二次創作小説(紙ほか)

かけがえのない「君」(後編)(その1) ( No.29 )
日時: 2023/03/07 17:23
名前: 桜 (ID: Da2si9iJ)

今回は土佐組+αがメインの話の後編です!そしてシーンの端々で第四部の敵勢力に関する情報も少しずつ明かされていきます。
ちなみに私はFGOアプリではこんなんでもLB7クリア済みなのです。まあ強かというか運ですが、そこはご愛嬌というかご容赦。






エージェント「坂本龍馬・・・!?」


坂本龍馬。江戸時代に武市瑞山が率いた元土佐勤王党の一人であり、土佐から脱藩した後は明治維新を掲げて海援隊などで活動したのだが、最後にはその直前で近江屋で暗殺された人物。英霊になった後に通常であれば彼のクラスは本来の適性でもあるライダーだ。


ハッチン「あいつもお前の知人かー!!?」
以蔵「正しくは生前のじゃ!!こいつは生前にわしを置き去りにしちょった好かん男じゃ!!」
ハッチン「じゃあ、なんでそいつがテメーに会いに来たんだよ!!?なんでかシンガンのギタリストが「ドガシャーン!!」ぎゃあっ!!(龍馬に撃たれかけたが咄嗟に避けた」
パリス「ハチ様!!」


すると、メルトは以前にこのライダーの英霊である龍馬に見覚えがあったことに気付いた。


メルト「アナタは見覚えがあるわ。あの新世界のラボ・ディスカバールでレオンガルフやカーミラにいざという時の予備として凍結されてた英霊よね?パリスがダメだった時のための措置として」
リップ「!」
アポロン【そんなキミがあの状況から脱出できたのは幸運だったけど、どうしてイゾーの居場所まで割り出したんだい?】
龍馬「以蔵さんセンサーって言いたいけど、もう一つはこれを見たらわからない?」


すると、龍馬はあるメモ帳に印されているマークを見せた!それはあの記憶の香水と同じように貼られてあったあの暗黒の丸いマークだ!


サンソン「!!」
デオン「あれは・・・!お前、あの性悪女から教えてもらってたのか!!?」


デオンとそのマスターであるブラックが、ブラックのあの研究所での唯一の友人であるプロキオンと彼の過去を思い出させた記憶の香水を巡る事件がジャック達が召喚される前にあった。その背景における事情を知ったエージェント達やBVLの尽力もあり見つけ出した記憶の香水の力を破壊する革命のナイフによりプロキオンは元に戻り、ブラックとデオンはその後エージェント達の大切な仲間として行動するようになったが、その事件の背後にはとある女が関わっていた。


龍馬「!ああ、キミらだったのか。あの女性が施したのに離反されたマスターとそのサーヴァント。あの女性に関しては穢れてはいるけど、結果的に僕やお竜さんが生き長らえたのは良かったな」
ブラック「あの女、余計なことしやがって・・・(舌打ち」
龍馬「さて、話はもういいよね?以蔵さん、キミのマスターを返して欲しければ、新世界にあるワンダリア跡地のパレードに来て。殺しはしないから、そこでまた会おう」
アイオーン「ヴッ!!?」
以蔵「待て!!」


龍馬はそう言って、攫ったアイオーンを連れてお竜と一緒に立ち去る。しかし、彼らが言いたいことはもっと別のことだった。


以蔵「わしのマスターは乱麻じゃ;」
クルーク「アイオーン、攫われちゃった;」
チャラ王「頭のいいバカっているんだなぁ;」


なんと、龍馬の勘違いにより以蔵のマスターである乱麻と間違えてアイオーンを連れ去ってしまったのだ!大半の全員が顔真っ青になる中、とある声があった!


アサト「ツキノー!何があったー!!?」
トリスタン「リップ、ご無事ですかー!?」
ツキノ「アサトちゃん!?」
リップ「トリスタンちゃんも!」
以蔵「!?」


すると、以蔵は二人に再び会ったことに驚愕した!


以蔵「なんでおんしらがこの世界にいるんじゃあああああー!!?」
アサト「それはこっちのセリフだーーーーー!!!」
トリスタン「こんなところで偶然にも見つけるとは・・・(ポロロン」
レガムント&チャラ王「!?」


その後にアイオーン救出の準備も兼ねて度重なる驚愕な出来事で大混乱している以蔵をなだめるために乱麻や弓弦、クルークやナーサリー、ほわんやジャックやヒメコが別室に連れて行った後に残った一同でトリスタンやアサトから今に至るまでの経緯に関する事情を聞いた。
なんと王ドラが禍いの種で意識を失った時に形成された世界で共に行動したのが同じく飛ばされた以蔵であり、彼はその時に貸してもらった鈴のミサンガを王ドラに返すためにずっと彼を探していた。しかも、王ドラはその時に「山野楽(がく)」と名乗っていたらしい。


アミティ「あの世界にはあたしとシグにそっくりの兄妹がいたんだね。思いやりを持って接していたからあたしとシグには特に優しく接したんだね・・・」
シグ「シグにそっくり」
トリスタン「まさか王ドラ殿を探していたとは驚きでしたが。彼だけを助け出すために一人残った以蔵殿がわざと冷たく突き放したのが気がかりだったのでしょう」
アサト「理由はなんでイゾーが抑止力だったのかはわからんがな」


すると、クーが何かを持って部屋に入ってきた。


クー「その理由と思われるブツ、回収してきたぜ!」
あやクル「それはDeuilのCDアルバムか?」
クー「こいつから何らかの魔力があったのを感じとった。恐らく以蔵はそれを聞いたことで眠って・・・」
ゼオ「ユーリ、王ドラを助けるために以蔵をその抑止として送り込んだのか・・・」


これで合点はいった。ユーリが英霊の存在を知っていたのは意外だったのだが、それは後から聞き出せればいいだろう。
しかし、別に疑問が残った。


ププル「でも、どうしてあの龍馬っていうライダーが以蔵さんに問いただしてたハチ君を撃とうとしたんだろう?」
ヤス「さぁな。俺もよくわかんねーし」
アリシア「ああ、でも。アリシアと同じような手口よね?」


アリシアの問いに大半の一同は一瞬だけクエスチョンマークが浮かんだ。ハルトマンが聞く。


ハルトマン「アリシアちゃん、どういうこと?」
アリシア「だから嫉妬したらアリシアがやる手口!殴ったり踏んだりするのよ。あの人、好きだったらイゾーには傷つけずに他に当たろうとしたもの」


