二次創作小説(紙ほか)
- 第37話「求手名・新羅戦:後編」(4) ( No.178 )
- 日時: 2020/05/22 16:52
- 名前: 夢兎 (ID: 9Yth0wr6)
〈伊之助side〉
伊之助「あ、しのぶ!」
しのぶ「伊之助くん、それに、冨岡さんと伊黒さんも」
煉獄「胡蝶か! 取りあえず、合流出来てよかった!」
伊黒「フン。それで、扉のありかは見つかったのか」
しのぶ「それが、まだ…。それよりも皆さんと合流しなければなりません」
伊之助「んじゃ俺様の出番だな! 獣の呼吸・漆ノ型 空間識覚!」
〜ギュイン〜
義勇「どうだ、見つかったか?」
伊之助「ああ、あっちに紋逸と玄弥がいる! 行こうぜ!」
伊黒「了解した」
〈光side〉
光「あ、先輩! 大丈夫ですか? ケガとかないですか?」
寧々「光くんっ。いつから私がお魚になってたこと気づいてたの?」
光「気づくも何も、花子の奴が『あ、八尋』って言うから…」
寧々「えぇえ〜。アレ、私今お魚じゃない」
光「夢の世界だから何でもありなようっすね。取りあえず皆と合流しましょう」
寧々「うんっ」
〈睦彦side〉
睦彦「……フゥー。フゥー。ま、松葉杖が落ちててよかったぜ…いだだだっ」
〜傷口がズキンズキンと痛む〜
睦彦「……フゥー。フゥー」
仁乃「むっくんー! どこにいるのー? いたら返事してー(遠くの方から)」
睦彦「胡桃沢の声だ。おいここだ! 俺はここだ!」
仁乃「むっくん! 大丈夫?(奥から駆けてくる)」
睦彦「大丈夫…と言いたいところだが、正直すっげぇ痛い」
仁乃「………歩ける?」
睦彦「…………ちょっと、肩、貸して?」
〜仁乃の肩に手を回し、睦彦・仁乃、歩き出す〜
仁乃「ごめんね、私がもっとちゃんとしていれば」
睦彦「過ぎたこと気にするなって。身長縮むぞ」
仁乃「!? ちょっとむっくん、何言ってんの!(ボカッ)」
睦彦「おい俺ケガしてんのにっ。やったな!(拳を高く掲げて)」
仁乃「キャッ」
ポン
仁乃「……え?(頭に睦彦の手が乗っかっている)」
睦彦「殴るか。バーカ」
仁乃「………っっこの、アンポンタンッ」
睦彦「ちょ、お前、今日どうしたんだよ、おい、ってば殴るのやめろって」
仁乃「無意識にやってるのが罪だよね」
睦彦「はぁ?」
仁乃「なんでもない。それより…あ、向こうに伊之助さんたちがいるっ」
睦彦「よし。行くか」
仁乃「おーいみんなー!」
光「あ、仁乃ちゃん、それに睦彦」
伊之助「チ、まったくどんだけ探したと思ってんだ」
善逸「とにかく、会えてよかったな」
義勇「(コクリ)」
寧々「大丈夫、睦彦くん」
睦彦「……ああ、大丈夫だ(ニコッ)」
しのぶ「さて、皆さん、扉を探しましょう」
伊黒「? ここの床に何か書いてあるぞ」
一同「(しゃがんで床を見る)」
扉の正体
それはいつもそこにあるのに気づかないもの
人と人との間にできる架け橋
時には壊れちぎれてしまうもの
………とても大切でかけがえのないもの
善逸「いつもそこにあるのに気づかないもの?」
玄弥「人と人との間にできる架け橋…」
しのぶ「友情とか、そういうあたりのものですかね…」
寧々「あの、思ったんだけど、絆じゃない?」
光「絆か、確かに」
義勇「当てはめてみよう」
伊之助「いつもそこにあるのに気づかないもの」
睦彦「人と人との間にできる架け橋」
善逸「時には壊れてしまうもの」
仁乃「とても大切でかけがえのないもの」
しのぶ「絆…。この戦いは、それぞれの絆があって初めて団結ができましたものね」
伊黒「……」
寧々「それで、どうすればいいのかな?」
新羅『答えを述べよ』
一同「(顔を見合わせて)」
煉獄「いいかみんな! せーの、で行くぞ! せーのっ」
一同「『絆』!!!」
ギィィィッ ガラッッ
扉が開いた音がした。
そして、視界が一瞬眩しくなり、思わず目を閉じて…。
−−−−−−−−−−
新羅「おかえりなさい」
睦彦「ハァー。ハァー」
善逸「睦彦、無理すんなって」
新羅「……流石、扉を開けれたね。ボクの足掻きは無駄だったようだ」
〜新羅の体が崩れていく〜
新羅「あーあ。生きがいってやつをボクは死ぬまで見つけられなかったなぁ…」
仁乃「………生まれ変わったら見つけたらいいんじゃない?」
新羅「そっか。それもいいね…」
光「おい鬼。とっとと成仏しちまいな」
新羅「そうさせてもらうよ…。もっとも、求手名はボクのことを許してくれないだろうね」
求手名『……バーカ。一緒に地獄へ行くんだろ?』
新羅「え?」
求手名『アタシたち、一心同体だろうが。あんたに食べられたのは何のためだったんだよ』
新羅「求手名ぁ…君、お人好しかよぉ……」
求手名『悪いか』
新羅「ううん。嬉しい。離れ離れに何てするもんか、ってね」
求手名『言ってくれるな』
ボロッ
新羅「じゃあね鬼狩りさん。生まれ変わったら、よろしく」
〜新羅の体が、空気に溶けて行った〜
ネクスト→睦彦と仁乃中心の話になります。にのむっつ、にのむっつ♪
次回もお楽しみに!