二次創作小説(紙ほか)

Re: 妖怪ウォッチ! 紡ぐ日常 ( No.3 )
日時: 2021/11/25 20:15
名前: マシュマロ (ID: nEqByxTs)

【出会い】

転校して1週間たち、夏休みに入った。それまでに色々なことがあった。
この学校と、前の学校の勉強の進み具合の違いとか、新しい人間関係とか……
でも、1番の変化は虐められるようになったこと……かな……
きっと、急に入ってきた異物である私、そしておどおどした私をみて、いじめたくなってしまうのだと...思う。
もっとはきはきしなきゃ行けないんだけど...

「はぁ」

そんな学校生活最悪なスタートを迎えた私は今おお森山にある神社へ来ている。これからの学校生活へのお祈りをしに来たのだ。

『チャリン』

100円がお賽銭箱に投げられる音が木霊する。

『パン!パン!』

大きく2回拍手すると私はお祈りをする。

(楽しくてワクワクしてドキドキする生活がしたいです!)

私はそう願った。
普通の生活を願ってもいいけどどうせなら楽しい生活がいい。高望みすぎたかな...
ふとお賽銭箱がどうなっているか気になりお賽銭箱を除くするとメガネが落ちかける。
ネジが緩くなってきてるのか...
するとメガネが落ちてしまった。

「あぁっ」

それを拾おうとした瞬間。無意識に風の超能力を発動させてしまった。
メガネは風に乗って森の奥へ奥へと飛んでいった。

「ま、まってぇ!」

私はそのメガネを追いかけて行った。
あのメガネがないと無意識に能力を発動させてしまう。
私は周りも見えずに唯メガネだけを追いかけた。

「んっ!」

私はメガネが手元に来た瞬間思いっきりジャンプしてメガネを掴む。
私は半泣きになるぐらいほっと胸を撫で下ろした。
そしてメガネを掛けて帰ろうとするが...

「ここ...どこ?」

私の目の前には3階建てのビルぐらい大きいご神木がある。それを囲うように木々がある。
どうやら神社の奥へと来てしまったようだ。

けど、1つ怪訝なことがある。それはご神木にガチャがあることだ。
石で出来てるような、古びたガチャガチャ...
どうしてこんなところにあるのだろう?変わったおみくじかな?
そう思って私は百円玉を入れて回してみる。

「うっ、硬い...」

そう嘆きながらも頑張って手首を回す。

『ガチャガチャ コトン』

すると石が出てきた...
『石』が出てきた。

「え?石?」

私はそれをとる。本当に石のように硬い...
しかし、若干カプセルのように見える。
よし!開けてみよう!
そう決心し私は両手でカプセルを包み込み、引っ張る。

「んんん...えいっ!」

ようやくカプセルが、真っ二つに割れてくれた。
すると、青い謎の文字が書かれたオーラが空中で舞い始めたのだ。

なに...これ...

その舞ったオーラの中に何かの影が見える...
何...あれ。

オーラが収まり、その影が降りてくる。
何何?!い、イタチ?犬?カラス?!てか、このオーラは何っ?!

「ニャニャっ!メイドニャンただいま参上致しましたニャンっ!」

「は...はへ?」

その影は猫が2つの足で立っており、メイド服を来ている。おしりから出ているしっぽは2つに別れている。
え、待って、猫って二本足で立つものだっけ?それよりもしっぽが2つに割れてる?!け、怪我?!いや、化け猫っ?!

「ばっ、化け猫?!」

「ニャニャっそこのお嬢様さん。ザッツライトですにゃん!」

化け猫...化け猫?!てことは妖怪?!
お、襲われるかも...怖い...怖い!
もし襲ってきたら...わ、私の超能力効くのかな?
あ、確かエスパータイプはゴーストタイプに効果今ひとつだったよね?!効かなそう...

「いやぁ、外の世界は久しぶりですニャン。そこのお嬢様が開けてくれたのですかニャ?」

「え、えっと、はい」

もしかして封印されてた強大な化け物とか解放しちゃった系?て、100円玉で解放できる化け物ってなによ!
てか、本当にこの子の正体が分からない...き、聞いてみる?

「あの、貴方は...?」

「私?私はメイドニャンですニャンっ!」

「そ、そうじゃなくて…種族的な...」

「私はプリチー族ですニャン!」

「ぷ、ぷりちー?」

自分で可愛い族って言ってる...

「あっもしかして妖怪に出会うの初めて系の方ですかニャン?それは失礼致しましたニャン。では説明を。」

話がトントン拍子に進んでいくことに混乱する私。

「この世には妖怪という存在がいることはご存知ニャンね?」

「ぞ、存じてないです...」

妖怪なんて童話は神話の中の存在じゃ...