そのアリシアの答えに大半の一同全員は合点が行ったことで驚愕した!一部は顔が青くなりながら。


カーン「おい・・・;」
ロージア「まさか・・・;」
ジャガー「それ・・・;」
フルシュ「そのライダーはイゾーさんが好きなのですねー!だから、わざと彼の気を引くようなことしてるんですよ!」


その瞬間に大半の一同が大絶叫を上げた!色恋のもつれでアイオーンが巻き込まれたのだと・・・;ちなみに作者はそういうのはNGな他の作者さんには決して勧めません;


ペイペイン「そのもつれにアイオーン様に巻き込まれたんじゃないですか!!」
メイヴ「つか、なんでイゾーがモテてんのよ!?」
フィン「この美しい私よりも以蔵の方がいいのか。ほぅ〜?」
ディルムッド「・・・;」
エジソン「知らんぞ!!だが、今はアイオーン救出を目的に・・・」


すると、何かの皿を落としたような音がした!せめてもの元気を出させようと以蔵が作ったシュトーレンを持ってきた乱麻だった。


エレナ「乱麻ちゃん・・・?」
乱麻「龍・・・呪い・・・殺・・・?(手には武器の日本刀」
ルート「お前、なんだかんだ言いながら以蔵のこと姉のように大切に思ってるではないか!!」
おぼろ(モイモイ)(不器用だから以蔵に本心言えないのつらみ;)
マキノ\(・ω・;)スッ(手には乱麻を落ち着かせるために持ってきた好物のあんみつ)


この後しばらくは阿鼻叫喚だったことは言うまでもない。






アイオーン「ヴッ・・・」


一方、間違えて龍馬に攫われてしまったアイオーンはワンダリア跡地のパレードエリア内にある元はとある飲食店でもあった空き建物で目を覚ました。アイオーンは一瞬にキョロキョロとしながら周りを見渡す。


アイオーン「・・・!?」
チョコ「にゃっ。アイオーン?(温まってたアイオーンの服から出てきた」
アイオーン「チョコ!無事であったか(チョコに抱きつく」
お竜「その子猫よりもお竜さんの方が可愛いんだぞ」
アイオーン「!!?」


すると、お竜さんがアイオーンのところに訪ねてきた。しかし、アイオーンはもっと別のことで驚いていた。彼女は足がふわふわと浮いているだけの、黒髪のセーラー服の美女の姿に変わっていたからだ。


アイオーン「・・・。貴様は浮いているが、人の子だったのか・・・?」
お竜「初対面でお竜さんを化け物と呼ばないのは珍しいニンゲンだな。あ、ミューモンか」
アイオーン「我を即刻クルーク達のところに返すがいい。さもないと、闇の太陽神の裁きを受けるだろう・・・」
お竜「は?何を言って・・・」


すると、お竜さんが何かに気付いた。その直後に別室にいる龍馬を呼び出す。


お竜「リョーマ。話があるぞ」
龍馬「お竜さん、何?以蔵さんなら一緒にいた人達と一緒に来ると思うよ」
お竜「こいつ、イゾーのマスターじゃない。確かに魔力量は他のミューモンよりも倍にあるが、少なくともイゾーの魔力じゃない」
龍馬「え?」


龍馬はこの時に気付いた。確かにアイオーンの魔力量は普通のミューモンよりも倍に高く、マスターとしての適性もあるが、そこにイゾーの魔力はない。思えば、マスターが以蔵に流れる魔力をどこからか感じた。それらを逆算すると、以蔵の本当のマスターは・・・


龍馬「じゃ、じゃあ、僕は以蔵さんの本当のマスターの彼女と間違えて、このミューモンを攫って来ちゃったってこと!!?」
アイオーン「ヴッ・・・;」


自分の手違いを知った龍馬は思わず落胆しそうになった。アイオーンは流石に不憫かと思い、声をかけようとするが・・・


龍馬「こんなこと起こしたら、以蔵さんにさらに嫌われるよね・・・」
アイオーン「!」


龍馬はそう言って外に出た後にアイオーンはお竜に問う。


アイオーン「・・・あやつ、以蔵を置き去りにしたことを謝りたいのか?」
お竜「それだけじゃない。あのナメクジは生前に龍馬と一緒にいた時に別行動したら人の話を本当に信じて何度も連れて行かれてその度にリョーマがそいつらをころ「了承した。つまり以蔵へのどこかこじれた想いが今もあるのか・・・;」


アイオーンは土佐組のもつれに何も関係ない自分が巻き込まれたのだとさらにこじれてるとため息をついた。そりゃあ同性に対しての色恋のもつれに自分が巻き込まれたらたまったもんじゃない;


アイオーン「ならば、直ちに我をクルーク達のところに返すがいい」
お竜「お前を返さん。お竜さんは食べないが」
アイオーン「なぜ・・・!」
お竜「その件について声をかけているんだ。予定は多少ずれはしたが、お竜さんはリョーマの暴走を止めるために協力を仰ぎたい」
アイオーン「ヴッ?」


一方、新世界でのワドルディの町。あのフレンズハートとエフィリンを巡る騒動の終結後ワドルディ達を主にポップスターの人々やチェリーワールドの人々、新世界の人々がマルクの渾身の魔法によりできたワープ口でそれぞれの世界に行き来できるようになっており、ポップスターのプププランドのグリーンカントリーにある入り口から以蔵達も含めたクルーク達一行がエフィリンに会うと同時に町に住むキャロラインに訪ねてきた。


キャロライン「私が担当したワンダリア跡地に、あなた達の友達が攫われたの!?」
クルーク「うん;」
キャロライン「こんな大変な時に限って!どんな奴かしら!?」
以蔵「(怒っちょる?)わしの幼馴染の男じゃ;女も一緒やき;」
チャラ王「女がいるのか?」
以蔵「・・・おまんらが言ったあの竜は、普段は足が浮いちょるが見た目は人間の女じゃ。しかも竜じゃなくて蛇女」
ブラック「えっ!?」


すると、以蔵の姿を見たキャロラインはじっと見た。


キャロライン「あなたの幼馴染の男?」
以蔵「そうやき(よく見ればこの女豹、かなりのものもっちょるのう」


キャロラインにじろじろと見られ、以蔵は思わず戸惑う。すると、キャロラインは聞く。


キャロライン「あなた、その男の他にも声かけられまくったりしてない?」
以蔵「おん?」


すると、乱麻がその間を割って入り、以蔵を自分の後ろにやった。


キャロライン「そんな顔して従者思いのいい子ね(やっば・・・;この女の子、隣にいる彼女をナンパ男から守るかのようにめちゃ睨みつける彼氏のような顔してるわ・・・;妹が兄を守るとも思うけど;」
ププル「大変な時って何かあったの?」


