二次創作小説(紙ほか)

かの者が残してきたもの(その1) ( No.479 )
日時: 2025/06/13 21:39
名前: 桜 (ID: mxpCGH6q)

今回はアスクレピオスとノッブメインの後半がちょっぴりシリアス。蒸気都市のお話での伏線がようやく回収されます。






「小ネタ」転校の真相(前回のお話参照)


パワえもん「ふーん、ということはあの二人はポップン学園へは高校からの編入学か」
空「うん!特に乱麻さんは中学から剣道部の大会で優勝とかもしててこっちの関東でも知られるほど有名人なんだよー。地区総体では結構な猛者相手にも立ち回りしてるから乱麻さんが出るってわかればみんな戦意恐々してたんだ。私も中1の時に決勝で対峙したんだけど、めちゃくちゃ強くて最後の最後で一本取られたんだから!」
パワえもん「紙一重の差で負けたんだ」
空「そー!まさか乱麻さん達が関西からこっちに編入学するなんて思わなかったけど。確か関西の中高一貫校に通ってたって言ってたな。強豪が多いスポーツ校の」
パワえもん「何か心変わりあったんじゃないか?」
空「あ、確かにそうかも。関東でも猛者が多いしね」
パワえもん「そうそう」






パワえもん(まあなんで関西から編入学したかというと、その中高一貫校で当時高等部を卒業間近の男子の三年生(現卒業生)との間で彼女のお付き(以蔵)を巡って抗争が起きて乱麻さんともう一人のお付きの弓弦君も暴れまくって二人ともその学校にいられなくなったからだと聞いてるんだけど・・・「心変わり」か・・・;)


その話を聞いたパワえもんは最初はそのお付きが誰なのか知らないのだが、彼らの日常風景を見たことでわかったらしい(ぇ)






「なぜじゃ」


前に抑止力として呼ばれた絵描きの小僧。わしは束の間とはいえお主との過ごせた時間は楽しかったのじゃぞ。


じゃから、再び呼ばれた末にカービィのサーヴァントとなった時に再会した時は嬉しかったのじゃ・・・なぁ、お主。


どうして、あの時に、わしを、






■■■■■のじゃ・・・






スマブラ屋敷ではアスクレピオスが新たに加わった医療班がいる医務室では彼に診てもらったアイクが腕に綺麗に巻かれた包帯を見る。


アイク「お前、手際がいいな」
アスクレピオス「大した傷であれば、喜びはするがな。いいか、次はもっと大怪我するように」
アイク「ぬぅん」
マルス「いやよくないよ!?」


アスクレピオスは物騒な発言こそするが、一部のスマブラ組などのキャラ達の症状や怪我の状態を的確に診断するため医者としては信頼されるようになっていた。医術についても他の追随を許さないようなレベルを持っている。


アスクレピオス「おい次の患者」
パリス「アスクレピオスさん。実は僕、転んじゃって怪我して・・・」
アスクレピオス「・・・」






アポロン「・・・;」←懸命にぬいぐるみのふりしてる






アスクレピオスはアポロンを掴んだ後、ゴミ箱にボッシュートした!


パリス「アポロン様!アスクレピオスさん、その羊さんはゴミではないですよ!」
アスクレピオス「そうか。安心しろ、お前「は」診てやる」
パリス「そうじゃなくてー;」


こんなことが度々起きているが、それ以外は今のところは問題ないようだった。ただある人物を除けば・・・


ノッブ「・・・」


カービィのサーヴァントのアーチャー・織田信長は最近アスクレピオスを遠巻きに見ることが増えていた。これには自分を慕う身内が心配する。


森「大殿!最近あの医者をずっと見てねぇかぁ?」
カッツ「まさかあのマッドサイエンティストを好きに!!?」
ノッブ「そんなわけないじゃろ;」
茶々「でも、ずっと見てるしー」
利休「何か伝えたいことがあれば、この利休がお伝えしますよ?」
ノッブ「いやいい。つか、利休。また何か企んでるんじゃろ」
利休「笑」


ノッブはアスクレピオスを遠巻きに見るようになったのはもっと別の理由があった。
その日の昼食。食堂ではノッブが注文した定食メニューを持ちながらカービィの席を探していた。


ノッブ(さて、カービィはどこに・・・)
カービィ「ノッブ!こっちこっちー!」
ノッブ「!ああ、今行くぞ」


カービィの隣の席に座ったノッブの定食メニューにカービィはキラキラとした目で見ていた。


カービィ「わぁー!ノッブの焼き鮭定食美味しそー!」
ノッブ「今日の日替わりだそうじゃ。カービィ、皆の者がそれぞれ騒いでおる隙に少し相談して良いか?」
カービィ「なーに?」


