二次創作小説(紙ほか)
- Re: ろくきせ恋愛手帖 【亀更新です】 ( No.97 )
- 日時: 2021/01/25 17:26
- 名前: むう (ID: mkn9uRs/)
有為過去編これにて完結ーどんどんパフパフ~。
よって次は何をしようかなぁ……。
柱たちが全然登場してないので次は柱のお話をやりたいなぁ。
あ、あと退院しました。五日後の受験頑張ってきます……
と言おうとして気づいたむう。
この小説管理人賞だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!! ぇぇぇぇぇ二連続でぇぇぇ!?
ありがとうございマウスぅぅぅぅ(あらぶっております)
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〈有為side〉
チ……チチチ……。
窓の外で雀のさえずりが聞こえ、夢から覚めた時には自分の体は布団の中。
ゆっくりと起き上がると同時に、視界に飛び込んできたのは布団に置かれている様々なもの。
おまんじゅうに、お菓子に、綺麗な色のちり紙や、生け花、可愛い髪飾りにどんぐり。
なんでこんなものが…と、ボクはどんぐりを一つつまんで眺めてみる。
と、横の方で「すぅ……すう…」という寝息が聞こえて来た。
有為「……? !? (横に視線を移して)」
自分の布団に、炭治郎さんたちがもたれかかって微かな寝息を立てていたのにびっくりする。
まさか、ボクが倒れたから、みんな夜遅くまで看病してたとか……。
寧々「……むにゃ やめて、ブラックキャニオンちゃん……足を噛まないで足を……(寝言)」
睦彦「………兄ちゃん………兄ちゃんはニンジンが嫌いです……うぅん(寝言)」
炭治郎「………すみません鱗滝さん……ほんっとうにすみません……(寝言)」
善逸「………ねぇぇぇずこちゃぁぁぁぁぁん(寝言)」
光「………オレは勿怪じゃねぇぇぇ(寝言)」
みんな、自分の為に……。
心の中が温かくなるのを感じ、思わず涙が出そうになる。
必死に涙をこらえていると、入り口のふすまが静かに開いた。
花子「やあ宵宮。おはよう(ガラッ)」
有為「あ、おは、おはようございます……」
花子「どう、身体の調子は」
有為「おかげで随分よくなりました。あの、みなさんはなんでここで寝ておられるんですか?」
花子「ああ、看病疲れ。みんな宵宮が心配だからって言って」
有為「そうなんですか。なんか、……ごめんなさい」
花子「何で謝んのさ。何か調子狂うんだケド。いつも通りでいいよ」
有為「あの、ここにあるドングリやちり紙とかは」
花子「お見舞いの品だよ。みんなが元気になるようにって置いてった」
有為「……そっか」
仁乃「二人で何のお話してるの?」
有為「仁乃さん」
と、ふすまから仁乃さんが中へ入ってきて、早速話に食いついてくる。
夜月家の術式にかかり、苦しそうにしてたけれどもう大丈夫なのかな。
顔色は良くなってるし、問題なさそうだ。良かった。
仁乃さんは「ん」?と首を傾げ、直後ニヤニヤしながら声を潜めて言った。
仁乃「まさかとは思うけど、花子くん有為ちゃんのことが……」
花子「ブ――――――ッッ」
有為「それは絶対にない」
仁乃「ええーもう……」
花子「ハイハイ、その話は終わらせてみんな起こそうよ。恋バナはヤシロや刻羽とすればいいさ」
有為「ああ、睦彦くんを誘うのにはボクも同意します」
仁乃「!?? むっくんはダメ! むっくんだけはダメぇぇぇぇ!!」
睦彦「…………なにが、ダメだって?(仁乃の大声で目を覚ました)」
仁乃「はうっ。む、むっくん……」
花子「それがねー。胡桃沢って刻羽のことが好…ウ゛ッ」
ドベシッッッ
仁乃「(パンチクリーンヒット)」
有為「・・・・・・・・・・・・」
睦彦「おいおいおい!? なんで急に殴んだよ胡桃沢??」
置いてけぼりにされて目を白黒させている睦彦くんが気の毒に思えてくる。
そして便所虫も、もう少しデリカシーというものを理解した方がいいですよ。
光「んー。良く寝た。お、仁乃ちゃん睦彦、宵宮もおはよう!」
有為「おはようございます」
睦彦「ん」
仁乃「おはよー光くん!(花子を羽交い絞めにする)」
光「………何してんだ?」
仁・有「ちょっとフィットネスを」
光「………フィットネス?」
寧々「お、おはよぉ………キャー、めっちゃ寝癖ついてるぅ! どうしよう……」
伊之助「おい飯はどこだ! (グぅぅぅぅぅー)」
炭治郎「…ふわぁ。おはようみんな。ってあれ? どうしたんだ?(花子くんをチラリ)」
花子「…………うぅ……」
仁乃「(今度同じこと言ったら許さないよとでもいうような鋭い視線)」
禰豆子「ムー?」
もっけ「ななばんしんだ」「しんだ」「しんだのかー」
仁乃「うん、死んだよ♪」
寧々「勝手に殺さないであげて(憐みの視線)」
伊之助「おいメシはどこだって聞いてんだよオラ!!」
炭治郎「伊之助! まずはおはようだろ! あと善逸いつまで寝てるんだ! 起きろ!」
善逸「……炭治郎。俺が起きてないとでも思ったか? そりゃあ起きてるようるさいんだもん!」
炭治郎「だったらおはようくらい言わないとダメだろう!!」
伊之助「おいメシは!!」
有為「……今から作りますよ。耳元で大きな声出さないでください。鼓膜が破れますから」
光「お、オレも手伝うぜ!」
寧々「私も私も! ほら花子くんも行くわよ!」
花子「ヤシロぉ……胡桃沢が怖いよぉぉ………」
寧々「何言ってるの! もう、ちょっと睦彦くん片方の足持って! 動かすわよ!」
睦彦「え、あ、おう……」
がやがやと朝からやかましいけど、幸せだな。
こんな混沌とした世界で、優しい仲間に会えたこと。それが自分にとって一番の功績だ。
窓を開ける。
青い絵具をぶちまけたかのような青色の空。天気はもちろん、快晴。
☆第3話「快晴」END☆