ププルの質問にキャロラインは答えた。


キャロライン「実は行方不明のレオンガルフの居場所をやっと割り出して、その場所をカービィとエフィリンに行ってもらったの。魂の地でもある絶島ドリーミー・フォルガに」
サンソン「魂の地・・・」
キャロライン「それでなんとか見つけ出したの。・・・見つけ出したのがレオンガルフの魂だけだったけど」
メルトリリス「!!あいつの肉体はどこかしら!!?」
キャロライン「・・・肉体は、どこかに連れ去られた跡があったわ。カービィとエフィリンが証言してくれて、メタナイトが後から調べたらわかったの。肉体の方は私達とは関係ない外部の奴に攫われているかと」


キャロラインの証言に大半の一同は顔真っ青になった。まさかあの騒動に何知らぬ外部の存在があったんだと。青の吸血鬼一族の者が行ったという可能性は高いが。


トリスタン「・・・エフィリン。今は彼の魂は貴方が持っているお守りの中ですよね?」
エフィリン「うん。普通のお守りにレオンガルフの魂を入れたんだ。レオンガルフ、きっとその方が安心すると思うから・・・」
エージェント「じゃあ、あいつの肉体を早く見つけないとまずい!まずは青の吸血鬼一族を早くなんとかしないとあかんな!」


すると、ペイペインはアイレーンを見て何かに気付く。アイレーンの様子は通常通りだが、彼女がどこかで鳴る何らかの音を感じているのだ。


ペイペイン「アイレーン様?」
アイレーン「いや、なんでもない。お兄ちゃまを助けに行くのだ(アンダンテも心配しているのはわかる。だが、今新世界に来てからどこかで「早く会いに来て」と言っている・・・あれは誰なのだ?」


一方、ワンダリア跡地ではアイオーンがお竜に自分に協力を求めた理由を問いていた。






アイオーン様、乱麻ちゃまと間違えられて連れ去られました;

かけがえのない「君」(後編)(その2) ( No.30 )
日時: 2023/03/07 17:28
名前: 桜 (ID: Da2si9iJ)

お竜さんは何かの勘が鋭い






アイオーン「なぜに龍馬と共にいるお前が我に協力を問う?」
お竜「リョーマはお竜さんが正妻故に側室のイゾーを奪還する前に止めなければならん」
アイオーン「あくまでも龍馬の正妻を名乗るほど奴に惚れているのか・・・」
お竜「というのはお竜さんの事実上の名乗りだ。・・・リョーマは研究所を脱出してからもイゾーに会いたいという目的以外にも最低限の分別はできていた。生来のお人好しも変わらん」
アイオーン「普段はうさんくさいであろう」


すると、お竜は何かを睨みつけるかのように言う。


お竜「だが、あの露出度が高い冷酷女がイゾーに関して情報をかけてくれたおかげで、リョーマは変わってしまった。お竜さんがあのニンゲンを信じるなと言ってるのに!」
アイオーン「!その女、青の吸血鬼一族の者か?」
お竜「いや?だが、それらしき奴らと同盟を組んでる一族の集団の一人だと聞いたぞ。そいつらは大分前にある家族を主にした敵の一族の集団にやられたからその復讐をすると息巻いていた」
アイオーン「青の吸血鬼一族に協力する集団?吸骨鬼の集団は奴らに協力していると聞く。もう一つも協力しているのか?」


すると、お竜はその女が所属するその一族の名を言う。


お竜「・・・珠黄泉族だと聞いたな。本人がそう言っていたんだ」
アイオーン「珠黄泉族・・・」


一方、キャロラインの補助であるワープ魔術によりワンダリア跡地に着いたクルーク達一行は龍馬達に囚われているアイオーンを探していた。


リデル「アイオーンさーん、いますかー?」
ラーマ「どーこーにーおーるーのーだー?」
以蔵「龍馬の奴もわしの気を引くためか知らんが、今更じゃ。好かん奴じゃ」
乱麻「・・・」


乱麻達もわかっていた。以蔵は生前のある出来事が原因で龍馬を恨んではいるが、心底から彼を嫌ってはいない。かと言って素直になれないのでわざと口悪く自分を虚勢させているのだ。


エージェント「とにかくこのワンダリア跡地のパレードエリアでなんとか見つければ・・・」
トリスタン「それならば」


すると、トリスタンは5匹のひよことその親の鶏を呼ぶ。彼らに話しかけ、何かしら聞いているようだ。


リップ「いつ見てもトリスタンちゃんの特技すごいねぇ。うちのペット達もかなり懐いちゃってる」
チャラ王「〜〜〜〜〜っ(ムカってきた」
ルート「お前、やきもちか?」
チャラ王「あ゛?なんか言ったか?」
ルート「何もないぞ」


そしてひよこ達と親からアイオーンの居場所の情報を聞いて掴んだことでひよこ達と親を見送った後に戻って来た。


トリスタン「ワンダリア跡地の今は空き建物となっていますがカフェの類です。アイオーン殿はそこにいると思われます」
おぼろ(モイモイ)「そう」


すると、アイレーンが何かしら少し険しそうな顔をしていたのをロージアが気付いた。


ロージア「?何ですか?アイレーンさんにしては珍しいじゃないですねぇv」
アイレーン「・・・少し頭を冷やしてくるのだ」
ペイペイン「アイレーン様!?」


アイレーンが向こうに立ち去った後をペイペインとハンドレッコがついていく。どうやらアイレーンの様子が少しおかしいと薄々と感じたのはペイペインだけではなかったようだ。


ホルミー「ロージアがあんなこと言うからですよ;」
ロージア「だって〜;」
クルーク「・・・?(何かあったの?アイレーン・・・」


そしてその指定の場所でもある空き建物にたどり着いたクルーク達一行はアイオーンをキョロキョロと探していた。


ハッチン「ここかー?」
パリス【誰もいないね】
あやクル「・・・」


それをどこからか見ていた当の龍馬はなんとなく生殺しの気持ちを抱えてもいた。


龍馬「以蔵さん、あの少年にだけではなく、マスターの女の子や他の子らにもその優しい顔を向けるなんて羨ましい・・・僕にはそんな顔を滅多に向けてくれないのに・・・」


すると、彼はある物を持ち出した!それはあの研究所から持ち出したジャマハートの一端から作られたランタンだ!


龍馬「誰も使おうとしてないこのランタンであるものを作り出されれば・・・!」


すると、そのランタンが光り、その建物内に地割れが鳴った!


ヤス「ん?」
ほわん「地震?」
ジャック「おっきいね」


すると、その床からある巨大な何かを出現させた!