ノッブから話を聞いたカービィは自分の注文したサンドイッチを食べながら相槌を打った。


カービィ「アスクレピオスと話をしたいって・・・でも、あの人はみんなを治すことに夢中になってるから「下らん話題」だって切り捨てられるかも;」
ノッブ「わしもそう言われる気がするのじゃ・・・」
カービィ「だから、生半可な方法じゃできないのかも・・・」


すると、そこにクルークが割って入ってきた。


クルーク「じゃあ、いっそのこと騙してみないかい?」
カービィ「クルーク。それは嘘つきになるんだけど・・・」
クルーク「確かに普通はダメだけど、それを逆手に取る手法もある。あの男はそうでもしないと話に応じないよ」
ノッブ「じゃが、どうやって・・・」
クルーク「〝患者〟だよ」


クルークの話を聞いた二人はその作戦を聞いて感心した。


カービィ「確かにそれなら・・・」
クルーク「だろ?そのためにボクの方からも他の仲間にも話して協力を求めてやる」
ノッブ「良いなそれ。お主の話術なら頼もしいぞ!」


それぞれ頼んだメニューを食べながら作戦を練る三人。一見すれば、それは微笑ましく見るのだが・・・






メタナイト「・・・(無言でギャラクシアを取り出す」
アイレーン(▼益▼#)我がフィアンセに両手の花とは・・・!
カッツ(^д^#)アイツラコロス
斎藤(刃傷沙汰起きそうで怖いんだけど・・・;)






1時間後、アスクレピオスは王ドラに用事があると言われて、彼が待つ医務室に来ていた。






今回はアスクレピオスとノッブメインのお話

かの者が残してきたもの(その2) ( No.480 )
日時: 2025/06/13 21:42
名前: 桜 (ID: mxpCGH6q)

途中裸族注意(ぇ)






アスクレピオス「で、未来から来たオレンジのからくり猫が僕に何の用だ?」
王ドラ「実は私にある以来が来まして・・・」


王ドラに依頼した内容を聞いたアスクレピオスは興味深そうにしていた。


アスクレピオス「なるほど、重症患者がいるから僕に助言を求めるために一緒に来てほしいというわけか・・・」
王ドラ「はい。あなたほどすごい医者だったら治せないことはないと思いますけど」


王ドラの言葉を聞いたアスクレピオスは椅子から立ち上がる。


アスクレピオス「いいだろう。僕の治療でその患者を治してやろうではないか」
王ドラ「助かりますー」


その数分後、その「重症患者」に会うために二人はある山に入った。一緒に来てくれた王ドラ直属のサーヴァントのルーラー・天草四郎が地図を見る。


天草「医者がこんな山に登って大丈夫なのですか?」
アスクレピオス「問題ない。治療さえできるならこのぐらいは大したことない。医者は治療する故か体力が必須なのでな」
王ドラ(あー、大学の医学部の1年生はメインとなる基礎力学とか体育の一般教養が必要不可欠ですね)


三人が歩いていたら野良熊に遭遇した!


野良熊「ーーーーーッ!!!」
天草「わっ!?熊!?」
王ドラ「悶怒とは違うやつですか・・・彼を呼びましょう」


王ドラがスマホで呼び出したら、悶怒が全力疾走で来てくれた!


アスクレピオス「あいつらの仲間を呼び出してどうするんだ?」
王ドラ「簡単なことです。悶怒、あの同族にパンチぶちかましなさい」
悶怒「はい!」


悶怒が野良熊にパンチしたら、野良熊は彼に恐れたのかすぐさま逃げ出した!


悶怒「師匠、倒せました」
王ドラ「案外あっけなかったですねぇ」
天草(熊を自分の弟子にする時点でヤバさを感じる・・・)
アスクレピオス「これは僕の生きたギリシャの時代では見られなかった光景だ。対愚羊の策としてぜひ記録させてもらう・・・!」


すると、向こうのほうから猟師の声が聞こえた!


