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第12話

俺が鬼太郎ハウスの入り口まで登っていっても、鬼太郎は眠そうな表情のまま、目玉の親父が入っている茶碗に湯をついでやったりしている。

『…ねずみ男、そんなに急いでどうしたんだ？』

そう問いかける鬼太郎に少しの苛立ちは感じたものの、俺は大まかに今までの事の顛末を話してやった。

すると、聞き終わるやいなや、鬼太郎の目の色が明らかに先程とは変わったのが読み取れた。

『…わかった。ねずみ男、その女の子のいる所まで案内してくれ』

そう促されたので、俺は素直に梨緒のいる場所まで案内することにした。

梨緒はさすがに疲れたのだろう。
一反木綿の背中の上で寝息を立てている。

…目、覚めたらどんな顔するかなぁ。

俺は思わずそんなことを考えながら、ヒゲをいじりつつ鬼太郎の方を横目で見る。

すると、何やら深刻そうな表情で親父と話し込んでいた。

『…お、おい、どうしたんだよ…!?』