二次創作小説(紙ほか)

苺の彼方をもう一度(後編)(その1) ( No.110 )
日時: 2023/07/08 12:09
名前: 桜 (ID: eMnrlUZ4)

いよいよ後編&今回のラストから第四部後半のラストまで走ってきます。


3年も、しかも休止期間もあったけどよくここまで続けれたな・・・って感じです。色々あった分、やはりこの第四部が一番これまでで思い入れが深い・・・(って、まだ早いですね)






「小ネタ」憑依の仕方?


ギロロ「そういえば、トリスタンはどうやって人に憑依するんだ?やっぱり意識ある時か?」
トリスタン「ああ、それは流石にできませんよ。タイミングと言ったら・・・」






トリスタン「ドラミ嬢、だーれですかっv(どさくさ紛れにドラミの小さな胸に触る」
ドラミ「きゃああああああー!!!(顔真っ赤」






ドラミ(トリスタン)「・・・と、こんな風に隙が生まれた瞬間しか取り憑けないのですよ」
ギロロ「・・・おい・・・;」
ドラミ(トリスタン)「まだ何か質問でも?」
ギロロ「なんて恐ろしいことを・・・!!」
ドラミ(トリスタン)「え?」
ドラえもん&キッド&パワえもん(▼益▼#####)ビキビキビキビキ


教訓:驚かすためでも女性相手ならボディタッチは×


「小ネタ2」大浴場でToラブる


スマブラ屋敷の大浴場。故に遊びに来る人達にもスマブラファイターと同様の待遇で主に男湯と女湯がメインで用意されているのだが・・・






モードレッド「失礼するぜ(裸でタオルを巻いたままタママ達がいる男湯に入って来た」
タママ「きゃあああああーーーーー!!!(顔真っ赤」






タママ「モー公、ここは男湯だ!!」
モードレッド「オレを女扱いすんなよ(怒)それにトリ野郎とか女好きな奴がいない時間に来てんだろうが」
クルーク「うわあああああ中身が男の故のToラブるーーーーー!!!(顔真っ赤」


一緒に男湯に入って来た龍馬は驚く以蔵を目隠し、アイオーンは卒倒した弓弦を介抱、クーはあとで殺されないように手で目を隠したり阿鼻叫喚に陥った瞬間、シャドーが擬人化でモードレッドを連れ戻しに来た!


シャドー「こらっモーさん!!」
モードレッド「鏡の姫?」
シャドー「キミはこっちでしょ!!(同じく裸でタオルを巻いたままモードレッドの手を引っ張る」←バストがEぐらいのDカップ
タママ「きゃあああああーーーーー!!!(さらに顔真っ赤」


この後、大半の全員が事の真相を知ったダメナイトに血祭りに上げられたことは言うまでもない(つか、小ネタ二つがスケベ関連回って・・・OTL)






アグラヴェイン「今は戦わないと誓うならば、貴様が欲した情報をくれてやろう」


突然現れたアグラヴェインの言葉に天草は戸惑った。


天草「・・・何のつもりで冗談を?」
アグラヴェイン「ああ、私とは今は戦うなと言ったのだ。もちろん手を貸すつもりもない。しかし、私もあいつらには思うところがあったのだ。そういう意味でしっぺ返しも兼ねている」


すると、天草の前に立った王ドラは鋼鉄の騎士に聞く。


王ドラ「・・・万一にあいつらにバレたらご存知で?」
アグラヴェイン「その時は我らの獅子王陛下を殺すなとだけ誓う。ガウェインが絡んでる以上、獅子王を殺したら奴が斬りかねんからな」


すると、アグラヴェインはとある封筒を王ドラに投げるようにして渡す。


アグラヴェイン「これが情報だ。だが、実行するのは貴様ではない・・・あの金髪スパイ男に付くアサシンに渡すがいい」
王ドラ「・・・!彼に実行させるつもりですか?」
アグラヴェイン「奴の生前の生き様は死を以て救いを与える愉快な茶番だった。人間を嫌いにもなれない愚かなアサシンには、まさにうってつけの役割だな」


アグラヴェインの言葉に天草は殺そうと動くが、王ドラがそれを制した。


天草(王ドラ殿!)
王ドラ(やめなさい。今はその時じゃないですよ)


アグラヴェインは封筒を渡した後に去り際にある進言を発した。


アグラヴェイン「オレンジの悪魔と聞いたが覚えておくがいい。その献身的な性質が、いずれ命取りとなることを」


彼が立ち去った後、王ドラはその封筒の中身を見る。中には彼の探し求めたある情報が書かれた紙が入っていた。


王ドラ「・・・」


一方、獅子王のいる拠点に戻ろうと一人歩くアグラヴェインは何かを呟く。


アグラヴェイン「・・・愚兄がいずれ破滅の道を行く前に剣を向ける方が合理だ。たとえあいつらに逆らうことになるとしても・・・」


すると、アグラヴェインの身体にピッと裂かれたような音が鳴った。


アグラヴェイン「・・・!?」


負傷したアグラヴェインが剣を持って襲撃者に向けると、その顔を見て驚いたような顔があった。


アグラヴェイン「貴様・・・そうか、アレが心底憎かったか・・・」


バシュッ


アグラヴェインは襲撃者の攻撃により暗殺され消滅。その襲撃者の顔が、この世を侮蔑するような目に満ちていた・・・。






エージェント「おい;これはやべーな・・・;」


一方、ベリールーンの王宮で檻に捕われたベリー以外の説得班は処刑室でもある下のマグマに落とされそうになっていた。そのマグマには落とされたら身体中を溶かす硫酸と同等の効果が含まれているようだ。


兵士全員「もっと檻をマグマの下に落とすように動かすのだ!」
ベリールーンの女王「あら?相応しい末路でお似合いじゃない。私に首輪とリードで縛られてるベリーもそう思うでしょう?」
ベリー「お母様!!こんなマグマに落とされて生き延びた人なんているわけないわ!!だから、冷酷な女って思われるのよクソババアァー!!」
ベリールーンの女王(^ω^#)


すると、ベリールーンの女王はさらにマグマの勢いを凄まじくさせた!


