二次創作小説(紙ほか)

Re: 新訳 FAIRYTAIL【CROWN】 ( No.58 )
日時: 2020/08/05 16:04
名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)

戦後のアルバレス帝国ではアジィールが新たな皇帝になるかと思われた。

しかし彼の意向でアイリッシュが皇帝になった。

「良いのか?お前が皇帝でなくて」

「あぁ、構わねえよ」

アイリッシュは窓の外を見つめた。スプリガン12の多くが戦死、もしくは再び戦争を

使用と動いたため投獄、旅に出て行ってしまい、この場にはほとんどいない。

「新しくスプリガン12を作るのか」

「いや、12人も要らないだろう。これから必要になったら数を増やせばいい。

イシュガルへの侵攻をする気は無いしフィオーレ王国と親交を深めるのもいいかもしれない」

一人はアジィール、大臣は彼の祖父ヤジール。一先ず、今はまだインベルたちのように

戦争を仕掛けたいという思いを抱く人間がいるかもしれないと考えた。

「ここが王宮か」

アイリッシュはある人物をアルバレス帝国に招待していた。

「ルフレさん。お久しぶりです」

ルフレとアイリッシュは握手を交わした。空いたスプリガン12の席に座って欲しいという

多のみを聞いたルフレは少し歯切れが悪い言い方をする。

「それは構わないが…戦力になるかどうか、それに俺は」

「分かってます。自由にしてもらって構いませんよ、フィオーレ王国に手を出すつもりも

俺たちはありません。どうしても、というときだけ来ていただければそれで構いませんから」

「そうか、なら手を貸そう」

ルフレは承諾した。今日はフィオーレ王国との会談ということになっている。


下の大広間には真っ白なテーブルクロスが敷かれたテーブルの上に料理が並んでいた。

「陛下、料理の準備は整っております」

「ありがとう。助かるよ」

ここにいる料理人たちは皆、自ら志願して今回料理を作ってくれた。

「アイリッシュ様、ヒスイ女王が到着なされました」

盲目の男リキュールはヒスイ女王たちを連れて来た。

Re: 新訳 FAIRYTAIL【CROWN】 ( No.59 )
日時: 2020/08/05 16:16
名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)

「マーベル!?マーベルって…もしかして妖精の尻尾の」

「えぇ。ウェンディ・マーベルの実兄です。でも妹には普段通りに…。それで国交に関しては」

アイリッシュは話を切り出す。

「私も構いません。お互いに攻撃をしない、そういう約束で良いのなら。これから

仲良くしていきましょう」

ヒスイとアイリッシュは握手を交わした。


彼女たちが帰ってから、アイリッシュはホッと息を吐いた。

戦争を仕掛けたのはアルバレス帝国から。どういわれても仕方が無い事だ。

「陛下、少しお休みになられては如何ですか」

「リキュール。否、やるべきことが溜まってる。先にそれを片付けようと思う」

「いいえ、そうではなく」

リキュールの後ろから顔を覗かせたのはウェンディとナツたちだった。

そういうことか。ここ最近、新たな皇帝として国の仕事を回してきていた。

「アイリッシュが皇帝になれば戦争なんてしないわよね」

「するつもりは無い。ついさっきフィオーレ王国とも協定を結んで協力関係になった」

アイリッシュはそう言った。どうやら観光をしてからここに来たらしい。

「ウェンディが小柄なのに兄は大きいんだなぁ」

「わ、私はこれから伸びるんです!!」

ムキになったウェンディを見て全員が笑った。