二次創作小説(紙ほか)

(第6章 アヤとイヴの細胞の違い! 分署にイヴの奇襲!?) ( No.7 )
日時: 2022/07/22 14:03
名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)

  太陽がマンハッタン島を照らすが、何所も人の気配が消えたようになっていた。

 そして、アレルヤとアヤは、太陽の光で起き上がると、それを確認した前田が言う。
「おはようございます。あ、ここ、シャワー使えますよ。お湯もちゃんと出るのは、確認しましたから」
「ありがとう。アレルヤ。起きられる?」
「う、う~ん……フワ~」
と、けだるげに起きると、先にアヤがシャワーを浴び、次にアレルヤがシャワーを浴びると、ふいに鏡が見え、その体に、赤いバラの様な物が見えた。
「こ、これは……! ウ!」
彼はガクリとなり、胸を押さえて動悸を起こし、また花が成長し、既に動脈の血液がうまく循環しなくなっていた。
「ウ! ウウ……ウア……ウウ」
そのうめき声を聞いたダニエルが風呂場に行くと、アレルヤが苦しんでいるのが見えた。
「お、おい! 大丈夫か!?」
「ウ!ウウ……アウ……」
「ドクンドクンドクンドクン」
動悸を起こして、彼は今にも倒れそうになっていた。
「お、おい!」
「アレルヤさん! 大丈夫ですか?」
「待って! アレルヤ。もう大丈夫よ」
と、彼女は、彼の心臓にヒーリングをかけて、なんとか正常に戻した。
「う! あ、アヤさん……スイマセン……昨日は」
「謝る事じゃないわ。前田。悪いけど、彼に軽めのカフェ・オレでも買ってあげて」
「あ、はいはい」
と、すぐ近くの自販機で、カフェ・オレを買って、戻って来た。
その間に、ダニエルは彼に服を着せてやっていた。
「はい。アレルヤさん。少しは落ち着かないと」
「スイマセン前田さん」
と、アレルヤがそれを飲むと、幾分か落ち着いた。
「あ~……甘くて美味しい」
と、アレルヤの心臓も幾分か落ち着いたところで前田が聞く。
「それで、今日はどうするんですか?」
「まずは、武器の調達だな」
「え? あの、署に戻るんですか?」
「違うよ。こっちだ」
と、ダニエルが歩きだすと、銃器を売っている店が有った。
「が、ガンショップー!?」
だが、肝心の鍵が閉まっていた」
「やれやれしょうがね~な~」
と、ダニエルは懐から銃をだした。
「え? ちょちょっとダニエルさんまさか!」
「そ。そのま・さ・かだ」
と言って鍵を壊し、皆は中に入った。
この行動に前田がアヤに、
「あ、あの人警官なんですか? ホントに」
と聞くが、苦笑するしかなかった。
「え~と僕は……」
(アレルヤ。変われ)
「え? わ!」
と、突然ハレルヤにチェンジされ、体が傾いた。
(戦うのは、もっぱら俺だから、俺が選ぶのが筋ってもんだろ?)
「まあ、確かにそうだけど……」
と言いながらも、ハレルヤは銃を選び、手に取って重さを確かめ、慎重に選んでいき、サバイバルナイフも持ち、アヤもハンドガンとサブマシンガンを念の為に持った。

そして、今度は薬屋で念の為の薬も買う。
アレルヤは、自分が倒れないように、鎮痛剤だけ買った。

一通りの買い物が終わってパトカーに4人が乗り込むと、前田が
「あ、あの、この近くに研究施設みたいな所はありませんか? ちょっと調べたい事が有るんですよ」
と言うと、何時の間にかハレルヤからアレルヤに戻っていた。
「それって、イヴがらみですか?」
「まあ、言ってしまえばそうなるかもしれませんね。ちょっと調べたい事が有るんですよ」
そして、皆が考えついたのは、博物館のあの博士の研究室だった。
「あ、ハンス・グランプ博士のとこなんかどう?」
「確かに、あいつも避難していれば、いないはずだ。ただ、開いてるかどうかな~」
と、言って、とりあえず、言ってみると、不思議な事に、開いていた。

