二次創作小説(紙ほか)
- Re: 新訳 FAIRYTAIL【CROWN】 ( No.18 )
- 日時: 2020/07/09 20:40
- 名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)
「ごめんねぇルーチェちゃん。ルナのこと、頼むわね」
仕事がある夫婦はルーチェに彼女の姪っ子ルナを頼んだ。
「ということで…」
ルーチェはルナについてマカロフに事情を説明した。
「良い良い、気にするなルーチェ」
彼女が少し目を離した隙にルナはギルド内の探索を始めていた。
「お前、誰だ?」
ナツが屈み込んでルナを見た。ルーシィも見ていた。
「ルナって言うんだよ」
「ルナちゃんか。私はルーシィでこっちはナツとハッピーだよ」
「知ってるよ。ルーチェお姉ちゃんのお友だちでしょ」
ルナはそう言った。ルナはあちこち探索して回る。やがて奥の方に来て椅子によじ登る。
「あら?アスカ以外に小さい子はいなかったと思うのだけど…」
「ルナ、もう勝手にあちこち歩き回って」
ルナの後ろに立ちルーチェは頬を膨らませた。
「あ、エバさんたち!ルナが迷惑かけてませんか?私の姪っ子で」
「ルーチェの姪っ子だったのね。可愛い」
ルナは顔を上げてある人物を見つめていた。視線の先には一向に目を合わせないラクサスが。
ルーチェたちは二人を交互に見た。
「えっと…ルナちゃん?ど、どうした」
「パパに似てるね、あのお兄ちゃん」
ルーチェはキョトンとした顔をしてラクサスを見た。金髪で大柄、ルナの父親も同じような
特徴を持つ。
「パパとママがね、人を見た目で判断しちゃいけませんって言っててね。そ、それで…ね…」
ルナがプルプルと震え出した。無愛想な面が強い人物相手に幼いルナは怖がっている。それを
見ていたサルビアはルナを肩車した。
「よし、これで怖くないだろ?ルナちゃん」
「サルビア!」
- Re: 新訳 FAIRYTAIL【CROWN】 ( No.19 )
- 日時: 2020/07/09 20:59
- 名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)
サルビアもそれなりに高身長だ。
「本当だ!お兄ちゃんたちが小さくなっちゃったぁ!!」
「まぁルナちゃん、凄いわね!ラクサスたちより大きいじゃない」
ミラジェーンはルナを見上げる。そう言われてルナも嬉しそうに胸を張っていた。
「うへぇ!抜かされちまったぁ、なぁラクサス」
空気を呼んだビックスローがラクサスに話を振った。珍しくラクサスも苦笑して「そうだな」と
返した。その反応が嬉しかったのかルナは更に自慢げに胸を張っていた。
「ルナぁ、迎えに来たわよ」
「あ、ママとパパだ!」
ルナの母セレナ、彼女は小柄だ。ルナの父、ジュナは大柄で確かにラクサスに似た容姿をしている。
サルビアからジュナの腕の中にルナが入った。
「今日はありがとうございました。ルナ、お兄さんたちに遊んでもらえてよかったね」
「うん!」
そんな会話をして三人はギルドを出て行った。彼らが出て行ったのを見てからすぐに
フリードが吹いた。
「ラクサスがあんな風に小さい子の相手をするなんて珍しい」
「な、可笑しいか?」
「ルナちゃんのお父さん、ラクサスにそっくりだったわね」
エバーグリーンもまた笑う。
「ジュナさんは運び屋の仕事をしてるんですよ。ほら、大柄だから大きな荷物をよく
運んでるんです」
「お、マジか。俺、時々見たことあると思ったらそういうことか」
この辺りの荷物運びを担当している。ジュナの姿を見たことがある人物は案外いるかも
しれない。