二次創作小説(紙ほか)
- 雪月に小さな花びらを(前編)(その1) ( No.421 )
- 日時: 2025/03/24 17:42
- 名前: 桜 (ID: UMNaVWRl)
今回はタママとモードレッドがメインの前後編!春になる前にどうしても形にしたかった話です〜。
「小ネタ」新たな期待の驚きの産物たち
クロウ「まさか急に俺様の実家の牛乳の配達の頼みが来るなんて思わなかったぜ;」←自転車で漕ぎながら先程の配達を終わらせてきた帰り
以蔵「おんクロウ(しんのすけがむさえに被せていた時の例の被り物をかぶってる」
クロウ「ぎゃあああああー!!!」
クロウ「やいっ驚かすなよ以蔵!びっくりしたじゃねーか!!」
以蔵「ふん、しんのすけが貸してくれたんじゃ。子供でこんなん作るとはすごいきに」
クロウ「お前、子供に対して寛容なところあるよな「どうしましたクロウ殿!?」あ?」
バッキャァァァァァーン!!!(ガウェインとランスロットが壁を壊して参上)
クロウ&以蔵「ぎゃあああああー!!!!」
ガウェイン「王ドラ殿によってつかわされた岡田殿に驚かされたのですね!?」
ランスロット「大丈夫だったか!?」
以蔵((((((;°д°))))))←かなり驚いてる
クロウ「ちげーぞ;つか今、片付けたみたいになってんだから・・・」
すると、かろうじて残っていた壁を斬られた!叫びを聞いて駆けつけた斎藤だ!
斎藤「無宿の鉄蔵!テメェ何をしやがったんだ!」
クロウ「斎藤、ちげーから!!つか、ロムやアンゼリカに怒られるからやめろぉぉぉぉぉー!!!」
すると、空から空飛ぶ巨大な竜に似た蛇に変身したお竜さんに乗った龍馬が現れた・・・!
龍馬「以蔵さん、何かあったのかな?」
クロウ「もうめちゃくちゃだぁぁぁぁぁー!!!」
お竜さん「街が壊れても作り直せばいいだろう」
これの元ネタが気に入っていたので。驚きの産物を生み出すバカたちの図(勉強のできるバカもいるのですよ)
昔の思い出が、たまに夢に出ることがある。
「おかあさん、迎えにきたからまた明日!」
「うん、また明日なー」
通っていた幼稚園で他のみんなが帰った後に、自分だけ最後の一人になる。幼稚園ではその時間が一番キライだった。
だからこそ、今でも一人になると寂しさが出てくる。誰か一緒にいてほしいだけだったのに・・・
とある日の桜ノ城。三月ももう残り半月になってきた頃、外では寒さが舞い戻ってしまったことで桜達はこたつにくるまっていた。
桜「あー!リアルでもこんな感じー!せっかく昨日はこたつを片付けようとしてたのにー!」
スージー「私の発明ならばいつでも陽気にしてあげますわ」
悶怒「夏はどうなるんですか;」
そんな最中でコーヒーを飲んでいるマスハンは桜に聞く。
マスハン「少しいいか?一つだけだが、雪に包まれた桜が咲いた木がある。あれは雪月花か?」
桜「ああ、そうなの!?リアルでも滅多に見れないのよあれ!」
スージー「そんなに珍しいものなんですの?」
桜「うん。雪月花はね・・・」
一方、モードレッドはその雪月花の咲いた木の前で月島グループに仕える白魔導師(名目上は女性使用人)の三六葉樹と通信越しに話していた。
葉樹「ふーん。サーヴァントは夢を見ないって言うけれど、そうではないんだねー。いや、夢を見るならマスターとサーヴァントのお互いの過去の思い出だね。ところが不思議、これはオタマジャクシの彼の思い出かな?」
モードレッド「ああ。なんでこれを見たんだろうな・・・」
葉樹「さっきはマスターとサーヴァントとは言ったけど、そうではなくとも何らかの理由で夢見ることあるよ。モーちゃんの場合は例えるなら、オタマジャクシの彼に対する想いの強さとか!」
葉樹に指摘されたモードレッドは口を震えながら弁解しようとしたが・・・