ベリールーンの女王「ベリー・・・私に逆らうなんていい度胸ね、仕置きしてやるわ」
ベリー「ぎゃーす!!!」
アリシア「ベリー!!」
ベリールーンの女王「?何よ。大人しくしないとあんた達の身体はバラバラに砕かれることね」


女王からの冷酷宣言に説得班は思わず恐怖に怯えてしまい、ベリーは半泣きも混ぜたような絶叫を上げながら連れて行かれてしまった!


姫子「大変ですわ!助けないと!」
以蔵「でも、これはどうすんじゃ!?」


すると、残っていた段蔵が処刑担当の兵士達に言う。


段蔵「この者達は私の手でマグマに落とします。もう戻りなさい」


段蔵の命を受けた処刑担当の兵士達が各自元の仕事に戻った後、ブラックが彼女に食ってかかった!


ブラック「なんか言えよ。忍者らしい殺し方を好むじゃねーか・・・!」


すると、段蔵がクナイでその檻の鍵穴を割った!


アストルフォ「えっ!?」


それにより説得班が檻から解放された後、段蔵は誰かを呼び出す。


段蔵「出てきて下さい。この者達でしょう?」


すると、段蔵に呼ばれて出てきたのはあの時に自分達を王宮に案内した騎士だった。


アレク「さっきといい、随分と殊勝なやり方を好むよね?」


すると、騎士は武器の槍を取るかと思えば、思わず跪いた!


ナポレオン「なっ!?」
騎士「・・・あなた方の飛行船を墜落させたのは私です・・・」
弓弦「えっ!?」


すると、その騎士は謝罪した理由を話した。


騎士「あの時にこの地を荒らす凶悪な巨大鳥がこの王宮に向かっていましたので、私の宝具で仕留めようとしました。・・・しかし、外したどころかその流れ弾で飛行船を破壊させてしまったわけです」


すると、騎士の言葉にエージェントは正体を割り出した。まさか既に会ったなんて思っていなかったから、驚きはしたが。


エージェント「・・・あんた、円卓騎士のガレスか?」
ガレス「・・・はい」


すると、デオンが思わずガレスに食ってかかった!


デオン「キミ、謝る相手は私達だけではない!クルークとそのサーヴァント達とジャガーがあの墜落で行方不明になったし、異父妹とそのマスターが意識を失ってるんだぞ!」
ガレス「!!モードレッドと、そのマスターが・・・!?」


ガレスはそれを聞いてさらに罪の意識を深くなり、段蔵は言う。


段蔵「今はベリー様を助け出して女王に説得します。私はあくまでも女王ではなく、ベリー様に従っていますので」
乱麻「!元から逆らう前提で我らを助けたというわけか」


一方、あいりとモードレッドの夢の中ではゴブリンを倒したツースト一行は今度はとある町の風景に変わっていた。


タママ「風景が変わってる・・・!?」
ツースト「これは・・・何かの祭りか?」


すると、その直後に町一面が燃え上がった!これについては夢カメラで見ていた全員も驚いた。


ププル「夢の中で炎上!!?」
パーシヴァル「なぜこのような・・・!!」
アタランテ「どうした!?」


すると、大半の全員は何かを抱えているであろうその炎上の犯人の姿を見る!顔からして大半の全員が見知った人物だった。


あおい「あれは・・・!!こんな夢も、奴が仕組んだことだったのか!!」
ツースト「!!!」


すると、ツーストは何かの気配を感じ取った!


ツースト「おい!!今の奴は「七つ星」を持ってなかったか!!?」
ラフィーナ「えっ!?あれはとっくになくなってた式神の道具だって、クロスさんが前におっしゃってましたわよ!?」


ツーストはその式神の道具を見て何かを悟ったような顔をして言う。


ツースト「・・・最後の一つだけなら、昔に持っていたと聞いてる・・・」






ツースト「それを、とある人物に渡していると聞いた」






ツーストの言葉に全員が唖然とした。七つ星は、自分に七つの命を与える式神が補助用として持つ希少なアイテム。前の戦いで既に四つの命を落とした相手。最近のクロスがぎこちない態度。クロードも同様の態度だった。
これらの出来事を組み合わせると辻褄が合う。その炎上から感じ取った背景には、あの時にアイオーンと四勇者達により消滅させた災厄の悪霊。これに衝撃を受けざるを得なかった。


ツースト「嘘だろ・・・なんで気付かねーんだ・・・」






ツースト「ガウェインが、闇の流星の被害に遭った自分のマスターを助けるために、あいつらに与したなんて」






一方、とある場所では庭園に居座るランスロットが一人佇んでいた。そこにとある声をかける。


ガウェイン「あの子がいるから自ら出撃はしないと?」
ランスロット「!ガウェイン!」
ガウェイン「我が王を裏切った騎士の貴様も、情が深いものだ。だから、どこまで行っても中途半端だな」


ガウェインからの冷酷すぎる暴言に、ランスロットは思わず苦い顔をしていた。確かにあの時は自分がしでかしたとわかりつつも・・・


ランスロット「・・・」


一方、ツースト一行が二人の夢の世界から戻って来たあと、ヒメコがガウェインの件でツーストに問い詰めていた!


