二次創作小説(紙ほか)
- (第8章 イヴを捜せ!) ( No.9 )
- 日時: 2022/07/22 14:09
- 名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)
署の方では、部長が動けなくなった為、ダニエルが指揮を取る事になり、この騒ぎの影響か、海軍や空軍、更にはフラッグやリアルドまでもが動き出していた。
そんな中で、一番大きな空軍の副官と艦長が言っていた。
「これ、我々の仕業じゃないですよね? なんで我々が?」
「警察からの要請だ。本来なら、我々が動く事自体が間違いなのだが、あのデータを見ただろ?」
「あ、ああ。オペラと伏せられていた、野外ステージの事件ですと……」
「警察内にイヴが侵入して大騒ぎになったそうだ」
「それで、我々は何を?」
と副官が不安そうに言うと、
「決まっているだろ? そのイヴと言う奴の捕獲だよ」
「え?殺さないんですか? あいつ、人に近づきもしないで液状化出来たり、火をつける事が出来るって聞きましたけど」
「フン! 我々の科学力をキッチリと教えてやるわ!!」
と、艦長は1人で強気でいた。
一方その頃、アヤは1人で病院に行き、ある所で、母の名前と姉の名前を見つけるが、今は一刻も早く、イヴを見つけなければならないと、一度は地下に落とされるが、どうにか13階まで来た時には、既に精子バンクの入った容器はひっくり返されており、もしやと思って、エレベーターで屋上に行くと、案の定そこにイヴがいた。
「イヴ!」
「フフフフフ少し遅かったな。おや~? あの男はどうした?」
「とぼけないで! あなたのせいなんでしょ? 彼の背中にドラゴンの翼を持たせるなんて、一体何考えてるのよ!? 彼がどれほど苦しい思いをしたと思ってるの?」
「そんな事、私には関係ない」
「なんですって!」
「フフフフフお前の相手はこいつで充分だ」
と、また目を引からせると、デカい蜘蛛に女の体がくっついたクリーチャーが出てて来た。
「そいつを相手をしていろ。さて、私は……」
と、立ち去ろうとしたその時、一発の銃弾がイヴに当たった。
「ほほ~お前か。まさかそこまで進化を早めるとは。お前も、私の仲間に……」
(お断りだな。ただのドラゴンの飾りと思ったが、キッチリ飛べて良かったぜ)
「ハレルヤ。大丈夫なの?」
(もうなんともねえ。てか、事が大事になったらしいぜ)
「え?」
と、アヤが言った時、蜘蛛女にハレルヤ飛び蹴りをくらわし、糸で攻撃しようとしているのを、ハレルヤが捕まえ、それを振り回して、イヴにぶつけようとしたが、避けられてしまった。
(ケッ相変わらず、逃げ足は速いようだな)
これには流石のイヴも焦った。確かに進化を促したのは自分だが、まさかここまで進化するとは思わなかったのだ。
「フフフフフお前はそいつより、進化スピードが速いようだ。これは逆に楽しみになって来た。それで、仲間の元へは、戻れぬぞ。フフフフフハハハハハハハハ!!」
「グサ!」
「グア!」
笑っているイヴに、ハレルヤがサバイバルナイフを投げたのだ。
「き、貴様! 妊婦に何をする!」
(ヘッ! テメエのガキなんぜ、興味ねえよ!!)
と、続いてサブマシンガンを連射する。
その時、イヴはある音を聞き、にやりとなった。
「今回はここまでだ。お前達で間に合うかな?」
と、いきなり戦闘機のパイロットが発火して、戦闘機をこちらに落とそうとした。
「キャア!」
(こっちだ)
と、ハレルヤがアヤを横抱きにして、窓拭き用のゴンドラに乗せると、また敵が来るが、ハレルヤが全部やっつけてしまった。
そして、一番下まで行くと、ダニエルと前田が待っていた。
「ごめんなさい。間に合わなかった。イヴは既に精子のサンプルを入手した後だったわ」
「とにかく無事でよかった。話なら中でしよう」
「まさかアレルヤさんの翼がホントに使えるとは驚きですよ」
「僕もです。でも、ダニエルさんが来てくれたのは助かりました。ありがとう」
「研究も良いが、体も鍛えておかないと、女の1人もベッドに連れていけねえぞ」
とダニエルに言われ、前田は、顔を赤くしながら言う。
「な、何を言うんですか! 僕はそんな……!」
「ダニエル。あんまり前田をからかわないで上げて。それより、署の方は良いの?」
「実を言うと、どうしてもアヤに伝えなきゃならん事があったからな。あのグランプって野郎のことを洗ってたんだが……ワーナーが有力な情報を持って来たんだ。見て見ろ」
と、アレルヤとアヤに、小型のパソコンを渡した。
「これは?」
「データをもってくにゃ良いだろうって、ワーナーが言ってな」
と、言うと、画面が表示され、グランプの情報が表示された。
