二次創作小説(紙ほか)

(第19章 お別れの時! 目覚めたシンと、善の子! 邪念樹攻 ( No.22 )
日時: 2022/06/08 20:13
名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)

 マユが笑っていると、シンが
「笑うなマユ!」
「だって、お兄ちゃん、あまりにもおかしいんだもん。笑っちゃうよ~」
「笑っちゃうよ~じゃない! ステラにこれ以上、カッコ悪い所を見られたくないんだよ!!」
「どうして?」
と言うステラに、マユはようやくわかった。もしかして、この子は、喜びとか悲しみ、そして、楽しいという事を知らないのではないかと。
「ステラお姉ちゃん。あなたもしかして、楽しいって事、知らないの?」
「楽しい事……いつもネオが教えてくれた。戦争が楽しかった。たくさん敵を倒す事が楽しい事だって、ネオが言ってくれた。ステラ達が元気だって言ってくれた。でも、ネオが……ネオが……う、うう……」
「そう……あ……」
とその時、ステラに異変が起きた。
なんといきなり体が何の前触れもなく縮んでしまったのだ。しかも服まで、あのラボの時のままだ。
「え? あ、あれ? ステラ、小っちゃくなっていく。どうして?」
「ステラ。君は、何も知らないんだね。だから、もう一度やり直せば良い。俺達は、そう言う悪い奴を倒しに行く。俺はステラやマユに会えて、本当に嬉しい。でも、ルナがいる。それに仲間がいる。マユ。ステラを連れて行ってくれないか?」
「え?」
と、マユが分からずに聞くと、シンは笑顔で語った。
「俺、ステラの事もマユの事も忘れない。だから、安心してくれて良いよ。だから君は行くんだ。マユと」
「行くってどこへ……」
と言っていると、2人の後ろに、なんとハイネヴェステンフルスがいた。
「ようやくその気になったか?」
「は、ハイネ!? な、何でここに?」
「閻魔大王の使いで来たんだ。夢に閉じ込められている、2人を助けてやれってな」
「じゃあ、もしかして、あの世の……」
「ああ。案内人ってわけだ。さ、2人共。行こうか」
と、ハイネがペガサスを2頭出すと、マユが一頭に乗り、ステラの方は、ハイネと一緒に乗った。
「じゃ、俺はこの子達をあの世に連れて行くぜ。それと、早く起きてやらないと、レイが携帯破壊しちゃうぜ」
「なんだって!?」
「どうやら携帯が悪いって思い込んじゃってるみたいだからな。それじゃ行くぜ」
「シン」
「お兄ちゃん」
シンは何も言う事が出来なかった。
あまりにも突然の別れを言われて、どうすれば良いか分からなかったのだ。
「行っちゃったね。さあシン。私達も帰りましょう。現実の世界へ。ね」
「ああ。ごめんな。その……俺の勝手で皆に、迷惑かけちまって……」
「気にしてないわ。さ、行きましょう」
「ああ」
そして、2人は現実世界に戻り、レイは携帯をやはり壊そうとしていた所へ2人は戻って来た。
「な、なんだこの光は!?」
と、彼が驚いていると、中からルナマリアとシンが現れた。
「シン! 無事か!!」
「ああ。ルナが助けてくれた。それと、ステラとマユは、あの世に行ったよ……」
そして、ルナマリアが続く。
「あの子は、ホントに純粋で、ただ戦う為だけの事しか、知らなかったのよ。だから、今度はちゃんとした、平和な世界でって約束したわ。私が保証人よ」
「……」
「艦長に報告してくる」
と言って、シンは出て行き、レイは携帯を見ると、光りの粒子となり、それがシンの元に現れると、彼がそれを取り、
これが何なのか分かった。

でも、彼はあえてそれを口にせず、とりあえず、艦長に報告した。
「そう。大変だったのね。あなたも。休んでなくて良いの?」
「休んでる間なんてありません。早く樹をどうにかしないと」
「そうね。あっちんはAAが行ったみたいよ。それに、謎の彼等もいるわ。だけど、敵を間違えないで」
「はい!」

そして、ミネルバが富士樹海に来る頃、そこはもうメチャクチャになっており、あちこちに邪念樹の根が張り巡らされていた。
「こ、これって!」
「AAだけでは分が悪かったって事かしら。でも、あの船はまだ動いているという事は、まだ戦っている証拠。国際救難チャンネルを開いて。AAを援護するのよ」
「ええ? だってあれは敵なんじゃ……」
「でも、AAの力は大きいわ。こんな状況に敵も味方もないわ。あの樹をなんとかしないと、地球が本当に危ないし、あの子を生かしていたら、本当に大変な事になる。これ以上、地球を汚したら、またコーディネイターの風当たりも悪くなってしまうわ」
「チャンネル開きます」
「こちらザフト軍ミネルバ艦長。タリアグラディスです。我々はそちらの援護に付きます。この邪念樹を一刻も早く倒さなければ、どちらの未来も有りません。よって、そちらとの共闘を申し入れます。
と、次にAAからの通信回線が開き、マリューラミアス艦長が映る。
「こちらAA艦長マリューラミアスです。ザフトからの援護感謝します。現在、こちらで敵を引き付けますので、そちらは、その間に樹の方の破壊をお願いします」
「了解しました」
と、お互いが通信を切ると、ドムに乗った3人組も必死で地上の奴等を片付けて行く。
だがあの樹の樹液を吸った者達までもが、こちらを攻撃し始めたのだった。
もはやこの樹は自分で敵か味方かを判断できるまでに成長していたのだ。