王ドラ「おっと。見つかったらヤバいですね。行きましょう」
天草「こんな熊呼んだのを見たら誰だって気になりますよアレ」


悶怒を連れて上手く撒いた後、アスクレピオスはカルテを見ながら言う。


アスクレピオス「聞くが、その患者はどんな症例なんだ?」
天草「カルテまで持ち歩いてるんですね?」
アスクレピオス「ああ、何が起きるかわからんでな。ところでオレンジのからくり猫は過去に病名はないのか?」
王ドラ「ありますよ。しかも現在進行形です」
天草「えっ、どんなですか?」
王ドラ「ミニッツさんに対しての恋の病・・・しかも末期で「それは下らなすぎて僕でも治せない」


アスクレピオスにはっきりと断じられた王ドラはむすっとした後、思いついたように言った。


王ドラ「協力してくれたらあの太陽の悪魔を去勢した後にバラバラにします」
アスクレピオス「治療を約束しよう」
天草「そんなあっさり!?」
悶怒「あの羊が悪いとはいえ、それはやめてあげて下さい!せめてものジンギスカンに」
天草「それもエグいですよ!つか、なんですぐにそういう物騒な考えに至るんですか!」


どれだけやらかしたんだあの愚羊は。おっと、作者の私まで言っちまってるぜ。
歩き続けたら、何らかの茂みの音があった。


アスクレピオス「?どこかに野生動物がいるのか?」
王ドラ「ウサギかもしれませんね。念の為に確かめて・・・」


王ドラが茂みの中を確かめに行ったら・・・






裸族が股間チャンバラを繰り広げていた(ぇ)


マタドーラ「ふんぬぅ〜〜〜〜〜!」
しんのすけ「ほんどりゃ〜〜〜〜〜!」
ケロロ「我輩だって〜〜〜〜〜!」






※しばらくお待ち下さい


王ドラ「あれは裸族ですよ。服着なかった状態で技をかましてカオスを生み出す変態集団。覚えておきなさい(手には大量のケチャップ」
天草「この世界にはそんなイかれた集団がいるのですか・・・;」←初めて知った
アスクレピオス「僕の治療でまともになれれば・・・いや、そのアホさ加減はどんな名医でも治せない」
裸族だったもの「」


暴れた裸族を転移装置でオシオキ組に送り付けた後、アスクレピオスは訊ねる。


アスクレピオス「オレンジのからくり猫。その重症患者はどこにいるか知っているな?」
王ドラ「ええ、向こうの洞窟ですよ。まだ歩かなければなりませんが」
アスクレピオス「この山の奥の洞窟か・・・いいだろう、歩いてやる」


しばらくの間、歩みを進めた後、四人はようやくその洞窟に到着した!


王ドラ「到着!」
天草「これで治療ができますよ」
アスクレピオス「ああ、そうだな。それともう一つ聞きたいことがあるんだが・・・僕をここまで誘導してどうする気だ?」


アスクレピオスの言葉に王ドラの足が止まった。


王ドラ「・・・バレてたんですか?」
アスクレピオス「ああ、生きているかつまだ卵とはいえお前ほどの医者が僕に頼み込むというのはおかしいことだ」
王ドラ「バレてはしょうがないです。ほら、来なさい!」


すると、アスクレピオスの前に現れたのはカービィとノッブ、クルークと彼のサーヴァント達、アイレーンと沖田総司、カッツとメタナイトだった!


カービィ「アスクレピオス、こんにちは。キミと話したいと思ったんだ」
アスクレピオス「ほう?僕と話すために重症患者がいると嘘ついたのか。それと僕と話したいのは、お前のサーヴァントだろう?」


アスクレピオスに訊ねられたノッブは頷いた。


ノッブ「わしは前から貴様と話したいと思っていたところじゃ。だから、王ドラに協力させてもらった。余計なものがついておるが」
沖田「余計なものってなんですかそれ!?」
メタナイト「私はカービィが心配なだけだ!」
カッツ「僕は姉上がその医者に変なことされないか心配なんですよ!」


ノッブに抗議する三人(約1名は違うが)を放っておいて、王ドラは四次元袖から取り出したヌンチャクをへびつかい座の医神に向ける!


王ドラ「あなたが話し合いに応じないなら、こちらの方も実力行使はありではないかと」
アスクレピオス「ほう?」


アスクレピオスは自らの杖を持ち出し、霊基を第三霊基に変化させた!






アスクレピオス「いいだろう。この僕を騙した罪を、しっかりと贖罪(治療)させてもらうぞ・・・!」

かの者が残してきたもの(その3) ( No.481 )
日時: 2025/06/13 21:45
名前: 桜 (ID: mxpCGH6q)

アスクレピオスは手始めに自身の上を取り出し、そこに巻きついていた蛇を使って、クルークに攻撃しようとするが、メイヴのチーズを使った蹴りによって免れた。


メイヴ「あら、勝ち方をわかってるじゃない。まあ私達に妨害されなきゃだけどね、顔だけは良いお医者様v」
アスクレピオス「貴様から賞賛されると、思わず病巣ができて嫌悪が抱く」


アスクレピオスは蛇に麻酔ガスを吐かせたが、メタナイトが後ろからディメンジョンマントから縦突きで妨害した。


アスクレピオス「あの男と同じ顔した、小さな騎士か」
メタナイト「やはり貴様からもそう見えるのだな。しかし、あの男からしても貴様は少しは柔軟になる必要がある」


そこに沖田の剣術が飛び、アスクレピオスが蛇を飛ばす形で止めた!


