二次創作小説(紙ほか)

第15話「少年は目を撒き、糸は広がる」 ( No.42 )
日時: 2020/03/27 16:40
名前: むう (ID: Dd/6LLrW)

 
 〈柱、大ピンチ〉

 〜とある屋根の上〜

 骸「……なかなかやるじゃない。ほら、もう五人倒れたわ。さっさと食ったら?」
 燐月「そうだねぇ。こんなに早く柱を倒せるなんて夢のようだね」
 骸「……あの鬱陶しい封印がなければよかったのに」
 燐月「まあ、過去のことをくだくだ考えてもしょうがないしさ。骸ちゃん、誰食べる?
    俺はあの恋柱と蟲柱を一気に食べたいところだけど」

 骸「物忘れがひどいわね貴方。私は食べれないのよ」
 燐月「あーそうだった。骸ちゃんって変な体してるよねえ」
 骸「……そこまで失礼な言葉を吐いたのは同胞の中でも貴方が初めてよ」
 燐月「うわ、ごめんねー」

 骸「さっさと食べたらどう? 早くしないと夜が明けるわよ。それに『呪い』もあるし…」
 燐月「チッ。あの宵宮とかいう陰陽師め。じゃあ、呪いが発動しないうちに食べて来よーっと」

 ???「(ガッ)」
 燐月「うおわっっっ(何者かに背中を蹴られ、大きくよろける)」
 ???「(ドンッ)」
 燐月「ギャアァァァァァ!落ちるっっ」

 骸「どうしたの燐月。勝手に騒いで…。平衡感覚がおかしくなったの?」
 燐月「違うんだよ骸ちゃんっ! 誰かが俺を蹴ったり叩いたりするんだっ」
 骸「………(周りを見渡して)誰もいないけれど」
 燐月「いや、いるんだって! 見えないかもしれないけどさ!」


 ???「(ブンッッ)」
 骸「ひゃああっっ(何かに腕を引っ張られ前のめりになる)」
 燐月「何だこれ? 骸ちゃん、手に何か絡まって……糸?」
 ???「とっとと消え失せろ!(ブンッ)」
 骸・燐月「うわああああっっ(地面へ落下)」


 〜二人の動揺により、雑魚鬼が消滅〜


 【宇髄&実弥&悲鳴嶼 一行】


 実弥「? おい勝手に消えたぞ!? 罠か??」
 宇髄「……どうやら危機は去った…のか?」
 ???「皆さん、手を貸してください!」
 悲鳴嶼「……? あなたはどなたで……!!? 時透っ!」

 珠世「(無一郎をおぶっている)私は珠世というものです。
    あの雑魚鬼たちを操っていた鬼は、私の連れが対処してくれています」

 実弥「テメエは何者だ?」
 珠世「詳しく説明したいところですがそれは後で。
    実は炎柱さんを除き後の柱の皆さんが気絶しています。皆さんも運んでください」

 宇髄「マジかよ。おい行くぞ!」
 悲鳴嶼「……何と言うことだ。冨岡たちがやられるとは……
    球世様、あなたに心より感謝申し上げる……」


 
 愈史郎「これで俺の役目は終わりだ。後を頼む(体に目を描いた紙をつけている)」
 累「……分かった(同じく愈史郎の血鬼術で透明化している)」
 愈史郎「おまえな! 何でお前が球世様と一緒に行動してるんだ!あとでちゃんと説明しろ!」

 累「カプセル錠を全部飲み終わったから、新しいのをもらいに…」
 愈史郎「お前許さねえぇ!! さっさと始末してこい! あとで数発殴る!」
 累「いいよ? その前に僕が君を縛るから(駆け出して)


 骸「………全く、何者かの襲撃を食らってしまったわね。貴方の操り人形も消えたわ」
 燐月「ええー。折角頑張って作ったのにぃ…うっ! む、胸がっ」
 骸「……来たわね、呪いの効果」
 燐月「ゴホッゴホゴホ」

 累「……やあ、どうもこんばんは。今からお前たちをバラバラに刻みます」
 燐月「だ、誰だ!? どこにいるっ!?」
 累「累の三分クッキング、開始(ブンッ←糸を二人の体に巻き付ける)」
 骸・燐月「うぐっっ!」
 累「テレレテテテ、テレレテテテ(三分クッキングの音楽)ブンッ」
 骸・燐月「かはっっ(ブシュッ←血飛沫)」

 累「あれ、死なない。すぐに傷がふさがる。まあ関係ないけどね(更に強く締めあげて)」
 骸・燐月「うっっ」
 累「…………人間に手出しをするな(ブンッ←遠くへ投げ飛ばして)」

 骸「……燐月。今日は諦めましょう。もうすぐ日が昇る。ほら、もう西側が明るくなってきてる」
 燐月「悔しいけどそれが最善手のようだね。邪魔者も入っちゃったし、計画が丸つぶれ」
 骸「町人を全員食べたんだからいいんじゃない?『父上』もきっと許してくださるはずよ」
 燐月「そうかなー。君のパパ怖いんだもん」
 骸「娘には優しいわ」
 燐月「……親バカか」



 愈史郎「球世様、そちらはどうでしたか!」
 珠世「累くんに頼んで、全員を大きな糸玉に入れて私の診療所に連れて行くように頼んでます」
 累「……ほら見て、こうやれば重い人間を運ばなくていいし、僕の糸で操れるから便利」
 愈史郎「おおおおお前何やってんだよ? そ、そんな患者の扱い方あるか!」
 累「……だって球世が」
 愈史郎「球世様も、そんな無茶なこと承知しないでください!」
 珠世「テヘ」
 愈史郎「珠世様、今日も美しい……」


 球世「さて、急ぎますよ。朝日の上る前に皆さんを診療所へ」 
 累「……OK。この糸玉、このまま持っていけばいいね?」
 愈史郎「いやいやいやいや! 珠世様、そんな患者の扱いはダメですよ!」


 〜ギャースカギャースカ〜


 ネクスト→柱たちを襲った鬼の正体は?
      骸と燐月は下弦? 上弦? それとも?
      次回もお楽しみに!


 次回は短くなりそうですが許して下さいっ。