配して俺を養子として引き取ったんだ。でもヴィシャスと
ノエルが嬉しいことに生まれたんだ」
長い沈黙の後、ディランはノエルに謝ることを決めた。
キャトラ「…?どうしたのよリゲル。そんなに周りを警戒しなくても…」
リゲル「いや…」

数日前イーラは飛行島を出る際、リゲルに言った。
イーラ「強欲は口がうまい、ある男と一緒にいる」
リゲル「ある男?」
イーラの口から出た名前は「ロイド・イングラム」

機体が大きく揺れる。
キャトラ「な、何?何が起こってるのよ!!」
ディラン「オイ何があったんだ!」
ヴィシャス「すまない…俺のせいだ。マグリンにそそのかされて呪文を教えてしまった」
ノエル「何してんだよ馬鹿兄!!!」
ヴィシャス「マジでごめん」
マグリン「チョロい次男坊ね。これには二段階あるの。さっきまでは心臓を動かし血液を
送り動かしたってカンジね。で、二番目は脳を覚醒させる、自分で考え動くようになるの。
このことを誰も知らなかったみたいね」
キャトラ「これでやることは一つね!」
アイリス「ただ中から破壊するのは危険だし」
ディラン「外…背中か」
ヴィシャス「ディラン、先に行け。俺はノエルと話す」

Re: 白猫プロジェクト−美徳の少女リゲル− ( No.14 )
日時: 2019/03/25 13:40
名前: 枢 (ID: s00TEuml)

フレスベルグが落下した。とりあえず全員無事だ。
ディラン「終わるわけないよな、あれで」
リゲル「私の予想だと多分自爆するよ」
予想通りフレスベルグが動き出した。
ディラン「マグリン、あれもう一度動かせると思うか」
マグリン「さぁ?やってみなきゃわからないわ」
ディラン「ノエル…俺やっぱりお前の兄ちゃんでいたいな」
キャトラ「あ、ちょっと!!」
ディランはフレスベルグの背中から中に体を滑り込ませる。
リゲル「私も…様子見てくる、心配だよ」
飛び始めたフレスベルグに純潔のルーンリングの力で作った鎖を巻き付ける。
キャトラ「アンタたちまで!!?」

中にようやくたどり着くと三人があたふたしているのが見えた。
マグリン「貴方も彼らを助けに来たのね」
リゲル「えぇ知り合った人ですから、四人は多いでしょう。一人は私がなんとかします」
マグリンたちの声に気付き無事、自爆前に全員救出した。フレスベルグは起動不可。
彼らは新たに飛行島にやって来ることとなった。

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狐目の男アヴァールはマグリンに近寄った。
アヴァール「面白いなぁ魔幻獣も君も」
マグリン「貴方、誰かしら?ただの人間、にも感じないわね」
アヴァール「人間さ。ただし強欲な、ね」