二次創作小説(紙ほか)

(第15章 完全体との決着! イヴに侵されたアレルヤを救え! ( No.16 )
日時: 2022/07/22 16:05
名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)

 皆は、アヤの勝利を祈って見ているしかなかったが、かなりの劣勢に立たされ、皆が心配していると、前田がある物を出して来た。
「せめて、これが効けば、良いのですが……」
「なんだそりゃ?」
「アヤさんの細胞の入った弾丸です。もしもの為にと思って作っておいたのですが……」
「なんだと! なんでもっとそれを早く言わないんだ!」
「い、言おうとした時にダニエルさんが引っ張るからですよ~」
と言うと、ダニエルはそれを取り、突然ヘリから飛び出すと、
「アヤ――――――――!!!受け取れ――――――――――!!!!」
と、思い切り叫び、彼女に向かって、弾丸を投げてよこし、彼は燃えながら海に落ちた。
「ダニエル! キャ!」
「他人を心配するなって事ね。だったらこれで、なんとかなるはず!」
と、アヤが数発銃を叩き込んだ。

すると、ジェル状に進化していたそれは、細胞自体に異常を起こし、嫌がりはじめ、尻尾だった部分がちぎれ、まるで何かに苦しんでいるようだった。
「効いてる! これなら、なんとかなる!」
と、アヤが攻撃を続けると、ついに完全体は倒れたかのように見えたが、まだ戦おうとする。
だが、もう弾丸がない。
「そうだわ! この船ごと、こいつを倒せば、なんとかなるかもしれない。さあ、いらっしゃい!」
と、アヤは、完全体を誘導していく。

すると、完全体は、アヤのいる方へ寄っていく。

そして、アヤはエンジンルームに入ると、エンジンルームのコントローラーを操作して、臨界点にまで達してから、すぐにまた移動する。

警報音が鳴ると、アヤはすぐに海に飛び込み、無事に完全体と共に船が爆散して、消滅した。

その頃、アレルヤの病院では、その事を知覚した彼は、ホッとした表情になり、グッタリとなった。
「! 脈が!」
「心臓マッサージ! 強心剤を!」
「はい!」
と、医者がバタバタしていた。
アレルヤはずっと彼女の事を心配しており、完全体を倒せた事に安堵した為、彼の生命エネルギーが限界になり、いつ死んでもおかしくない状態に陥り、その事は、皆にも伝えられた。
流石の皆も心配になり、クリスティナが心配しており、
「アレルヤ……」
「しん、じゃったりしないよね?」
フェルトが涙目になりながら言い、そんな彼女をロックオンが後ろから抱いてやる。
「大丈夫だ! いつも、アレルヤは言ってただろ? 僕の体は頑丈だって! だから、死んだりしねえよ! 頼むアレルヤ。彼女は大丈夫だ。だから、今度はお前の番だ!」
と、フェルトを抱く力がこもり、何時の間にか、ロックオンの目から涙がこぼれた。

そして、そうこうしている時、
「アレルヤ!」
と、アヤ、ダニエル、前田の3人がやって来た。
「すいません。ニューヨーク警察です。彼の容態は?」
「いつ死んでも、おかしくない状態です」
「そんな!?」
それを聞いたダニエルはICUに向かって叫んだ。
「おいアレルヤ! 聞こえているだろ!? アヤは無事だ! ここにいる! だから今度は、お前が頑張る番だ!!」
すると、心拍数が強くなっていく。
アヤが来てくれた事を感じて、安心し、更にダニエルからの声が聞こえた事で、生きようとしていたのだ。
だが、あのイヴに植え付けられた花は赤色に咲き、彼から命を吸い取っていた。

だが、それはイヴの力が混ざってなければ意味をなさないが、アレルヤを殺すには、丁度良い力になり、まずはこの花を摘出しなければいけないと、
医師達は考え、すぐに取り外そうと心臓部を見てみると、その花は、アレルヤの心臓部をスッポリ多い、心臓のエネルギーを花の方へ送っていた。
これを見た医師は、まず、アレルヤの胸のCTスキャンとMRIで撮り、その場に来ていたスメラギ、ロックオン。そして、アヤが呼ばれ、花に関して、アヤが説明した。
「……じゃあ、イヴが倒れた場合は、どうなるんだ?」
ロックオンの質問に、アヤが答える。
「イヴはもういない。ならば後は枯れるだけのはずだけど、とにかく、あの花を早く彼の心臓から取り出さないと、このままでは、彼は死ぬわ」
「そんな!」
「どうして? イヴは死んだ。確かにあいつは言ったわ。7日前までに私を倒せば花は消えるって」
「けど、そいつはたおしたんだろ? なんでまだ消えてないんだ?」
ロックオンの質問に対し、医師は言う。
「とにかく、あの花の摘出手術を行います。跡は残るでしょうが、根っこの部分を摘出しなければ、彼は助かりません。それに、あの花がある限り、彼は生きられないでしょ。我々も全力を尽くします。
「お願いします」