ヒメコ「ちょっとどうすんのさ!!ガウェインの奴、自分のマスターを助けるためにあいつらの口車に乗せられてクルークを攫おうとしてるかも!!」
ハッチン「ヒメコ、やめろって!」
ツースト「うっせーなお前らは!!俺だってわかってるよ!!だけど・・・今もガウェインがあんなことしてるってことはそのマスターが目を覚ましてないままじゃ話はできないだろ!こうなったら強引にでも攫うとかな!」
ヤス「完全にあいつに殺されるな;」
ほわん「そうなったら問答無用で世界滅亡だよ!!」
ジャック「かいたいできなくなるー!」
パリス「それはしなくてもいいやつですよ;」
ツースト(何があったか知らんが、なんで言わなかったんだよ・・・バカクロス・・・)


すると、あいりがぴくっと動いたような感じがあった。目を覚ましたのだ。


あいり「ん・・・ツースト?」
イサキ「あっ、よかった!今あいりが目を覚ましたよ!」
ツースト「あいり!?覚えてるか!?」
あいり「ええ、なんとか・・・モーさんは!?」
アポロン【今彼女は眠ってるけど、消滅の気配はないよ】
あいり「そう・・・」


一方、タママは飛行船の食堂で一人部屋に閉じこもってしまったパーシヴァルを待ちながら彼の今の気持ちを察して気にかけていた。何しろパーシヴァルはガウェインとは本質的には波長が合っていた者同士の同僚もとい友人。その彼が突然変貌した真の理由も知らないままある日ベディヴィエールやガレスと共に獅子王から逃亡してしまったのだ。そのショックは当然だったのだろう。


タママ(パール・・・ごめんですぅ)


タママはもしもっと早く気付いてたらと彼に心の中で謝罪した矢先、飛行船の船員の一人が慌てていた。


船員「おい!!ゼオが作ったミニカーの上でなんか倒れてた少女がここの医務室に運ばれてる!!」
タママ「タマッ!!?」


その10分後になんとか一命を取り留めた少女ーーーーー医務室のベッドで眠っているシルアを目にしながらゼオは疑問を浮かべた。


ゼオ「なんでこの子が俺の魔法で作ったミニカーを運転してんだ?もしやトリ野郎のやらかしか?」
サン「いつも奇行にはツッコミどころ満載アルし、ありそうな気がするネ;」
グレン「ツッコミどころ満載とか今そういう話じゃないだろ・・・あ、起きた!」


すると、シルアはぱちっと目を覚ました。その直後に泣きながら暴れてしまった!


ププル「ちょっと!ゼオは怒ってないから!どっかの某赤髪のお兄さんがやらかしたんだね!?」
シルア「鳥・・・」
アタランテ「!?やっぱりトリスタンか!」
シルア「鳥が来るよ・・・巨大な鳥が!!」
あおい「えっ、巨大な鳥?」


すると、ふと窓を見ると衝撃の光景を目にした!例の巨大鳥がグレンの飛行船を襲いに飛んでいるからだ!


ライト「巨大鳥いいいいいー!!?」
グレン「せっかく俺の可愛いボロ船の修復が完了する目前だったのにー!!!」


一方、日本の都内ではアルトリアが内密で一緒に着いて来てくれた実は二重スパイであるハウルに声かけていた。


アルトリア「ありがとう・・・行ってくる」
ハウル「・・・」


それを知らないランはアルトリアからの手紙を通う学校の校門越しに待っていた。


ラン「早く来ないかな・・・あ!」


すると、ランに会いに来たアルトリアは紙飛行機を彼女の元に飛ばした!


ラン「ほわっ、何!?」


ランはその紙飛行機の上に「これを今読んで下さい」の文字が書かれていた。


ラン「なんですか?なんか怖いですね・・・」


すると、ランはそれを読んで驚いたような顔をした。






アルトリアからの文通内容「あなたの話は楽しい。それだけが私の癒しでもあった。その時間はここで終わりを告げます。私は急に親に呼ばれて帰国することになりました。今日の夕方には出発します。できれば、あなたと一緒にたい焼きや日本の祭りにも行きたかった。短い間でも文通してくれてありがとう。さようなら」






その手紙を読んだ直後に見上げたランの顔を見ながらアルトリアはふっと微笑って頷いた後、その背中を向けた。本当の気持ちを押し殺して・・・


アルトリア(これでいい。彼女を傷つける前に切り捨てた方がいいのだ・・・)


アルトリアはそれでもよかった、と思ったのだが・・・






ラン「待つよ!!」






ランの声にアルトリアの歩みが一瞬だけ止まった。


ラン「いつまでも待ってるよぉ!!」


ランは涙を見せずに叫んだ!


ラン「あなたがまた来るその日まで!手紙を大事になくさずにいたら、また会えますよね・・・!」


ああ、彼女はあの頃から変わってない。ちゃんと成長はしている。だけど、あの声は・・・あの日に私に希望を与えたのと同じ、あの声だ!
アルトリアは涙をぐっと堪えながらランに聞こえないように小さくつぶやいた。


アルトリア「・・・ありがとう・・・」


アルトリアが去っていった後、ランは堪えた涙が溢れ出し、一人で声を上げずに泣いた・・・。すると、そんなランに連絡が入った。


アルル「ラン、いるの!?すぐさまベリールーンに救援に向かって!なんか大変なことになってるんだ!」


一方、ランと別れたアルトリアはハウルが一人で迎えに来てくれた。


ハウル「・・・よく我慢しましたね。帰ったらまた獅子王として過ごさせてもらいます。ククラ殿らには呪騎士のフリード同様今のことは内密にしますので」
アルトリア「貴様は好きにやってるのではなかったのか。あやつらのことをいい気味だろう?」
ハウル「ええ・・・」


ハウルはアルトリアの今の様子にその異変を薄々と感じたのだが、今は深入りしないことにした・・・。






今回は後編

苺の彼方をもう一度(後編)(その2) ( No.111 )
日時: 2023/07/08 12:12
名前: 桜 (ID: eMnrlUZ4)

対巨大鳥戦






一方、ベリールーン郊外ではクルーク一行がシルアの行方を探していた。


ジャガー「なあ、ここで間違いねーか!?」
クルーク「多分まだ移動してるんだけど・・・!!」


すると、クルーク一行は例の巨大鳥に追いかけられながら飛び続けるグレンの飛行船を見た!


チャラ王「は!!?なんで!?」
ベディ「巨大鳥・・・!!そうか!シルアがそこに行って・・・!!」
アイオーン「仕方あるまい!ここから先はタケコプターで飛行する!」


一方、当の飛行船ではなんとか修復完了できたが、巨大鳥の未だに止まない猛攻から時に砲撃で攻撃したりと逃げまくっていた。


リデル「ま、まだあの鳥は追い続けてるんですか!?」
あやクル「体力がバカ高いではないか!!」
グレン「今はそんなこと言ってる場合じゃねーよ!!オルフェがなんとか動力炉を与え続けてるが、それもこのままじゃ・・・!!」


すると、その衝撃でモードレッドが目を覚ました!


