二次創作小説(紙ほか)

Cherry:CamelotZERO(その1) ( No.437 )
日時: 2025/04/15 17:38
名前: 桜 (ID: 98r4yblN)

今回は桜サイドにおけるベディヴィエールメインの第四部後半に至るまでの前日譚。第四部後半でその時のベディの心境を詳しく書いてないなと思い、掘り下げてみました。






「小ネタ」犬達顔合わせ


以蔵「おん、チャンタ。こいつらがスマブラ屋敷のパピヨン三兄弟じゃ」
ネス「みんな仲良くしてねー」


以蔵が自分達の寮で飼っているキャバリアの子犬チャンタと、スマブラ屋敷で飼っているパピヨンの子犬三兄弟のティクタとティクルとティクトが初の顔合わせしていた。ちなみに乱麻達の住む学生寮は寮母の理子がトリマーをしているからかペットは一世帯に1匹までならOKだそうだ。


チャンタ「??」←眠たそうにしてる
ティクタ「おーい、起きてるか?」
ティクト「あっ、向こうに行こうとしてる」
ティクル「マイペースなのね・・・って、向こうに行っちゃだめ!」


なんだかんだでちゃんとチャンタを受け入れるパピヨンの子犬三兄弟を見て以蔵は安堵していた。


以蔵「なんだかんだで受け入れられそうやが」
ネス「特にオスのティクタとティクトがよく声かけてるし」
以蔵「おー、ならチャンタにシーズンが来たらティクタとティクトが争ったりろう?」
ネス「オス犬の戦いだね!」






ネス「ティクタが先に乗るでホットケーキ!」
以蔵「ティクトがはらませたで卵焼きじゃあ!」
ウルフ「おいそこの悪戯小僧と人斬り!!子犬になんて賭けしやがんだ!!」






※犬に限らず生き物で賭けはしないでね






ある特殊な事例で座に刻まれた後の此度の召喚。我が王を今度こそ守りたかった。


たとえ本当に敵対するとしても・・・






Cherry:CamelotZERO

Cherry:CamelotZERO(その2) ( No.438 )
日時: 2025/04/15 17:40
名前: 桜 (ID: 98r4yblN)

私が召喚されたのはかつてのキャメロットに酷似していた城だった。その前にある騎士が立っていた。


ガウェイン「サー・ベディヴィエール。彼らの召喚に応じてくれて感謝します」
ベディ「サー・ガウェイン。もしや貴方もですか?」
ガウェイン「いいえ、私は最初からずっと現界しているので」


ガウェインの言っている意味がわからなかったが、彼の笑顔の雰囲気からどこか陰りがあるのはわかる。どこかの主に酷使されているのかと当初はそう思っていた。


ベディ(ガウェイン卿のことだ、きっと我儘がすぎる主に振り回されたのだろう)


その数日後、私の後に召喚されたパーシヴァル卿やガレスちゃんに会った。話を聞いた私は駆け込む。


ベディ「お二人も召喚に応じたのですね」
パーシヴァル「サー・ベディヴィエール。貴方もだったのか」
ベディ「パーシヴァル卿は相変わらずで。ガレスちゃんも・・・」
ガレス「ベディヴィエール卿。なんかガウェイン兄様がおかしくなったような気がします・・・」


ガレスちゃんの言葉に私は一瞬だけ目を見開いた。ガレスちゃんはガウェイン卿が最も大切にしている妹だ。その妹から放たれた言葉で何かしらの疑問が生まれた。


ベディ(ガウェイン卿がまた復讐心に・・・?)