そして、1度目の手術が始まり、とりあえず、、体外に伸びていた、花と、心臓部の根っこの部分だけは摘出した為、一旦病室に移される事になった。
「アレルヤ」
クリスが心配そうに言い、フェルトも泣きそうな顔で、それをクリスが抱いてやる。
「あの子、こんなにたくさんの人に、思われていたのね」
「ああ。俺達以外でも、大事に思ってくれてる奴等がいたなんてな……正直びっくりだぜ。確か、アヤさん……だっけ? ハレルヤと一緒にいたのって」
「ええ。でも、全然怖くなかったわよ。戦いもうまいし、口はちょっと悪いけど、そんなに怖い人でもなかったし」
「私達とはエライ違いね」
「え?」
スメラギはあの時の事を思い出したが、ハッキリ言ってかなりな目に遭って、しばらく動けなかった程なのに、そんなハレルヤがアヤと普通にしゃべって、更に一緒に闘ってたとは驚きだった。

とそこへ、留美が、
「スメラギさん。それとアヤさん。アレルヤの事で、話があるそうです。私は一度別荘に戻りますわ」
「ありがとう。アヤさん。寝てなくて大丈夫なの?」
「彼が心配だから」
彼女がそう言うと、前田が、
「アヤさん……」
と何処か寂し気に言った。
すると、いつの間にか来ていたベンが、
「おじさんアヤの事好きなの?」
「え!?」
「な!?」
と、2人揃って顔を赤らめ、あたふたしていると、
「これにはロックオンがニヤリと笑う」
「や~っぱ好きなんじゃん」
と言われ、彼は真っ赤になった。

その時、
「ゴホン!」
「あ!」
とにかく、俺等は終わったけど、処理が残っているから一度署に戻らないとな。悪いなベン。このお兄ちゃん達といてくれ。俺は用事を済ませ次第、戻るから。お願いできますが?」
「OKだ」
「問題はない」
「アソボアソボ」
と、皆はOKするが、ティエリアだけが、怒った。
「君達。我々はアレルヤの事が心配でここに来たんだ! なのになんで子供の相手までしなきゃならんのだ!」
「まあ、まあ良いじゃねえかティエリア。この子も、アレルヤが心配で来てくれたんだぜ? それをないがしろにはできないだろ?」
「グ……」
と、ティエリアがアレルヤの病室階の談話室で、雑誌を見ていると、ベンがやって来た。
「なんだ?」
「お兄ちゃん。アレルヤの事、心配じゃないの?」
「何故そう見える?」
「だって、なんか冷たそうだし、明らかに何かありそうな眼してたし」
「フン! 俺は彼等とは違うんだ!」
と言うと、ベンは悲しそうな顔をして出て行った。
「フン! なんで人間の心配等、俺がせねばならないんだ!」
「え?お兄ちゃん。人間じゃないの?」
「グッ! き、機密事項だ!!」
と、ティエリアは出て行ってしまった。、

その頃、アヤ、スメラギが、医師にレントゲン、MRIの結果を報告を受け、医務室から出て来た」
「あ……」
「ミス、スメラギ。アレルヤは?」
「細胞がボロボロになってて、心臓部の根っこは取り除いたけれど、正直、どうなるか分からないそうよ。細胞も相当やられていて、心臓部に至っては、かなりひどいって言われたわ。後は神だのもだって」」
と言うとアヤが言う。
「本人が、生きたいという強い思いが無ければ、かなり危ないそうよ……」
「そんな」
「私達に何が出来る事はないの?」
「とクリスが言うと、フェルトも言う。
「私達も手伝う。アレルヤを助けたい!」
と、皆が必死に願っていた。

その頃、アレルヤの心の中では、イヴの細胞と、アレルヤの細胞の戦いがあり、彼は苦しんでいた。
「ウ……ウウ…‥ウ……」
「フフフフフ。もう降参したらどうだ? お前の体を乗っ取れるのも時間の問題だ。最も私はこの体を発火させても良いのだぞ? それにお前はあの女の事ばかり考えていたな。人間の恋愛等、私は興味ない」
「な、なら……どうして、ここまで……ウ! アア……し、んぞうが……」
「ドックン! ドックン! ドックン!」
と、心臓が激しく動き、彼を苦しめる。
「フフフフフお前の細胞を少しいじらせてもらった。私の細胞に、お前の心臓が反応し始めている。つまり、お前は私無しでは生きられぬと言うわけだ。フフフフフこれからが楽しみになるぞ? さあ、ハレルヤの様に、私に体を明け渡せ!!」
「い、嫌だ! 皆、来てくれた……僕に、助かる様にって言ってくれた。その人達の願いに、応えたい!」
「フッ! こざかしい。人間でなく、不完全な人間に何が出来る? それはハレルヤも良く知っているはずだ。ハレルヤは、私がもらい受ける。こちらに渡してもらおうか?」
「イヤだ! 僕の事を心配して、信じて待っていてくれた。そのハレルヤを、もう2度と、お前には渡さない!」
「フン! 口だけは達者だが、もうお前の体は限界に近い! 私を追い出す力もないお前に何が出来る? 確かに完全体は失敗したが、この不完全な体を、私は完全にしてやろうというのだぞ? 何故それを受け入れない?」
「僕は……ウ!」
(お前みてねえな奴に、従う気は毛頭ねえよ! てめえだって、完全じゃねえ。人間てのは、どっかこっかかけてるから良いんだよ。完全な人間なんてこの世にいねえんだ! だから皆、努力って奴をして、生きようとしてんだ。てめえは俺ン中から消えやがれ!)
と、ハレルヤが叫んだ瞬間、凄まじい細胞に動きに付いて行けず、一時は姿を消した。

だが、アレルヤの細胞も危なく、何時まで持つか、かなり危険な状態にあるのも本当の事だった。