二次創作小説(紙ほか)

Re: 【ドラクエ、ペルソナ、妖ウォの】短編集っ! ( No.5 )
日時: 2020/09/19 12:46
名前: 楼乃 ◆zpZJUmzgys (ID: Z.IQkD1s)

ねぇ知ってる?
ちょっと前の事なんだけど、よくあの町で男が襲われるらしいよ
その中で1人だけ目撃者がいてその子が、
「その子は赤い目で白い髪だった」って言うらしいよ。
……ほんっと迷惑だよね
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ボク本当は白が嫌いなの
なのになんでこんな白いんだろう
誰かの前でこんなボクを演じるのはストレスだ。
………せめて他の色になりたい。
それがどんなに迷惑でも。
犠牲が出たって構いやしないさ。
だって妖怪だもの。
他の妖怪だって迷惑だし。
なんたってボク罪作りの女の子だから?
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あの時目が離せなかったの
白い雪に紅い血。
それで血の色にするには誰かから血を出してもらわないといけない
ボクは雪兎だから血なんかないし、妖怪の血はなんか嫌だ。
ので結局人を犠牲にするしかなかった。
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「ラビィちゃんおはよ〜!」
と、いきなりカルラが言って来た。
「うん!カルラもおはよ〜!」
とりあえず明るめに返しとく。
そう言えばカルラも紅い。
こう、人に化けてる時も紅い
私と違って強いしさ。
…ちょっとぐらい襲ってもバレないよね?
そうしてカルラの「紅色」が今スノーラビィにとって1番欲しくなった。
人と持ってる「紅色」より、断然綺麗だからだ。
その「紅色」は、カルラの恋心もあるのも分かっていた。
ボクからは直接言われた訳ではないが、そんな噂が立っていたのだ。
「カルラは○○〜…の事が好き」ってのを。
相手の名前までは聞き取れなかったがそうなったらその子を探して人質に取った方が早そうだ。
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「縄も用意したことだし…!
よしっ!やってやろうじゃないの」
あんな噂なんか気にしないで殺ってやる。
今更なにも恐れるものなんかない。
ネットの『妖怪噂掲示板』
で、聞いてみたところ返信で簡単に聞けた。
「相手はふぶき姫だって」…と。
実質人質に取るよりもはや殺害した方が速いのだ。
ので今回は殺害してしまおう…ってのがラビィの考えである。
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(よしっ、いたいた…)
茂みに隠れながらラビィは呟く。
後、尾行されているとも気づかずに、自分の城へと入ってく。
ーーーふぶき姫の殺害方法ーーー
1 まず部屋に居ること
2 どっかに隠れてふぶき姫が自分にとって死角になった時に殺める
3 あらかじめ作っておいた遺書を置く
4 自殺に見せかける
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大体だがこんな感じだと部屋に隠れながら把握しておく。
ちょうどふぶき姫が死角になる位置についた時。
(今だっっ!!)
……殺してしまった。
でも、これでいい。
自殺に見せかけ家で血を流そうかと思った時、
「ちょっと、ふぶきの部屋でなにしてるワケ?
ってちょっ…ふぶき!?
アナタ、ふぶきを殺したワケ!?」
やばい、百鬼姫に見つかった。
すぐに人が来て、簡単に捕まってしまった…
なんて事にはしたくない。
せめて簡単に捕まりたくない。
それなら…
「百鬼姫。ゴメンね」
「…………っ!」
ごめんなさい百鬼姫、でもこうするしかなかったのだ。
…いっぱい来る敵をやっつけるヒロインに憧れたボク。
……そんな風に生きたいと言っていた幼少期。
けれどボクにはやっつける側よりやっつけられる側の方がいいらしい。
殺めて、殺めて、逃げながらも殺めて、
…段々体力が尽きてくる。
……ボクの敵も、増えてきたなぁ。
………カルラもこの中に居るのかな…
視界が白くなっていた。
フラつきながらもカードを投げる。
死にかけながらも走って逃げる。
今下を見ると、崖である事に気付いた。しかも断崖絶壁。
ここでラビィの体力が尽き、意識が途切れた。
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気がつくと誰かが背負ってるのが分かった。
(…せめて引きずって持ってけばいいものを。)
ラビィは捕まったのだ。
体力が尽きる前に崖から落ちればよかったのに。と、ラビィは今更後悔する。
やがて足音が止まった。きっと目的地に着いたのだろう。
今顔を動かしたら終わると思うと顔が動かせない。
「あ〜あ、疲れた〜」
と、誰かが言っている。
「ホント、この子何なんですかね〜見た所可愛いのに」
と、誰かが言うのに対し、
(うるさい!黙って!!!)と、心の中でツッコミを入れる。
また運ばれて布団の中に入れられた。
どうやら意識が戻るまで活かされるのか。どうせ死刑なんだ。
さっさと殺してくれ。
ラビィは目を開けたくなかった
今死刑になるの言うのに。
さっさと殺してもらいたいのに、何故だろうこんなに「生きたい」と思っているのは。