弓弦「ぎゃーっ!!!」
乱麻「なんだこれは!?」
以蔵「あれは・・・!!?」


すると、ワンダリア跡地のパレードエリアに何らかの巨大御殿が出現した!しかもそのエリアにあるパレードをほぼ全壊(爆弾投下)土佐関連の薔薇の色恋のもつれでこんなこと起こすってどういうこと・・・;


アサト「こえーよあれ!?キャロラインの姉御が見たら爪出しながら殺されるぞ!」
トリスタン「こんな一連の話の中になぜこのようなギャグ展開を出すのでしょう・・・;」
うしお「これ、私がその城主の権利をもらいたいところです!」
ベンちゃん「牛若様!?」


大半の全員が巨大御殿に唖然する中、一方のアイオーンは気付いたらお竜とともに何らかの間にいた。


アイオーン「ヴッ?」
お竜「ここは・・・」


お竜はその部屋に見覚えがあった。そう、これはあの時のーーーーー


お竜「あ・・・ああ・・・いやだ・・・リョーマ・・・」
アイオーン「ーーーーーっ!龍馬!!お竜がもうこれ以上はお前が傷つく様は見たくないと泣いている!だからもうやめよ!!」


アイオーンが生前のトラウマを思い起こしてしまったお竜を案じて龍馬に懇願する声を聞いて龍馬は襖越しに話す。


龍馬「ごめんねお竜さん・・・ここが嫌なんじゃなく、僕が暗殺されたから嫌なんだね・・・悲しいよね・・・そこのミューモン君も気付いてわかってくれているのか・・・」


すると、龍馬は一転して穏やかな口調は変わらないものの強く込めて言う!


龍馬「でも、僕だって引くわけには行かない!お竜さんも大事だよ!以蔵さんだって喧嘩しあってるはけど、キミを一度でも化け物と言わない人だから!どうしても一緒に連れて行きたいんだ!」


すると、何らかの魔法が当たろうとしたのを龍馬がそれをピストルで撃った!


龍馬「・・・それを邪魔されるのは嫌なだけだよ。あの少年にも、その分体を依代にしてるキミにも」
あやクル「ハハッ」


なんとあやクルが事前に気付いたのかその巨大御殿に乗り込んだのだ!あやクルは弁解するような口調で言う。


あやクル「勘違いしないでくれないか?私はお前の幼馴染に、そういう感情は抱いてはいない」
龍馬「じゃあ、なんでここに乗り込めたの?」
あやクル「お前が持ってるそのランタン、どこで拾ったのか知りたくてな」


あやクルはずっと研究所にあった例のランタンをなぜ龍馬が持っていたのか知りたくて巨大御殿に一人乗り込んできたのだ。


龍馬「あの研究所に擁する軍団の一人の巨大な彼が、持ち前の馬鹿力で軽々と持てたんだけど、不注意で一つだけ落としてね、僕がその後に拾ったのがこのランタン」
あやクル「やっぱりゴルルムンバがエフィリスが倒された後にワドルディの町に本格的に移り住む時に持ってきた荷物の中にあったやつか。危険物取扱としてCOMに渡すはずだったのを」


あの例のランタンはまさかのゴルルムンバの不注意で落としたブツだったー!!不注意からこんなことの起因の一つを作るって・・・;
答え終わった龍馬はあやクルにピストルで撃とうとする!


龍馬「でも、話はおしまいだよ。キミの知りたいことは全部答えたんだから」
あやクル「!」


そのピストルの弾をあやクルは初級魔法で相殺する!初級魔法でもピストルの弾を相殺できる強大な魔力を持つあやクルに龍馬は感心しながら言う。


龍馬「流石強大な魔物らしいね。ーーーーー今だったら命は逃してあげる。ただし、ここで聞いたことを、誰にも言わないならだけど」
あやクル「ハッ、そうか。以蔵には嫌われたくないからそう言えるのか」






あやクル「だが、私だってその部屋にいるそいつを助ける理由がある!!そいつはヘタレニートのコミュ障だが、絶対に注視すべき音楽の才能を持つ者であるのを知っている!そいつに追い越されたくないからさらに磨く人物もいるのだから!!」






あやクルが龍馬からの交渉を拒否したことにより、龍馬は今度は刀を持ちながら言う。


龍馬「・・・交渉成立だね。抑止力っていう言葉の意味、キミにもわかっているかな?」


一方、チェリーワールドでは秘密警察のボスからの監視任務を受けたモードレッドとアタランテ、フランやしおんやシルクが望遠鏡で何かを観察していた。


モードレッド「あの女は確かに人間だが、青の吸血鬼一族や吸骨鬼一族と繋がってそうだな。珠黄泉族という一族の女だったか?」
アタランテ「確かに露出度の高い服を着ている。一般の青の吸血鬼の奴らもその鞭で叩かれたいのではないのか?」
フラン&しおん「・・・(監視対象のある女の色香に釣られた一般の青の吸血鬼一族を睨みつける」
アタランテ「汝らも嫌だな。私だって嫌悪を感じている」


すると、アタランテは何かを思い出したかのように言う。


アタランテ「そういえば、この女が所属する一族、昔敵対する一族にとある家族が加わったことで掲げていた世界征服の野望が絶たれ、逮捕されているんだったな。あの後に脱獄したのかはわからんが」
シルク「その家族、スーパーヒーロー!?」
アタランテ「ああ、スーパーヒーローのようだな。あるいは救世主か天使か神か」
モードレッド「お前ら、どこの世界に行ってんだよ;ん?」


すると、モードレッドはそれを見て何かに気付いた。彼女はその後に立ち上がる。


アタランテ「モードレッド?」
モードレッド「監視対象の、珠黄泉族の一人のチーママの観察は一旦中止だ。何かややこしくなるようなことを起こしてるようでな」
フラン「う?」


一方、新世界のワンダリア跡地ではその巨大御殿にどうやって乗り込もうか考えていた。


カーン「どうやって乗り込むのだ!?」
クルーク「わかんないよそんなの!まずは魔力を解析でもしないと・・・!」


すると、クルークがいつも肌身離さずに持ってる本の封印のきろくに、魂としてのあやクルが色が薄くなったような形で出現した!


クルーク「あやクル!?」
エージェント「この魔力は・・・あいつ、事前に俺達に場所伝えるように自分の分体を作って出現させたのか!?」
クルーク「こっちに指差してる!」


すると、クルーク達一行はタケコプターで空を飛んで、あやクルの分体(魂)が指示した通りアイオーンがいる場所から感じる魔力の強さを示された!リフバリアが張られてはいるが、恐らくはその示した場所にアイオーンがいるのだろう。


クルーク「そこにアイオーンがいるの!?キミを作ったあやクルも・・・」


すると、その分体がパンッと破るかのように消えてしまった!