モードレッド「そんな・・・こと・・・」
葉樹「ないの?本当に?最近のキミの態度がそれだと言ってるようなものだけど。モードレッド」
一方のタママはクルルが開発していたある椅子の入った箱を持ってモードレッドのところに向かおうとしていた。
タママ「クルル先輩、自分で渡せばいいものを・・・いや、オレが渡すべきだと思っていたのか・・・」
モードレッドに憧れの上司のケロロに対してのと同じ好意を抱くタママはあれから気まずかったのか彼女にあまり会えていなかったのを気にしていた。
タママ「あんなこと言ったからきっとびっくりしてたよな・・・あれじゃ告白したのと一緒じゃん・・・;」
それはさておき、なんとか踏ん張ったタママはようやくモードレッドを見つけた。
タママ「モー公・・・」
モードレッド「!タママか」
モードレッドはタママの声に多少びっくりしながらもなんとか通常通りを貫きながら彼に接する。
モードレッド「今日はどうした?」
タママ「その、クルル先輩がこのマッサージ椅子をあげるって。最近なんか疲れてそうだったからって」
モードレッド「メガネガエルが?まあ確かに疲れていたのもあったが・・・」
モードレッドが開けたら、それは何の変哲もないようなマッサージ椅子だった。
モードレッド「ちゃんとマッサージ椅子だな。なんかあったらクラレントでぶっ怖そうと思ったんだがな」
タママ「桜の城でそれはやめて;」
すると、そのマッサージ椅子から何らかの光が溢れ出し、それが二人を包み込んだ!
タママ&モードレッド「!!?」
二人はその光には抗えないまま、視界が真っ白になっていた・・・。
- 雪月に小さな花びらを(前編)(その2) ( No.422 )
- 日時: 2025/03/24 17:44
- 名前: 桜 (ID: UMNaVWRl)
タママ「ん〜・・・」
光が消えた後、タママはぱちっと目を覚ました。彼は目を横にやると、気絶しているモードレッドを見つけた。
タママ「モー公!起きろ大丈夫か!?」
モードレッド「うーん、パトラッシュもう眠いよ・・・(寝ぼけてる」
タママ「何がパトラッシュだ起きろー!!(モードレッドの足に蹴り入れる」
モードレッド「いでぇ!!」
タママに(物理で)起こされたことで目を覚ましたモードレッドは彼に真っ先に寄った後に顔を見た!
モードレッド「タママ!?大丈夫か?」
タママ「ああ、なんとかな;急に視界が真っ白になっちゃったけど・・・」
二人は周りを見渡すと、そこは桜ノ城ではなく見知らぬ場所だった。
タママ「ここはどこ・・・?」
モードレッド「何らかの土地だと思うが」
モードレッドはふと自分の霊基を確認したら、ある異変に気付いた。
モードレッド「まずいな。あいりとの魔力パスが遮断されてる。恐らく一時的なものだろうけどな。タママの方は?」
タママ「・・・ダメだな。オレの令呪ではパールと連絡取れない。お前と同じ状態だ」
なんとお互いの相棒の魔力パスが一時的に遮断されていたのだ!恐らくよほど遠いところに飛ばされたのだろう。
モードレッド「ここがどこかよくわかんねーし・・・」
???「それはアタシが答えるでー」
二人は声がする方を見たら、何か浮遊している人間の少女の姿があった!身体が透けている状態を見る限り、恐らく・・・
タママ「幽霊!?」
???「お、アタシが見えるんやな。ということはあんたも?」
モードレッド「・・・。ああ」
幽霊の少女は二人が自分の姿が見えたことで笑顔でこの土地の詳細を説明する。
幽霊の少女「ならちょうどええから教えたるわ」
幽霊の少女「ここは雪月界。つまりチェリーワールドなどの世界とは別世界や」
この世界の通称である「雪月界」の名前を聞いたタママは思わずちんぷんかんぷんとなった。
タママ「雪月界?何ですかそれ」