アスクレピオス「っ」
沖田「やりますねぇ。まああの島原の乱の外道とは違いますけど」
天草「・・・」←その島原の乱の外道との深い繋がりがある


アスクレピオスは小さく舌打ちしながら自身のスキルで自分を回復させた!


王ドラ「!あー、なるほど。そういうことなんですねー」
悶怒「どういうことなのですか?」
王ドラ「あの男は戦闘能力は人並みだと思いますが、代わりに回復などの後方支援の面ではトップクラス。回復スキルでこんなに癒してる。それは紛れもなく他の回復スキルを持つ方々を上回る。私としては攻撃力がバカ高いだけの奴らよりもそういったサポート面を持っている奴の方が厄介なのです。味方となれば頼もしいお方ですが、敵となれば手こずる奴。クルークさんも一緒に戦って感じたことはありませんか?」
クルーク「そういえば、アスクレピオスはボク達と出会ったばかりの頃に回復させてたよ。もし、あれが敵に回ったら、ボク達は蒸気都市から帰れなかったのかもしれない・・・」


アスクレピオスは小さく舌打ちをして腕を振りながらあるスキルをクー達に与えた!


クー「っ!てめぇ、何しやがった」
アスクレピオス「宝具展開を封印しただけだ。最もあの男由来のものであるスキルを使いたくなかったし、できれば忘れたかったが、患者を救うためとして使わざるを得ないだろう」
アイレーン「宝具封印!これはヤバそうである!必殺の一撃ができなさそうなのだ!」


すると、カッツが大量のちびノブ達を使ってアスクレピオスの方に突進させた!


カッツ「だが、スタンが与えられたわけじゃない!要は僕の場合はちびノブ達を使えばいいだけだ!」
メイヴ「なるほど!通常攻撃ね!」


カッツのちびノブ達をアスクレピオスが次々と蹴散らし、彼はそれで少しずつ苛立ってきた。


アスクレピオス(こういう奴は厄介だ。一刻も早く蹴りをつけなければ・・・)


その直後、下の方で爆発が起きた!


アスクレピオス「自爆か。なんとも無様な・・・!」


アスクレピオスはその下を見ると、あるものを目撃する。コピー能力・ドクターに変身したカービィだ。


アスクレピオス「貴様、その姿は・・・」
カービィ「へっへーん!ちびノブ達に紛れてかがくけんきゅうじょを使ったんだ!よく調合したから炎上させる薬品で大成功!」
アスクレピオス「・・・雑な調合だな。医者は僕一人で十分だ」


アスクレピオスがカービィを掴もうとしたら、ノッブが宝具・三千世界(さんだんうち)で阻まれた!


ノッブ「そう言っても、貴様はあれがタイプなのではないのか?」
アスクレピオス「タイプではないが・・・まあ、神々よりはマシだな」


アスクレピオスは倒れたちびノブ達をチラッと見る。


アスクレピオス「いっそのこと逆用するか。僕が生前一度だけ成功したあの薬で。模倣薬に過ぎんがな」
クルーク「キミが、生前に一度だけ成功した薬・・・?」


アスクレピオスはその薬をちびノブ達に飲ませる。すると、そのちびノブ達がぬぅっと立ち上がった!


メタナイト「回復したのか!?」
クー「いや、これは・・・」


それと並行してアスクレピオスは自分の宝具を展開させた!


アスクレピオス「貴様らはまっすぐだ。だからこそ聞け。そのまっすぐで命知らずである愚かさを治りたくはないのか?僕がここにいるのは様々な医者の治療法を本物の死者の蘇生薬完成に向けて参考にするからで共感を抱いたからではない。神々は嫌いだが、貴様らのような愚患者も嫌いだ。死ぬかもしれないとは言われながらもそれでも自分のこと命をを犠牲にしてまで仲間を守ると誓うのか・・・!」






アスクレピオス「倣薬・不要なる冥府の悲歎(リザレクション・フロートハデス)!」






アスクレピオスの宝具により彼の味方として立ち上がったちびノブ達に回復やガッツが付与された!


