二次創作小説(紙ほか)
- Re: ろくきせ恋愛手帖【短編集】 ( No.35 )
- 日時: 2020/09/14 17:11
- 名前: むう (ID: 9Yth0wr6)
習熟テスト、返されたけど思ったよりひどかった。
志望校受かるにはあと100点だってさ。ワオ。
よし、勉強しよう! あ、無理やった私今熱あるわ。ラッキーv(‾Д‾)v イエイ
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〈炭治郎side〉
花子くん達が8番(?)の七不思議(?)を相手してくれる間、俺たちは依り代(?)を探す。
?ばっかりで本当にごめんな皆。俺もかもめ学園のこと、よく知らないんだ。
えーっと、というわけで俺たちは、無限階段の下の階へ下りる階段を下って行っている。
階段を降りると、そこは学校のリノリウムの廊下だった。
やけに年期が入っており、ところどころ埃が積もっている。
廊下に面して、昔の教室がずらりと並んでいた。
炭治郎「えっと、依り代はどこだろう」
善逸「さぁ……取りあえず、教室の中入ってみようよぉ」
光「そうっすね。じゃ、開けますよ」
みんなで話し合って、一番手前の教室から順番に探ってみることにする。
扉の曇りガラスから揃って顔をのぞかせて、中を確認する。
小さな声だけど、中から話声がする。誰かいるようだ。
仁乃「………人、いるね」
寧々「そうね…どうする?」
伊之助「なにぐずぐずしてんだ! 俺は開けるぜ! せーのッ」
一同「あ、ちょ、ちょっと伊之助!」
ガララララッッ!
止める暇もなく、伊之助が一気に木の扉を開け放つ。
その音に驚き、教室の席で本を読んでいた女の子と、その隣に立っていた男の子がこっちを見た。
一同「え!!??」
一同は、彼らの顔を見て、揃って口をあんぐりと開けてしまう。
だって。だってだってだって。
寧々「は、花子くん…………?」
桜「は、8番………ッ!?」
男の子は、花子くんにそっくりの顔をしていた。
白いカッターシャツに、黒いズボン。学校指定のネクタイを締めている。
もう一人の女の子は、七不思議8番の八雲にそっくりだった。
服装こそ昔の学校のものだが、おかっぱ髪の髪型も声音も今と変わらない。
これは、一体どういうことだろう……。
花子くんと八雲は、生前同じ学校のクラスメートだったの、だろうか……?
で、でも、そんな話、聞いたことがない。
寧々ちゃんと視線がぶつかる。彼女も、「知らない」というふうに、かるく首を振った。
??「………だ、だれ……」
花子くん(?)が、おどおどと口を開く。その瞳には涙がたまっていた。
いつもの飄々としたオーラはない。
生前と今では、かなり性格も違うようだ。
ああ、いや、まだこの子が生前の花子くんと決まったわけでは、ないのだけど。
??「柚木くん、知り合い?」
??「……ううん。知らない……。弟の、クラスメートかな…?」
彼が言う所の弟って、多分つかさくんのことだ。
そして今の話で分かったけど、多分この子、やっぱり生前の花子くんなんだ。
炭治郎「えっと、俺、竈門炭治郎です」
善逸「え、えっと、あ、我妻善逸……だよ」
伊之助「嘴平伊之助だァ!」
睦彦「刻羽睦彦。で、そっち胡桃沢仁乃。それに、八尋寧々と源光と、桜さんと夏彦」
ざっと説明を済ませたが、彼らはまだ警戒を解かない。
そりゃそうだろう。彼らからしたら、いきなり学校にやってきた不法侵入者だと思うから。
ここは、昔の学校……?
ここに、八雲の依り代があるのだろうか…。
昔の八雲に、聞いてみたらいいのか?
夏彦「えーっと、君たちは?」
普「…………ゆぎ、あまね。柚に木で『ゆぎ』、あまねは普通の普……」
八雲「月原八雲よ。えっと、あなたたち、中等部の子?」
中等部? たしか、この学校には中等部と高等部があって、寧々ちゃんたちは高等部なんだっけ。
ここは口裏を合わせるためにも、肯定した方がいいのだろうか。
善逸「えーっと、そうだよ。ああ、お、俺たち掃除頼まれてさ、さっきゴミ捨てに行ったとこ!」
普「………そう、なんだ…」
と彼が言ったところで、廊下の向こうからパタパタ!!と元気のいい足音が聞こえて来た。
伊之助の時よりも騒がしく扉を開け放ち、教室にやってきたのは。
花子くん—いや普くんとそっくりの、男の子だった。
司「あまねーーーーーー! 帰ろうよ————! ……って、あれ、キミたちだれ?」
普「つ、つかさもう補習終わったの…?」
司「うん! ほんとさー数学とか全然分かんなくってさー。あ、ツキハラ久しぶりー!!」
普くんの弟、司くんは、今と変わらず明るい。ツキハラと呼ばれているのは八雲だ。
どうやら司くんも普くんも、八雲と面識があるようだ。
あれ? でも花子くんは、八雲とは初対面だって言ってたけど……。
忘れちゃったってことなのだろうか?
司「ふうん。ま、いっか! ねーねー、キミたちも一緒に帰ろうよ!」
八雲「え、…ま、まあいいけど……」
司「決まり—!」
え、帰るったって…俺たち、どこに連れて行かれるんだろう?
この無限階段の中には、住宅街のような小さな町があるのか?
俺たちは首を傾げつつ、彼らについていくことが依り代探しの第一歩だと信じることした。
そして、3人と一緒に揃って教室を出て、下校(?)を始めたのだった。