モードレッド「オレはかじり程度だが、コアな類のおとぎ話なら聞いたことがあるぞ。幻想的な雪のような世界であり、あの世との入り口の一つでもあるのだと。その世界に行ったやつはもう戻れないか戻ったとしても原因不明とする記憶喪失に陥るのだと」
幽霊の少女「正確にはあの世との入り口じゃないんやけどね。まあアタシは死んだ後に偶然この世界に着いてな、あんたらが迷い込むまで誰もアタシを見えてなかったんや」
タママ「ボク達は元の世界に帰りたいんだけど、どうやって帰るのか教えてくれませんか?」
幽霊の少女「ええよ。ただし、アタシの未練を解決してくれるなら」
幽霊の少女は二人にあるものを手渡したが、それは・・・
幽霊の少女が渡したもの:やってみたいカレカノ7つのシチュエーションが記されたスタンプカード
モードレッド「は?」
幽霊の少女「アタシは親が厳しくて、生きてる間に青春をしたことがなくてなー。できれば、Rー18のこともやってみたかったんやけどね」
タママ「待て待て待て!つまりオレらがカレカノになれってことか!!?」
タママは思わず戸惑ってしまったが、幽霊の少女は首を横に振った。
幽霊の少女「ちゃうよ。とりあえずこのシチュエーションをやってほしいってだけやで!まあ二人は仲がええ方やと思うし、できると思うんやけどなぁ〜」
タママ「それにしたって段階ってもんがあるだろ!?モー公も嫌がるだろうし」
タママの反応に反してモードレッドは意を決したかのように幽霊の少女に告げた。
モードレッド「わかった。それなら、お前のやってみたかった願いをオレ達が代わりに叶えてやるよ」
タママ「えぇー!!?」
幽霊の少女「やったぁ!決まりやな!」
モードレッドが意外にもOKサイン出したことにタママは戸惑うが、彼女は幽霊の少女を見る。
モードレッド「まあやる条件なんだがな。お前の名は何だ?」
モードレッドに訊ねられた幽霊の少女は少し首を傾げながら答える。
幽霊の少女「呼び名としてやけどね・・・ましろ。そう呼んでや」
モードレッド「ましろだな。オレ達がちゃんと帰るまでは同行させてもらうぞ」
ましろ「おおきにー」
三人は向こうに見える町を目指して歩く中でタママはドキドキしまくっていた。
タママ(あああなんでこんなことにいやチャンスかもしれないだけどさ)
モードレッド「タママ、どうした?」
タママ「いやなんでもない!とにかく町に行ってそこの住人からスタンプ押せそうなヒント教えてもらうぞ!」
すると、何かしらのエネミーが大量に出てきた!
タママ「襲撃か!?」
モードレッド「オレ達に気付いてぞろぞろと集めてきた雑魚敵だが、数が多いな」
ましろ「アタシは戦えないから二人に任せるわー」
タママとモードレッドは大量のエネミーを次々と蹴散らすが、モードレッドの方はいつもよりも体力を消耗してきていた。
モードレッド「まずいなマスターとの魔力が遮断されてやがるから、霊基が消耗しきってやがる」
タママ「えっ!?じゃあ、どうすれば」
モードレッドはタママを見て何かを思いついた!
モードレッド「そうだった。タママ、お前がオレの仮のマスターになれ」
タママ「タマッ!?」
モードレッド「オレは姫とも仮契約を交わしてる身だけど、オレンジダヌキとトリ公らを見ただろ?あいつらのように本当のマスターが不在時においての仮契約ならタママにもできるはずだ!」
タママ「それできるのかよ!?」
モードレッド「できるぜ!何よりもオレはお前とならいいと思ってるんだよ」
モードレッドの言葉を聞いたタママは意を決したかのように頷いた。
タママ「わかった。ちょっと待ってろ」
タママは令呪を光らせた上でモードレッドとの仮契約を成立させた!
モードレッド「とりあえずこれでいけるか」
モードレッドは自分の宝具を大量のエネミーに放った!