「それで今署では何をしているの?」
「イヴの捜索班と署の復興の2チームに分かれて動いてくれている。で、その情報ってのがな、お前も聞いたら驚くぞ!」
「え?」
「今はそれ所じゃないでしょ!? 完全体が誕生してからでは遅いです。急がないと!」
「分かってる。だから迎えに来たんだ」
と、ダニエルの言葉に、アレルヤはピンときた
「もしかして、今回の事件とこの情報が?」
「そ。まあ話した方が早いだろう思って一応はデータに入れたが聞いてくれ」
そして、署に戻り、ワーナーから直接話す事にした。
ワーナーは仕入れた情報を資料にして、話し始めた。
「実は以前。あの病院の医者が、患者のリストを横流しして解雇されてる事が分かった。それと、博物館を深夜メリッサが来ていた事が何回か目撃されている!」
「イヴが!? どうして?」
(やっぱ絡んでやがったか)
「ってハレルヤいつの間に!?」
と、アヤはビックリした。
するとダニエルは、
「全員分かれてNY内を捜索だ!イヴと野郎が合う前に抑えるんだ。恐らくあいつはも、完全体を作りたいに決まってる。急ぐぞ」
「了解!」
「イヴと、あの博士か……もしかして、あそこ……イヤ、あの様子だと、人目に付きすぎるし……」
「どうしたの? あら? アレルヤに戻ってるし」
「あ、ああハレルヤはこういう時はお前の方が良いだろうって言って、変わりました」
すると、アヤはさっきの続きを聞く。
「それで、何か思いついたの?」
「ただ、憶測の段階でですが、イヴは完全体を作ろうとしているんですよね?」
「え? ええそうよ」
「だとしたら、一番人気の少ない所での誕生を選ぶはずなんですが、そんな場所有ったかな~と思いまして……この辺りも土地勘無いし、変に仲間が来ると、逆に犠牲になる可能性もありますから……」
「そうね。じゃあ、下水道から当たって行きましょう」
「はい!」
こうして皆は町中をしらみ潰しに当たった。
そして、それからしばらくすると、前田が何か見つけたという報告がアヤに入り、アレルヤも一緒に向かうと、案の定、クリーチャーがいた。
「これがここにいるという事は……」
「近いって事かしらね」
と、2人はクリーチャーを倒すと、そこに前田がいた。
「何か有ったの?」
「これですよ?」
「これってまさか、イヴの肉片? どうしてこんな所に?」
「分かりませんが、調べてみる価値はあるかと思いますが……」
「じゃあ、僕とアヤさんとで調べてきます」
と言うと、前田アヤにある物を託した。
そして、2人が下水道に着くと、やはりそこにも、クリーチャーがいた。
(ハ~。こりゃこの島中にいるんじゃねえか? こいつ等みたいなのがよ)
「まあ、そう思った正しいと思う。皆は一応銃を携帯させてるから、大丈夫だと思うけど……」
(ンだよ。あの学者を心配してんのか?)
「ちち、違うわよ! ただ、今回の事件に巻き込んじゃったから、何か出来ないかな?って思ったの。でも、良かった閉じたり開いたりするような翼で」
(ま、そうだ……な?」
と、いきなりハレルヤがヒックリ返った。
「ハレルヤ? あら?このジェルって……」
(ん? こりゃ、あの時の奴等のモンかもな)
「! もしかして、野外ステージの?」
(ああ。何の為に、イヴがそれを用意したのかは知らねえが、気まぐれで作ったもんじゃねえ事は確かだな)
「行ってみましょう」
と、行こうとした時、ハレルヤが止め、サブマシンガンを構えた。
(用心しろ)
「え?」
と、ハレルヤ言った直後、あのワニが2頭出て来た。
すると、ハレルヤは、翼を一杯に伸ばし、凄まじいスピードでワニを真っ二つにした挙句サブマシンガンをぶち込んだ。
そして、残る一匹は、翼の突起上から光線で貫いて倒した。
だが、これは体に応えたのか、胸を押さえていた。
「ハレルヤ……大丈夫?」
(う……な、んでもねえよ……ウ!!」)
と彼は苦しみながら、薬を出して飲み、しばらくすると落ちついた。
「ハレルヤ。ごめんなさい。私には、これしかしてあげる事が出来なくて……」
と言って、ヒーリングをすると心臓も徐々に落ち着き、ハレルヤは元のパワーを取り戻した。
(済まねえ。助かった)
「さ、行きましょう」
(ああ)
と、2人はポンプ室に行くと、主電源を作動させ、野外ステージの観客達を、全て、流した。
ところが一直線にはいかず、立ち上がる様な感じになると、またどこかへ行ってしまった。
(チィあいつ等、今度は何所にいきやがったんだ!?)
「とにかく、地上へ戻りましょう」
「出れんのか?」
「ここまで来たのは初めてだけど、何もしないよりはマシでしょ?」
(ま、まあそうだな)
と、2人は地上への道を目指して走った。