二次創作小説(紙ほか)

(第4章 異世界へ落ちた皆、魔王の復活!) ( No.7 )
日時: 2022/06/04 14:53
名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)

 しずかはのび太を叩いた。
「のび太さん! 本当にもうやめて!! どうしてこんな事をするの!? こんなのいじめよりはるかに酷い事じゃない! あなたはいじめを受けていたから、辛さは分かるはずでしょ? だったらこんな事はやめなさい!」
「ウルサイ女は、嫌われるぞ!!」
と、いきなりエインガーヘイトレイドに戻り、闇の雷で、しずかを吹っ飛ばした。
「しずかちゃん!」
と、2人が行って、すぐに手当をしようとするが、闇のパワーは凄まじく、とても近づく事が出来なかった為、テキオウトウを使って近づいた。ドラえもんはエインガーヘイトレイドの前に来た。
「やい! しずかちゃんにまで手にかけるなんてどういう事だ! あの子は将来の君の奥さんじゃないか!? それなのにどうしてそんな酷い事をするんだ!?」
「フン! おかしなことを言う青タヌキだな~」
「誰がタヌキだ! 僕はネコ型ロボットだ!」
「では1つ聞こう。お前のその体を見て、誰が猫だと言えるんだ?」
「ムッカー失礼な! 君だって、もうその姿じゃないだろ!!」
「ハハハハハ。そこは褒めてやろう。そうだ。もう過去の奴は消し去った。俺は望んだ。誰にも負けず、自分の望みが叶う力を貰った。この姿は無限の可能性。町を壊し、全ての物をぶっ壊す事の出来る超パワーだ! そして、魔王様の封印を解き、僕はその方に仕えて、理想郷、ユトウピアを作り上げるのだ。その為に、この世界を全て消し去ってやる。さあ! 落ちろ――――――――――!!!」
と、エインガーヘイトレイドは、地上を全て異次元の穴へ落とし、その町の物からのエネルギーを蓄え、ついに復活した。

そして、地上を楽園にする為、エインガーヘイトレイドは、魔王に自分のパワーを半分以上与え、またしても、地上に戻ってきて、自分の力で、全ての土地を緑にし、動物達や幻想生物達が暮らす環境にしてしまった。

もう人間もいない土地で、あちこちに幻想生物がいるという少女趣味の世界になってしまっていた。

そして、一方逆に落とされた者達は、皆バラバラの異世界に落ちてしまった。

心配したドラえもん達は、彼等の後を追うと、皆一緒の異世界に出てしまった。

丁度夜だった為、村の灯りが付けられており、降りるのはもうそこしかなかった。

そして、オルクス村には、やはり、美穂、音光、豊、理沙の皆もおり、その持っている武器を見て、長老は、すぐさま彼等を長老の家に通し、傷を回復させた。

ドラえもん達まで落ちて来ると、皆は何事かと集まって来るが、幸い言葉は通じ、とりあえず、しずかの手当てをしてもらえる事ができた。
そして、長老が、何が有った聞かれ、ドラえもんと出木杉は答えた。
「やはり、魔王は復活したのか! して、奴は今どこに?」
「……僕達の世界です。その魔王を復活させたのは、元、クラスメイトなんです」
「なんじゃと? それはどういう意味じゃ!?」
「聞きたいのはこっちですよ。わけがわかりません!」
「こっちだって言いたいよ。確かに長い間いなかった事は反省するけど、まさかあんなになってるなんて、僕でも思わなかった。一体、何が有ったの?」
「……全小学生の模試が有って……のび太君は行きたくないって言ったのに、親が行けってしつこかったらしいんだ。そしたら、その情報を骨川君が、ネットに情報を流して!」
「そうかそれだ! そのせいでのび太君の中に隠れていた何かが反応し、のび太君に憑りついて洗脳して、挙句あんなパワーを使えるようにしたんだ! でも、どうしてのび太君にあんな力が付いたんだろう? 一体いつの間に……」
と、言うと、長老が言う。
「もしやそれは、これではないか?」
と長老が見せるが、出木杉もドラえもんも全然知らなかった。

すると、理沙の魔導書が風もないのにページがパラパラと捲れ、そいつに関する情報が浮かびだした。
しかも不思議な事に、簡単に読めているのだ。

これには皆ビックリしているが、とにかく、これから先どうしようか考えた

もう、あの場所へ戻る事は出来ないのか、それともどうにかして、道を切り開くしかないのかと必死になって考えた。

その結果、出された答えは、遠い北の国にある氷山に、異界へ続く洞窟があるという伝説からがあり、とりあえず、皆はそこを目指すしかなかった。

ところが、何所でもドアもタケコプターも使えないのだ。
「剛田君と骨川君がいなくて良かったね」
「うん! あの2人なら間違いなく暴力沙汰だしね。それにしずかちゃんの容態も気になるし」
と言っていた時、理沙が倒れた」
「理沙! 大丈夫か?」
と、豊が言うと、彼女は胸を抑えて苦しんでいた。
「ドックン! ドックン! ドックン!」
「く、クスリ……有った」
と彼女がそれを飲むと、少しずつ落ち着き、いきなりのバトルで体も心も疲れ切っている為、自己紹介は明日にして、今日はこの村に泊めてもらう事にした。

はたしてどんな大冒険が、待ち受けているのだろうか!?
そして、地上を救うのは!?

