二次創作小説(紙ほか)

第一幕:異変を告げられし江戸(その1) ( No.216 )
日時: 2024/02/23 11:46
名前: 桜 (ID: F1WKsNfT)

いよいよ例の続編開始です。
主人公は1に続き王ドラであり、1に出た一部のサーヴァントも登場しています。






ーーーーータスケテ、


タスケテ。タスケテ。


アノコヲ、タス、ケテ。






とある魔術師の闇ギルド。そこに所属するある魔術師は自分に会いにきた男を見て気さくに話しかけていた。


魔術師「よう、バレル!お前、今保釈中らしいな?なんか復讐失敗したんだって?すげー噂だったぜ?」


すると、男ーーーーー元ブタのヒヅメ幹部であったバレルは札束を叩きつけた!


バレル「そのことで話を持ってきたんだ。やってくれるだろ?悪名高い魔術師と言われるお前なら」


バレルは報酬の詳細を伝えた。


バレル「前金として200・・・成功報酬として300。どうだ、悪い話じゃねーだろ?」
魔術師「・・・ほう?」


魔術師は笑いながらバレルからの依頼を承諾した。


魔術師「面白そうだな。内容は何だ?」
バレル「ああ、あのジャガイモ頭のクソガキもそうだがーーーーー」






バレル「あのタヌキの姿をしたオレンジの悪魔を、沈めてくれ」






バレルの顔からして本気だと悟った魔術師はニヤッと笑った。


魔術師「わかった、その依頼を今承ったぜ」
バレル「なるべく俺の足がつかないように。それだけ気をつけてくれ」
魔術師「毎度あり・・・!」


バレルが帰った後に魔術師はある少女に話しかけた。


魔術師「いよいよ贄の時が来たぞ。供物の時間だ」
少女「・・・はい」
魔術師「では早速召喚をーーーーー」


魔術師は嗤いながらサーヴァントの召喚の魔法陣を作動させていた・・・。

第一幕:異変を告げられし江戸(その2) ( No.217 )
日時: 2024/02/23 11:49
名前: 桜 (ID: F1WKsNfT)

とある日の昼前。そこにはトボトボしながら歩いていくキャラ達がいた。


以蔵「なぜわしらがこんなことしなきゃならんのじゃぁぁぁぁぁー!!!(大激怒」
アサト(燕青)「本当そうだね。起きたらぶっ殺したいぐらいだよぉv」
為朝「周辺の住居をぶち壊す威力で撃てば良いか?」
天草「それはやめなさい。流石に大被害に遭います」
王ドラ「はぁ・・・そもそもこんなことになったのは・・・」


彼らがこんなことになったのはその前日・・・


サンソン「マホロアランドが完成してすでにオープンしたそうです!」


ムッシュ・ド・パリを始めとした大半のキャラ達がワクワクしていた。なぜならマホロアの夢でもあった遊園地であるマホロアランドが完成して今から行く人達ももう行った人達も出てきたからだ。


クルーク「えー、よかったじゃーん!」
ジャガー「じゃあ今から行くか」
チャラ王「あ、明日に行くぜ。明日土日だしな」
ププル「じゃあ、明日の朝ねー!」


そして翌日・・・


チャラ王「はぁっ!!?トリスタンの奴がまだ起きてない!!?」
リップ「うん・・・;」


マホロアランドに行く時にトリスタンがまだ起床していないことを知り、チャラ王は頭を抱えていた。


チャラ王「あー;他の円卓達も既に向かってるし、俺達も今から行くし・・・ん?」


すると、チャラ王が見たのは親友達とマホロアランドに向かう前に昼ご飯のどら焼きを買いに来ていた最中の王ドラだった。


王ドラ「私達の昼ご飯はどら焼き〜♪」


すると、チャラ王は王ドラの首根っこを掴む形で頼んできた!


