二次創作小説(紙ほか)

Re: 〜路地裏Diary〜 ( No.13 )
日時: 2020/01/24 09:53
名前: ねずみかちょー。 ◆fCJR3geAiY (ID: viAVUXrt)

第8話

『おーい、一反木綿ー!! 来てくれー!!』

もしこの声が届かなくて一反木綿が来なければ、梨緒をおぶって鬼太郎の家まで歩いていこうか…などとも考えたが、拍子抜けするほどあっさりと、ひらひら一反木綿は快晴の空へと現れた。

…今度はわざと歩いていこうかな?

『あらー、ねずみ男ね。どしたんとー?』

そう問いかける木綿野郎に、俺は無言で例の時計を突きつける。
その異様な妖気を感じ取ったらしい、大きく頷いてこう言った。

『ほら、2人とも乗りんしゃーい! 鬼太郎んとこ行くよー!!』

その声を聞くと同時に、俺は梨緒の手を取った。
少しのためらいと恥じらいはあったが、それに浸るのはこの件が片付いてからでも遅くはないだろう。

『…梨緒、俺にしっかり掴まれ。こいつの背中、乗せてやる』

一反木綿の背中はふわふわしていて、並大抵のやつでは乗るのが難しいため、梨緒のことは危なくないようにお姫様抱っこで乗せるつもりだ。