二次創作小説(紙ほか)

(第17章 イザークドラゴン誕生秘話と、ドラゴンの闘い!) ( No.20 )
日時: 2022/06/08 18:51
名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)

 長老が祈り続けていると、その願いを聞いたかの様に、それが光輝いて浮き上がり、応龍へと進化を遂げた。
「礼を言う。私の復活はそなたの我を信じる心。それにより、私は長い眠りから目覚める事が出来た」
「もしかして、おま、いや、あなたは伝説の?」
「そう。応龍だ。そして、もう1体が……」
と言うと、青い体に金色の装飾が ある龍の青龍だった。
「な、なんという事じゃ、龍様が2体も!」
そして、西洋の龍との戦いが始まった。

その1体は、アレクサンダーが作りだした暗黒の龍で、触れるだけでもダメージを受けてしまう物だった。
「龍様よ! そのドラゴンは、離れて攻撃せんと、ダメージを受けてしまうようです」
と、言うと、2体は光を体のバリアを張って攻撃した。

すると、やはり、そこは光の龍と暗黒のドラゴンで、光りの2体は、協力し合って戦う。

だが、こいつはアレクサンダーが創造したドラゴンで、そう簡単にはいかなかった。
しかも、2体がへばって行くと同時に、ドラゴンのパワーが上がる。
やはり、このドラゴンは、負のエネルギーでパワーを回復するタイプだった。

このニュースを聞いたイザークは、体をジタバタさせる。
「イザーク?」
「グルルルル」
「まさか、お前!」
ディアッカには、イザークの考えが分かった。

行きたいのだ。
あの人達を助けたい。
そういう気持ちが高ぶっていると知った。

そして、その思いは、界王が大界王星から見ていた。
「フム。やはり、彼には正義の心が宿ったままのようじゃな……本来なら、死者が蘇っているこんな時に、行かせるのは……仕方ないか……これ、ディアッカよ。ワシじゃ、界王じゃ」
「? もしかして、界王神の下のランクの?」
「やかましい! ランクで物事を判断するな!」
「あ、ワリィつい……で、なんなんだ? 界王様が俺に直接って事は、相当な事が起ころうとしてるのか?」
「まあ、そういうワケじゃな。そのイザークの龍じゃが、今は大丈夫としても次の満月に当てん様にしろ。さもなくば、昔の「記憶を忘れ、暴れまわるかもしれぬのじゃ」
「なんだって!?」
「それと、お主にちと依頼した事が有る。実は日本で、2体の龍が西洋のドラゴンと闘っておる。それに参戦し、あの2体の龍、応龍と青龍を救うのじゃ!」
「分かった場所は!?」
「そちらへ転送する」
と、界王はディアッカの頭に、直接場所を流した。
「分かった。行ってみる。行こうぜ。イザーク!」
「と、ディアッカが口輪を外すと、
「グオオオオオオオオオオ!!!」
と、イザークは吠え、全身のベルトをディアッカが外してやると、ディアッカが額に乗り、それと同時に、イザークは体を思い切り持ち上げ、大空へ上がっていく感じがした。
「スゲ~。満月がくっきり見えるぜ」
「グオオオオ!!」
「よし、スピードを上げてくれ!」
「グオオオオオオオ!!!」
と、イザークは夜空を飛んで行く。

そして、
2時間程飛んでいると、ついに見えた。
「あれか」
そして、応龍と青龍がそちらを見ると、真っ白な龍突っ込んでくるのが見えた。
「加勢に来たぜ! イザーク。行くぜ!」
「グオオオオオオオオオ!!!」
っと、凄まじい声で吠え、一瞬西洋の龍が怯むと、応龍と青龍も攻撃に加わった。
そして、ディアッカを守る為、彼を氷の中に入れるが、彼は全然寒くなかった。
「お前……」
そして、3対1のバトルがスタートするが、それでも。黒いドラゴンは平気な顔をしていた。
「気を付けろ! あのドラゴン、何かするつもりだ!」
と言うと、応龍と青龍も警戒する。

するとドラゴンは、
「グオアアアアアアアア!!!」
と吠えると、アレクサンダーが作り出した、あのドラゴンがやって来たのだ。
しかもその数は10体は軽くいた。
「くそ~! あの野郎数でやるつもりか!! 早くナントカしねえと」
と、ディアッカが焦った。