モードレッド「我は王に非ず、その後ろを歩むもの。彼の王の安らぎの為に、あらゆる敵を駆逐する!我が麗しき父への叛逆(クラレント・ブラッドアーサー)!」
タママとの仮契約が成立したモードレッドの宝具により大量のエネミーは一瞬で駆逐された。ましろはそんな風景に拍手を送る。
ましろ「ええやん!なかなかやる奴らや!」
モードレッド「そうか?」
するとカレカノシチュスタンプカードが光り出して、そこに一つ目のスタンプが印された!
タママ「スタンプ!?」
ましろ「一つが叶ったみたいやなぁ。〝二人で共に助け合いたい〟という願いがな」
モードレッド「意外と真っ当な願いだな」
とはいえ一つ目のスタンプが印されて安堵する中、タママの後ろから何かが飛んできた!
モードレッド「!タママ!」
タママ「タマッ!?」
モードレッドが身を挺して庇ったことで事なきを得たが、三人は襲撃してきた人物を見る。それは顔に傷のある小柄な少女だった。
???「何が光ったのがあったから奪おうとしたんだけど、違ったなー・・・ん?キミ、もしかしてサーヴァント?」
モードレッド「そうだ。その様子だとお前らもか」
モードレッドの答えを聞いた小柄な少女は手を振りながら誰かを呼んだ。
???「アン!どうやら違うようだよ!」
アンと呼ばれた長身かつスタイル抜群の肢体を持つ美女はすぐさま小柄な少女の方に駆け寄った。
アン「残念ですわ。海賊が目を奪うような代物だと思ったのに」
タママ「お前らは誰ですか?」
???「あ、やっぱり警戒する?急に襲撃したことはごめんね。詳細は話すからとりあえず一緒に町に行かない?」
モードレッド(最低限でもちゃんとした礼儀はある女達のようだな)
その後、ようやくたどり着いた町にあるカフェでは二人(+ましろ)はアンと小柄な少女から話を聞いていた。
雪月界で新たなサーヴァント登場
- 雪月に小さな花びらを(前編)(その3) ( No.423 )
- 日時: 2025/03/24 17:46
- 名前: 桜 (ID: UMNaVWRl)
二人「たまたまこっちに召喚されただけ!?」
???「うん。いわゆるはぐれサーヴァントと同類ってやつだね」
アン「私達は偶然この町の住人に発見されてヒーローと称えられてましてね。ついでだからヒントを得ようとしつつこの町を襲うエネミー達を倒したところをメアリーがあなた達を見かけてたわけなんですの」
メアリー「最初はエネミーか敵サーヴァントの類だったら倒してやろうかと思ったけどね。キミらはなんでここに?」
タママ「実は・・・」
タママは自分達は雪月界とは違う世界からやってきたこと、偶然出会った幽霊のましろに渡された彼女が生前やってみたかったカレカノシチュスタンプカードのスタンプをあと六つ集めなければ元の世界には帰れないことを話した。
アン「えっ、二人ともカレカノじゃなかったんですの?」
タママ「なんで?」
アン「だって付き合ってるように見えたから」
タママ「ぶっ!!」
アンの発言にタママは思わずココアを噴き出してしまった!
メアリー「え、違うの?」
タママ「いやそんなんじゃないですぅ!確かに親しくしてるのは本当だけど・・・」
モードレッド「・・・」
タママの言葉にモードレッドは何かふてくされたかのようにそっぽ向いていた。
タママ(まさか今ので怒ってる!?そんなに女扱いしてたかオレ!?いや一応女だけど!)
すると、アンがキョロキョロと周りを見渡した。
アン「そういえばその方は見えませんわね。やはり幽霊だからかしら?」
ましろ「あ、そういや二人以外は私の姿は見えへんやったか。ならばこれやな」
ましろはホワイトボードでの筆談を使ってそれをアンとメアリーに見せた!
ましろの筆談「こんにちは、私はましろという者なんやで」
メアリー「どうやらジェスチャーはできるから、そこに彼女がいることは間違いないよ」
アン「私達はあなたの姿は見えませんが、よろしくお願いします!」
ましろはなおもホワイトボードで筆談を使って二人に訊ねた。
ましろの筆談「二人の最終目的はなんや?」
アン「最終目的はそうですわね・・・だからといってあなた方には関係ないでしょうけど」
ましろの筆談「詳しく説明してや」
アンメアは二人の最終目的を明かした!