クルーク「ちょっと!?どうしたの!!?ねえってば!!」
クー「落ち着け!きっとあやクルの魔力を維持できない何かがあったんだ!!」
以蔵「龍馬・・・!!あんべこのがあ・・・!!」


すると、業を煮やしたゼオが龍馬に問いただす!


ゼオ「坂本龍馬、聞こえるか!なぜこんなことする!?アイオーンが以蔵ちゃんのマスターじゃないって気付いてないのか!!?」


すると、龍馬がその巨大御殿の中からゼオの問いに答える。


龍馬「・・・もう知ってるよ。でも、ここまで来たらやるしないじゃないか」


すると、出現させた丸い透明の玉にチョコと一緒に閉じ込められているアイオーンを龍馬が見る。


龍馬「今思い出したんだけど、彼は僕達に以蔵さんの居場所を教えてくれたその人が協力する青の吸血鬼一族とかいうのが探している人と似ているよねぇ」
アイオーン「・・・」


すると、アイオーンは龍馬の態度からしてあることを問う。


アイオーン「・・・お前は、以蔵に謝りたかったのか?生前に伝えられなかった想いを、抑止力の英霊になってまで伝えたかっただけだったのか・・・?」


アイオーンの問いに龍馬は何かを思い出した。


龍馬『以蔵さんもお竜さんを怖いと思うかい?』
以蔵『怖いわけないじゃろ。どう考えても龍馬の姉ちゃんの方が怖いじゃろ・・・;』
龍馬『た・・・確かに!』
以蔵『その女だって足が浮いちょるが、わしらと何一つ変らんき』
龍馬『ふふっ。やっぱり以蔵さんには敵わないなあ』


そのことを思い出しつつ龍馬はその問いに答える。


龍馬「そうだよ。じゃなければ、こんなことできるわけがないよ」


すると、龍馬は何かを取り出してそれを抜け通せた玉越しにアイオーンの口に含ませた!


アイオーン「ヴッ!!?ヴッ・・・ヴォエエエエエェェェェェ!!!(口に含まれたのが相当不味かったのかオノマトペ吐いた」
龍馬「魔法で作ったまんじゅうとはいえやっぱり不味すぎるよねそれ;」
お竜「・・・」
アイオーン「か、神にそのような物を含ませるとは愚かなり・・・;闇の太陽神の裁きを・・・」


すると、龍馬は出されようとしたそれをアイオーンの口の中に突っ込ませた!


アイオーン「ヴグッ!!」
龍馬「ダメだよ。ちゃんとした魔法のアイテムだから。これは魔法の団子と言って見た目も味もまずいけど、ちゃんとした効果を現すってその人が渡して・・・」


すると、ある魔法でその魔法の団子をアイオーンの口から出させた!その魔法を放った人物を見て龍馬は思わず少し険しい顔をした。


ゼオ「ダメだ、アイオーン。それは洗脳系で使うような魔法の食べ物だ。コミュ障のお前が食べるのは毒だ」
龍馬「・・・なんで自分のサーヴァント達と一緒にここに来れたの?」


龍馬の問いにフィン達と一緒に到着したププルが答えた。


ププル「そんなの簡単だよ!」






ツキノ『ツキノ、あれにあったリフバリアとかいうのを罠用の柵の棒を広げて開けるみたいにしたらいいと思うの。試しにやってみるの!』←その後に自身の怪力で本当にリフバリアをこじ開けて突破した






ゼオ「・・・山の中で培った怪力は結界とかのバリアをも解決するって知った瞬間だぜ」
龍馬「そんなので・・・;」
お竜「おい、その女はお竜さんよりも怪力か?お竜さんの方が怪力なんだぞー!」
龍馬「お竜さん、できるの!?」


一方、別行動を取っていたBVLはハンドレッコがアイレーンに体調の異変がないか聞いていた。


ハンドレッコ「マスター、身体に何か不調はないかい?」
アイレーン「大丈夫なのだ。・・・ただ何か知らないけど、我を呼んでいる・・・」
ペイペイン「何かは知らないのに感じているのですか?」
アイレーン(ただ戦いたいと叫んでいる。戦闘狂ではなく、ちゃんと・・・ひたすら叫んでるお前は一体誰なのだ!?)


すると、アイレーンは何かを発見する。何らかの刀だ。


アイレーン「刀?」
ハンドレッコ「日本刀だね」
ペイペイン「正体は知りませんが、その手に傷をつきかねないのでアイレーン様、その刀を私に・・・」


すると、アイレーンがその日本刀を空に高く掲げた!


アイレーン「出てこい!我の前に姿を現せよ!」


そして何らかの光が辺りを包み込む!それは英霊召喚の証、そこにいたのはーーーーー


???「・・・貴女がこの美少女剣士である私のマスターですか?」

かけがえのない「君」(後編)(その3) ( No.31 )
日時: 2023/03/07 17:32
名前: 桜 (ID: Da2si9iJ)

フィン「キミは何を考えてるのかな?こんな滑稽なものをアイオーン君に食べさせようとして」


フィンは笑顔でそう言いながらその魔法の団子を片手で握りつぶした。ディルムッドはそれを見て思わず恐れを覚えるが、龍馬は聞く。


龍馬「滑稽?その団子が?今の僕が?・・・僕の想いが?」


龍馬の問いにゼオは答えた。


ゼオ「ーーーーー全てが」
龍馬「・・・っ!!!」


ゼオにバッサリと言い切られたことに龍馬は憤りを覚えるが、エレナはそれを制そうとする。


エレナ「ゼオ!それは言っちゃダメよ。今の彼に何を言われるのか・・・」
龍馬「・・・じゃあ、キミも言われたらどういう気持ちかな?」


すると、龍馬はププルの方を向きながら言う。


龍馬「ランサー二人のマスターのキミ、彼はやめた方がいい」
ププル「え?」






龍馬「キミと彼は生き別れた兄妹だよ。だから今に出会うまで離れ離れになったかもしれないね」
ププル「!!!?」






ずっとずっと会いたくて、やっと想いが通じ合ったボクとゼオが・・・兄妹?