モードレッド「な、なんだ!!?あれから何が起こってんだ!!?」
あいり「モーさん、よかった目を覚ましたわ!!」
ツースト「だけど、もう飛行船がまた大破されかけてるぞ!!」
モードレッド「ええーっ!!?」


すると、巨大鳥のくちばしが飛行船に突っ込もうとしていた!


イサキ「ぎゃー!!もうダメぇぇぇぇぇー!!!」
シルア(ベディ、あの時に飛び出してごめんなさい・・・助けて・・・!!)


すると、とあるパンチが巨大鳥に当たった!それはエクスカリバーの光のようだった。


タママ「あれ、エクスカリバーですか!?」
ラーマ「いや、これはエクスカリバーのレプリカのようなものだ。しかも義手。それで巨大鳥をパンチしたのか・・・」
シルア「!!」


すると、飛行船の天井からベディが降り立つ。その可憐な振る舞いと美少女顔に大半の全員が驚いた!


アミティ「!!?美少女だー!!」
ラフィーナ「ま、負けたわ・・・OTL」
シグ「虫の方が好きー」
ベディ「こんな身体のでかい女性いるわけないでしょう!?私は男です!!」
ヒメコ「えぇーっ!!!?」


すると、ベディに続いてクルーク一行が次々と降りて来た。


クルーク「よかったみんな無事かー!!」
ハッチン「クルーク!!ジャガー達も生きてたかよかったー!!(号泣」
トリスタン「クルーク殿らを探した先で見つけたのです。今あの少女に駆け寄ってるベディヴィエール卿」
ほわん「ほわっ!!?」


すると、ベディを見たシルアは叱られると感じて謝ろうとする。


シルア「ベディ、ごめんなさい・・・やっぱり怒って・・・」
ベディ「よかった・・・貴女が無事ならそれで良いのです・・・」


自分を優しく抱きしめてくれたベディにシルアは涙をブワっと浮かべた。


シルア「ごめんなさい・・・!ベディが勝手に・・・!!」
ベディ「大丈夫です。今解決します。トリスタン卿とメルトリリス嬢とリップ嬢!あと、龍馬殿とそのマスターも来なさい!」
トリスタン「!」
リップ「うんっ!」
お竜「アイオーン、リョーマ、行くぞ!」
龍馬「お竜さん、あまり強引に行かないようにね?」
アイオーン「ヴッ」


そしてベディ一行が巨大鳥を撃退しに飛行船の上に立ち、リップがヒップをステッキに変身させて目眩しのための散弾を放った!


リップ「散弾!!どこにいると思う!?」


リップの散弾の隙間から巨大鳥が混乱し、そこにお竜の伸ばされた髪の毛を絡み付かせた!


お竜「ほう。パワータイプだな。思わず食べたくなるな」


すると、その隙に巨大鳥に龍馬の刀での一撃を与えた!


龍馬「流石に今ので無力化はできてなさそうだね」


すると、メルトが持ち前の速いスピードを使って巨大鳥を自身の方に誘き寄せる!


メルト「ふふっ。どこを見ているの!?」


すると、トリスタンが自分の宝具で巨大鳥に攻撃しようとする!


トリスタン「行きますよ。痛みの音、嘆きを奏でる「っ!!ダメです!!」


すると、ベディが咄嗟にトリスタンを筋力Aの腕で止める!


リップ「ベディさん!?」
ベディ「ダメなのです・・・無力化はすると言いましたが、殺せなど言っていない・・・あの鳥も一生懸命生きているのです!」
シルア「!」
ベディ「だから私も、一生懸命助けたいのです!!」


ベディの言葉にはっとしたアイオーンは彼に問う。


アイオーン「ならば我は問う。貴様は巨大鳥を大人しくさせたいか?」
ベディ「!」
アイオーン「だが、生きてほしいというのはそれ以上に時に酷を与える末路もある。貴様の顔からは生前にも同じことの罪悪が見える。それでも相手に生きてほしいと願うか?」


アイオーンの問いにベディは悩みつつもこう答えた。


ベディ「・・・確かに私は、かつて罪を犯しました。王に生きてほしいと願うあまり、王の命に背いてあのような所業に至らせたことを」
アイオーン「・・・」
ベディ「ーーーーーだからこそ、償えぬ罪はないと信じたいのです。今世の時に我が王を残して逃げてしまった私の新たな罪も含めて。そのためにどんな結末が待っているとしても」


ベディの答えにアイオーンはふっと微笑いながら言う。


アイオーン「貴様は愚かである・・・だが、今の貴様ならば我がどれほど言っても聞かぬだろう・・・」


すると、ベディの思いを汲み取ったアイオーンが彼と契約する!これで龍馬同様にベディとも本契約したことになる。


リデル「アイオーンさん、新たな契約を・・・!」
ディルムッド「よし、あの巨大鳥を殺すがい「ダメーーーーーっ!!!」!!?」


すると、シルアがベディに懇願する!


シルア「殺しちゃダメ!あの鳥を・・・助けてあげて!!」


シルアの声を聞いたベディは了承する!


ベディ「まかせなさい。必ずあの鳥を助けます!」


ベディの姿にトリスタンは半ば呆れながらも歩み出す!


トリスタン「仕方ありませんから、私も協力します。一人の小さなレディの頼みなので」
ベディ「!ありがとうございます、トリスタン」


すると、巨大鳥がなおも猛攻しようとする!


ベディ「策は!?」
トリスタン「ご安心を!私の宝具は、トラップワイヤー代わりにもなっているのです!」


すると、巨大鳥はトリスタンの宝具で縛られた!これを好機と踏んだアイオーンは浮かんだ令呪を光らせた!