そのまた数日後、私はこの日に召喚されていたアグラヴェインに会った。


ベディ「アグラヴェイン卿。お久しぶりです」
アグラヴェイン「ベディヴィエール卿、貴様もか。皮肉だが我が王も此度の召喚に応じている、ひとまず挨拶しろ」


その言葉を聞いた私は足早に駆け出した。私は足を止めた瞬間跪いた。






ベディ「我が王・・・!」
騎士王「ベディヴィエール卿。貴方も呼ばれていましたか」






この時のかつての主君はまだ少女の我が王の姿だ。そう、「この時」は。






それからケイ、ガヘリス、パロミデス、ボールス、ペリノア王の順に呼び出せるだけの円卓の騎士達が召喚された。何しろ「珠黄泉族」とか「吸骨鬼一族」とか「青の吸血鬼一族」とかいう三様に連なる者達が召喚していたらしい。


ベディ(会ったことはないが、少なくともこれだけの数を召喚した者は相当な力があるはず)


しかし、私はここで気付いた。叛逆の騎士モードレッドや妖弦の騎士トリスタンが呼ばれていなかったのだ。


ベディ(モードレッドはわからなくもないが、トリスタンは呼ばれてない理由・・・やはり召喚者が難色を示したからなのだろうか)


そう思っていた瞬間、私はある叫び声が聞こえた。どこからかわからないが・・・


ベディ(王・・・?)


その数日後、元は外部召喚だという客将とされる人物がこの城にやってきた。湖の騎士ランスロット卿だ。


ベディ「ランスロット卿!貴方もきていたのですね」
ランスロット「ベディヴィエール卿、貴公もか。ガレスも呼ばれているだろう?」
ベディ「はい、明るい雰囲気のままです。ただ兄のガウェイン卿が少しおかしくなったような感じがあったと聞きましたが・・・」
ランスロット「・・・」
ベディ(ランスロット卿・・・?)


召喚に応じた私達は王の間に呼び出された。この日にようやく我らの召喚者の一人に会えるからだ。


ヘクソン「諸君。よく我らの呼びかけに応じてくれた。客将もここの戦力として加わった貴様らの働きに期待している」


ヘクソンという男の言葉に私も含めた者達は快諾の答えを出そうとするが・・・






ヘクソン「では早速だが、我らのガウェインを助けるために守るのか止めるかで分けた者で殺し合え」






その最初の命令に私達は言葉を失った。ヘクソンはそれには介さぬ様子を見せずに話を続ける。


ヘクソン「実はこの世界にはすでに叛逆の騎士モードレッドが召喚されていてな。その目的である奴の打倒に向けてガウェインを守るのに騎士王に賛同するか止めるかを貴様ら自身が選ぶといい」


一部はその言葉に反論しようとするが・・・


ヘクソン「それに騎士王はすでに聖槍の力で変質していてな」


その瞬間、私達の目の前に現れたのは騎士王ではなく、私がかつて戦った獅子王だった。


獅子王「・・・」
ベディ(王・・・!!)
獅子王「では今夜一晩ゆっくり考えるといい。あ、そこにガウェインは含まぬ」


その翌日、悩んだ末に私とランスロット卿とガレスちゃんとパーシヴァル卿とこアグラヴェイン卿はガウェインを守る側につき、残った円卓騎士達がついたガウェインを止める側と殺し合った。それは銀の腕が血にまみれるほどに。


ベディ「・・・」


結果、私達ガウェインを守る側が殺し合いに勝利し、この城にいることを許されたのだ・・・。

Cherry:CamelotZERO(その3) ( No.439 )
日時: 2025/04/15 17:42
名前: 桜 (ID: 98r4yblN)

それから気のせいだと言われていたガウェインに関しての違和感が徐々に大きくなっていた。霊基こそガウェインであることには変わりはないが・・・


ベディ(ガレスちゃんの言ったのはこのことか?断定できるものではないが・・・)


私はガウェインと話をする機会をようやくでき、彼に会いに行った。


ガウェイン「ベディヴィエール卿。貴方が私をお茶に誘うとはいつぶりなのでしょうか」
ベディ「はい。少しお話したいことがありまして」


私はある話題をガウェインに話した。


ベディ「貴方はヘクソンとかやらに脅されているのでは」
ガウェイン「心配はいりません。私が自分から彼らに与しただけなので」


その言葉に私は目を見開いた。ガウェインはそんな私の気持ちを知って知らずか話を続ける。


ガウェイン「私は私のマスターが呪いによって眠り続けているので。その呪いを解く方法を教えてもらうために引き換えとして彼らに力を貸しています」
ベディ「その言い方、まさか貴方もランスロット卿と同様に最初から呼ばれただけだと?」
ガウェイン「ええ。ですが、私の場合は彼女を救うためにヘクソン達の刃として動いているのですよ。そうでなければ、彼女を救えないので」