チャラ王「あのバカトリを起こしに行ってくれねーか?」
王ドラ「いきなり首根っこを掴んでおいてその頼みはないでしょう!?」
チャラ王「もちろん一人だけじゃねーぞ!以蔵やアサトも呼びつけるし、自分のサーヴァント達をも呼んで良い!あっ、親友達を呼びつけるのは流石に可哀想だからやめとけ!」
王ドラ「それじゃあ私が可哀想じゃないのですか!?大体あのアホ円卓のバカトリを私が起こす理由は」
チャラ王「騎士王が今の発言聞いたらわかるか?(ドスの利いた声」
王ドラ「」


そして今、彼らはリップの実家のアムールの前に立っていた。


天草「なんとしてでも叩き起こしますよ」
王ドラ「ミニ黒板も引っ掛らなきゃダメですね」
アサト(燕青)「それは俺達も苦痛だからやめようよ!!?」


アムールの実家に入り、2階にあるトリスタンの部屋に入る。トリスタンの部屋は思ったよりも清潔感があり、正しくよくある爽やかなモテ男という感じの部屋だった。


以蔵「げー、モテるような部屋で好かん・・・;」
王ドラ「奇行を繰り返すくせにと思いますが耐えなさい;おーい、トリさーん!」


王ドラはまだ微睡むトリスタンを起こし始めた!


トリスタン「スヤァ・・・」
王ドラ「起きなさい!いつまで寝てれば気が済むんですか!自分のマスターを困らせない!その幼馴染に脅されて起こしにきたんですよ・・・」


すると、トリスタンは王ドラをぐいっと抱き寄せた!


王ドラ「こらっ!ぬいぐるみ扱いしないようにっ」


その直後に王ドラは硬直した。なぜなら・・・






トリスタンが寝ぼけながら口付けてきたからだ(爆弾投下)


王ドラ「」






天草(°ω°)
為朝(・ω・)主に一瞬のみ動作停止
以蔵Σ(°д°Ⅲ)!!
アサト(・∀・)ヒュ〜♪


すると、トリスタンはようやく起床した。


トリスタン「あれ、今のは・・・ん?王ドラ殿?遊びに来たのですか?」


その直後に王ドラの絶叫がこの一帯に響いた・・・耳の良いトリスタンは思わず耳を塞ぐがすぐに理由を知って顔を赤らめた。


トリスタン「まさか貴方の方から寝込みを襲いにくる日が来るなんて・・・!」
王ドラ「顔を赤らめないで下さいよ!!こっちは初キスだったのに!!」
アサト(燕青)「えっ、初キスだったの!?」
以蔵「意外やき。男女問わずモテるからそれはしてそうかと思ったんじゃが」
王ドラ「あの女好きのバカ牛とは違うのですよ!そんな軽薄なことしません!」
トリスタン「では私が貴方の「双腕・零次集束(ツインアーム・ビッグクランチ)」ぐはっ!!」
天草「事故とはいえ初キス奪ったからって調子乗らないで下さい」
為朝「天草四郎、怒り・急激に上昇」


トリスタンがようやく起床したことで以蔵は言う。


以蔵「じゃあ、行くか。リップやチャラ王らが怒るき!わしのとこも乱麻達が待ってるぜよ!」
トリスタン「そうですね。自分のマスターを心配かけてはいけませんし・・・」


すると、突然地震が発生した!それは結構大きめだった。


王ドラ「!?地震!?」
天草「すぐに頭を抱えなさい!」


地震がしばらく鳴り響いた後、ようやく収まったところで状況を確認する。


アサト(燕青)「近くで大地震か?」
為朝「ない」
アサト(燕青)「えっ、近くじゃないの?」






為朝「周辺の平和な現代がーーーーー〝消失〟している。ない」
大半の全員「!!?」






平和な現代が消失したというのはどういうことか・・・?すると、王ドラの通信機が鳴り出した!


王ドラ「なんか通信機が動いてます!すぐに開けますよ!」


すると、開いた通信機に映るのは・・・






???「やあやあ諸君!見てるかーい!?」
大半の全員「!!??」






なんと一人のインテリな優男のような雰囲気の人物がハイテンションに挨拶していた。これには大半の全員が絶句する。


燕青(アサト)「アンタ誰?」
???「えっ、サーヴァント?まさか巻き込まれなかったのがいるなんて予想外だねぇ。ん!?」
以蔵「げぇっ!!?」


すると、その人物の顔を見た以蔵は驚く。その人物は以蔵を見ながら言う。


???「岡田君じゃないか!残った借金は返したまえよ!」
天草「どこに借金したのですか?それとも貴方の昔の男?」
以蔵「違うき!!」
王ドラ(やっべ私が代わりに返した残りがまだ残ってたのですか・・・?)
???「えっ!?」


すると、その人物は王ドラの顔を見るなり驚愕した!