アイオーン「令呪を以て命じる。セイバー・ベディヴィエール、宝具で巨大鳥を無力化せよ・・・!」


アイオーンの令呪による命を受けた宝具を巨大鳥に放つ!






ベディ「我が魂喰らいて奔れ、銀の流星!一閃せよ、銀色の腕(デッドエンドーーーアガートラム)!!」






ベディの宝具により巨大鳥はようやく大人しくなり、身体が普通の鳥のサイズにまで縮んだ。これにチャラ王は感嘆していた。


チャラ王「すげ・・・!」
ルート「あの二人は息ぴったりだな。トリスタンも、前よりも楽しそうにしている」
おぼろ(モイモイ)「そうね・・・」


すると、その鳥に数多の鳥が駆け寄って来た!


クー「あの鳥の群れ、仲間か!?俺達を敵討ちしにきたのか!!?」
ベディ「あの鳥を、迎えにきたのですよ。ほら見なさい」
メイヴ「えっ?」


すると、数多の鳥のうちの一匹が気絶している鳥に呼びかけた。それで目を覚ました鳥は前よりも軽やかに鳥の群れに帰って行った・・・。


シルア「とても嬉しそう・・・ずっと会いたかったんだね。それなのにシルア、殺しちゃえばいいって酷いこと言って・・・」


すると、そんなシルアの頭をベディが優しくポンと撫でた。


ベディ「それはもういいですよ。ーーーーーシルア、頑張りましたね」


ベディが誉めてくれたことでシルアはまた泣き始めてしまった!


シルア「ベディ・・・お姉ちゃんが言ったこと、思い出したの・・・あの鳥も生きてるから、恨んじゃだめって・・・シルアもっ、シルヴィお姉ちゃんに、会いたいぃぃ!」
ベディ「シルア・・・」


すると、モードレッドを連れたあいり達が医務室から帰ってきた。


あいり「終わりましたの?」
モードレッド「って、ベディヴィエール!?お前、見つけれたのか!?」
ベディ「モードレッド卿?いや、この絆の子がパンダと墜落したのを運んで」
クルーク「だからボクは絆の子じゃないって;」
ツースト「って、その子はどうした?」
ナーサリー「シルヴィお姉ちゃんに会いたいって泣いてるのだわ・・・」
あおい「そうですか・・・えっ?シルヴィ?アタランテ、確かあなた達のところの・・・」


一方、ベリールーンの王宮ではベリーが母親である女王にアッツアツの風呂に強制的に入らされていた。


ベリールーンの女王「どう、ベリー?久々に過ごす親子水入らずの風呂は」
ベリー「熱いし最悪よOTLアリシア達、無事かしら・・・」
ベリールーンの女王「大丈夫よ、ああいう下僕はあれぐらい可愛がればいいわ。マグマで溶けるくらいには」
ベリー「は!!?」
ベリールーンの女王「何よその顔、ブサイクよ?」


すると、ベリーは涙ながらに母親に食ってかかった!


ベリー「お母様、アリシア達はベリーの下僕じゃなくて、友達で仲間でもある家族よ!!」
ベリールーンの女王「友達・・・?」


すると、そんな二人のもとに一人の兵士がボロボロになりながら入って来た!


兵士「女王様!!大変です例の逆賊どもが、とうとうこの王宮に侵入しました!!」
ベリー「!!?」
ベリールーンの女王「なんですって?」


一方、エージェント達はガレスと段蔵にベリーが連れて行かれた場所まで案内されていた!


ガレス「ベリー様は女王が親子水入らずで大浴場に連れて行かれています。あ、女王の裸は見ない方がいいかと;」
弓弦「死ぬフラグだよそれ!!?」
乱麻(女性の裸体は恥ずかったか・・・)


すると、王宮内にとある緊急警報が鳴った!


緊急警報「非常事態、非常事態(エマージェンシー、エマージェンシー)例の逆賊、この王宮内に侵入」
エージェント「なんだって!!?」


一方、大浴場ではベリー母子をじろじろと見ながら嗤う男がいた。青の吸血鬼一族の一人で、かつてはヴィラリン帝国でヴィオロン大佐になりすましていたクロラだ。


クロラ「全くククラ様も人使いが荒い・・・太陽の騎士であるお前と同行しろというからな」
ベリールーンの女王「私の城に入って来るとはいい度胸ね・・・よほど死にたいのかしら?」
ガウェイン「風呂真っ最中のマダムに言われたくないのですが。ベリールーンの女王」


一方、空上に飛んでいるグレンの飛行船ではガレスが王宮にいるとベディが話してくれたことで彼女を船内の探知機で探していた。






クロラ&ガウェイン襲来&クロラ再登場

苺の彼方をもう一度(後編)(その3) ( No.112 )
日時: 2023/07/08 12:16
名前: 桜 (ID: eMnrlUZ4)

味方側からの嬉しい救援






モードレッド「早くしろ!ガレスにもし何かあったらぶっ殺す!」
オルフェ「わかっとるわ!今動力炉にも入れまくっとるわい!!」


一方、とある某所では部屋にいるボーン・キングの愛妾の吸骨鬼ナタリーはとある赤ん坊に子守唄を歌っていた。キングとの間にできた子らしい。


ナタリー「キング・ジュニア・・・あなたの父親のキング様も復活なさった。いずれ成長したらあなたはお父様の片腕になれるのよ。それまでは私はあなたのそばにいるわ」


ナタリーは愛した男であるキングを恋慕しながら彼の名を呟く。


ナタリー「キング様・・・」






ザシュッーーーーー






ナタリーが何者かによって殺害されたあと、泣き始めたキング・ジュニアも殺害された。キングが不在時の出来事であった。






一方、ベリールーンでは女王がクロラとガウェインと共に戦っていた。女王は桁違いの強さを持ち、クロラも思わず感心していた。


クロラ「ほう。やるな?」
ベリールーン女王「わかったでしょ?さっさと放り出されることね・・・「ではこれはどうだ?」


すると、クロラがパチンと指を鳴らすと、瓦礫が動かされベリーの頭上に落ちようとしていた!


