二次創作小説(紙ほか)
- (第12章 チート発生! 出木杉の初魔法と、最後の日……) ( No.14 )
- 日時: 2022/05/08 15:10
- 名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)
2人は朝になっても戦い続け、なんとか出木杉も混じろうとするが、しずかに棒で打たれて気を失い、ドラえもんはなんとかしようとするが、彼等は止まらず、どちらかが、死ぬか気絶するまで続けるつもりでいる。仕方なくドラえもんが防御力の弱いしずかをショックがンで撃つが、ダークネスストーンで跳ね返されてしまう。
もうどっちもどっちもがいがみ合い、殺し合うまで続ける気で、2人の目には憎しみしかない。あのブラックストーンには、エインガーヘイトレイドの力で作られた者の為、ちょっとした事でも、凄まじいいがみ合いから、殺し合いに発展させる事も可能なのだ。
皆は隠れているしかなく、城の上空で戦う2人をただただ見ている事しかできなかった。
一応皆も力はあるが、あれほどの大パワーとやり合えば、こちらも無事では済まない。
出木杉は思った。もっと、相手の事を考えていなかったのではと。
そう思った時、彼はドラえもんにタケコプターを借りると、2人の間に飛んで行って言う。
「やめるんだ2人共! こんな事をして何が楽しいんだ!? こんなの意味ないよ! いますぐやめるんだ! 僕達がこの世界に来て旅をしているのは、この世界にいる魔王を倒して、僕達の世界を取り戻す為だろ? なのに同士討ちしていちゃなんにもならないんだ。お願いだ。2人共。僕の体が壊れたって良い! もうやめてくれ――――――――――!!!」
と言った時、彼の中にカタカナが浮かび、それが左から順番に並んでいき、1つの言葉になった。
「これは……」
「そう。魔法です」
と、暗い中に、1人の白い天使服を着た女性が降り立った。
「正義の心に宿りし優しさが、奇跡を産みました。さあ、唱えるのですその呪文を」
「はい! ヘイトレイドデストローイ!」
と、彼の放ったすさまじい力は、スネ夫としずかから、ブラックストーンを粉々に吹き飛ばし、慌ててドラモンとラマースの召喚獣で2人を受け止めた。
「大丈夫?」
と、出木杉が来ると、しずかは出木杉の顔を見て抱き着く。
「出木杉さん……出木杉さ~ん!!」
と、抱き着く。
そして、美穂がノーパソで調べてみると、ブラックストーンを完全に消し去っていたのだ。
「すごい。あの子から出たパワーから、あのブラックストーンが、完全に消えているわ」
「おいおいマジかよ! とんだチートだなそりゃ~」
そして、ドラえもんはスネ夫を起こすと、咄嗟の事で服をきておらず、慌ててマントで体を隠し、ドラえもんが、なんとかしたのだが、かなりカッコ悪い服を着せられた。
「出木杉さんが魔法を?」
「う、うん。なんとか2人を止めたいって思ったんだ。そしたら真っ暗な空間にいた、そこに白い天使が僕の所に来て、魔法を唱える様にって言うからやってみたら、本当に出来たんだ。
「え!? じゃあ、突発的に?」
「うん。もう一度、あれが出来るかどうかわからないけど、やるしかないみたいなんだ」
「えーゴホン! とにかくクイーンの言った日は今日だ。幻想世界を捨てて、元の世界に戻るとか、現実世界を捨ててここで暮らすのかを選ばなければならない。皆答えは出ているよね?」
「ここ、答えって……そそ、そんなの、幻想世界を捨てるに決まってるじゃないか! 大体僕達は現実世界の人間なんだ。なのになんでこんな世界で暮らさなきゃいけないんだ! それに、魔王ってなんだよ!! あれだって元をただせば、ドラえもんの道具だろ!?」
「パーン」
と、また乾いた音が鳴り、スネ夫の頬をしずかが叩いたのだ。
「痛て! ちょ、ちょっとしずかちゃん。なにするんだよ!? 大体君だって、のび太にいつも付きまとわれて困ってたじゃないか? 知ってるんだぞ僕は! 女子2人に、のび太の事がうっとうしいって、話していたじゃないか。ちゃんと聞いてるんだ」
「これでだろ!?」
とドラえもんが出して来たのは、小型化されたマイクに録音機能付きのパソコンで、その時の事をドラえもんが再生した。
「どうしてこんな所を!」
「あ、有ったり前じゃないか! 第一君とのび太って不釣り合いだよ。成績優秀者が、あんな馬鹿で何かと遊んでたら、成績落ちちゃうよ? ねえ、そんな奴より、お金持ちの僕の方が良いと思うな~」
「またそうやって、お金で何でも解決しようとする! それがあなたの一番嫌いな所なのよ!! 分からないの!? 私はあなたが大嫌い。それはお金を使って珍し物を見せびらかしたり、人のイヤ事をこれ見よがしに見せたり、いじめをして楽しんだり……そんな事をして何が楽しいの!?」
と、しずかはほぼ泣き顔だった。
そして、しずかは出木杉に抱かれた。
「僕もそれは正解だと思う。君は何をしたいのか、手に取る様に分かるもん。お金で何でも間でも思い通りに出来るというのは間違いだ!」
「そうだそうだ!!」
とドラえもんも一緒になる。
するとその時、しずかと出木杉に黒い稲妻が落とされた。
「キャアアアアアア!!!」
「うわああああああ!!!」