???「まさかキミは唯一巻き込まれなかった生者側かい!?いや、ロボと言った方が正しいかな!?」
王ドラ「なんなんですか貴方は!?以蔵さん、この男は誰ですか!?」


王ドラに問い詰められた以蔵は彼の名前を口にする。


以蔵「高杉晋作。龍馬のところの奴じゃ」
王ドラ「ということは貴方はサーヴァントですか!」
高杉「正解!そこの円卓や巨大ロボと同じアーチャーだよ。早速だけど状況を理解してないようだから言うけど」


すると、高杉はある発言をぶち込んだ!


高杉「今時代は江戸に逆戻りだ!」
王ドラ「!!?」


すると、王ドラは即座に窓を開けた!そこには・・・






王ドラ「確かに江戸時代に戻ってるぅぅぅぅぅーーーーー!!!?」






なんと街の風景も時代も逆戻りしていたのだ!彼らがいたアムールだけは唯一無事だったが。


高杉「なぜか人もたくさん取り込まれたけどね!あ、ほぼ全滅かな?」
王ドラ「まさかのトリさんの居眠りで命拾い!!??」


すると、トリスタンがハープを構えながら言う。


トリスタン「高杉殿。このままでは悲しいので原因となった場所は教えてくれますか?」
高杉「えー、宝具を使う前に聞きたまえ!場所は元マホロアランドのーーーーーつまりまほろあ城だよ!行きたかったら行けばいい。じゃあな諸君待っているぞ!あ、ひみつ道具とやらは武器系は使えないから」
王ドラ「変に嫌なところを!!」


高杉との連絡が切った後、天草は状況を整理する。


天草「原因となった場所はまほろあ城。ということはプププランドの方ですね」
アサト(燕青)「それだとメタ助達もってことだな。あと、カービィちゃんも」
王ドラ「・・・よし」


王ドラはこう宣言した!






王ドラ「敵はプププランドの元はマホロアランドのまほろあ城!高杉晋作をボコボコにしますよ!!」
全員「おおおおおーーーーー!!!!」

第一幕:異変を告げられし江戸(その3) ( No.218 )
日時: 2024/02/23 11:52
名前: 桜 (ID: F1WKsNfT)

江戸時代の風景に変化したプププランド。今や住人が一人もいない国にあるまほろあ城まで王ドラ一行は乗り込んできた。・・・アムールになんでも操縦機をつけた状態で。


トリスタン「私があとで怒られます!」
王ドラ「こんな状態なんだから我慢しなさい!攻撃系以外は助かったんだからいいでしょう!?」


すると、ようやくたどり着いた王ドラ達はアムールから出て正門前にまで歩く。マホロアの顔を模したようなその珍妙な雰囲気の城にアサトは大爆笑するしかなかった。


アサト(燕青)「あははははーーーーー!!!城がハルバードと同じ珍妙すぎて面白い!!(大爆笑」
以蔵「あとで両者から殺されるわおまん;」
天草「で、どうやって入りますか?」
王ドラ「タケコプターとかなら無事だからまずは・・・」


王ドラに渡されたタケコプターで為朝以外の全員が飛んだ後、作戦開始を言い渡す。


王ドラ「作戦は飛びながら強行突破です!為朝さんならタケコプターなしでも飛べれます!」
為朝「肯定。飛行値は問題なし」
王ドラ「よっしゃ行きますよ!それなら高杉さんの「おうおう、戦の申し込みかー?」


すると、その声と共に城の最上部に映像が映られた!


以蔵「高杉か!?」
トリスタン「いえ、違いますこれは・・・」


すると、映っていたのは・・・






直己野勝家「なんの作戦を立てたか知らんが、迎え撃ってやるわ!」






為朝以外の全員(°д°)ポカーン
為朝「一瞬、思考停止」


勘違いしないで下さいね。彼はなぜか殿様で髪がちょんまげですがエージェントです(爆弾投下)王ドラは思わず訊ねる。


王ドラ「エージェントさん、あいつに操られましたか?」
直己野勝家「お前、わしを知っているとは変じゃな。知り合いと間違えてるのか?」
王ドラ(いや、どう考えたってエージェントさん;)
天草(彼、なんか変な電波にでもやられてるっぽいですね)


すると、何かの攻撃が飛んできた!