そして、樹の上は黒い穴が開いており、もう、この世を飲み込もうとしており、もうすぐ樹が穴にまで届きそうになっていた。
この様子を見たミネルバ側は、デスティニー、レジェント、インパルスを出し、ミネルバも攻撃態勢に入る。

だが、ただやられる邪念樹ではなく、デストロイを全部で10機近く出して対応する。

一方のAA側は、キラはアンと、アスランはアレクサンダーの機体と闘っていた。

さっき一旦AAに戻って補給をした後、慌てて飛んできたのだ。
「何故だ! 何故君達がこんな事を」
「ウフフ。あなたはなんにも知らなくて良いの。私達はココで理想郷を作るの。コーディネイターもナチュラルもいない、幻想生物や、他の動物達だけの世界を作る。それが私達の目的よ。それの何がいけないの?」
「君達は間違ってる。その為に、人間に蜜を吸わせて、あちこちで戦争状態になっているのを、知らないのか?」
「そんな事、私達には関係のない事。戦争なんて、やりたい者同士で、勝手にやらせておけば良いじゃない。それなのに、なんでそんな事を棚に上げて言うのかが、凄く不思議だわ。あなたは最高のコーディネイターとして、作られた。なのにどうしてここにいるのかしら?」
「!……どこでそれを!?」
「ウフフ。ラウ・ル・クルーゼが話してくれたわ。彼には、別の仕事を頼んでいて今はいないけど、ラウ怒ってたわよ。どうして君ばかりって」
「僕だってショックだったよ。でも、僕はただ1人の人間だ!」
「ウフフ。それにしては、あなた、あちこちから恨み買ってるじゃない。だったら、私があなたを、壊してあげるわ!」
と、とうとうアンは、ボーンデッドガンダムの第2形態へ変形した。
それは頭の上に、まるでドラゴンの口が開いた被りつくような頭が付き、両手が悪魔の頭蓋コツが付いた様な格好になり、更にその下に長い爪のついた手になると、足もドラゴンの骨が着いたような格好で、更には、背中にドラゴンの翼が付いて、更にスピードが速くなった。
「いかが? これがボーンデットガンダムの、真の姿よ!」
その大きさ、デストロイのMS形態の2倍はあり、更に翼を得た事で、素早く動けるようになっていた。
しかもキラのストライクフリーダムと互角以上のパワーを持ち合わせており、流石のキラも苦戦するが、もっと苦戦しているのはシンの方だった。
ダークネスリベンジャ―は闇の力を使っている為、この戦場では負け知らずの力を放っていた。
しかも、あの黒い煙にウッカリ当たると、こちらがダメージを受ける事になるのだ。
死者達は、Z戦士達が戦ってくれているが、中々手ごわい相手ばかりで、ついにはヘブンズベース戦の時に見たデストロイが、もう10機も出て来た挙句、ダークネスリベンジャーとどうタイプの動力を使用している為に、闇の力はすごく、ホントにどうして良いかわからなくなった。

一方その頃、アレクサンダーから放り出された善の心が目を覚ました。
「おお、起きたか」
と、人間に囲まれ、彼はどうして良いか分からなくなった。
「あ、ああああああああ!!!」
と、彼は泣き出した。
「あ、ああ脅かしてスマンスマン。安心しろ。ワシ等は味方だ。事情は知っている。だから落ち着いてくれ。しかし、敵さんもひでえ事をしやがる。邪魔だからって、こんな小さな子を放り出すなんて」
「僕の存在は、間違ってるんだ。だから僕は捨てられたんだ。僕がいたら、邪魔になるって言われた。
「つまり、あいつを止めるには、お前の力じゃダメなのか?」
「ダメだよ! 僕の力で、あんなに大きくなった暗黒の力は止められない。あいつ等は、自分の理想郷の為に全てを壊そうとしているんだ。僕も含めて……ヒック、ヒック」
と、彼は泣き出した。
「理想郷?」
「うん。ナチュラルもコーディネーターもいない世界。彼はそれを望んでいるんだ。それと、お嫁さんも……」
「うーん。こればかりは、ワシ等でもな~」
「いた! こんな所に!」
「あ、アンタ等は?」
と言うと、皆は自己紹介をした。
「僕、王ドラと言います」
「僕はドラリーニョだよ」
「ドラメッドでアル」
と、同時に彼のジュータンに乗って来た、他のドラえもんが降りて来た。
「エル・マタドーラだ。マタドーラで良いぜ」
「ドラ・ザ・キッドだ。キッドって呼んでくれ」
「ガウガウ」
と、ドラニコフがやってきて、最後にドラえもんが揃った。
「僕達は、この子を捜していたんです。まさか海の中にいたとは思わなくて」
「お~拾った俺等もビックリだったぜ。な~」
「今日に限って潮が荒くなってな。ソロソロ引き上げるかってなった時に、偶然見つけたんだ」
「ありがとうございます。それより、これから大変な事が起ころうとしています。だから、皆さんは高台に避難してください。僕達皆で、あの樹を止めますから」
「樹を止める?」
「あの樹は邪念。つまり、人の邪悪な心に付け込んで、蜜を与えて家来にする、怖ろしい樹なんです」
「お~そら~大変だな~」
「だから、皆さんは出来るだけ高い所に避難しててください」
「あ、分かった!」

そして、アレクサンダーの捨てた心は、ドラメッドのジュウタンに乗せて運ぶ事になり、皆が樹に戻ってみると、かなりひどい事になっていた。

ミネルバもかなり破損してもMSはピッコロ達が壊し、タンホイザーで消そうとしたのだが、既にその事を学習していた樹には通用せず、シンが種を割って突進し、樹に思い切りソードを突き付けて傷を入れると、そこをすかさず、ストライクフリーダムの攻撃を受け、更にMS達は力を合わせて戦っていた。