二次創作小説(紙ほか)

(第6章 ルミナの秘密と、夜中のドタバタ珍騒動?) ( No.9 )
日時: 2022/06/06 19:22
名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)

 急な事に、2人は言葉が出ず、一番最初に正気に戻ったのは、ディアッカだった。
「あ、あの夢、マジだったのか? 近いうちにここじゃないとこで会うって言ってたのって」
「貴様知っていたのか?」
「あ、ああ夢の話しだから、あんま信じてなかったんだけどな」
「で、猫! お前に……」
と、そう言った時、猫の体が紫色に光ると、いきなりイザークが上下さかさまになり、頭から着地する羽目になった。
「グア!! イタタタタタタタ!!」
「だ、大丈夫……か?」
「こんなクソ猫が~~~~~~~~!!!」
とイザークがとびかかると、今度は水色のオーラを放ち、凄まじい氷のビームで、イザークをものの見事にカチンコチンにしてしまった。
「へえ~! こんな事もできるのか~」
と、ディアッカは感心しながら、コンコンと叩くと、ようやくイザークは元に戻れた。
どうやら威力を最小限に抑えたらしく、すぐさま元に戻った。
「少しは懲りたニャ?」
「だ、誰が……」
「ちょ、ちょっと待て! 落ち着けって!」
と、ディアッカがなだめていると、彼は、
「ハクショ!」
とクシャミをする。
やはりさっきのが効いたようだった。

そして、ようやく猫とイザークが落ち着いたのを見て、ディアッカがミルクとホットコーヒーを持って来て話した。
「えっと、お前だよな? ルミナって」
「そだニャ」
「なんで人語で話せる? まさかお前……キメラじゃ……」
「バリバリ!」
「ギャ~~~~~」
と、今度は雷で痺れさせられた。
「あんなのと一緒にするニャ!」
「だって普通は……」
「あ~イザーク。ワリィんだけど、こいつとその仲間は、俺達の常識の上行っちゃってるから、あんまビビんない方が良いぜ」
「会ったのか!?」
「ああ。しかも休暇中にいきなりな。何事かと思って聞いてみたら、今から近いうちに大きな卵を育てる事になる。こちらとしても出来るだけの支援をするって言われて、その時に会ったのが、このルミナだったんだ」
と言って、ディアッカはルミナを抱き上げた。
「ゴロゴロゴロ~」
「こうしてみると、普通の猫なのにな~。ハハハこいつの飼い主いるのかって聞いたら、居るって言うからさ、そこにいた奴に聞こうと思ったんだけど、あいにくそこで目が覚めたんだよ」
「全く。卵で忙しいって時に。こんなの議長が知ったら、何を言われるかだな」
と言うイザークに対し、ディアッカは、ルミナを撫でると、彼女はにっこり笑う。
「ハア、と言うか、ディアッカ。こいつのメシはどうするんだ?」
「ご心配ニャく」
と、ルミナは自分だけのご飯を出した。
「あ、自分で出せるのか」
「ニャン!」
と言うと、夜もとっぷりふけて来たのか、ルミナは全てのドアと窓を閉めると、網戸を少しだけ開けてあげた。
「秘密厳守って奴だな」
「確かにな」
と、イザークが何かに気付いた。
「誰だ!?」
と言うと、何かがガサガサと動いた。
「見られたか?」
「分からん」
と、やったのは、シンだった。

そして、彼は宿舎に戻ると、さっきの事をルナマリアとレイに話した。
「人語を解する猫?」
「ああ。しかもそいつ等には仲間もいるらしいんだ」
「ジブリールと接触した可能性は?」
「そこまでは見れなかったけど、ありゃどう見ても普通じゃないぜ」
「ねえ、明日卵を見に行くんだし、その時に、ちょっと見ない? その猫」
だが、彼女の言葉にレイは、
「念の為、武器を携帯しておこう。奴は電気や炎などを使うというしな」
「分かった」
「さて、俺達も寝るとするか」
「そうね。それじゃオヤスミ」
と、ルナマリアは自分の部屋に戻り、シンとレイも電気を消して眠り、一方のイザークとディアッカも寝ていた。
それを確認したのか、界王神が現れ、卵の様子を見た。
「あれ? なんでこっちに?」
「直接見たかったもので……って、あれ? ご先祖様? ご先祖様?」
と、界王神が呼んでいると、ルミナが起きて来て言う。
「また生きのいい女性兵士見に行ったんじゃニャい?」
「……否定できない所がつらいです」
と涙している界王神にルミナが登って来て頭を撫でた。

一方の老界王神は、やっぱり暗くなった宿舎にそっと隠れマントを付けて、徘徊し、一番よさげなラクス・クラインの部屋に来ていた。彼にかかれば、鍵を開ける事等造作もない事だ。