大半の全員「ゑ?」


ドガッシャーン!!チュドゴーン!!チュドーーーーーン!!ギャー!!






謎の攻撃により全員が吹き飛ばされ一人目を覚ました王ドラは木の杖を使いながら足の感覚を取り戻しつつ歩いていた。


王ドラ「本当なんなんですかねぇ〜・・・;自分のサーヴァント達ともはぐれちゃったし・・・」


すると、何らかの攻撃が飛んできた!王ドラはそれをばっと避ける


王ドラ「誰だ!?」
???「この疾さでも避けるとは、なかなかの手練れと見ました」


王ドラはその姿を見て驚いた。なぜなら彼は・・・!


???「悪いですけれど、風魔流の統領として、高杉晋作に仕えるアサシンとしてあなたの命をいただきますよ」
王ドラ「ファッ!!?」


禍いの種の件で戦ったことがある彼の真名を呼んだ!


王ドラ「風魔小太郎か・・・!」
小太郎「!?ぼ、僕の真名をたやすく見抜くとは・・・!」
王ドラ(あれとは別存在でも戦ったことがあるんですからね;その時のは・・・言いたくない;)


真名を見抜かれた小太郎は王ドラに対してクナイを構えた!


小太郎「これから暗殺する相手は相当の戦歴の猛者・・・!お命ちょうだい!」
王ドラ「っ!」


王ドラは小太郎から逃げながらなんとか応戦していた。それを小太郎は驚く。


小太郎「ナイス回避を連発するとは・・・!」
王ドラ「冗談じゃないですよ!私はこれからはぐれた仲間を探さなきゃ」


すると、突然の剣技が飛んできた!


???「おっと。前方にも気をつけないとダメだねぇ〜」


王ドラは辛うじて避けたが、足を掠ってしまった!


王ドラ「ぐぅっ!」


足の痛みで動けない王ドラを前にして小太郎はその人物に呆れながら咎める。


小太郎「このマスターはあなたの獲物ではないのですが」
???「真名を見抜かれたから手助けしただけだよ?」
王ドラ(あの剣技は・・・もしやセイバーか・・・!)


小太郎は王ドラにクナイの刃先を向けながら言う。


小太郎「あなたが唯一全滅を免れた生者なら仕方ないのでここで死んでもらいますよ」
王ドラ(いやだ・・・私は・・・まだ・・・!)


すると、何らかの輝きが光った。小さな光は大きくなり、それが小太郎を突き飛ばした!


小太郎「!!」
???「小太郎君!」


飛ばされた小太郎は王ドラを守るようにして前に立つ巨大ロボットを連れたハイカラな少女を前にして驚く。


小太郎「なぜあなたがここに・・・?廃棄処分されたのでは!?」
王ドラ「・・・?」


その少女は戸惑う王ドラを優しく、そして愛おしそうに見ながら告げた。


???2「あなた様、サーヴァントがいませんねぇ。ならちょうどいいでしょう。一度しか言わないからよくお聞きを」






???2「助かりたいならこの私と契約して下さいまし!」






ハイカラな少女の発言を聞いた小太郎は舌打ちをしながら吐き捨てる。


小太郎「契約?させるわけないでしょう」


その直後に飛んできたクナイを彼女の巨大ロボットが防いだ!


???2「斬サブロー!」
斬サブロー「ザァン!」


ハイカラな少女は王ドラに迫る。


???2「信じないなら今すぐ殺せばいいのです。契約か殺害か、どちらのコースがお望みかお選び下さい。あ、料金は相応にとりますよ」


すると、その言葉を聞いて決意した王ドラは自分の令呪を光らせた!


王ドラ「助けたなら守って下さいよ!」


彼と契約を交わしたハイカラな少女はその魔力と共に彼の名前を感じ取った。


???2「〝王ドラ〟。いい響きですねぇ。契約成立です」


王ドラと契約を交わしたハイカラな少女の攻撃に耐えつつ小太郎は罵倒気味に訴える!


