二次創作小説(紙ほか)
- Re: ろくきせ恋愛手帖 【亀更新です】 ( No.91 )
- 日時: 2021/01/13 20:46
- 名前: むう (ID: mkn9uRs/)
自分の感受性くらい自分で守れ
ばかものよって言う詩があるけどさ(茨木のり子さんのやつ)
自分の感受性さえ守れなくなった時は
取りあえず美味しいものでも食べよう。怪我した後のルパン三世並みに。
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【カオルVSかまぼこ花子隊】
〈善逸side〉
おいおいおいおい、ちょっと待てよ炭治郎!
そりゃ怒る気持ちもあるけどさ、お前が今振ったの何か教えてあげようか?
真剣だよ真剣! 木刀じゃなくて真剣!!
善逸「おいぃぃぃぃ……捕まるってぇ……やばいってぇ……」
当たったら死ぬよマジで!
ホント嘘でも何でもなく死ぬからさ、ねぇ他の皆も殺気出してんじゃねえ!
みんなもう、花子とか白杖代セットしてるけど一回落ち着こ!?
カオル「夜月家次男の俺にいい度胸じゃねえか! このっ」
善逸「ぁぁぁぁぁぁめっちゃ怒ってんじゃん、言っただろうがこの馬鹿ぁぁぁぁ」
寧々「もーあったまきた! 炭治郎くん、早くこの人をぎゃふんと言わせて!」
善逸「ちょ、寧々ちゃん!?」
寧々「私、自分の友達の悪口いうやつは許せないの!」
光「分かりました先輩! このオレに任せて下さい!」
あー俺の居場所ないわ!
そりゃ俺もさ、言いたいことは山ほどあるのよ。
でもこんな家の真ん前で戦う方がおかしくない!? 話し合おうよ!!
善逸「ああ、あの、コホンコホン。仲良くお話でもしたいんですけど…(揉み手)」
カオル「は? プッ なに、お前も戦う気かよ。そんなひょろっひょろのもやしなのに!」
善逸「……………コイツ、一遍死なせてやる……」
前言撤回。
だーれがもやしっこだ、一遍言ってみろコラァァァァ!(←善逸の心の声)
善逸「雷の呼吸・壱ノ型 霹靂一閃!(ブンッッ)」
カオル「おっと。(避ける)俺に勝負を挑もうなんて、百万年早いんだよ! オラ!(ガツッ)」
善逸「う゛っ(数メートル先まで蹴飛ばされる)」
伊之助「紋逸―――――――!」
善逸「ゴホッ ゲホゲホッ」
なんだ、さっきの攻撃。
普通のキックなのに、蹴られたところから血が噴き出して止まらない。
何をしたコイツ……っ。
カオル「痛い目逢いたくねえなら忌子を渡しな。そうすれば命だけは助けてやる」
光「うーわ、悪役が言うセリフBEST5っすよそれ……」
カオル「さて、もやしの次はどいつだ?」
花子「………よくも我妻を……。蹴散らせ白杖代っ(ブンッッ)」
カオル「『術式発動:輪界心異』!!」
白杖代を投げつけた直後、カオルはそう呟きパチンと指を鳴らす。
するとなぜか、不意に花子の体制がぐらりとふらつき、受け身も取れないまま地面に転がった。
ドサッッッ
仁乃「は、花子くん!」
炭治郎「大丈夫か!? 立てるか?」
伊之助「おい、しっかりしろ!」
花子「(ふらりと立ち上がって)」
寧々「良かった、怪我はないみた……」
花子「コ……コロス……!(寧々に襲い掛かる)」
睦彦「っ!! 光の呼吸・陸ノ型 闇黒狂乱!(花子の攻撃をなぎ払う)」
花子「……コロ……コロス……」
睦彦「おい花子! しっかりしろ! 目の前に居るのは八尋だぞ!」
花子「………邪魔ヲ……スルナ!(ブンッッ)」
~睦彦、善逸と同じく数メートル先にぶっ飛ばされ~
仁乃「むっくん!!」
睦彦「う゛っ」
なぜだ?
なんで急に、花子がこんなことになったのか俺は分からず口をあんぐりと開ける。
そう言えば、花子がおかしくなったのはカオルが呪文のような言葉を呟いてからだよな。
何か関係があるのか……?
カオル「ふふふ、やっぱりこの力は利くね」
花子「カオル様。ツギハ如何シマショウ」
カオル「うーんそうだな。じゃ、この感じで残りもやっといて~俺は屋敷見てみるから」
花子「了解シマシタ」
カオルがくるりと踵を返して、宵宮家の屋敷に入ろうとする。
そんな彼の腕を、仁乃ちゃんが咄嗟に掴み、手元へ引き寄せた。
仁乃「逃げんなバカ垂れ。うちの連れをどうしてくれた。言えよコラ」
カオル「………」
炭治郎「? 今の、仁乃ちゃん……か? 何か口調が……」
伊之助「やべぇアイツ、やべぇぜ……空気がビリビリする」
睦彦「(フラッと起き上がって)久々に来たか」
光「き、来たって何が?」
睦彦「胡桃沢は怒ると口調が乱暴になる。今は、『素の状態』。そうなると手が付けられない」
カオル「女の子とは仲良くしたいんだけど。キミけっこう可愛いし。手、放してくれる?」
仁乃「ふざけんなバカ。うちの連れをどうしたって聞いてんだよ」
カオル「ああ、あの妖怪? 俺の術で洗脳したよ。しばらくは俺の監視……うおッ」
仁乃「(手首をつかむ力を強める)………ふざけんなよ、なんでそんなヘラヘラして言える」
カオル「ちょ、ちょっと君さ、……程度分かってる? 嫌なんだよね底辺の人間ってのは」
仁乃「………底辺は、お前だ!! 血鬼術・爆黒炎!!」
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〈一方その頃 家の中〉
有為「そろそろおやつの時間だ。……皆さんどこへ行ったんでしょうか……」
もっけ「わぁぁぁぁぁぁぁぁぁ(慌てて中へ)」
有為「確か貴方達は……。もっけ?」
もっけ「われら、いまやばい」「われらをたすけろ」「きんきゅうじたい」
有為「緊急事態って?」
もっけ「いえのまえに、やつきけきた」
もっけ「ななばんたちとたたかって ななばん せんのうされた」
もっけ「ういをころそうとしてる」
有為「夜月家がボクを殺そうと家に来てるんですか!?」
もっけ「われら、みんなにしんでほしくない」
もっけ「でも やつきけ つよい」
もっけ「みんなやられるかもしれない」「なんとかしろ」「うい たすけろ」
有為「ヤバい、夜月家の術を食らったら皆さんが……ッすぐに行きます!」
もっけ「でも そといくと ういやられる」「ころされるかもしれない」「どうする」
有為「そんなの、自分で何とかするしかないです。大丈夫です、自分の問題ですから」
そう言い切った有為ちゃんの両手足は、震えていた。
それでも、部屋に置かれてあった錫杖を掴み、足袋を履いて靴を履き、外へ慌てて出る。
その姿が、もっけたちにとって、とても勇敢に思えた。
もっけ「われらも ういをたすける」「がったいしてつよくなる」「もんすたーもっけ」
もっけ「くろもっけも がったいする」「わるいにんげんころす」「ねっさつほうきゅう」
かくして、有為&もっけからなる「かまぼこ花子隊・救出部」が結成されたのだった。