ガウェイン「クロラ!?」
ベリー「!!!」
ベリールーンの女王「ベリー・・・!?」


思わず死を覚悟したベリーは直後に何かに包まれたような感覚がした。恐る恐ると目を開けると、そこにはエージェントがいた。


エージェント「大丈夫か?ベリー」
ベリー「パ・・・パ」


ベリーは自分がずっと待っていた人物を見て思わず涙がこぼれたが、クロラは舌打ちをしながら食ってかかっていた。


クロラ「まさかお前達がかぎつけて来るとは・・・!!」
サンソン「前はエージェント様達が随分とお世話になったようですね?」
クロラ「そりゃあな。その男達にあの時の儀式を邪魔されたら憎くなるだろうな・・・」






クロラ「この生まれ持った痣を見たらなぁ!!(顔には先祖が由来する呪いの痣」
アレク「!!!?」






エージェント一行はその痣を見て驚く。そしてそれでベリールーンの女王が彼に関する事実に気付いた。


ベリールーンの女王「あなた、人間との混血ね?しかもそれは愛する二人を陥れた罰を受けた、とある王族の男が原因して」
乱麻「!!?」


ベリールーンの女王の発言にクロラは一瞬だけ訝しげな顔をした後に答える。


クロラ「ああ、そうだ・・・とある王族の男が親友を取られて怒りに狂った隙を突いた青の吸血鬼一族の女との情交の果てに子を宿させた。呪いの制裁を受けたのは・・・そのあとだ」
アリシア「!!!」


クロラは武器の剣を構えながらエージェント一行を斬ろうとする!


クロラ「だから・・・僕の呪いを解くためならば、貴様らを殺す!!」


すると、ガレスが間に割って入って止めにかかった!


ガレス「それは人の命を奪ってまで呪いが解けるものではないでしょう!!」
ガウェイン「!!」


すると、ガウェインはガレスの姿を見て驚く!


ガウェイン「・・・ガレス?貴女は死んだはずだと・・・」
ガレス「!?」
フルシュ(忘れてた!!確かガレスちゃんは・・・!)


すると、ガウェインの方に天井から何らかの月の光が発する!


ガウェイン「!!?(ぐっ、また同時に痛みが・・・!!」


そしてその月魔法を発動させる!


ラン「ムーン・イア・ヘカイテ!!」


月の巫女に変身したランの新たな月の攻撃魔法にガウェインは致命傷を受けたあと、思わぬ救援にアリシアは手を振った!


アリシア「ラン!」
ラン「アリシア!?それとみんな大丈夫ですか?」
アストルフォ「うん、なんとか。クロラはガレスちゃんが撃退したし、ガウェインも・・・」


すると、瓦礫の中で朽ちたはずのガウェインが辛うじて立った。これに大半の全員は驚く。


ガウェイン「今度は現代の月の巫女ですか・・・これで五つ目の命を奪ってくれたな・・・」
ブラック「五つ目?」
以蔵「ようわからんが、また斬っちゃ「ダメだ今は戦うな!!」


すると、王宮の上に着陸していたグレンの飛行船からツースト達が出て来た!


ツースト「そいつ、式神の道具「七つ星」を取り込んでやがる!!つまり霊核の他にハートビート・クロックタワーの件までは七つの命を持っていたんだ!!」
サンソン「なんだって!!?」


ツーストが明かした事実に大半の全員が唖然になるが、ガウェインは疑問符を思い浮かべた。


ガウェイン「なぜ貴方が式神の道具を・・・いや、待て。貴方は・・・」


すると、ガウェインがツーストの襟巻きを掴んで問い詰めた!


ガウェイン「なぜ貴様の方から、あの式神の魔力がある!?貴様、もしやクロスの主人か!?答えろ!!」
ツースト「・・・そうだと言ったらどうするんだ?その態度からクロスに関係してないわけじゃないようだな」


ツーストの発言にガウェインはその襟巻きを離した後に言い放つ。


ガウェイン「キング、まさか目の付け所が悪いとは・・・まあいいでしょう。現代の月の巫女、仲間と共に二つの事件を解決したと言っても貴女のその衣装はまだ未完成の証だ」
ラン「!」
ガウェイン「クルーク。いずれ貴方を攫いに行く。たとえ敵に回ったベディヴィエールやパーシヴァル、ガレスを殺してでも」
ガレス「・・・!!」


すると、ガウェインの身につけている首飾りが赤く光ったあと、彼は気絶しているクロラを連れながら転移空間を発動する!


ガウェイン「ではさらば」
ゼオ「!待て!!」


ガウェインが立ち去ったあと、ガレスは自分の兄が闇に落ちたと実感し、涙を流した・・・。


ガレス「兄様・・・」


そんなガレスをモードレッドが頭を撫でたあと、ツーストに聞く。


モードレッド「なあ。何か知ってんのか?」
ツースト「・・・」


すると、エージェントがベリールーンの女王に頼み込む!


エージェント「あの、女王!お願いします、ベリーを連れ戻さないで・・・」


すると、女王は突然高笑いし始めてしまった!大半の全員が驚いたあと、女王は笑いが止む。


ベリールーンの女王「全くあそこで立ち向かうなんて・・・まあ例の逆賊達を撃退してくれたし、友達ごっこでも好きにすればいいんじゃない?」
エージェント「!ホントですか!?」
ベリールーンの女王(全くベリーが他国でいじめられてるんじゃないかってヒヤヒヤしたわ!)


