二次創作小説(紙ほか)
- 第37話「求手名:新羅戦:後編」(2) ( No.174 )
- 日時: 2020/05/21 18:48
- 名前: 夢兎 (ID: 9Yth0wr6)
〈光side〉
光「……大丈夫ですかみんな」
義勇「ああ。なんとかな…」
しのぶ「睦彦くん、私は、また失敗を…」
伊黒「アイツ…。柱の地位にありながら、俺は下級の仲間を守れなかった…」
煉獄「…そればかりか、逆に睦彦少年に助けられて…。不甲斐ない…っ」
伊之助「花乃…」
玄弥「胡桃沢は、そっか。アイツと一番付き合いが長いんだっけ…」
仁乃「うわぁぁぁぁぁぁぁん!! ……ひっく ひっく」
善逸「仁乃ちゃん…。(仁乃の肩に手を置く)」
仁乃「触らないで!」
善逸「…………」
仁乃「私のせい。全部全部私のせいなんだ。私が悪いんだ」
光「……そんなこと、ないっす」
仁乃「じゃあ何でむっくんは斬られたの? 私が自分の命も守れないからでしょ?」
しのぶ「……仁乃さんのせいじゃないです。もちろん、誰のせいでも」
義勇「そうだ。だから気に病む必要はない…と言っても…」
伊之助「気にしちまうよな。あんなことになったら…」
仁乃「何で私が守られる方なの? 反対だったら、鬼だしすぐに回復するし、何でっ…」
善逸「こんなこと言っちゃなんだけど、多分アイツは仁乃ちゃんがいたから動いた」
光「おい、善逸!」
仁乃「どういうこと?」
善逸「それは俺が言っちゃダメだよ。睦彦に殴られて蹴られて髪掴まれる」
伊黒「何だその暴力的行為は」
しのぶ「つまり睦彦くんは、仁乃さんにどうしても伝えたいことがあるのでしょう」
仁乃「どうしても…」
善逸「だから、何ていうのかな…睦彦は仁乃ちゃんに死んでほしくないんだよ」
仁乃「私も同じ。むっくんに死んでほしくない」
煉獄「…大丈夫だ胡桃沢少女。睦彦少年は絶対に死なせない」
光「みんなで、一緒に守ろう」
仁乃「……………うわぁぁぁぁぁん!!」
伊之助「ちょ、オイ、お前何泣いてんだっ」
仁乃「……嬉しいから泣いてるの! 伊之助さんの馬鹿!」
伊之助「ハァ—? 」
光「よし、俺は戻るっす。アイツを守ります」
仁乃「……よろしくね」
善逸「行くぞ光! 絶対に睦彦を死なせるな!」
−−−−−−−−−−−
〈睦彦サイド〉
睦彦「光の呼吸・漆ノ型 柳暗花明!(ブンッ)」
新羅「おっと(避ける)。……当たらないな。やっぱり片足だと限界があるよね」
睦彦「舐めんな……次は当てる。絶対に」
新羅「出来るといいけど。血鬼術・炎毒被!」
〜新羅の体が毒でおおわれる〜
新羅「これで君はボクの間合いに入れない」
睦彦「くそっ。(……どんどん血が外に流れてく…)フゥー、フゥー」
睦彦「でも……俺には、奥義があるからな…っ」
新羅「え、ホント? 嘘つかないでよね」
睦彦「誰が嘘ついてるって言った! ホントだ」
仁乃『これね、珠世さんが開発した薬。これを飲むと血鬼術が使えるんだって』
累『効き目も効果も分かんないけれど、役には立つからって』
炭治郎『戦闘に行く前に全員飲んでおこう。いざってときの為に』
睦彦「(……最悪の場合、血鬼術で何とかできる…)」
新羅「ボク、早く骸さんのところに行きたいんだよね。ていうことで君は…」
新羅「血鬼術・眼導主従」
睦彦「グッ…(しまった、精神攻撃…っ)」
新羅「そう、ゆっくり、刀を、自分の体に突き刺して…」
睦彦「やめろ……俺の体…止まれ…」