もしもここに武器があれば、手伝いたいと思った。
と、その時、彼の願いを聞き入れたように、白く輝く龍がやって来た。
「な、なんだ!?」
「礼を言おう。あのドラゴンを育ててくれて君に」
「え? もしかして、クーの事か?」
「そうだ。あのドラゴンは古代竜の子だ。今こちらへ向かいつつある。君と一緒に闘う為に」
「どうして、ここに?」
と、ディアッカがビックリしていると、本当にクーが来て、どういうわけか、背中にニコル・アマルフィがいた。
「ディアッカ! 無事でしたか」
「に、ニコル!? な、なんでお前がここに!?」
「詳しい事は後で説明します。まずはあの黒いドラゴンをなんとかしないと」
「あ……ああ!!」
そうだ。話は後にして、今はこのドラゴンだった。
クーも頑張って戦っている。

そして、どういうわけか、ニコルを連れている事に疑問を持つも、後で聞けば良いやとばかりに、考えを切り替え、一緒に闘いだす。

皆がそれを見ると、スマホを掲げる物や、TV局が来て実況中継する物まで現れ、戦場は大混乱となっていた。

この知らせはカーペンタリア基地は動き出そうとしていたが、基地全体がカチンカチンに凍り付いて、動けなくなっていた。

何故なら、イザークが龍に変異した時に発した冷気と、混乱状態だった彼が、全てを氷の中に閉じ込めて動けなくしていたのだった。

それは数時間前の事だ。

オーブ戦に参加する事になってしまった彼は、ブレイズザクファントムに乗って行ってしまう時、クーの事をイザーク託していったのだ。

本来なら、この役目はディアッカのハズなのだが、議長はどういうわけか、この場にイザークが残り、ディアッカを出撃させていたのには、彼自身にも分からなかった。

そこでディアッカは、海へと通じる門に小さな爆弾をしかけ、万が一自分に何かあるか3時間して帰らない様な事があれば、爆発して、クーを海へ放すとイザークに告げて行った。

そして案の定ディアッカは帰って来ず、自分は待つしかなかった。

それからどれ位経っただろうか?
夜になっても全然眠れず、今更普通の場所に戻る訳にもいかない状態の彼は、どうしようか困っていた時、ふと女の子の姿を見た。
どう見てもまだ小さな子供だった。
「誰だ?」
「お兄ちゃん。皆を殺した。お兄ちゃんが、皆を殺した。でも、あの人は言ってくれた。これで恨みを晴らせるって!」
と、イザークの胸に紙でできた花が、矢の様に、イザークの胸に突き刺さった。
「ウ!」
「もう、お兄ちゃんなんて、お兄ちゃんなんて! 龍になっちゃえ~~~~~~~!!!」
と、叫んだ時、その子供は消えて、その花が黒く染まると同時に、イザークの心臓に、痛みが走った。
「ウッ! クッ! ウア!!」
「ドクン! ドクン! ドクン!」
「ウウ! ハアハアハア……アウ!!!」
と、痛みが激しさを増し、意識が飛んでしまいそうになっていた。そして、目がかすみ始めると、、自分は氷の中に閉じ込められた様な冷たさに、凍えていた。
「な、なん……うあ! あ、ああああああああああ!!!!」
と、彼が叫んだ時、光りに包まれ、その異常な情報はすぐにカーペンタリア基地に届けられた。

そして、それから間もなく、イザークの体は別の物に変わり、今の大きな龍の姿になると、真っ赤な目で吠えた。
「グオアアアアアアア!!!」
「げえ!」
「な、なんだ!?」
と、様子を見た皆が驚き、逃げ出そうとした時、口から吐き出した冷気にやられ、あちこち乱れ撃ち、既にもう、イザークジュールという意識は完全になくなり、ついには、基地中を氷の中に閉じ込めて、オーブへ向かった。

そして、残された者達で、基地はなんとかなったが、ミネルバまでがカチンカチンになっているのは、
ザフトにとっても大きな痛手で、これでは何もできない状態にされたのだ。

これが、イザークをドラゴンにした、彼の記憶だった。