二次創作小説(紙ほか)

Re: とある一般人の取扱説明書【改】 ( No.5 )
日時: 2020/05/21 18:37
名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)


藤代家襲撃、その事件は橙的に取り上げられた。

「珍しい、風紀委員でも無い人間が顔を突っ込むとは」

風紀委員、白井黒子、初春飾利、そして栗花落恒久。彼らの元に顔を出したのは躑躅森弥勒、

常塚千寿。千寿は風紀委員、警備員と並ぶ治安維持集団、救護委員というグループに

所属する。

「藤代家は確かさ、そこまで金持ちってワケじゃ無かったはずだよ。私たちからしたら

金持ちなんだろうけど、富豪内では最下位」

「でも金持ちですのよ。狙う理由はただ一つ、お金に決まっていますの!」

黒子は弥勒の言葉に返した。だが弥勒は納得してないようだ。飾利はキーボードを叩く手を

止めた。

「あの、これ…」

全員が画面に目を向ける。プロジェクタで大きく映し出された。義体兵議案、研究者

明堂院翳。議案書には様々なことが書かれていた。被検体の名前もずらりと書かれていた。

「あ!!こ、これこれ!今回のより前に藤代しのぶに対して暴力を振るったとして逮捕された

男の名前だよ!!」

「じゃあもしかして本当の黒幕はこの明堂院翳?」

そう結論付けた。下へ下へ動いていく画面を見て弥勒は途中で止めさせた。そこに乗っている名前は

藤代しのぶの専属使用人の名前。

「飾利、この男について調べろ」

弥勒の考えたことを察し恒久は彼女に指示を出した。

「藤代のお嬢様を狙っていたわけじゃない、本当の狙いは逃げた人形、か」

恒久が呟いた言葉に弥勒は頷いた。飾利も「そうみたいです」と答えた。

「チャイルドエラーだったみたいですね…六波羅シモン、明堂院翳の実験の被検体。最高傑作で

ありながら彼女は目もくれなかったみたいですけど。酷いですよね、両腕と右脚を切断して

また捨てたって…」

「それも失敗作の汚い義肢を適当に付けて藤代家に売り飛ばした」