カキンッッ
善逸「(睦彦の刀を自分の刀で受け止める)お前は死なせないぞ…!」
睦彦「善逸…!(術の効果が消える)」
善逸「……光、やれ———!」
光「オッケー! おりゃああっ(錫杖を振り回す)」
新羅「そんなめちゃめちゃな攻撃がボクに効くとでも?」
光「………俺たちはお前が思ってるほどバカじゃない。取りあえずこれを見ろ」
光「(右手に隠していた魚を見せる)…この魚、色変じゃね?」
寧々(魚)「………(仕方ないのよ寧々! 皆を守るためなの、我慢)」
新羅「確かに、こんな魚初めて見るよ」
善逸「………」
光「実はこれを食べると、体力が倍以上に増えるんだって」
新羅「嘘でしょ、助かりたいからって嘘つくんだね君」
光「……聞いてくれよ、お前今かなり危ないから」
新羅「え?」
光「……かかったな。これで終わりだ」
善逸「……血鬼術…………雷光瞬殺……!」
新羅「な、何だこれ。体に稲光みたいな紋様がっ」
〜ゴロゴロゴロッッ ビカッ〜
新羅「ギャぁぁぁぁッッ(紋様から雷光が放たれ、身体をバラバラに刻む)」
睦彦「善逸の、血鬼術…」
新羅「人間が血鬼術を使うなんて! どうなってるんだ…っ」
睦彦「お前が思ってる以上に、世の中は単純じゃないぜ」
光「……トイレの花子さんがいて、魚になる先輩がいて、ヘンテコな敵がいて」
睦彦「術つかえる同期がいて、人を襲わない鬼がいて、変な薬作れる人もいて」
光「……世の中の仕組みにあらがって、俺たちはアンタを倒す!」
新羅「あ、頸崩れたっ。ど、どこ行った? …ヤバイ、これはやばいっ」
求手名『……惨めだな』
新羅「求手名!? おいどこから声が聞こえて…」
求手名『………ねぇ新羅。なんで私を食べたの? 信頼してるって言ってただろ』
新羅「……本当は、食べたく、なかったんだけど…」
求手名『嘘をつくな! お前がアタシにしたことは、絶対の絶対に間違ってた!』
新羅「ごめん、ボクが悪かった! 許してよ!」
求手名『一生許さない。死んでも許さない。絶対に許さないから』
新羅「どこだよ、ボクの頸……っ 頸さえつながれば…」
睦彦「(ガクっ)………フゥー。ハァー」
善逸「お疲れ。立てるか? 最悪、負ぶってやってもいいんだけど」
睦彦「何だよそれ。めっちゃくちゃ恥ずかしいじゃんか」
善逸「仕方ないだろお前足ないんだから」
睦彦「じゃ、よろしく」
光「……頸、あった。俺持ってるっす」
善逸「お前、これ終わったら仁乃ちゃんに、とうとう言う?」
睦彦「………勇気出して言うかも」
善逸「頑張れ」
新羅「………みんなみんな、大っ嫌いだ! 血鬼術……永久夢生!!」
善・睦・光「……あれ、なんだか、眠気が…」
新羅「全員、眠っちまえ!」
善・睦・光「……(ドサッ)」
【出張編・大正コソコソ噂話】
今日の大正コソコソ噂話:睦彦について
むう「……ごめん、そしてありがとう睦彦!」
睦彦「…………フン」
むう「ケガさせちゃってごめんね?」
睦彦「……この小説の感動シーンのきっかけになる話、それがこの回」
むう「うん、そうそう。最初から睦彦にケガさせることは決まってたんだけど…」
睦彦「マジかよ。ぜんぶ作者の思い通りかよ。ふざけやがって」
むう「で、でもでも、恨まないでね?」
睦彦「プードゥ人形ってどこで売ってるのかな」
むう「ギャ———!」
二人「次回もこのコーナーをお楽しみに!」
ネクスト→術にかかった一同。どうなる?
次回もお楽しみに!