タママ「ある日豹変した雪の女王だって!?」
メアリー「この世界にはどうやら向こうの城に住む雪の女王が暴れてるらしいんだ。前はこんなんじゃなかったと住人が言ってたんだけどね」
アン「それでエネミー達が大暴れし始めてこの町も含めた住人が困り果てておりましたのよ・・・」
モードレッド「確かにオレ達には関係ないが・・・だからといって放置するわけにはいかねーな」
モードレッドは意を決したかのように立ち上がった!
モードレッド「よーし!オレ達がその雪の女王をぶっ倒してやんよ!」
タママ「えっちょっと!?」
メアリー「倒すのはダメだけど、せめて話を聞いてからにした方がいいよ」
モードレッド「わかってるさ」
アンメアへの協力を決意したあと、アンも席を立ちながら言う。
アン「だけど、今日はもう遅いですから明日にしましょう。宿は用意しますわ」
モードレッド「なるべく複数の奴が泊まれる広さのある部屋を希望な」
メアリー「優しいねありがとう」
タママ(確かにそろそろ疲れてきたし休んだ方が良いかも。でも、これって・・・)
三人がアンメアが用意してくれた宿の部屋は二人で寝れるような広さのある小綺麗なつくりのだった!えっ、これってもしかして・・・
モードレッド「これなら二人で寝れるぐらいにはなんとかなるだろ」
タママ「待て待て待て!流石に一緒にベッドは寝ないからな!オレは下に布団しいて寝る!」
モードレッド「別に原型ならぬいぐるみ代わりになるんだからいいじゃねーか」
タママ「変に聞こえるからやめろ!」
タママが風呂場に行った後、モードレッドはましろに言う。
モードレッド「お前はベッドいらずだな」
ましろ「そうやな。まあ毎夜これを読んどるけどな」
ましろが出したもの:よくあるエロ本
モードレッド「なんで?」
ましろ「私の墓参りに置かれたのをコレクションにしてるものなんやけど・・・私の親が流石に気を遣ってくれてるんや・・・」
ましろ『死ぬ前に男の子といやらしいことしたかったなぁ・・・(目を閉じる』
ましろの母親「いやぁぁぁぁぁー!!!(号泣」
モードレッド(▼益▼#)もっとマシな遺言はねーのか!!?親には同情しかねーよ!!
ましろ「わ、悪かったなぁ・・・;」
その夜、寝ようとした時にタママは布団の中で寝転びながらチェリーワールドにいる仲間達のことを考えていた。
タママ(モモッチ、今頃フッキーに話しかけるのに困ってないかなぁ・・・パールや軍曹さん達は今も探してるのかな・・・王ドラさんはずっと怒ってるよな・・・それにボクの仲間達も・・・)
思わず悩んだタママだが、上のベッドで眠るモードレッドはタママに背を向けながら静かに話す。
モードレッド「・・・オレは正直今頃シルクやあいり達は心配してるかなって思いはある。父上はオレには興味ないからわからないけどな・・・だけど、お前が一緒に飛ばされてくれて少しだけ、感謝・・・してる」
モードレッドが寝た後にタママは顔を真っ赤に染めていた。
タママ(ああもう!そんなこと言われたら・・・)
すると、タママは何かの変化に気付いた!二つ目のスタンプが印されたからだ!
タママ(!?二つ目のスタンプ!?)
ましろ「あー、私の二つ目の願いが叶ったんやな。〝安心してから寝る〟やつやで。ちょっと方法が違うんやけどなぁ」
タママ(具体的にはどんな方法がよかった?)
ましろ「アンアンした後に寝るってやつや(めっちゃいい笑顔」
タママ(ごめんこの方法でいいですぅ・・・;)
その翌日の朝、町の外でアンメアに合流した三人は彼女達の方に駆け寄った!