天草「倒れたちびノブ達を擬似蘇生みたいなことをさせたのですね・・・!」
王ドラ「蘇生薬、ですか・・・」
クルーク「・・・」






アタランテ『アスクレピオスについて知りたいと?』
クルーク『うん。彼に再び会えた時に思わず泣いちゃったんだ。あの人はどこか痛いのかと思われたけど・・・』
アタランテ『あのマッドサイエンティストでも会えて嬉しいと思うのか?』
クルーク『嬉しいかどうかなんてわからないけど、結果的に最後までボク達に協力してくれた。あのボクのためにも、知りたいなと思ってるんだ。それを同じアルゴノーツのメンバーだったキミなら知ってるんじゃないかって』
アタランテ『・・・。あの男は性格自体は医療の発展を第一に考えるゆえ偏屈な学者気質でところどころひん曲がってる奴だ。うちのバカ船長と五十歩百歩だぞ』
クルーク『大丈夫。似たようなひん曲がってる奴ならクロスオーバーにはいるから』
アタランテ『間違ってはないが、そういうことは何の隠しもせずに言うべきことか・・・話を戻すが、奴のその最終目的は死者の蘇生。神々さえも認めなかったのだが、汝ならば、それがいいと思うか?』
クルーク『・・・思わないよ。だって・・・』
アタランテ『私達と出会う前に、騎士王のマスターの魂を蘇生させようとした女がいた?それは愛ゆえにか?・・・それが本当だとしたらあの男と接触させないでよかったかもな。医療の発展として同じことをしようとしていた。「愛ゆえ」にはある部分は通じるが』
クルーク『アスクレピオスにも?』
アタランテ『ああ。奴は言うなれば、半神半人だ。だが、奴はそれにも関わらず、神々を嫌っている・・・』






アタランテ『実母を殺したのも、医療の発展を許せず自身を殺したのも、その神々なのだから』






アタランテに事前に言われたことを思い出していたクルークはその様を見て複雑に感じていた。


クルーク(アズサの目的を認めなかったのは、ボク達の方だ。間違っているとはいえ、最後までラン(ルナ)のために行動しようとしてたんだから)


一方でクルークと同じく複雑に思う人物がいた。彼と同じ医者でもある王ドラだ。


王ドラ「・・・」
アスクレピオス「オレンジのからくり猫、貴様にも似たような出来事に遭遇しているな?あっちのは未遂で終わったのだが、あの月の巫女に僕の蘇生薬を飲ませたら束の間でもそいつに巡り会うことができる。それは僕からも保証しよう」


アスクレピオスの言葉に王ドラは一瞬だけ目を閉じて再び見開きながら答える。


王ドラ「・・・確かに「彼女」に会うことができれば、それはそれで幸せなものかもしれません」
メタナイト「おい!王ドラ・・・!」
王ドラ「だけれど、前世とは全く関係ない。「彼女」とランさんは別の人間です。それに「彼女」であれば、騎士王さんがマスターとすることはなかった。ドラリーニョがその歌声を忘れることはなかった。ミニッツさんに出会うことはなかった。全てランさんだからこそ掴み取ったものです。それをなくしたくないのですよ」


王ドラは自分の四次元袖から取り出した自分のヌンチャクを使ってちびノブ達を攻撃しだした!


王ドラ「付与されたガッツが消えてる!これならば・・・!天草さん!」
天草「承りましたよ!双腕・零次集束(ツインアーム・ビッグクランチ)!!」


天草の宝具によりアスクレピオス側に付いたちびノブ達がガッツを解除させられて一斉に倒された!アスクレピオスは思わず袖で口を隠す。


アスクレピオス(そこまで貫きたいのか。僕を止めるためではなく、その女と僕のかつてのマスター(クルーク)について話をさせるために・・・)


アスクレピオスはその様を見てため息を吐いた。


アスクレピオス「そろそろ疲れている頃だ。貴様らには休みが必要だ」
クー「あ゛あ゛っ!?そこまで自分のイかれた目的を貫き通し」






アスクレピオス「僕が降参すると言っている。文句はあるのか?」
クー「へっ!?」






アスクレピオスの降参宣言に悶怒は聞く。


悶怒「もしかしてちびノブ達を死なせたくないからですか?」
アスクレピオス「僕は死者の蘇生が最終目的だが、同時に誰も死なせない。このまま続けられたら気分が悪いのでな」
カッツ「姉上!これで奴と話ができます!」