すると、サンソンが何かをベリールーンの女王に渡す。ベリーのぬいぐるみだ。


サンソン「女王、これは僕が作ったぬいぐるみです。これでベリーと一緒ですね」
ベリールーンの女王「・・・。今度はどうやっていじめとこうかしら」
サンソン「えっ!?」
ベリールーンの女王「嘘よまた来なさい。あ、ついでに飛行船の修繕とあいつらに関して協力ぐらいはするわよ」
グレン「!ありがとうございます!」


そしてグレンの飛行船で元の世界に帰ったあと、ベリーは先ほど見た母親の意外な一面を驚いていた。


ベリー「・・・あの人にも、ああいう顔はするんだね・・・」
ププル「ところでなんでシルアちゃん連れてるの?」
グレン「ああ、会いに行かせるんだよ。・・・モードレッドの要望でな」
ププル「え?」


一方、スマブラ屋敷ではメタナイトがゼオから連絡を受けていた。


メタナイト「そうか。ようやく見つけたか。そうとなればこちらも準備に取り掛かる。お前達はそれまでゆっくり休め」


メタナイトがその連絡を終えたあと、スマブラ屋敷にインターホンが鳴った!メタナイトがそれに応じる。


メタナイト「誰だ?」
???「・・・開けてくれ。キミ達に協力したい」
メタナイト「何かのグループか?悪いが、今はこっちも取り込み中で・・・」


すると、しんのすけがドアを勢いよく開け出した!


しんのすけ「良ちゃん!?みんなも!」
良「しんちゃん!」
メタナイト「えっ!?」


一方、白金にあるモードレッド達の住むマンションに着いたクルーク一行は葉樹を通して月島家のメイドの一人であるシルヴィに会った!






ベリールーンから帰還

苺の彼方をもう一度(後編)(その4) ( No.113 )
日時: 2023/07/08 12:19
名前: 桜 (ID: eMnrlUZ4)

葉樹「この子だよね?」






シルヴィ「おかえりなさいませ〜(完全に葉樹の趣味全開のミニスカメイド服」
大半の一同全員「」






シルア「お、ねえ・・・ちゃん・・・?(顔真っ青」


葉樹の趣味全開のミニスカメイド服を着ているシルヴィの姿に大半の一同全員が引く中、あおいが言う。


あおい「やっぱりですか!この子、あっちゃん達の担当してるメイドの一人ですよ」
シルヴィ「シ・・・シルア!違うのこれは仕事用の制服なの!!Σ(°д°Ⅲ)」
パーシヴァル「まさか人間界に飛ばされていたとは・・・」
モードレッド「それにしてもお前の趣味全開じゃねーのか;」
葉樹「ふっふーん。こっちのはメイド服を差別化しないと分かりにくいでしょう?」


すると、シルアは涙ぐみながら姉のシルヴィに問い詰めた!


シルア「それよりも・・・どうして早く帰って来なかったの!シルア、ずっとあの孤児院で待ってたんだよ!!」
シルヴィ「早く帰りたかったんだけど、旅の途中で巻き込まれた竜巻に人間界に飛ばされた時に飛行船が壊れて帰るに帰れなくて。だから、飛行船を買うためにみんなでバイトしてたのよ」
シルア「・・・っ」


すると、ふてくされてるシルアをシルヴィが優しく抱きしめた。


シルヴィ「ごめんね、シルア。もっと早く会いに来れればよかったね」


シルヴィの自分を想う言葉にシルアは涙を流したところを姉が茶化した。


シルヴィ「泣き虫なのは相変わらずね」
シルア「なっ;それは、お姉ちゃんもでしょ?」
シルヴィ「・・・ふふっ」






シルア「もうどこにも行ったりしないでねお姉ちゃん」
シルヴィ「ああ。どこにも行かないとも」






ベディ(よかったですね、シルア)
クルーク「・・・」


すると、見かねたクルークがベディに聞く。


クルーク「これでキミの理由はなくなったね」
ベディ「!はい」
アタランテ「どういうことだ?」
クルーク「ベディは姉の代わりにこの子の面倒を見てたんだ」
アタランテ「そうか・・・(先を越されたようだな・・・」←大の子供好き


すると、トリスタンがベディにマントを掴まれながら呼び出された。


ベディ「トリスタン卿。少しだけよろしいですか?」
トリスタン「!」


ベディはトリスタンを二人だけで庭園に呼び出したあと、彼はさっきのことを謝罪した!


ベディ「さっきは申し訳ありません。貴方にとっては良いことだと思うのに、思わずあの彼にヤキモチを妬いて、それであんな態度を取って・・・モードレッド卿が何も言わないのは貴方の成長を少しだけ認めているからだと思うのですが、私はああいう割り切り方はできない。あの卿のように、成長を認めることもできていない・・・!」


ベディからの謝罪にトリスタンは少しだけ口を噤んだあと、静かに呟く。


トリスタン「・・・怒ってはいませんよ。ただ・・・貴方に冷たくされて、理由を言ってくれないから悲しい・・・私はやっと会えて嬉しいのに、貴方がまだ維持していることが嬉しかったのに・・・!嫌われたのかと思いました。私は、ガウェインと訣別して、それでも貴方が敵に回らないで嬉しかったのです・・・!」
ベディ「・・・待たせて、ごめんなさい。トリスタン」


そんな二人を物陰から見たリップ&チャラ王&ルート&おぼろ(モイモイ)&メルトはようやく安堵する。


リップ「よかったね・・・!トリスタンちゃん
・・・!」
チャラ王「あれは強がるよりはよっぽどトリらしいな;」
ルート「やっぱり相当気を張ってたのか」
おぼろ(モイモイ)「しょうがないよねー男って;」
メルト「それは激しく同意よ?」


一方、そんな彼らに同じく龍馬&お竜やガレスと共に様子を見にきたアイオーンが声をかけた。


アイオーン「無断の追跡は神罰による天雷を下すだろう・・・」
チャラ王「うわっびっくりした!!」
お竜「お竜さん達もいるぞ」
龍馬「僕らと同じことを考えたみたいだね;」


すると、ガレスはアイオーンに声をかける。


ガレス「アイオーン様、頼みがあります。私とも契約して下さい!」
アイオーン「ヴッ!?」
ガレス「私は兄様がああなった理由を他の円卓同様に知らないまま・・・この耳で兄様から真実を知りたいのです。私自身に放っておくなんてできるわけないから・・・」


アイオーンはその言葉を聞いて、ガウェインが身につけている赤い色の首飾りについて薄々と何かに勘づいていたのだ。大きな力を持つ何かを。すると、返事代わりにアイオーンはガレスとも契約した!