と、稲妻を放ったのは、いつの間にか来ていたダークネスクイーンだった。
「フフフフフ私の力を消し去るほどのパワーを持っていたとは驚きだ。しかもただの小僧っ子がこれほどの大魔法を使えるとは、正直驚いた。それで、結論は決めたのか? 私は言ったはずだぞ。3日までに決めろと。さあ、どうする? ここに答えを書け」
と、答えを書く枠を出すが、皆は決めていた。
もちろんドラえもん達も皆も思いは1つだった。
どっちも×と書き。それを思いっきりクイーンに押し当てた。
「グア! 己~よく私の大事な衣装を!」
「衣装って……あ~そうか。あいつ。結婚する気なんだ!」
「でも、誰と!?」
「決まっている。さあ、いらして。私を産み、私を受け入れて下さったエインガーヘイトレイド様。今こそ私を取り込んで、この世界を破壊しましょう」
と言うと、彼は言った。
「そうだ。僕の理想郷は出来た。全ては君のお陰。これから地上は君に上げ、私は幻想世界を支配しよう」
と言った、まさにその時、彼の方から、何かがとびだしたのを見た出木杉は、すぐさまそちらへ向かうと、崖下に落ちようとしていた。
「ダメだ! このままじゃ……あれが……」
「任せな!」
「ラマースさん!」
そして、それをキャッチしたラマースは、出来るだけ、あの2人から距離を置いた所でそれを下ろすと、
「シュ~」
と、まるで、暑かった者が冷えて行くような音と共に、1人の男の子が出て来た。
「男の子? なんであいつから?」
「う、う~ん……う、うう……コワイ……怖いよ。全てが怖い。壊して……壊して……」
と、彼は言うが なにも起きなかった。
「こいつ。もしかして……」
「ラマースは合流しようとしていたが、まだあの女がいるし、今この子を見せるワケにはいかなかった」
「うう……」
「大丈夫。私が守ってあげるから。じっとしてて」
とラマースは飛び出すタイミングを計るが、彼はしばらく動かずにいたが、ようやく動いた。
「フウ。ようやく出て行ったよ。俺に必要な甘さがな。俺には甘さが有った。だからいけないんだ。もっと冷酷にならなければいけないな。奴等をこの世界から消し去る意味でも」
「え~!? ちょ、ちょっと待った! お願いだから、こっちの言う事も聞いてくれ! お前はのび太……」
「危ない!」
と出木杉が飛び出し、どうにか直撃は免れたが、出木杉は足に酷い火傷を負ってしまった。
「出木杉君!」
「……いつ……大丈夫だよ。それより、この世界に入られるのを、阻止しなきゃ!」
「で、でもどうやってあいつを止めれば良いんだ? 方法が分かってない」
と、半ばドラえもんはパニックになった。こうなれば親友テレカを使いたい所だが、さっきやってみたが、輝きもしなかったのだ。
つまり、この状況では、親友テレカは発動しないのだ。
そんなこんなでポケットをまさぐるが、これと言った道具が出て来ないのだ。
「どうしよどうしよ。普段なら、親友テレカを使うんだけど、どうしてここじゃ使えないんだ! どうしよどうしよ」
と、半ばドラえもんはパニック状態だった。
その時、ベルが鳴った。
「これは!」
なんとそれは、奇跡のベルと言われ、奇跡が起きる時、そのベルが鳴るという事で、こういうのが好きなドラミが買った物だった。
「まさかどこかで奇跡が……え~っと光の強い方に向けて……」
と一生懸命に光の強い場所に向けると、穴から這い出して、その場所に向かう。
すろと、そこには小さな男の子がおり、奇跡の時計が光りを発した。
そして、それに応えるかのように、親友テレカが光った。
「こういう事か! よ~し! 集まれドラえもんズー!!」
と、ドラえもんのテレカに反応し、全てのドラエモンズが揃うと、皆はすぐに何をすれば良いかわかり、攻撃をしようとした時、出木杉が、
「待って。その力をこの子に入れてあげて。もしかしたら、それで倒せるかもしれないんだ」
「どういう事です?」
と、仲間の1人王ドラが聞くと、その白い子は、外側にはねた白い髪に、青い目をしていた。
「この子は?」
「あいつの体から出た子供なんだけど、もしかしたらこの子は、のび太君の善の部分かもしれないんだ」
「え~! じゃ、じゃあ今のあれは? 恐らくもう邪悪な心しか残ってないんだ。急いでこの子にパワーをください。何か違う事が起きるかもしれません。さっきのどらえもんの道具でも反応するかもしれない。早く!
「分かりました。受け取れよ! 親友テレカ―!」
「我等ドラエモンズ。奇跡の子に、奇跡の力を!」
と、皆の友情パワーを受け取った子は、背中に白い翼を付け、その手には白い杖には青い弾が入っており、更に服も変わり、魔法使い風になった。
「これが、僕の力? そう。そして、それには、僕達の友情パワーが詰まってる。それで、あいつをやっつけるんだ」
「うん! ありががとう」
と、その子は、エインガーヘイトレイドの元へ飛んで行く。
「ん? フン! さっき捨てた不要なゴミか! 汚らわしい。すっこんでいろ!」
と、彼に暗黒のパワーをぶつけるが 、友情の詰まった杖でそれを押さえ、更に進む。
彼はそれが気に入らなかった。
計画では、ここで邪魔者を一掃し、この世界の者達を支配し、幻想世界を手に入れ、現実の世界もこちらの世界も皆つなげておかしくしようとしていたのだ。