その言葉を聞いた私は違和感の正体に気付き、その日の夜にアグラヴェインの元に駆け出していた。


ベディ「アグラヴェイン卿!」
アグラヴェイン「なんだ」
ベディ「我が王やガウェインも連れ出して、すぐにここから逃げましょう。あのヘクソンとかいう男を信用してはならない気がします」


アグラヴェインは騎士王に関してなら何がなんでも仕えようとするので応じてくれるはず。しかし・・・


アグラヴェイン「そんなもの知っている。だからといって逃げ出すわけにはいかない」
ベディ「なぜなのですか!人間嫌いの貴方ならばあの者達に反目す「貴様はあの男に狂気を与えるつもりか!!」


アグラヴェインの怒声に私は言葉が止まった。


アグラヴェイン「癪だが、あの男は・・・眠り続けている子供のマスターを愛している。その子供を何がなんでも救おうとしていた。そのために奴らに力を貸したことを我が王もわかっているのだ・・・だから、この城で私はガウェインを保護しようとする王に仕える。あの男によって王が煩わせてはたまらないからな。貴様も言いたいことがあるのだが」


アグラヴェインのひねくれたかつやるせなさも含めた本心に私は何も言えなかった。「彼らしくない」と思ったことも。


ベディ(ああ、生前は鉄のアグラヴェインとも呼ばれた貴方はモルガン妃が騎士王への刺客として差し向けられても、貴方は裏から円卓を支えた。たとえ嫌われ役になろうとも、ただ貪欲に。なのに、兄のガウェインを放置ではなく救おうとした男だったか?)


ベディは自分の手を握りしめながら呟く。


ベディ「そうですね。貴方に語ることは何もない」
アグラヴェイン「ベディヴィエール・・・?」


私はドアノブを掴んだ瞬間、アグラヴェインに視線を向けた。


ベディ「私とパーシヴァル、ガレスちゃんはこの城から離反するので、貴方は私達は貴方に処刑されたことにして下さい。二人からもすでに承認しています。さらば、鉄のアグラヴェイン」






ベディ「今度こそ、我が王のそばに寄り添えない」






離反した後の翌日、私はパーシヴァル達と合流を果たした。


パーシヴァル「ベディヴィエール卿!よかった、無事に逃げられて。ガレスも今寝てるから起きたら・・・」


すると、パーシヴァルは私の顔を見た。私の方はなんだかよく見えない。


パーシヴァル「ベディヴィエール卿・・・悲しかったね。いつかガウェインも一緒に救おう」


パーシヴァルは私の頭を撫でながら、私は堰を切ったかのようにわんわんと泣いた・・・
それから色々あった。パーシヴァル卿は日本のお金持ちの家に身を匿い、私とガレスちゃんは通称苺の国と呼ばれる国に渡った。


ベディ(あの時から私の時計は止まったままだ。一度たりとも・・・)


パーシヴァルには悪いが、このままなら我が王「も」救うことは不可能だ。そう思った時、私が手伝う孤児院の子供が走ってきた。


子供「ベディ大変!みんなの洗濯物干してたところに急に人とちっちゃいパンダが落ちてきて壊れた!」
ベディ「ええっ!?すぐに案内しなさい!」


私はモンスターの類かと思い、洗濯物が干していたところに駆け出した。


ベディ「何が落ちてーーーーー」






洗濯物がクッションとなった形で気絶していたメガネの少年を見かけた瞬間、我が時計が動き出したのだーーーーー。

Cherry:CamelotZERO(その4) ( No.440 )
日時: 2025/04/15 17:44
名前: 桜 (ID: 98r4yblN)