ノッブはカッツ達を睨むようにして言う。


ノッブ「話をする機会は得た。貴様らは元の場所に帰れ」
カッツ「ええっ!?」
沖田「ケチですねぇ。放っておきましょう」


大半のキャラ達が去ろうとするが、それぞれの手でノッブはカービィとクルークを掴んでいた。


ノッブ「カービィ、クルーク。そなたらはここに残れ。わしの命じゃ」
カービィ「・・・わかったよ」


カービィの言葉と同時にクルークも無言で頷いた後、ノッブはアスクレピオスの方に向いた。

かの者が残してきたもの(その4) ( No.482 )
日時: 2025/06/13 21:47
名前: 桜 (ID: mxpCGH6q)

ノッブ「一度だけでもお主と話し合いたくてな」
アスクレピオス「そう思っておきながら、避けていたのはお前のはずだが?」
ノッブ「そんなこと・・・いや、そうかもしれんな。無意識じゃったと思うが」


一方、帰ったふりをして隠れていた人物はその様子をこっそりと見ていた。


メイヴ(クルークとカービィがいないから、何事かと思ったけど、やっぱりね)
王ドラ(カッツ君。あなたは行かなくていいのですか?)
カッツ(本当は今すぐにでも行きたいんだが、僕が本当に殴りたいのはあの医神じゃないんだ・・・)
沖田(・・・)


カッツが言いたいことはわかる。本当に問い詰めたい相手がもうこのチェリーワールドに来ることはないのだ・・・。
ノッブはアスクレピオスの目を見ながら、ずっと自分が聞きたかったことを問いた。


ノッブ「・・・貴様のかつてのマスターの、「クルーク」のことじゃ」
アスクレピオス「やはりそうか。すまないな、あいつは僕を信頼していたが、それ以上のことを教えなかった。あいつはそういう面に関しては薄情でな」
ノッブ「貴様は知っているのではないのか?」
アスクレピオス「僕が信頼するのは医療の発展の話だけだ。それ以外は基本的にどうでもいいと切り捨てている。あいつが考えるものはあいつのものだし、僕が考えるものは僕のものだ」
ノッブ「・・・」


なぜ教えてくれんのじゃ。わしはずっと問いたかった。なぜあいつは、二度も・・・






わしを突き放したのじゃ・・・






ノッブ「・・・うるさい」
アスクレピオス「は?」
ノッブ「うるさい・・・!」


ノッブの目には、堪えている涙があった・・・


ノッブ「どうして、クルークは、わしを二度も突き放したのじゃ・・・!わしは、それでも一緒にいられるだけで、よかったのに・・・!」
アスクレピオス「・・・」


ノッブの堪えている涙を見たクルークは思わずその視線を逸らす。ここにいる自分は「ノッブの言うクルーク」ではないからだ。カービィはそっとノッブの横に立つ。


カービィ「ノッブ・・・」


それを見たアスクレピオスはそうだとしても同じことを言うつもりだった。しかし、彼は小さく舌打ちをしながら・・・


アスクレピオス「・・・クソ。こんな時に泣き顔を見せられるとはな・・・もういい!こうなったら、言ってやろう!言ったとしても、恨むのは僕ではなく肝心な時に薄情な自分を恨めクルーク!」


アスクレピオスはノッブの顔を見ながら叫ぶ!


アスクレピオス「本能寺の変で没した信長公よ!一度だけしか言わないからよく聞け!クルークが貴様を突き放したのは貴様を巻き込みたくなかったからだ!つまり、クルークは・・・」


アスクレピオスは一瞬だけ少し顔を赤くしながら静かに呟く。






アスクレピオス「惚れてたんだ。お前に」






ノッブ「は・・・?」


ノッブはその言葉を聞いて顔を上げた・・・。


ノッブ「今、なんて・・・」
アスクレピオス「二度は言わん!二度とだ!」


その言葉を聞いたカービィはアスクレピオスの代わりにノッブに話す。


カービィ「ノッブ。つまり蒸気クルークは、キミのことが好きだったんだ!」
ノッブ「!」


それに続いて、クルークも何かを取り出しながら言う。


クルーク「つまりあのボクは、大好きなキミをあの旅に巻き込みたくなかったんじゃないかな。好きだったら大体そんなもんだよ。この絵が、キミに対するラブレターだ」


ノッブがクルークに渡された絵には・・・






屈託なく自信満々に笑うノッブの笑顔があった・・・!