そして、彼女はディオキアの時のあの服装で寝ていた。
その姿に、老界王神はいやらしい顔になり、布団をどけようとしたその時、
「ズガーン!!」
という音と共に、老界王神の頭に巨大ハンマーが振り下ろされ、流石のその音でミーアは飛び起きるが、すぐさま姿を消した。
「あれ? 今の何?」
と、本人は目をパチクリさせていた。

なんと、瞬間移動してきた悟空にベジータが一緒に来て、ハンマーを振り下ろしたのは、ベジータの方で、悟空はミーアが起きそうだったので、慌ててルミナの元へ瞬間移動して来たのだった。
「何すんじゃい! せっかくのワシの楽しみを邪魔しよって」
「バカか貴様は! もし、起きて大声出されでもしたらどうするつもりだ!?」
「フン! その心配なら 結構じゃ! わしにはこの透明マントが有る。こいつを被れば、ちゃ~んと消してくれるからの~」
と言った時、ベジータの体が怒りでブルブルと震える。
「……貴様……それでブルマまで襲う気だっただろうが!」
「ギク! そ、それは孫悟空がち~~~~~っともワシの要求に答えんからじゃ! じゃからわしはあの女子を選んだんじゃ!!」
「あ~確かにラクスっちゅう奴だ……」
「ボカ!」
と、いきなりベジータが悟空を殴った。
「痛て! 何すんだベジータ!」
「あんな巨乳バカのどこが良いんだ? ラクスはあんなハレンチ行為などは絶対にせん! それに、奴が歌っていたのは、鎮魂を意味する歌なのに、それをアップテンポで歌う馬鹿が何所にいる!!」
と、2人が騒いでいると、ディアッカが起きて来た。
「あれ? お前は」
「ん? あ、おめえもしかして、ディアッカっちゅう奴か!?」
「お前もしかして、悟空か?」
「おお。で、こっちがベジータだ」
「ルミナが世話になったな。とは言っても、奴は夢の中だが」
と、ベジータが小屋を覗くと、ルミナがその中で眠っていたのだが、その会話で、大体何が起きているのかをちゃんと把握しており、いつもの事だとわかっているので、あえて突っ込まなかったのだ。
「にしても、なんで皆揃って?」
「あ、ああそうでした。これ、ドラゴンが生まれた時ように作った物です。目を通しておいてください。
「了解」
「こやつはとてつもない力を秘めておる。くれぐれも議長に渡すでないぞ」
「分かってるって」
と、彼が言うと、そろそろ夜明けが近づこうとしていた。
「と、そろそろ夜明けか」
「じゃあ、俺達も帰っか」
「全く。とんだドタバタに付き合わせやがって」
「それじゃ、カイカイ!」
と、全員が帰り、ディアッカは、コーヒーを淹れようとしていた。

その匂いを感じて、ルミナが起きて来た。
「この匂いはコーヒーニャー!!」
と、ルミナは観察室の隣にある部屋で彼がコーヒーを淹れると、イザークも起きて来た。
「ん? う~ん。フア~~」
「おはよ。イザーク。ルミナもお目覚めか?」
「ニャーン。コーヒーの匂いで起きたニャ」
「え? もしかして、お前飲むのか?」
「カプチーノお願いニャ」
と、彼女はしっかりコップを置いて待っていた。
「……はいはい」
と、彼は器にいれると、スプーンで器用に葉っぱを描いた。
「ニャ~ン」
と、尻尾をピーンと立てていた。
相当ゴキゲン良いらしい。

一方のイザークもコーヒーを飲んでいた。
「フア~ウ~ン……ん? なんだこれは?」
「ああ、それ夜に貰った奴だよ。ある人から直接な」
「ある人?」
「イザークは信じるか? 神様って奴を」
「ハア~? そんなもんは信じん!!」
と、言う言葉にディアッカは、
「言うと思った」
「ん? おい、まさか猫がらみじゃないだろうな?」
「当たり!」
「なに~!?」
と、そんなこんな話していると、扉のノックオンが聞こえ、ディアッカがモニターを確認すると、そこには、いかにも朝ごはんを届けに来ましたという風に、パンとラップのかかったハヤシライスをを持った、シン、レイ、ルナマリアの3人がいた。
「ヤッベ! ルミナは隠れてろ! 急げ!」
「ニャン!」
と、隠れてから、ディアッカが扉を開けると、
「おはようございまーす」
と、レイ以外の2人が挨拶した。
「ご苦労さんって言うか、なんでお前等らが? たしかのび太って奴の尋問に行ったんじゃなかったか?」
そこへレイが、
「彼なら、逃げました。しかも魔法を使って。ここは島の反対側の為、お気づきにならないのは当然でしょうが、今朝早く、彼は何かの力で逃走しました。しかも、友人というしずかに、全治4カ月程の重傷を負わせました」
「こりゃ裏に何かあるな。立ち話もなんだし、中入れよ」
「どうも」
と、皆は入るが、レイは何かいるのを感じていた。