二次創作小説(紙ほか)

Re: 怪盗キッドの妹が転生者な件について ( No.38 )
日時: 2019/07/07 13:57
名前: ぽん酢時計 (ID: DLaQsb6.)


 勢いよくマントを羽織り、仕上げのモノクルを右目に着ける。

 そして、茶髪の髪のロングのカツラ。

 いつも快斗が着ている衣装とは違い、女の子用にスカートにブーツと可愛いものだ。

 しかし、怪盗キッドの衣装の品の良さは残してあり、可愛い、というよりは綺麗、が似合う衣装だ。

 これも、"黒羽快斗の妹"ではなく"怪盗キッドの姉"という設定を押し通すためのものだ。


 照明が一気に落ちた。

 その隙に宝石の乗った台へと登る。

 「レディースアーンドジェントルマン。」

 わざとらしく高い声でそう言う。照明が点き怪盗キッドならぬ怪盗キッドの妹がそこに現れる。

 記者や見物客、そして警察までもが驚いていた。

 「始めまして。」

 ゆっくりと私はお辞儀をする。

 「怪盗キッドじゃなくてご免なさい。」

 私は微笑んだ。目深にかぶった帽子の下から人々をみわたす。

 「私、怪盗キッドの姉でございます。」

 顔を少しだけ見せた。青い瞳が光る。

 私は宝石を手の中から出した。

 「それでは。」

 ボンッという音とともに"怪盗キッドの姉"は消え失せ、変わりに怪盗キッドの見物客の少女が増えた。

 警部が完全にいなくなったと判断した時、警部が私に話しかけた。

 「あぁ。盗子君。今日は文化祭じゃあ無かったのかい?。」

 「おじさま。ええ。そうですが、抜け出してきてしまいました。

 快斗がどうしても見たいから変わりに録ってきてくれって。」

 そう言ってカメラを見せた。

 「あぁ。見て思ったのですが、

 今回の怪盗キッドの姉は怪盗キッドの演出ではないのかと。」

 そう言って、警部にデマを流し込む。

 これで計画は終わりだ。