ディルムッド「ププル殿!!」


それを言われて茫然自失になったププルをディルムッドが抱き抱える。龍馬の方に槍と杖が構えられた。


フィン「流石にそれはフェアじゃないと思ってるさ?」
ゼオ「貴様、よほど死にたいようだな?」


その攻撃が放たれるが、龍馬のピンチを察して巨大な竜と化したお竜の防御により防がれた。


お竜「リョーマ!それは・・・」
龍馬「お竜さん」


龍馬の瞳を見たお竜はもう憐憫も抱えたような気持ちで腹を括り、二人の方を向けた。


アイオーン「!!やめろ!!」
エンジン「ゼオ!フィン!今助けるから待ってろ・・・」


すると、ゼオとフィン以外の四人が突如出現してきた柵に閉じ込められてしまった!


龍馬「危ないから今はそこで見ててね。今のお竜さんの吐く息にかかったら毒で帯びるよ」


すると、龍馬は自分の宝具を発動する!


龍馬「これがわしの宝具・・・行くぜよ!お竜さん!」


龍馬は宝具で二人に攻撃しようとする!


龍馬「ーーーーー消えてよ。このオジャマ虫」
アイオーン「ゼオ!!フィン!!」


すると、何者かが宝具と化したお竜から二人を庇うかのようにそれを相殺した!先ほど倒れたはずのあやクルだ。


あやクル「ハハッ。随分と内に秘めた怒りがよろしいことで」
龍馬「・・・は!?」
アイオーン「あやクル・・・!」


あやクルが来たことにより龍馬は驚いた。自分が倒したはずなのにと。


龍馬「なぜじゃ・・・おまんはわしが倒したはずでは・・・」
あやクル「私も魂ごと死ぬかなと思ったがな。その前にクルーク達に発見されたんだ。サンソンが私に医術かけてくれたから大分回復できた。以蔵もお前を止めるために後から向かうようだ」
龍馬「やっぱり以蔵さんは怒ったの?あの時と同様に怒るよねそれ「怒るがそれと今とは話が別じゃおら!!」


すると、以蔵達一行がゼオ達のところに駆けつけた!龍馬は自分を止めようとする彼の言葉に驚く。


龍馬「・・・もう恨んでないの?」
以蔵「今でもわしらを裏切ったことは心底根に持つき。じゃが、わしが今怒ったのはそれやない。おまんが暴走しかけたことお竜だって止めようとしちょったのに、わしの話さえも聞かんかったことじゃ」
龍馬「!?」


以蔵は驚く龍馬を呆れたかのようにひたすらに見ながら話を続ける。


以蔵「おまんに恨みはあるぜよ。あの研究所でまさかおまんが召喚されたなんて思わんかったから・・・会えて嬉しくないわけないじゃろ。マスター(乱麻)と間違えてこいつを誘拐までして、手違いに気付いたのに返さないようにしてまで、わしに何をしたかったか言うてみい!!」
龍馬「・・・僕は」


すると、とある音が鳴った!ハンドレッコの通信機能による映像付き連絡だ。


ペイペイン「よかった!みんな無事だったのですね」
ホルミー「ペイペインさん!?」
ペイペイン「実は連絡する前に何らかの雑魚敵の侍ロボの大群が出てきまして、それをあなた方に及ぶ前に全員倒しました。まあ、その半分は先ほどアイレーン様がマスターになったあのセイバーの英霊ですが」
アイレーン「成り行きとはいえなんか懐かれたのだ;」
ブラック「サーヴァント!?」


すると、そのサーヴァントが姿を現した!姿は白っぽい髪の見目麗しい美少女剣士だ。


???「どうもー!先ほどアイレーンさんのサーヴァントになった新撰組の天才剣士、沖田総司!そこの女の子のような黒の少年やレイピアを持つセイバー、これから一緒に同居することになりますがよろしくお願いしますー」
デオン「アイレーンに何か異変を感じてたのはこの英霊に密かに喚ばれてたせいか・・・;」
以蔵「げっ!!」


すると、沖田を見た以蔵は咄嗟に刀を構えながら乱麻の方を隠れた。沖田は気付く。


沖田「アイレーンさんが言った通り、やっぱりダーオカも仲間としているんですね。そりゃあ私だって生前の因縁から斬りたくなりますね(刀を構える」
クルーク「わーっ!!今喧嘩しないの!!」


すると、沖田を制するかのように肩を乗せた人物がいた。何かを伝えるためにアタランテ達とともに来たところをBVLと沖田に合流したモードレッドだ。


モードレッド「今ここで斬り合いを発展させんなよ」
沖田「だってー;」
ハッチン「モー公!」
モードレッド「伝えようとしたら大変なことに巻き込まれてるみたいだな。しかもその発端の大半がそういう類の色恋沙汰って;」


すると、モードレッドが何かを思い出したかのように言った。


モードレッド「ああ、思い出した。ゼオ、ププル。お前らが兄妹って言うのは嘘だから」
ププル「えっ?」


モードレッドの言葉にププルは我に返りながら彼女は話を続ける。


モードレッド「その維新の英雄のライダーに伝えてた女が俺らの監視対象でもあるのでな、その最中で今回のことを聞いた上で・・・「浮いてる女は気付いてるのに男はあんな嘘信じて頭のいい馬鹿な奴だ」ってその女の口から言ってたから」


つまりその珠黄泉族の女、チーママは最初からゼオとププルの二人の抹殺のために以蔵を懸命に探した龍馬の本心にある彼に対しての感情を利用して彼を遣わしたのだ。以蔵の居場所を教えたのもその一環だったのだ。


以蔵「・・・龍馬」
龍馬「以蔵さん・・・わしは・・・」


すると、彼が所有していたジャマハートのランタンにヒビが割れ始めた!それによりアイオーンを閉じ込めていた透明の玉が割れたことで解放された直後にそれとは別の通信が鳴った!


ゴルルムンバ「あっ、お前ら!無事かー!!?」
ヤス「ゴルルムンバ・・・!」
あやクル&ゼオ&乱麻「お前、後で反省文と始末書数百枚ずつ書けよ(激怒&舌打ち」
ゴルルムンバ「書くから!!話聞け!!」


すると、彼を押し退けるかのようにある人物が姿を現した!モードレッドはその人物に気付く。


モードレッド「!!葉樹!」
葉樹「モーちゃん達も無事に遂行してるみたいだねー」
ハルトマン「あんた、白魔導師の類かな?」
葉樹「あなた、結構な観察眼だねー。いかにも僕は白魔導師でありモードレッド達のお目付役も兼ねてる翡翠葉樹。ああ、こんな一人称で話してるけど女の子だからー」


すると、葉樹が話を本題に戻す。


葉樹「みんな聞いてよー。僕も知ったばかりだけど、あのランタンは・・・」





葉樹「時間が経つと所有者ごと壊されるように仕組まれてるんだ!だから、いざという時を除いて誰も使わないんだねー」






それを聞いたアイオーンと龍馬は顔真っ青になった。気付けば龍馬の霊基にヒビが割れ始め・・・


龍馬「あ・・・ああ・・・ああ・・・」
お竜「龍馬・・・すまない・・・!」
ゴルルムンバ「お前ら、早くその御殿から脱出しろ!!その巨大御殿の空間を成したランタンは、そいつらとともに消滅する!お前らも巻き込まれる前に急ぐんだ!!」
アイオーン「ヴッ・・・!!龍馬・・・お竜・・・!!」


それを見て大半の全員は思わず顔をグッと濁せながらゼオが手を引っ張る形でアイオーンを連れて外へと駆け出した!