ノッブ「・・・!」
クルーク「あのボクは最後まで自分の口で言わなかったけどね・・・」


ノッブはその絵を見ながら涙を浮かべつつ笑顔になった・・・。


ノッブ「あの薄情者め。ちゃんと口で言えばよかったものを・・・」






ーーーーーここから過去の時間軸。蒸気クルークとアスクレピオスがチェリーワールドを旅していた頃のお話。


蒸気クルーク「チョコレート?」
アスクレピオス「素知らぬような顔をするな。珍しいと言わんばかりだな」
蒸気クルーク「だって、ボクは一度も食べたことないんだ。仕事でひかりのまちに顔を出すことはあるけど、そこまでは許されてないよ」
アスクレピオス「何?随分と狭量な町だな・・・」


アスクレピオスは自費で村の市場から何かを購入した。チョコレートだ。


アスクレピオス「この世界ではチョコレートを食べることは許されているはずだ。一度だけでも食べてみるといい」


蒸気クルークはアスクレピオスに渡されたチョコレートを食べたら、明るい表情になった!


蒸気クルーク「美味しい!チョコレートってこんなに美味しいものなんだ!」
アスクレピオス「貴重な経験を得たようだな。甘い味がするだろう?」
蒸気クルーク「うん。確かに甘い」


すると、二人の前にその村に抑止力として召喚されたノッブが来た。


ノッブ「珍しいな。医者に何の変化があるんじゃ?」
蒸気クルーク「信長・・・!」
アスクレピオス「こいつがチョコレートを食べたことがないって言っていたから、食べさせてやったんだ」
ノッブ「ほー。それ、わしにもあとで献上しろ。わしはそれならば文句は言わん」


走り去るノッブの背中をじっと見る蒸気クルークをアスクレピオスは言う。


アスクレピオス「なんだ?表情が甘そうだな」
蒸気クルーク「そ、そんなことないしっ」


アスクレピオスは蒸気クルークに微かな笑顔を見せた・・・






薄明かりになった夜の医務室。ドクターはそのデスクの上で寝ているアスクレピオスを見つけた。


ドクター「おや。こんな一面があったんだな・・・」






ドクター「少し笑顔になりながら寝てるぞお前」


おしまい






「サーヴァント組のキャラデータ・ロック!」


・「第六天魔王」織田信長
カービィ直属の「弓兵」のサーヴァントであり、戦国の風雲児と呼ばれた日本の英雄。輝く木瓜紋をあしらった軍帽と軍服を身に纏う少女。通称ノッブ
性格は自己顕示欲が強く、独善的で古風な話し方をする。嫌いな人間にはとことん冷たくて役に立たない人間ならば無関心だが、好きな人間にはとことん甘い一面があり、身内にも甘い部分がある。口癖は「是非もなし」。賑やかなものは好むが、死亡フラグになるので敦盛はなるべくしないようにしている。また無意識に「聞くに値しない」と認識したものに関しては伝わらないことが多く、この点は騎士王と同類。キーラとダーズの復活事件に巻き込まれたカービィの「諦めたくない」という願いに呼応したことで召喚。その後、さまざまな出来事を経て彼女と絆を深め、正式に彼女のサーヴァントとなった。カービィのことは恋愛以上の感情を抱いていないわけではなく、それでメタナイトからジェラシーと殺意を抱かれている。実はチェリーワールドには二度も召喚されており、一度目の召喚で抑止力として召喚された際に出会った蒸気クルークのことは二度目の召喚時に記憶が保持するほど気になっていた。一人称はわし。


・「第六天魔王の弟」織田信勝
スマブラ屋敷に常駐する「弓兵」のサーヴァントであり、織田信長の弟。通称カッツ
性格は基本的には人当たりの良い少年で仲を深めた相手に対しては多少気安く振る舞う。普段は尊大な態度であるが、予想外な事態に対してはすぐに狼狽えるほどヘタレで気弱な性格。姉のような目上の人物や取引相手にはへりくな態度を取るなど言動は小物臭い。また姉を恐れているように見えて実際にはかなりの姉想いでありヤンデレ気もあるシスコン(つまりシスコン予備軍&あおいと同類)争い事を嫌い、平穏な生活を望む一面もある。この彼は何らかの出来事でサーヴァントとして独立した状態にあるらしい。キーラとダーズの復活事件では「光の勢力」側のサーヴァントとして召喚。何やかんやで生き残ってスマブラ屋敷に常駐した後はカービィのことは「姉上のマスター」呼びをすることもある他、クルーク達にも尊大な態度を取ることはあるが、お互いに嫌い合ってはいない。一人称は僕で基本的に敬語口調