小太郎「甘いこと言わないで下さいよ!僕達を召喚した奴らも使役していた奴隷達も、そしてあなたもみんな因果応報です!!僕達が裏切るのも無理はないのだから!!」
王ドラ「何ですって・・・!?」


すると、何らかの接近するような音が聞こえた!


???「あー、来るね!逃げた方がいいよ!」


すると、走りながら襲いかかってきたのは何らかの巨大化している目隠しされた狼のような化け物だった!全員化け物の猛攻から避け切るが、王ドラはその化け物に見覚えがあった!






王ドラ「ドラニコフ・・・!?」






親友に気付いた王ドラは彼の今の姿に唖然となるが、ハイカラな少女は王ドラに聞いていた。


???2「彼はどう考えたって狼のーーーーー」
王ドラ「違います。彼は私の親友です!なんかヤバいものでもーーーーー」


すると、王ドラの姿に気付いた巨大ドラニコフは一瞬動きが止まった後に襲いかかるが、斬サブローが庇った!


斬サブロー「ザァン!」
王ドラ「あ、ありがとう」
???2「では何か変化した状態ってことですか!?とにかく今は逃げますよ!」


すると、王ドラはその前にハイカラな少女の真名を聞く。


王ドラ「待って下さい!あなたの真名は?」






???2「キャスター。江戸の歌舞伎の踊り子、出雲阿国でございます!」






一方、その流れを遠くから見ていたあるサーヴァントが呟く。


???2「ーーーーーあれは、同じ〝四方隊〟の風魔の小僧とその上司に当たる新選組。それと唯一全滅を免れた生者と、四方隊から・・・何やら複雑な事情があるな。私は答えを見つけるまで見守らせていただく」


一方で巨大ドラニコフからいまだに逃げ続けている王ドラと出雲阿国は弱点はないかと案じていた。


阿国「何か弱点はありますか!?」
王ドラ「寒いのは苦手ですけど、普段何考えてるかわからない謎の人ですし・・・;」
阿国「マスター様!!」


すると、その巨大ドラニコフにハープの音と共に刃を飛ばした!はぐれた王ドラ達を探しにきていたトリスタンだ。


トリスタン「ようやく合流できましたね、王ドラ殿」
王ドラ「トリさん!」
阿国「!?」


トリスタンは巨大ドラニコフの姿を見て驚愕した!


トリスタン「えっ、ドラニコフ殿!?姿がさらに狼になりましたね」
王ドラ「何でドラニコフがああなったか私もよく分かってませんよ!?」
トリスタン「確かにこれはバーサーカーですね;でも、動きを一瞬でも封じるならできますか」


すると、トリスタンは自分のハープで巨大ドラニコフの動きを封じた!


巨大ドラニコフ「!!?」
トリスタン「私の弦はトラップ用のワイヤーとしても使えるので。では行きましょう、ここの地帯は危険です」


三人がその隙に逃げ出すが、彼らよりも先に撒くことに成功した小太郎はやるせない顔をしていた。


小太郎「高杉殿が遣わしたとはいえ勝手なことばかり・・・!」
???「まあまあ。もう戻ろうか」


一方でようやく撒くことに成功した三人は阿国が驚いていた。


阿国「聞いてませんよ!王ドラ様に私以外のサーヴァントがいるなんて!」
王ドラ「いや、この方は違います。今は本当のマスターが取り込まれた状態なので一時的に仮契約状態ですよ」
トリスタン「酷い言い方ですね。それも禁断の愛なのでは「よし、解決したらベディさんのもとに突き出しますか」(´∨ω∨)」


阿国は納得はしているが同時に何か考えていた。


阿国「あの二人はこのことを知っているのでは・・・?」
トリスタン「あの二人?」
阿国「今は私が離脱した〝四方隊〟の一員です。アサシンである彼の真名は風魔小太郎。もう一人は四方隊の上司に当たる新選組ですが」
トリスタン「風魔小太郎・・・!もう一人は?」
阿国「彼はセイバークラスの」