ベディ「ん・・・」


目覚めたら私は今のマスターのシンガンクリムゾンズのギタリスト・アイオーン様の住むマンションの一室で与えられた私の部屋の天井にいた。どうやらあれは夢らしい。ーーーーーサーヴァントには見ないはずの、「夢」。


クルーク「あー!トリスタン、味噌汁の味噌を入れすぎたらダメだろー!」
トリスタン「いいではないですか。アイオーン殿はそれぐらいは気にしないでしょうし。ね?」
アイオーン「我の供物になるなら構わぬ・・・」
クルーク「こら!」


すっかり我が日常と化した、いつものように騒がしい日常に起こされた私はリビングに入った。


クルーク「あ、ベディ。おはよう。キミがちょっと疲れてるから今ボク達が代わりに朝食作ろうとして・・・」
ベディ「〜〜〜〜〜」
クルーク「ベディ!!?なんで泣いてるの!?もしや、やっぱりなんか痛かった!?」
ベディ「違います・・・ただわかりませんが、おそらく召喚されたばかりの頃の、夢を見て・・・サーヴァントには見ないはずの・・・」
クルーク「ええ・・・;」
トリスタン「その原因はやはり私のやらかしで・・・」
アイオーン「貴様、普段から何をしているのだ・・・」
ベディ「あ、ですが、最後に出てきたのは貴方でしたよクルーク殿」
クルークΣ(;□д□)ええっ!!?


あれから私はクルークと小さきパンダ・ジャガーを保護及び介抱したことが端を発して、あの場には唯一呼ばれていなかったトリスタン卿や倒すべき敵となるはずだったモードレッドと再会し、なんやかんやあってチェリーワールドへの協力を兼ねてアイオーン様と契約し彼のサーヴァントとなりました。
・・・正直我ながら弱い騎士にもほどがありました・・・それでも、ガウェインには勝てるはずがなかったというのに。だけど・・・


クルーク「まさかボクが泣かせちゃったのかい・・・?」






クルーク『人間も、普通死んだら記憶がなくなるのは同じだから。ここにいてよ・・・』






ベディ「はい・・・」


私はこのチェリーワールドに平穏を取り戻した日常にいる彼らの中にいる。


END






「後書き」
チェリーワールドにおける第四部後半の円卓組の前日譚を書きたいと思い執筆。クロスオーバーでクルークを始めとした人々に一番影響しているのはベディヴィエールなのかもしれません(やっぱり円卓組の中でも一番良識のある「人間」だからか?(人間は強さが人の領域を超えた騎士を指す)
おや?まだ1ページありますね?気休め程度だと思いますが、気になるならおめくりどうぞ〜。






「予告」


20××年、とある蒸気と歯車に囲まれる世界では何らかの大会が催されていた。






蒸気聖杯戦争






キャスターだけで争い合う、その聖杯戦争における聖杯によってチェリーワールドが吸い込まれたことによってたどり着いた蒸気と歯車の都市。


メタナイト「なんなのだこの都市は・・・!」


その都市で出会う見知った顔した「同一のような別人」。


クルーク「そんなこと・・・!」


ゼオ「正体を見せろ!」


ノッブ「どうして・・・再びわしの前に現さなかったのじゃ・・・!」


その中で知る様々な人物の「想い」と「忠義」と「信念」、そして「決意」。


ナーサリー「残念だけど、あたしはあなたのサーヴァントだった「あの子」じゃないわ」


トリスタン「我が宝具の空気撃ちを以て、貴様らの野望を砕く!」


ツースト「腑抜けたつもりはねぇ!あの時に俺の愛に出会えたから強くなれたんだ!」


二つの世界を巡る激闘の末にたどり着いたものはーーーーー






クルーク?「そして終わらせよう。こんな戦い(悲劇)を」






チェリーワールド×蒸気都市〜歯車の光〜近日連載開始






新たな外伝よろしくです!感想OK