・「日輪の姫君」茶々
スマブラ屋敷に常駐する「狂戦士」のサーヴァントであり、織田信長の姪。日輪を思わせる兜と鎧を纏った童女
性格は幼くて可愛い外見とは正反対に絢爛豪華を好み、超浪費家という何かにつけて金のかかる女。天下人さえ頭を抱えるほどのわがままぶりだが、なぜか憎めない愛されお茶目系姫君。その一方で時に落ち着いていて慈悲深い口調になる母性を見せることがあり、普段の子供っぽい言動はあえて意識しながら演技している節がある。茶々は幼名で本名は淀、淀の方。自分の息子達が関わる事態になると周囲の制止を聞かずに暴走してしまう危うい一面がある。また生前の最期からして徳川を嫌っているが、ドラえもんズに対してはそれとは違うと認識しているのか敵意を抱かない。キーラとダーズの復活事件ではキーラを直接指示するサーヴァントとして召喚。当初は利休に吹き込まれたのかあいりのことを「ママ」と呼んでいたのだが、彼女が自分のママではないことは知っていた。また闇の世界に落ちかけたところをカービィに助けられて以降は真っ青に彼女達についていき、事件解決に協力した。一人称は茶々、本来の落ち着いた口調になるとわらわ、暴走寸前になると妾


・「鬼武蔵」森長可
スマブラ屋敷に常駐する「狂戦士」のサーヴァントであり、織田信長の後に羽柴秀吉にも仕えた武士
性格は病的とも言えるほど凶暴や暴力性を併せ持ち、鬼畜レベルで悪魔じみた性格。その強さや性格により一部のキャラ達から恐れられている。普段の言動は血生臭いが、仲間と認めた相手を(一応は)殺さなかったり、その器の大きさを認めたりなどそれなりの義理堅さを持つ。また書や茶を嗜む文化人の一面もあり、経営などの分野においても優秀。こちらの彼は少しは弁えている状態であることと言動も若くてフランクなことから高校生組ともそれなりに仲良くすることができている。信長からは幼名である「勝蔵」と呼ばれる。キーラとダーズの復活事件では「光の世界」側のサーヴァントとして召喚され、最初に遭遇したカービィ達に襲いかかったことがかつての主が召喚されるきっかけとなる。一人称は俺


・「茶道を完成させた茶人」千利休
スマブラ屋敷に常駐する「狂戦士」のサーヴァントであり、侘茶の形で茶道を完成させた偉人。日本人形のような容姿を持つ少女
性格は茶人としての道を追求する趣味人でありながら、商売人としては身も蓋もなさも持ち合わせる所謂黒い性格。一部のキャラ達を策略に嵌らせるなど性格は総じてよくないが、生前の自身の境遇からか弱者へは深い思いやりを持って接する傾向にある。背後にはまるで心霊写真のように黒い手が見えるが、そのことを追求すると本人からはぐらかされている。当然ながら本来の姿は見上げるほどの大男だが、これは自分の霊基に駒姫の姿を取り込んでいるため。先述の駒姫の件も含めて、かつての主君だった羽柴秀吉を深く恨んでおり、彼が仲間になろうものなら殺そうと思っていた模様。キーラとダーズの復活事件では「闇の世界」の勢力側として召喚。唯一作られしボスではなかったドラキュラ伯爵とは利害の一致で組んでいたが、彼がモードレッドのリオルであるシルクを殺そうとしたことで見切りをつけた後に殺害。その詫びも兼ねて少しの間駒姫に意識を任せた上でカービィ達を闇の世界に幽閉されていた、とあるサーヴァントのところに案内させた。一人称は私、利休で敬語口調
・駒姫
サーヴァントとして呼ばれた千利休と霊基を共有している少女。煌びやかな着物を纏い、琵琶を携えた姫君
性格は穏やかで心優しい性格だが、実は結構なお転婆で図太い俗物。茶道を習うことにもほどほど程度の熱心でペットボトルの入った茶や抹茶ラテに手を出すなど現代の若者言葉を使うにも躊躇がない。自身が身体が成熟する前に処刑されたせいかボンキュボンの体型を持つ人物に憧れを抱いている一面もある。実は怒るとかなり怖く、その空間を歪ませるほどである。一人称は私または駒で敬語口調


これで桜サイドにおける織田組とその関連のサーヴァント達のデータが完了!是非もなし!






「後書き」
蒸気クルークが残してきた、サーヴァント達のお話。あの野郎は本当にずるい奴だぜ。
蒸気都市における伏線を回収したことが救いですが、アスクレピオスと他の医療組の話も書いていきたい。たとえばサンソン君とかプルルちゃんとか。後者のはどっちかっていうとアスクレピオスが押されそうな気がする(ぇ)
ちなみに作者は自他共に健康優良児ですが、腹が弱いのが難点。しかし、食中毒の危機を何回も回避してやがる。食べ過ぎで下しまくったので耐えたからか?






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