一夜明けて
- 雪月に小さな花びらを(前編)(その4) ( No.424 )
- 日時: 2025/03/24 17:48
- 名前: 桜 (ID: UMNaVWRl)
雪の女王のいる城に向けて
アン「遅いですよ」
モードレッド「すまん寝坊しかけたんだ」
メアリー「まあ来たならいいけど。それよりも早く行こう。あんまり時間はないよ」
タママ「はーい」
四人(+ましろ)は向こうの先にある雪の女王の城を目的に出発した!その道中に立ちはだかったエネミーを倒しつつ、着々と目的地にまで進んでいた。
アン「タママさん、大丈夫ですか?届きます?」
タママ「誰がチビだ!つか、抱っこすんなですぅー!!(#°д°)」
アン「背丈が抱っこできるサイズですのよ〜」
モードレッド「ほら、狩ったぞ」
メアリー「わぁ!流石叛逆してでもブリテンの騎士だね!」
モードレッド「バッカそれは言うな!」
モードレッド「大丈夫か?つか、その妖怪メロンを露出しかけるな!!」
アン「私の発育がいいのが悪いんですのよ〜」
タママ「お菓子食うですぅ?ポテチですけど」
メアリー「見慣れない単語のやつだけど・・・あ、意外と美味しい!」
ましろ(平和やなぁ・・・)
向こうにある城までもう少しの先でテントを出した夜、焚き出した火の周りに座った四人はマシュマロを焼きつつタママが作ってくれたココアを飲みながらメアリーは訊ねた。
メアリー「ところでモードレッドの元のマスターはどんな人なの?」
モードレッド「は?」
メアリー「いや変な意味じゃなくて。キミらの元いた世界はどんな感じかなって」
メアリーの問いにモードレッドは頭をちんぷんかんぷんとさせながら答えを渋っていた。
モードレッド「うーん、どうだろうな・・・どっちかって言うとクロスオーバーなのか人間人外関係なく色々ごっちゃごっちゃっていうか・・・」
タママ(あんなの見たら誰だって答え渋るわ!!)
アン「なんかわかりませんけど、色んな意味でカオスな世界なんですね」
モードレッド「そうかもしれねーが・・・でも、その分オレ達でさえも何の疑いもなく受け入れるような奴らだよ。それを特別だとも思わずに、ただ普通にな」
タママ「・・・」
タママはその言葉を聞いて宇宙人である自分達を受け入れてくれた桃華や日向家の面々などのキャラ達を思い返していた。そのキャラ達の色んな性格があるとはいえ、その本質にあった心の美しさにはタママだけじゃなく、他の人外組までも影響を受けていたのかもしれない。
メアリー「とにかくいい仲間なんだね」
モードレッド「あ、オレ達の世界でもお前らと同じ海賊がいるぜ!」
アン「本当ですか!?できれば会ってみたいです!」
そんな会話が続く中でましろは何かの気配を感じ取った。
ましろ「待ち。なんか来とる」
タママ「どうしたんですぅ?」
四人が見渡すと、そこには獲物を見つけたような目で歩いてきたキメラの群れがあった!
モードレッド「キメラ!?焚き火の明るさに釣られてやってきやがったのか・・・!」
アン「やっつけまいましょう!メアリー!」
メアリー「うん!」
アンとメアリーはそれぞれの連携技を使ってキメラの群れを次々と倒す!何を隠そう、この二人は龍馬とお竜さんと同じ二人で一組のサーヴァント・・・!
ましろ「ええやん!二人ともかっこええ!」
一方のタママとモードレッドもキメラの群れと戦い、タママはタママインパクトで大半のキメラの群れをぶっ飛ばしていた!
タママ「吹っ飛べやぁぁぁぁぁー!!!」
モードレッド「いいじゃん!敵を一気に一掃してるぜ!」
モードレッドも負けじとクラレントでキメラを倒していき、キメラの群れの数も残りわずかとなった!
モードレッド「あと少しだ!気を抜くなよ!」
しかし、その直後にモードレッドの立つ崖の近くにあった地面が崩れかけた!