しかも妙な事に、焼死体が1つ転がっていた。
「! これってイヴがまさか、ここに?」
前田は警戒するが、アレルヤはすぐに違うとわかった。

もしイヴがいるとすれば、アレルヤの心臓がおかしくなるはずなのに、なんともないのだ。
「とにかく研究室に行ってみましょう」
と、研究室に入ると、前田は、
「お~すごい。これだけの物が有れば、大丈夫ですね。では早速……」
と、前田は時運の地と何かを合わせて、電子顕微鏡を操作すると、早速見て見た。
「ほ~ほ~。なるほど。こうなる訳だな」
と、勝手に興奮する彼に、3人は置いてけぼりにされていた。
「あ、あの~」
「え?あ、これは失礼。これを見て下さい。実を言うと、アヤさんの服にジェル状の物が付いていたんです。
これを聞いて、皆はピンときた。
「もしかして、イヴの細胞の一部!?」
「可能性はあります。見てください」
彼は側に有るモニターを付けた。今映っているのは、私の細胞です」
と、皆が見て見ると、ミトコンドリアが、核を取り込んでしまったのが見えた。
「取り込まれたわ」
「イヴの細胞に、完全に支配されてしまったんです」
これにはダニエルが問うた。
「ミトコンドリアに、そんな力があるのか?」
「いえ、普通ならないはずなんですが、イヴのミトコンドリアははるかに進化しています。それに、ミトコンドリアは、ATPというエネルギーを生産する為に、酵素を必要とします。その際、ミトコンドリアは、核に酵素を要求するんです。核は、ミトコンドリアからのエネルギーの供給がないと、活動できません。だからミトコンドリアの要求には逆らえないんですね。どうやらイヴは、その関係を逆転させる能力を進化、または変異によって身につけてしまったんでしょうね」
「共生関係を、逆転?」
ダニエルが分からなそうに言うと、前田は続ける。
「これだけの細胞でこのパワーです。早く止めないと、大変な事になるのは、間違いないでしょう」
「じゃあ、どうして、僕と、アヤさんだけが無事だったんでしょうか?」
「そこまでは分かりかねますが……」
と前田が言った時アヤが、
「ねえ。私もやってみて」
「あ、ハイハイ。ではこちらへ。え~と……ほ~これはスゴイ。どうやら、核にエネルギーを与えているような感じです。どうやら闘える力はここにあるようですね」
「それじゃあ、次は……」
アレルヤが言おうとした時、
「人の研究室で何をしている!?」
と、どいうわけかそこには銃を持ったハンス・グランプがいた。
「博士! どうしてここに!? 避難命令が出ているはずだぞ!」
と、ダニエルが驚くが、彼は、研究室に勝手に入られた事を怒っていた。
「そんなのこっちの勝手だ。どきたまえ。全く人の顕微鏡を……! こ、これは……そうか、。だから発火しなかったんだな」
これは誰の細胞だ?」
「あ、私です」
と、アヤが言った時、博士はある事を思い出そうとしていた。
「君の顔、何処かで見て気がする。しかもかなり前。さて……」
と言っていると、何かが机から何かの資料がバサバサと落ちると、偶然それを見たダニエルが、名前を見て驚いた。
なんとその資料の中に、彼の元妻のロレーンばかりでなく、ベンの情報も有ったのだ。
「な! オイ! どういう事だこれは。ロレーンとベンの資料がどうしてここに有るんだし! 一体何をするつもりで、こんな物がここに!?」
と、危うくダニエルが博士を殴りそうになるのを止めた。
「落ち着いてください。ダニエルさん」
と言うと、アヤが博士に問うた。
「でも、確かにこういう資料は病院にしかないはずよね? どうしてあなたが持っているの?」
と聞くが、博士はまたパソコンに向かって何かを入力し始めた。

そして、皆がパトカーに乗り込むが、ダニエルは、まだ怒ったままだった。
「クソ~! あの博士の事、徹底的に調べてやる! ありゃ、どっかで何かやらかしてる可能性が高い」
「でも、どうやって 調べるんです?」
アレルヤが問うと、ダニエルは、
「博士だから、恐らく博士の名前で調べれば、なにかしら出てくるだろう。あの様子からすると、病院を調べて行けば分かるはずだ」
「うまく行くと良いですが……!」
「ドックン! ドックン! ドックン!」
突然すさまじい動悸に襲われ、彼は胸を押さえてなんとか耐えようとしていた。
「ウ、ウア……」
「アレルヤ。どうした!?」
「ウ、ウウ……ハ!」
彼の目にはとんでもない物が映った。

なんとそれは17分署に入っていくイヴの姿だった。
「ま、まずい……イヴが、警察……に……う!」
(アレルヤ。変われ。こっから先は俺がやってやるよ)
「ゴメンハレル、ヤ……ウ!」
と、うつむいた時、ハレルヤに変わると、不思議な事に、胸の痛みが取れ、ハレルヤは戦闘態勢に入った。

だが、彼等が警察に来たのは確かだが、イヴの気配は残っており、
近くに焼死体でなく、生きている同僚を見つけて、聞いてみた。
「おい。何が有った?」
「い、イヴが来て、アチコチウロチョロして、化け物を残して行っちまったんだ。ありゃ、何かありそうな感じだ。それより、ベンがあぶねえ。あの子、シーバを……」
と、言おうとした時、ハレルヤの目に、その時の情景が映った。
(マズイ! そのシーバってのが、上に行ってる! 俺はあいつを追う。アヤは、下にいる奴等を頼む)
「分かった! 終わり次第行くから」
(おう!)
2手に分かれると、やはりイヴはミトコンドリアを操って、様々な物をクリーチャーにしていた。

一方ベンはシーバの様子がおかしい事に気付き、心配になって追いかけていたが、その間、全くと言って良い程、クリーチャーに襲われなかった。
「シーバ。待ってよ。どうしたんだい? シーバってば~」
と、ドンドン上に上がって行く。

そして、ハレルヤは、ハンドガンとサブマシンガンを使い、見事にクリーチャーを倒すと、上へと急ぐが、間に合うのだろうか!?