アイオーン「ヴッ!?なぜだ!」
ゼオ「お前はそういう性格だ!あの時と同じように可能性が低くても助けようとする!それに・・・リデルだって、お前に何かあったら泣かないわけないだろう・・・」
アイオーン「・・・ゼオ・・・」


アイオーンはゼオが陰ながら気遣ってもくれていたことに気付いていた。彼はその顔を見て意を決したかのように言う!


アイオーン「ゼオ。すまない」
ゼオ「えっ?」


すると、アイオーンがゼオの手を引っ張り返して回しながら飛ばすかのように離した!


ゼオ「アイオーン!?」


すると、アイオーンはクルークやリデル、以蔵に伝える。


アイオーン「クルーク、リデル。この闇の太陽神は傷ついても何度でも立ち上がるべきである。以蔵。あの男をどうするかこの神の裁定で選ぶ」
リデル「!」
クルーク「アイオーン・・・」
以蔵「・・・」


アイオーンの目を見てリデルやクルークは何も言わずに黙り、以蔵は半ば呆れたかのように言う。


以蔵「勝手にせい。あいつを生かすか殺すかはおまん次第じゃ」
ゼオ「以蔵ちゃん!?」
アイオーン「お前達。神は何度だって、その心を折れることはない!必ず帰還を約束する」


アイオーンがそう言って一人残るかのように龍馬のところに戻る。覚悟を決めて意を決したその背中を全員はただ見送りながら先に外へと脱出することしかできなかった・・・。






龍馬「お竜さん」
お竜「ああ」
龍馬「周りが白いね」
お竜「ああ」
龍馬「誰もいないね・・・」


何もない無の空間になった場所でお竜と一緒に消滅を待っていた龍馬はポロポロと涙を流す。
僕はバカだね。そんなことしても、以蔵さんもお竜さんもまた悲しませるだけだったのに。僕を信じてくれたのに。


龍馬「ごめんね、お竜さん。以蔵さん、本当にごめん・・・」


すると、誰かが龍馬とお竜に回復の魔術をかけていた。戻って来てくれたアイオーンだ。


龍馬「アイオーン・・・君?」
アイオーン「回復はかけているが、やはりこれではダメか」
龍馬「何で戻ってくれたの・・・?キミにも酷いことしてしまった。だから、キミが僕に回復を与える必要ないんだ・・・」


龍馬はやるせなさそうに微笑い、アイオーンを促す。


龍馬「わかったらもう行っていいよ。キミは」
アイオーン「嫌だ」
龍馬「えっ?」
アイオーン「断る。・・・やはりこれで回復させんと助からないのか・・・」


すると、アイオーンの左手に令呪が浮かんだ!令呪を見た龍馬は言う。


龍馬「なんで・・・令呪を・・・そんなの・・・」
アイオーン「令呪を以て命じる。ライダー、坂本龍馬の霊基を全回復しろ」
龍馬「えっ?」
アイオーン「貴様らは今、俺のサーヴァントになった。マスターからの俺について来い。神からの天命である」
龍馬「なんで・・・」






アイオーン「お前は俺だけではなく、お竜や以蔵をさらに悲しませる気か!以蔵は口ではああ言ってるが、叫びたい思いを抱えて、お竜はお前を想って止めれなかったんだ!だから、その報いとして俺について来い!お前達はここで死ぬのではなく、生きるべきだ!」






アイオーンが自分とお竜のマスターになってくれたことで龍馬は彼と生前の以蔵を重ねた。


以蔵『龍馬?また泣いちょるんか。ほら、わしが仇討ったからもう元気出せ!』
龍馬「・・・ぅ、ぐ」


そうだ。彼は以蔵と同じようにお竜のことも化け物とは言っていなかった。複雑な想いを抱えながらも自分と共にありたいと言ってくれたのだ・・・。
お竜も彼を背中から抱きつく形で、その空間は温かく包まれた・・・。






一方、王ドラは古代の中国にある自分の家で中華スープを作りながら何かを感じ取った。


王ドラ「ーーーーー今日は風が強いでしょうか?」


一方、クルーク達が三人の帰りを待っている間、トリスタンは以蔵に会っていた。


トリスタン「貴方は彼の言いたいことわかっていたのですか?」
以蔵「おん。あいつの顔からして殺すべきではないとわかっちょった。まあわしが何を言おうが、あいつは図太く拒絶する。何があれば斬っちゃるけど」


鈴のミサンガを大事にしてそうに触る以蔵を見てトリスタンは意を決しながら言う。


トリスタン「以蔵殿」
以蔵「おん?」
トリスタン「実は・・・」

かけがえのない「君」(後編)(その4) ( No.32 )
日時: 2023/03/07 17:35
名前: 桜 (ID: Da2si9iJ)

その数日後、乱麻達の洋館の学生寮。龍馬の来襲で半壊された一部はなんとか修復した後に仲間として加えるか話し合いが行われていた。


乱麻「・・・」
エージェント「だから・・・;こんな時に本当に悪いと思ってるが・・・;」


あんなことが起きたためにもう手遅れだとしてダメだと言われるとエージェントは覚悟していた。しかし、乱麻の答えは予想外だった。


乱麻「良いぞ。力を貸してやってもいい」
エージェント「え?」
乱麻「あいつの件は元々はお前らを抹殺しようとした青の吸血鬼一族やら何やらに関係する奴が吹き込んだことだ。その時点で巻き込まれたも同然だ、とことんやってやろうではないか」
エージェント「!ありがとう、乱麻ちゃん!」


その直後に弓弦がエージェントに労いとして以蔵が作ったおはぎを持ってきた。


弓弦「よかったですね、エージェントさん」
エージェント「あ、ありがとう。そういえば、以蔵は?」
弓弦「どこかに出かけるって言ってました」


一方、龍馬達のマスターとなったアイオーンは彼らと共に帰還した後に心配かけてくれたとして反省文を書かされていた。


アイオーン「ヴッ・・・;」
クルーク「あ、そうそう、これも」
アイオーン「ヴッ!?なぜだ!」
クルーク「ロムから2日も家に帰って来なかった罰だって。まあバンド練習にも行けなかったのは事実だけど、それだけ心配してたんだよー。あ、反省文終わったらロムから拳骨の刑が待ってるから頑張って」
アイオーン「ヴゥーーーーーッ!!!」
お竜「流石飴と鞭を使い分けてるな。仲間である大半の英霊達が頼りにしてるのもわかる」
クルーク「そうかい?まあグレイドなボクが巻き込まれたりしたらそうなるかな;」
お竜「そういうところも」


すると、龍馬が慌てたようにアイオーン達がいる部屋に来た!