ガレス「ありがとうございます!」
アイオーン「神もそれは・・・気になっているだけである」


一方、ランはププルとメイヴとバルコニーで話していた。


ププル「やっぱり綺麗な風景だね〜!」
ラン「わわっ、ププルさん落ちないで下さい!」
メイヴ「ところであなた・・・よく見たらいい素材してるわね。ほら、磨いであげるからこっちに来なさいよ」
ラン「ほわっ!?それはなんなんですか!?」


すると、そんな三人に何らかの光の巨大槍が降りてきた!


メイヴ「!!あの魔力は、獅子王の宝具!!?」
ラン「!!ププルさん、危ない!!」
ププル「わっ!!?」


ランは月の防御魔法でそれを見事に防ぎ切るが、煙が消えたあと、彼女の姿はなかった。


メイヴ「うそ・・・;」
ププル「ランちゃん!!!?」


一方、とある某所ではランスロットはフリードに頼んでそれをもらうことに成功した。


フリード「じゃあ、これで・・・ピョン★」
ランスロット「悪いな。急な頼みで」
フリード「別にいいピョン★ただ・・・同僚に優しすぎるのは、正直どうかと思うよ・・・ピョン★」


フリードに言われたランスロットはそれを持って立ち去ったあと、彼は呟く。


フリード「あの子はよく生きていられてる、ピョン★」


一方、ランスロットはフリードに渡されたある封筒を持って歩いていた。


ランスロット「彼は一体何を・・・あっ、思わず開けて落ちてしまった!すぐに拾わないと・・・とぅわ?写真・・・?」


すると、ランスロットはその写真を見て衝撃を与えられた。その人物はガウェインとホイップに最も関係している人物・・・!


ランスロット(なんだこれ・・・!だが・・・まさか・・・!!これがガウェインの豹変した理由か・・・?)


一方、ランが行方不明になったことでざわつき始めた大半の一同をトリスタンは唖然とした表情で見ていた。


トリスタン「獅子王が・・・!!」


すると、そのトリスタンにある人物が目隠しをした。それはあの時にスマブラ屋敷で見たボロボロのフードを被った人物だ。


???「現に太陽の円卓騎士の核心に近づいている。ガウェインの真実を知った時には、お前達を敵として認めよう」


その人物が再び消えたあと、トリスタンはそれをどういう意味だと疑問符を浮かべながらその正体については謎がさらに深まる一方、ランスロットは空中庭園にいるガウェインに会うために走る中、Bキングとヘクソンの会話からとある情報を聞いた。


Bキング「ほんまにワイのところにナタリーがジュニアと共に殺害されたんや!!獅子王のところにもアグラヴェインが暗殺されたと聞いとる!!」
ランスロット「!!?」
ヘクソン「まあナタリーとジュニアの件はともかく・・・アグラヴェインが殺害されるのは好機であろう?いずれガウェイン一人を残して獅子王やランスロットも殺害するつもりだからな」


ヘクソンの言葉にランスロットは驚愕を抱えたまま庭園に着く。その一番高い木の上にはクロラと共に赴いていたベリールーンの任務から帰って来てどこかのバンドの曲をアカペラで歌っているガウェインの姿があった。


ランスロット「・・・」


ランスロットはその木を登ったあと、また冷たく扱われるのを覚悟しつつガウェインに聞く。


ランスロット「ガウェイン。あの現代の月の巫女は獅子王の聖槍で消失したが、死んではいないだろう」
ガウェイン「〜♪」
ランスロット「ガウェイン。ガウェイン」






ランスロット「クルーク〝公〟の」
ガウェイン「!」






『ガウェイン。娘のホイップをよろしくな。俺が死んだあとでも』


その言葉を聞いたガウェインは静かにこう呟く。


ガウェイン「・・・あれは私のせいです。私がちゃんと気付かなかったのが悪いです。口にしなければわからないなどと、人としても傲慢だったというのに」
ランスロット(あの卿がホイップ以外に見たら普通の子である〝絆の子〟に執着を抱くのは稀だ。だとしたら・・・)
ガウェイン「だから、ホイップの呪いを解かなければならない。そのために〝絆の子〟を」






ガウェイン「クルークと同じ名を持つあの子を・・・」






まさか、思いもしなかった。ガウェインはあの頃も今も変わっていないなんて・・・






卿が愛した子であるホイップが、ガウェインを縛り付けるために、利用されているなんて。






FIN






「オリキャラ紹介」


・シルア
メルヘン王国に位置する苺の国ベリールーンの孤児院に住む幼い少女。ベディと出会う前は心を閉ざしていたが、本来は明るく感情豊かな性格。物心が付く前の頃より慕う姉を長い間待ち続けており、それを巨大鳥のせいだと憎んでいたが、後にその真実を知ることになる。


・シルヴィ
月島家のモードレッド達が住む白金のマンションを担当するメイドの一人。元は旅人であるが、その途中で巨大竜巻に巻き込まれて人間界に飛ばされた時に飛行船が壊れてしまい、新しい飛行船を買う資金を貯めるために月島家でバイト要員のメイドとして働いていた。元はメルヘン王国にある苺の国ベリールーンの孤児院出身であり、先述のシルアの実の姉。


「後書き」
円卓捜索がメインのお話が終わり、次回からいよいよ第四部後半が大詰めに入っていきます。その終わりまで止むことなく突っ走ろうと思うので最後まで付き合っていただけたらと。
ちなみにベリールーンの名前の由来はFGOの関連するアレから多少は変えたものです。ストーリー名にもありますが、それをベリールーンにかけてもあんまり違和感ないw
ベリーちゃんの故郷の話をいつか書きたいと思っていたので彼女のプロフィールを参考にしつつ話の構想も膨らませました。あと、段蔵ちゃんが何気なく桜サイドの戦力の鯖入り。彼女については今後の第四部のあとでもある話の重要人物として出そうと思ってるのでそれについても気長に待っていただけたら嬉しいです。第四部も最後の最後まで突っ走ろうと思うのでよろしくお願いします!






いよいよ第四部後半が大詰めに・・・!感想OK