モードレッド「!!」
タママ「モー公!!」
タママは飛びながら落ちかけたモードレッドを間一髪受け止めた!タママは普段から鍛えていることから力持ちであるため、鎧の重さ的には問題ないはずだが・・・
タママ「大丈夫か?」
モードレッド「・・・」
すると、カレカノシチュスタンプカードが光り出した!
ましろ「ああ、これは三つ目が印されたんやな。〝自分がピンチの時に助けてくれる〟ってやつや!まあどっちでもよかったんやけどー」
タママ「は!?それって・・・」
タママは思わず顔を赤くしたが、モードレッドは無言で彼の身体を弱めに押した。
タママ「!?」
自分から自ら降りたモードレッドを見たタママは呆然とし、アンメアも少しびっくりしていた。
アン「どうしましたの?」
メアリー「タママは助けたはずなのにね」
ましろ(あちゃー;)
一方その頃、当のお城では雪の女王が玉座に座りながらどうやら意思がある様子のパイプオルガンからの報告を聞いた。
雪の女王「何ですって?誰かが我がお城に向かうと?」
パイプオルガン「はい。どうやら女王陛下に叛逆する意思があるようです。見たところ、四人のうちの三人がサーヴァント。しかし、それよりも気になったのは・・・」
雪の女王「・・・その四人のうちの二人が違う世界からの転移者ということね・・・いや、二人一人のサーヴァントだから、正確には三人なのだけど」
パイプオルガン「どうしますか?女王陛下」
雪の女王「・・・我が使いを差し向ける。命を出すためにここに呼べ」
パイプオルガン「はい、我らの女王陛下」
一方、早朝未明になった頃、先程のこともあって眠れなかったタママはモヤモヤしていた。
タママ(やっぱり女扱いしてたって思われた?でも、それなら無言で殺しにかかってくるってトリさんも言ってたし。だけど、あの態度はやっぱり・・・;)
すると、タママはチェロの音が聞こえた。その音に向かうと、そこには一人弾くモードレッドの姿があった。
タママ(チェロ弾いてる。気晴らしで弾いてんのかな・・・)
タママはモードレッドが弾いている曲の題名はわからなかったが、どこか見覚えがある様子で彼女を見つめるが、突然演奏が止まった!
モードレッド「・・・タママ?」
タママ「あ・・・」
モードレッドはタママに振り向いた後、いつもと変わらない様子で彼に歩み寄った。
モードレッド「さっきは悪かった、ちょっとびっくりしてな。だけど、お前はパー公のマスターだし」
タママ「(あっ、そういう意味だったか)ううん。気にしてねーよ」
モードレッド「そうか。気にしてないなら・・・」
しかし、モードレッドは転けかけてしまい、それをタママが受け止めた!
タママ「モー公!大丈夫か?」
モードレッド「いや、大丈夫・・・(あ、近くで見ちまった・・・」
モードレッドのまっすぐ自分を見つめる顔を見たタママは思わず彼女をぐいっと抱き寄せた!
モードレッド「タママ!?おいやめろ。ダメだって。オレはそんなことしてほしいなんか・・・!」
タママ(好きって言いたくなる。けど、言えない。それなら、このままずっとオレの中に隠せれたら・・・)
モードレッドはタママから離そうとじたばたするが、力が強いタママには応じなかった。まるで男子だというように・・・
タママ「〝ダメ〟かよ?〝イヤ〟じゃなくて」
モードレッド「・・・っ!」
モードレッドは思わずばっと離すかのようにタママを跳ね除けた!
モードレッド「〝イヤ〟だろうが!バカ野郎!!」
モードレッドはチェロを持ちながらタママから逃げるように去った。
思えばあの時から彼女の心は鳴り止まなかった。
心の奥に盾があって、誰かがずっとそれを弾こうと攻撃してやがる。まるで止まない雨のようだ。
止まらなきゃ行けないのに止められない。イラつくから言えよ。お前は誰なんだ?
あいり?タママ?それとも・・・
ーーーーー違う。この霊基の心の中のオレが、「早く伝えろ」って急かす攻撃だ。〝イヤ〟じゃなかったって・・・
オレはタママに、抱きしめて欲しかったんだ。
後編に続く・・・
後編はどうなる・・・?感想OK