「ニャンと!妖怪を信じてなかった嬢様でしたかニャ!これは失礼致しましたニャ。この世には妖怪という存在がおりまして、人間に混じって暮す妖怪。人間に手を貸して暮す妖怪。中には悪い妖怪もおりますニャン!」

「妖怪って...こう凶暴なイメージが...」

「そりゃ凶暴な妖怪もいますが、私みたいにプリチーな妖怪も沢山いますニャン!」

そうなんだ...ちょっと想像してたのと違うかも...

「中には私みたいに冤罪で封印された妖怪もいるニャン」

「てことは...私封印解いちゃったの...?」

「そうニャン!というわけで、封印を解いてくれたお嬢様につかえることを誓うニャン!」

え、話が急展開過ぎて追いつけない...
妖怪が人間である私につかえる...?!

「私こう見えてメイドですので!お嬢様に豊かな妖怪ライフを送らせて差し上げますニャンっ!」

よっ、妖怪ライフ?!そんな明らかに普通じゃないライフいらないよぉ!!!

「いやっ、私は普通が良...」

「ではでは、早速これを差し上げますニャン!」

私の言いたいことを遮り、メイドニャンが首かけの懐中時計を暮れる。ピンク色だったり、ハートマークがあしらって会ったり可愛いデザインの時計だ。
高価そうだが貰っても良いのだろうか...?
すると、急に時計が光出した...

「近くに妖怪が居る合図ですニャン!」

妖怪?!私は周りを見渡してみる。けれど何もいない。

「な、何も見えないよ?」

「その時計で周りを照らしてみてくださいニャン!」

照らす?私は勘で、時計の横についているボタンを押してみた。すると光った。
これで辺りを照らせばいいのかな?
私は無造作に周りに光を当ててみた。すると。

「ミン?何だミン!」

セミが見えるようになった。いや、正しくはセミ...じゃないかも。
二足歩行だし、なんか侍みたいな服装で、腰に刀持ってるし。

「この妖怪ウォッチを使うことによって、こんな感じに妖怪が見えるんだニャン!」

「お、お主...!拙者が見えるので御座るか!」

「え、う、うん」

「妖怪が見える人間がいるとは...拙者も知識不足でござる」

セミの妖怪がうーんと唸る。

「この方実は妖怪を初めて見たのですにゃん!名前は...ええと」

そういえば名乗ってなかったな。この3人(?)の中で名前判明してるのメイドニャンだけだし。

「西園寺 桜です。」

「サクラで御座るか!拙者はセミ丸!今妖怪になったばかりで...初めて同士で御座るな!」

「い、今妖怪になったって...?!」

妖怪の前ってことは生きてたの?!生きてた人間がここで殺されて怨念で妖怪になったとかじゃ...

「いやぁ、元気よくミンミンと鳴いていたらコロッと死んでしまって...妖怪になったんでござるよ 」

「いやセミかい!しかもミンミンゼミ?!」

つい私らしくもないツッコミをかましてしまった。恥ずかしい...

「おお!拙者らの種族名をご存知とは!有難いでござる!ここで会ったのも何かの縁。是非とも友達になって欲しいでござる!」

と、友達?妖怪と...?!
するとセミ丸が手をグーにして突き出してきた。
えなに、私も突き出したらいいの?

そう思いお互い拳をぶつけ合うと...
ガチャで出てきた謎のオーラが拳を包み込み...何か出てきた!
私は慌ててそれをキャッチする。
え、何これ?

「な、何だミン!」

いや、お前も知らんのかい。
私は頼みの綱であるメイドニャンの方向を向くとメイドニャンは説明を始めた。

「これは妖怪メダルですニャン!妖怪と友達契約した証として現れるメダルで、妖怪ウォッチにはめるといつでも友達妖怪を呼び出すことができるのですニャン!」

妖怪って便利だしフレンドリーだし...2人とも私のイメージしてる妖怪よりかなりファンシーだし...
私の妖怪感が崩れ落ちそうだ。

「じゃあ拙者は新たな人生を楽しんでくるミン!サクラも妖怪ライフ楽しむミン!あと困ったらいつでも呼ぶミン!」

そう言ってセミ丸は飛び去って言った。
...もう混乱しすぎて訳わかんない。
とりあえずセミの妖怪セミ丸と友達になった。

「えっと私はこれからどうすれば...」

「妖怪が見える生活を楽しんで頂ければいいニャン!」

妖怪が見える生活って...それって...それって...

「全然普通じゃなぁぁーーーーーーーい!!」

そう私は大声で叫んだ。