阿国「新選組の三番隊隊長の斎藤一ですよー」






王ドラとトリスタンは互いに目をぱちくりさせ、そして・・・






王ドラ&トリスタン「髪が短くなったぁぁぁぁぁーーーーー!!!?」

第一幕:異変を告げられし江戸(その4) ( No.219 )
日時: 2024/02/23 11:56
名前: 桜 (ID: F1WKsNfT)

一方、まほろあ城内の謁見の間。何らかの形で洗脳を受けたエージェントこと直己野勝家は彼らが散り散りになっていただけで全滅していないこと、そして阿国が高杉率いる四方隊を裏切る形で王ドラ側に加勢したことを帰って来た小太郎と斎藤から聞いて知った。


直己野勝家「何!?阿国が裏切ったと!?」
小太郎「はい。彼女には此度の召喚に当たって僕達を召喚した者の奴隷の一人のリディア・マスカーレルに憑依したと聞きましたが、でもこれは・・・」
直己野勝家「高杉!お前は知っていたか?」
高杉「いや、僕は知らないね。全くだよ?」
斎藤「すでに気付いたような感じで怪しいねぇ」


すると、あるいかつい男がそのやり取りを見てあくどく笑っていた。


???「それならさっさと捕まえて処刑すれば良いだろう。今は攻撃系の変な道具は使えないと聞いたからな」
直己野勝家「・・・芹沢鴨。お主、もしや準備はできておるのか?」
芹沢「ああ。生かしてやっただけにな。それに失敗したとしても私があのカラクリを殺そう。オレンジの悪魔という異名でも私には及ばんよ。ーーーーー新選組の、この世で最大の悪逆非道である私にはな」
斎藤「・・・」


すると、それを聞いた高杉も立ち上がった。


高杉「じゃあ僕も様子を見に行こうかなー。さっきからここのルール違反を起こしまくってるし、彼もそろそろ大人しくなってると思うし。三人とも、その殿様のことは頼んだよ」
小太郎「はい」
斎藤「まあ生前は敵対したとはいえ今回は同陣営であるからには命令は聞くさ」
芹沢「私は気に食わないがな」
高杉「そうかい。じゃあ、一旦はアデュー☆無事でいられるといいね」


高杉が立ち去ったあと、芹沢は嘲笑いながら言う。


芹沢「いずれ裏切る可能性も視野に入れていなかったか?」
斎藤「・・・さぁ」


斎藤は淡々とした表情で呟く。


斎藤「まあ今はこっちにはーーーーー」






一方、王ドラ達はトリスタンが阿国が小太郎から彼と契約する形でドラえもんズの知恵袋を助けたことを聞いて知った。


トリスタン「ありがとう、レディ・阿国。王ドラ殿を助けて下さって。彼のサーヴァントは他にも日本に縁がある方が二人いますけど、会ったら良くしてあげれば(にっこり」
王ドラ(あ、今のは「天草四郎、ざまあみろ」って顔だ;)
阿国「私と同郷の方が・・・!さぞや強いでしょうね。あ、彼女にも挨拶してみますか?」
王ドラ「え?」


すると、阿国は自分に似た姿を持つボーイッシュなブレザー風の服に可憐なネクタイを着けたある少女に変身した!


少女「私に憑依した阿国ちゃんがご迷惑を・・・あ、ごめんなさい。私はリディア・マスカーレルです。奴隷として殺されそうになったのを阿国ちゃんが助けてくれたんです」
王ドラ「女の子・・・サーヴァントが憑依ってトリさんのと・・・!」
トリスタン「いえ、私のはいつでも憑けるように成立されたもの。今の彼女の場合はこのレディを限定に共有したものとなっています。聞いたことはあったと思いますが、恐らく召喚された際に何らかの理由で憑依したものだと思います。厄ネタ系の聖杯戦争でも稀にありますからねこれ」
王ドラ「厄ネタ系の聖杯戦争って・・・;それでリディアさんは何が原因で攫われたんですか?」


