二次創作小説(紙ほか)

(第10章 ドラえもん達を守れ! 魔王軍襲来!) ( No.12 )
日時: 2022/05/08 14:43
名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)

 その日の夜は穏やかで、理沙も一応薬を呑んで眠った。
まるで、布団に眠れと言われている様な感覚で彼女を包み癒した。

一方のドラえもん達は、あの渓谷の手前でなんとか夜を過ごそうとしたが、ドラえもんの道具がまるで使えない為、仕方なく村で調達した、テントと、ちょっとしたパンを焼いて、夜を寝袋でしのいでいた。

でも、やっぱり不便だった。

まさかこの空間で、道具が使えなくなるとは思わなかったのだ。

そして、夜明けの前に、ドラえもん達は出発するが、風がビュービュー吹いている。
「しずかちゃん。大丈夫?」
「え、ええ……無理しないでね。それにしても、なんでこんなに風が……!」
と、と突然突風が武器上げ、馬も皆も一瞬にして飛ばされてしまった。
すると、やはり、しずかの方に来たのは、あいつだった。
リフェレス・エラフ。
マインドコントロールを武器に持ち、同士討ちさせて楽しむという厄介な奴だった。
今は出木杉はいない。
チャンスと思い、しずかに近づく。

だが、彼女は恐怖で動けなくなっていた。
「フフフフフ怖いのかいお嬢ちゃん。大丈夫。怖いが気持ち良いにしてあげよう。と、彼は胸に手を当て、しずかの目から光が消えた」
すると、胸に凄まじい激痛が走り、彼女の胸に魔の力が入り込み、ついに心臓に達すると、
「ドックン! ドックン! ドックン!」
と、凄まじい鼓動に彼女は気を失いそうになるが、しばらくは痛みを必死に耐えていたのだが、何時の間にやら気を失い、彼女は真っ黒物に包まれて落ちた。

そして、ドラえもんがなんとか戻って来るが、その時にはすでに、彼女の心は……
「おやおや遅かったね~」
「何者だ! ハッ! やい! しずかちゃんに何をしたんだ?」
「フフフフフ何もしてはいない。ただ、彼女の苦しみを取り除いてあげただけだ。
だがこれには少々時間が掛かるがね~。おや~もう終わったようだよ」
「え!?」
と、その黒い塊がバチバチと黒い稲妻をだしながら大きさが大人になり、服が黒いチャイナ服で、その手には棒を持っている、まさに憲法風の女性に変わってしまっており、挙句その顔には、魔王の印が付き、髪はショートになっていた。
「し、しずかちゃん?」
と、ドラえもんが言うといきなり走ってきて、棒で攻撃してきた。
「うわ! ちょ、ちょっと待ったしずかちゃん! 僕だよ! ドラえもんだよ!」
「ハッ! ヤッ! セイヤー」
と、棒をまるで達人かと思わせるほど強くなっていた。
「フフフフフ。どうだい私の技は……さあて、彼等もソロソロ来る頃だ。君はこれから来る者を、徹底的にやっておあげ」
「はい!」
と、ドラえもんは石ころ帽子で隠れるが、すぐさま見つかってしまい、凄まじいキックを喰らってしまった。

もう以前の様な優しい彼女ではなく、完全にダーク戦士になっていたのだ。
しかも空を飛び、棒を使って攻撃してくる。
「どうしよどうしよ。ポケットさえ使えれば、なんとかなるのに」
「ハ――――――――――!!!」
「うわ! ちょ、ちょ、ちょっとタンマ―!」
と、言ったその時、理沙がその棒を掴み、逆に引き寄せて、彼女を蹴り飛ばして武器を奪い、ドラえもんを助けた。
「大丈夫ですか?」
「はい。でも、しずかちゃんを倒さないと元には……」
と、その時、イルミの頭の中に、緑色の粒子が形になっていく。
まるで、それを唱えよと言わんばかりに。
そして、それが分かった。

「皆、その子から離れて。私、出来るかもしれない」
と、魔導書から杖がで来る。
それはまるで、天使の翼が生え、いかにも天使系統の杖に変化したのだ。

暗黒の海に閉じられし者よ。お目覚めなさい。そして、見せて。あなたの、ホントの心を。リフレレッシュリーアー!!」
と、彼女の唱えた呪文はしずかに命中し、中に入れられたしずかはもがき苦しみ何かを拒んでいるようだった。そして見えた。
彼女の心臓に流された悪の塊が」
「見えた。あれを破壊すれば、彼女は戻るわ」
と、言われるが、誰もシューターをやった事がなかった。

だが、ラマースの中に何かを感じた。
「使って。僕の力。お姉さんに貸してあげる。僕の力で、あの人を助けられる」
「分かった」
と、彼女の周りに魔法陣が出て来て、それに反応して、それに適した聖獣が出て来た。
「頼む。その子の黒い部分を破壊してくれ!」
「ヒヒーン!!」
と、ユニコーンは走り、角にパワーを溜めて思いっきり突っ込むと、心臓の黒い部分が壊れた。