龍馬「お竜さん!アイオーン君!クルーク君!以蔵さんの居場所はどこ!?」
クルーク「ああ、どこか出かけるって言ってたね。遠く行ってないだろうし、夕方には帰るって言ってたな」
龍馬「探してくるよ!」
お竜「落ち着けリョーマ」


龍馬の慌てぶりに真相を知らないクルークは悠長に言う。


クルーク「龍馬さん、以蔵さんのことなんだかんだで放っておけないんだねー」
アイオーン(龍馬の以蔵へのクソデカ感情やそれによる自分に対しての一方的なライバル心は知らせない方が良いな;)


一方、王ドラは自分の家に何らかの手紙が届いていた。


王ドラ宛の手紙『王ドラさま、いつも頑張ってるあなたにせめてもの遊びとして、最初に指定する場所に行って会うその方と宝探しに付き合って下さい』
王ドラ「なんですか、宝探しって・・・このミミズみたいな字はトリさんのですか。まあ今日はドラケロ防衛隊とゲーセンに行く約束をしてますし、その昼に行く前でなら付き合ってやってもいいですか」


王ドラは最初に指定する場所ののび太達の住む町にある空き地に向かう。すると、そこにはトレジャーハンターの姿のトリスタンがいた!


トリスタン「王ドラ殿、宝探しですよー」
王ドラ「なんでトレジャーハンターの姿なんですか?」
トリスタン「これはこの時のためにリップ達が用意してくれた服です。暗号ならば貴方はわかるでしょう。その紙を持ってますから一緒に行きましょう」
王ドラ「えっ、ちょっと!?」


王ドラはトリスタンに引っ張られるままに次なる場所のプププランドのオレンジオーシャンに着く。


トリスタン「さぁ、暗号ですよ。オレンジオーシャンにある宝箱はどこにあると思いですか?その内容はこちら」
トリスタンが持ってた暗号の内容「ポンとコンが滞在。すたきなはきたまた」
王ドラ「・・・たときを抜けて読むと砂浜??」
トリスタン「よく分かりましたね」
王ドラ(そりゃあ分かりますよ;)


そしてトリスタンは砂浜の中から宝箱を取り出して、それを開けた。中には一枚の手紙。内容は「お前らが探し求める宝は、プリンプタウンのナーエの森にある!」と書かれていた。


王ドラ「プリンプタウンのナーエの森?(というかこの字はアサトさんの・・・」
トリスタン「ではナーエの森に行きましょう」
王ドラ「は!?何を勝手なこと・・・!」


そして二人はプリンプタウンのナーエの森に着いた後森の中で宝箱を探す。


王ドラ「本当に宝箱あるんですか?」
トリスタン「ありますよ。ほら」


すると、木の下にある宝箱を見つけた。開けてみると何もなかった。


王ドラ「それで終了ってことですか?」
トリスタン「見つけてるんですけどね」
王ドラ「あなたはさっきから何を言って「宝箱の中身はわしじゃ」


すると、王ドラの耳に聞き覚えた声があった。それは自分が貸した鈴のミサンガを持ちながらもう会えないと思っていた岡田以蔵・・・!


以蔵「楽。わしも未だによくわからんが・・・せめてものこれ返そうと思ったんじゃ。何から話すか・・・」


すると、王ドラは思わず以蔵に抱きつく!あの時に王ドラだけを助けるために冷たく突き放しておいて怒られると思った相手がその再会で泣きつかれるなんて思ってない以蔵は思わず戸惑う中で、以蔵を連れてきたアサトはトリスタンに声をかける。


アサト「あんたの行動に振り回されるよねぇ〜」
トリスタン「失礼。騎士とは時に、誰かのために良い結末に誘導する者ですよ」


トリスタンは以蔵に頭を撫でながら涙を流す王ドラを見て、ようやく安堵したようだ。


トリスタン「ああ、それが彼らしい顔ですね」


おしまい






「おまけ」両者ともご迷惑おかけしました


キッド「王ドラの奴、約束の時間に来てないから探してんだろうが;」
ドラえもん「王ドラに恨みを持つ奴らに連れて行かれてる可能性もあるからそうなる前に見つけるかなー;」


タケコプターやキッドの愛馬エドでナーエの森の上空にたどり着いた二人は例の王ドラを見つけた。


エド「あんさん、見つけたわ!」
キッド「あっ、ホントだ!トリとアサトに連れ去られてんのか;」
ドラえもん「あれっ、でも、なんか一人増えて・・・」


すると、何かの空飛ぶ音があった!巨大な竜と化したお竜さんの上に乗りながら探していた以蔵を見つけた龍馬だ。


龍馬「以蔵さーん!!見つけたぜよ!」
大半の全員「なんじゃありゃあああああー!!!?」


壮絶な修羅場の幕開けであった(爆弾投下)






「後書き」
ずっと考えていた土佐組関連の前後編がようやく出来ました。多大な余波を残しやがりましたが;
乱麻ちゃんや弓弦や以蔵さん、龍馬さんとお竜さん、沖田ちゃん達が桜サイドの陣営に加わるという戦果は上げれましたが、青の吸血鬼一族と吸骨鬼一族、珠黄泉族の真相の詳細は知らないままです。後二つは野原一家が関係することですし・・・;
ちなみにうちの以蔵さんの設定は公式とはあまり差異はないですが、根が面倒見が良く何気に男女問わずにヤバいのにも好かれやすいという気があります。この点はサンソン君にも繋がります(ぇ)というか、FGOのアサシン組はいざという時はちゃんとしっかりしてくれる鯖が多いのに、他があれだってどういうこと・・・;(特に円卓組や言わば溶岩水泳部を始めとしたマスターガチ勢)
うちの龍馬さんの設定はこの話を思いつく前に帝都騎殺に漫画を見てバババーンと雷が鳴ったような感じでこれしかあかんと直感しました。やはり初めに見たのが印象に残りやすいって本当ですね。あ、私は無闇に勧めたりしませんし、人によっては自己責任で。






感想OK