その夜彼等は、村の一番広い部屋で雑魚寝だが、そこで眠る事になり、理沙としずかは、ドラえもんの道具ではなく、この世界の薬でどうにかする事になった。
「ほれ、これで大丈夫じゃ」
「ありがとうございます」
「お前さんはこっちじゃ」
と、老婆が出してくるが、しずかの心は閉ざされたようだった。
「どうしたんじゃ?」
「あの、ここから、その、滅ぼされた世界を、見る事は出来ませんか?」
「と言うと?」
「私達の世界が、どうなったか知りたいんです。半分、私のせいでもあるから、だから、おかしくなったのは……」
「ちょ、ちょっと待って! それってどういう事?」
と理沙が言うと、しずかが言った。
「小学生一斉全国模試が有ったのは知っていますね。あなたも小学生でしょ?」
「え、ええ。一応上位をキープしたけれど」
「……実はそれで、オール0点の生徒が、うちのクラスにいて、凄く怒られた挙句、皆から笑われて、そしたら彼、屋上へ行って、どういうわけか、屋上の扉が開いていて、私達が駆け付けると閉まっていたんです。
それで、先生が鍵を取りに行って戻って来たら、何か変な音がして、皆で見たら、のび太さん、何かの紋章……恐らく、それが始まりだったんだと思います……」
「でも、普通そんな事ぐらいで、あんなにまでなるなんて、ありえないわよ~」
「原因と言えば、それ位しか思いつかないんです」
「でも、のび太君の心は、残るはずだけど……」
「おそらく、彼は、自分で自分を殺したんだと思います。だから、もう誰の言葉も届きません。なんとかならないんですか?」
「う~む。とにかく、それには……有ったこれじゃ」
と、箱を開くとキラキラと輝くダイヤモンドの玉が有った。
「これは?」
「奇麗!」
「こやつは不思議な宝石で、心を取られた者を治すと言われておるんじゃ。もしかしたら、この宝石が 役に立つかもしれぬ」
「ありがとうございます。これで、彼を元に戻して、ちゃんと会話がしたいです!」
「うむ。良い心がけじゃ! さあもう眠りなされ、朝は早いのでな」
と皆の眠っている部屋に戻り、眠る事にしたが、理沙はあの薬が効いたのか、スヤスヤと眠っている。

だが、しずかの方は、全然眠れなかった。

そんなこんなしている頃、魔王は、現実世界をユトウピア(理想郷)へ変えて行き、殆どの人間がエルフにされたり、妖精にされたりと、もう本当にメチャクチャな世界になってしまっていた。

一部の人間は奴隷として扱われ、エルフ以下で、こき使われるという自体になってしまい、ヒソヒソ話をしていた罰として殴られてたりもした。

一方ジャイアンとスネ夫の所はもろに影響を受け、とある町でいきなり奴隷にされようとしていた。
「うわ~」
「や、やめてよ~~~~~~~~」
と2人は逃げ回るが、鎖を持った女が、そいつの後を遠慮なしに追い回す。
もう、彼にいる所は何所にもなかった。
「う~~~~~~ママ~~~~~~~パパ~~~~~~~!!!」
とスネ夫が叫ぶと、スネ夫は何もできない子供だとわかり、奴隷として働かせる事にした。

一方ジャイアンは、その体を買われて、お店を手伝う事になった。

だが、そこはやはり商店の子で、店番と配達は、宿命見たいな物だったが、それでなんとかなっていたのだが、

スネ夫の方は、温室で育った為か、奴隷で出来る仕事ばかりやらされて、しかも、ここの文明は進んでおり、ルーンの文字を腕に焼きつけられて、逃げられなくされて、つまらない仕事をずっとさせられる事になった。

皆がこの世界に来ている事に気付く事無くだ。

そして、翌朝、地平線の彼方から、朝日が見え始め、村人達は平穏無事な事をお祈りした。
これからの彼等の旅路が上手く行きますようにと。
一応旅費は向こう持ちで、その時、
「待って――――――!!」
と、女の子がやって来た。
「ハア、ハア、ハア。わ、私、イルミーエリシアって言います。見習い魔法使いですが、どうか、私も、お供させてください!」
「俺達は、遊びに行くんじゃないんだぞ? 子供の面倒なんて見れるワケないだろ?」
と、豊が言うと、美穂が出て来た。
「あら? あなたも魔法が使えるの?」
「はい。ただ、年齢的に、学校には入れてませんが、それでも勉強だけはちゃんとしています。学校に入って置いていかれないように、村で練習をしています。お願いです。私は本物の魔法使いになりたい。皆の様に、強くなりたいんです! お願いします!!」
と、頭を下げられ、皆が困っていると、長老が出て来た。
「行っておいで」
「長老様」
「コヤツは確かに半人前じゃが、いずれあなた方の味方となる子じゃ。シッカリ頼むぞ。それに今のお前達には必要な人材じゃ。シッカリ頼むぞ!」
と言うと、豊が、
「君、攻撃魔法とか出来る?」
「はい。回復系も攻撃も補助系も、全部オールマイティです!」
「分かった。君の力、戦闘で見せてもらうよ。さあ、出発だ。荷台に乗って」
と言うと、村人の引く馬に鞭を入れ、走り出した。