リディアは少し顔を曇らせながら答えた。


リディア「・・・私が良質な魔術回路と魔力を持っているからです。私は亡くなった祖父のような偉大な考古学者になりたくてボストン大学に入るために勉強して来ましたが、ある日ある魔術師の闇ギルドに攫われ奴隷として閉じ込められてしまったんです」
王ドラ「そうだったのですか・・・(まさか最近私達COMが追っている闇ギルドの方では・・・小太郎さんが自分達を召喚したという奴は恐らくその一端の・・・」
トリスタン「なんてことだ。少女の積み重ねて来た努力を一瞬で奪うなど・・・!」


サーヴァント達が召喚されたチェリーワールドについてまずは驚くことがある。それは魔術師だけでなく、魔導師や魔法使いも封印指定もされずに自由に生きていること。人外のキャラ達もなんだかんだで個性を認めて楽しく過ごしていること。22世紀の未来には自分達にとっては魔法のように思えるひみつ道具が存在すること。
しかしこの世界にも一部には悪い魔導師や魔術師などが存在しており、その者達を追うのもCOMの役割でもあった。
当然大半のサーヴァント達は使い潰されるということから魔術師という者を快く思っておらず、トリスタンは出会った当初は特に虚言の魔術師マホロアを良く思っていなかったところもあった。今は過去の彼の件でそれが薄らいではいるが。


王ドラ(トリさんが憤りを感じるのは無理はないです。彼は忠義よりも友愛を優先する騎士。悪く言えば優しすぎるからあいつらのしたことは許せないのでしょう。だからってマホロアさんにも流石にどうかと思いますが)
リディア「あの・・・まだよくわからないけど私はあなた達を信じていいんですよね?」
王ドラ「いいですよ。事件が解決したらあなたを助けた後に必ずそいつらを捕まえます。そいつらが私達が追う奴らかもしれないので」
リディア「ありがとうございます!優しいんですね。優しいからきっと・・・」


すると、リディアの姿が阿国に変わった!


阿国(もう!言わないで下さい。からかうような真似を・・・!)
王ドラ「阿国さん、リディアさんはどうしましたか?」
阿国「今は私の中にいます。私も彼女を助けるために行動します。全てが終わったら引き離す約束なので!」
王ドラ「本当ですね!でも、意外と優しいじゃないですか。最初は芝居じみた言い回しはするし斬サブロー連れてるから強烈な子だと思いましたが、ちゃんと人のために動けるんだなと」


王ドラに言われた阿国は頬を赤らめて無言になりながら自分の袖をそっと掴んだ。


阿国「ーーーーーっ」
トリスタン「阿国嬢?」
阿国「いいえ、なんでもありませんよ!それよりも今ははぐれた仲間を探しましょう。それが優先策です」
王ドラ「それもそうですね。危ない目に遭ってるかわからないですし」






高杉「ダメだよ?それは面白くないから」






突然現れた高杉を前にして三人は身構える!


王ドラ「高杉晋作・・・!」
高杉「さっき小太郎君の真名を見抜いたり、阿国君の真名を聞いたりしたんだろう。この僕だけならいいけど他の英霊の真名を看破するのは流石に面白くないなぁ!そんなオレンジの悪魔君にはオシオキをしないとダメだね」






一方、アサトと共にまほろあ城の庭の池にいた以蔵は設置されていた船を漕ぎながら王ドラ達の行方を探していた。


以蔵「おい!そっちはなんかあるか!」
アサト(燕青)「ダメだなぁ。さっきやっと連絡取れた天草によればここの位置にあるって聞いたんだけどな」
以蔵「ルーズやないか!!(激怒)とにかく一刻も早く見つけださんといかん!」


すると、以蔵は何かを見て船を漕ぐのを止めた。


アサト(燕青)「!?見つけたか!?」
以蔵「いや、違うき。倒れてる奴いちょる」


船から降りた以蔵は歩いたらそこには左目に眼帯をしている一人の幼い少女が倒れていた。


以蔵「子供か。おい!生きちょるか!しっかりせい!」


すると、以蔵の呼びかけに幼女は微かに応じた。


以蔵「(呼吸はあるか)おい、すぐに保護じゃ!王ドラのところに連れて行くき!」
アサト(燕青)「無茶だねぇ。まあ、アンタのそういうところは嫌いじゃねーわ」


アサシン二人が保護した幼女がこの後にとんでもないことに巻き込まれることは誰もまだ知る由もなかった・・・。
続く・・・!






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