二次創作小説(紙ほか)

Re: 怪盗キッドの妹が転生者な件について ( No.29 )
日時: 2019/05/25 19:12
名前: ぽん酢時計 (ID: 3nlxUYGs)


 「新一君。コイツ、"元"彼の北野魁星。」

 わざとらしく"元"を強調する。

 「はい。俺がコイツの"元"彼です。」

 新一はさっきからしている私たちの行動を目をぱちくりさせた。

 というのも、メリ、と魁星の手が、私の頭にめり込み、私は魁星の腕を全力で掴んでいるからだ。

 「同じ職場の工藤新一です。北野魁星ってあの人気俳優の……。」

 新一が顔を上げた。みんなが察しの通り魁星は超有名人だ。

 「けっ。俳優の賞を何個か取ったくらいで生意気な。」

 そう呟くと、メリっと頭に力が入った。

 「だーれが生意気だって?。」

 暗黒微笑、いわゆるダークネススマイリングを浮かべた魁星。

 「そうゆうとこが生意気だっつってんだよ。つか痛い。離せ。」

 「そっちが先に離せよ。」

 「うるせえ。金髪ヤンキー。そっちが離せ。」

 「んなこと言ってると犯すぞ?。」

 「キャーコワーイ。ニンキハイユウガイッパンジンジョセイオカソウトシテルー。イヤー。タスケ……。」

 「おい?。まじでヤるぞ?。」

 「はいごめんなさいすみませんでした。」

 私たちの痴話喧嘩についていけない新一は、私たちの事をほっぽってお茶を啜っている。



 「てゆうか。何で別れたんだよ?。」

 少し経って新一がそう言った。新一の素直な問いのようだった。

 「あー。何だろうなー。」

 考えてみると特に何もない。

 「考えたこともねぇ。」

 「ほんとそれ。なんだっけねー。」

 二人してちょっと考えてみる。

 「俺の束縛が強かったから?。」

 「私が青子のために七又したから?。」

 「魁星が俳優になったから?。」

 「盗子が怪盗の手伝い始めたから?。」

 次々と出てくる原因らしきもの。

 「「うーん?。」」

 「あー分かったオメーらバカップルだな。そうだな。うん。」

 新一が諦めたかのようにそう言った。

 「うーん。そうみたい。んじゃ、ヨリ戻す?。」

 「いんじゃね?。」

 謎の会話に新一が大きなため息を吐いた。