すると、しずかは解放されるが、地面に落ちようとするのを慌てて豊がキャッチした。
「やったー!」
「完全に暗黒の力は抜けたけど、心臓部にダメージが残ってる。とりあえず、城に行って宿で休ませましょ」
「あ、あの。ありがとうございました。僕、ドラえもんって言います。実はのび太君を助けようとして、この世界にきたんですけど、知りませんか? 誰か」
「……」
皆は言えなかった。
まさか彼が、エインガーヘイトレイドという全く別人になりこの世界全てを壊そうとしている事等、言えるわけがない。それに、豊達も、ドラえもんと同じで、この世界に来たのだ。

つまり、これからは仲間になるしかなかったのだ。
とりあえず、渓谷を通り抜け、城に戻ると、事情は分かっていた王は、すぐに治療に当たってくれた。
「……」
しずかの様子を聞いていたドラえもんは、なんとかしたいが、道具が使えなくされていたのだ。

すると、イルミがドラえもんの頭に何か小さな紋章の様な物を見つけた。
「もしかして「セイヒエイト!」
と呪文を唱えると、紋章が消え、普通に道具が出せる様になった。
「あ~道具が出せる! 一体どうして」
「魔王の呪いがかけられていたのよ。小さな物だから出来るかな? と思って心配だったけど。良かった」
「ありがとうございますって……あ。あのお名前なんでしたっけ?」
「ズコー!!」
と、全員がズッコケタ。

まあ確かにあの状況では自己紹介をする時間も何もなかったから、ある意味仕方がないと言えば、仕方がなかった。

そして、軽く自己紹介をした後、のび太がどうなったか聞いてみると、既に彼は別の物へと変わり、もうこの世界を破壊するしか頭になくなっている事を告げた。
「た、大変だ! そんな事になったら、現実世界はなくなり、幻想世界しかなくなってしまう! あ~どうしよどうしよ~」
とドラえもんが困っていると、

また別の部隊がやって来た。
しかもその闇の力は相当強い! 
なんとやって来たのは、右腕と呼ばれた ブラッククイーンと、彼女等が指揮をする、凄まじい数のモンスターも引き連れていた。
「フフフフフエインガーヘイトレイド様のおっしゃる通りだ。ポケットが無ければ、何にもできない。頼みのカードも使えない。さあどうする? 出来損ないの青だるまよ」
「だ、誰が青だるまだ! 失礼な」
「では、道具抜きで、お前の力を見せて見ろ?」
「ど、道具無しで?」
「そうだ。あの方に聞いたのだが、お前は道具がなければ、何もできないそうだな。ポケットなら、ダーク色に染めたこれがあるが?」
「冗談じゃない! そんなよごれた ポケット誰が欲しがるものか!」
と言うと、
「それじゃあ皆で、あの世へ行け―――――――――!!!」
と、凄まじい形相で襲って来るが、そこをまたあの男に邪魔された。
「クッ! きっさま~~~~~~~!!!」
と襲ってくると、今度はペガサスが角から繰り出す雷撃を受けた。
「バチバチバチ!!!」
「ウワアアアアアアアア!!!!!」
「そう。美しいのが特徴のペガサスだが、ゼウスの使い手で雷を出せるのだ」
「お、おのれ~!! 幻想世界の力をフルに使っても、あの方は現実世界を憎み、もう、完全に侵略された。もうすぐこちらに戻られる。そして、今度はこちらを征服し、全ての人間を自分の奴隷にする。小学生等、あの方とっては、奴隷同然だ!」
「ちょ。ちょっと待った! なんでそんな事になるんだ! おかしいじゃないか! なんで現実世界を幻想世界の様にしなくちゃいけないんだ!? すぐに元に戻せ!」
とドラえもんが言うと」
「そう言えば、お前はこれが苦手だったな」
と、彼女はドラえもんの前に、自分の配下にした黒い体に赤い目を持つ、不気味なネズミだった。
「ギャアアアア!!!ね、ネスミ~~~~~~~~~~!!!」
「ハハハハハいい気味だ。もっともっと怖がらせてやる。そのネズミには元から攻撃力を持っている下手をすると、何をするか分からないぞ? さあ、どうする? こちら側に就けば、これ以上に侵略行為はやめても良い。ただし、現実世界では、思い切りこき使わせてもらう」
すると、美穂が、
「冗談じゃないわ! 私達は、現実世界へ帰る為に旅をしている! 魔王を倒して。元の世界へ戻れるようにする為にね! そのパワーでここまでこれた。だから、私は戦うの! 皆の為に。そして、現実世界を元の姿に戻す! それが今の私達の切なる願い! これ以上は邪魔をさせないわ!!」
「フン! ちょっと魔法を手に入れたぐらいで、息がってんじゃないわと、バスターを美穂に当てようとしたその時、豊が杖で全てをはじいた。
「豊!」
「たく。武道家が前に出てどうする! こういう時は、魔法使いを出すってのはセオリーだろ?」
「え?」
「ほら、先に行くぞ!」
と、豊が言った時、プリンセスは、皆の前に出て言う。
「そうだな。だがタダで現実世界へ返すとは言わない。3日後がタイムリミットだ。それまでにYESかNOを決めろ!」