二次創作小説(紙ほか)
- 「トリスタン」は突然に(その1) ( No.549 )
- 日時: 2025/09/17 17:10
- 名前: 桜 (ID: 9qyxNSv4)
今回からは第五部がちょっとずつですが、本格的に動き出します!
そのプレリュードとなるお話を一つ。
「小ネタ」柳生さんvs仮面の剣士
とある日のスマブラ屋敷の食堂。昼食に天ぷら蕎麦を食べていたセイバーのサーヴァントの柳生但馬守宗矩は同席した王ドラに訊ねる。
柳生「王どら殿。このすまぶら屋敷にはめたないとという剣士がいると聞いてるのだが」
王ドラ「ズズーッ(ラーメンを食べてる」
柳生「小さな身体ながら並いる英霊達をも舌を巻くほどの剣術を持つ、仮面の剣士・・・拙者としても他のふぁいたあやますはん達に頼んで、ぜひ手合わせをしてみたい」
どうやら、剣聖に至った柳生からしてもメタナイトの剣士としての実力を随一と評しており、彼と手合わせをしてみたいという内容を言っていた。
しかし、王ドラは・・・
王ドラ「ところで柳生さんは恋愛に関して一途だった場合は罰しない考えはありますか?」
柳生「恋愛・・・?不貞を起こさなければ良いのだが・・・それとどんな関係が?」
王ドラ「いやー、あの・・・」
すると、食堂の後ろの扉の外から騒ぎが聞こえた!王ドラはその内容に気付いた。なぜなら・・・
メタナイト「私のカービィを誰にも渡すかぁぁぁぁぁー!!!」
マルク「今日こそカービィを強奪するのサぁぁぁぁぁー!!!」
マホロア「チョット!?カービィはボクのモノダヨォォォォォー!!!」
ウルフ「お前ら喧嘩すんなぁぁぁぁぁー!!!」
メタナイトがまた恋人のカービィを巡って、カービィ大好き組のマルクとマホロアと乱闘を起こしており、ウルフがそれを止めようと動いていたからだ(ぇ)
その騒ぎを聞いた柳生は少し呆れる。
柳生「全く・・・この平和な世になっても、恋愛に関しての諍いはなくなりませんな・・・して、めたないと殿は何処に?」
王ドラ「いや〜、あの・・・;(私の後ろで恋人のカービィさんを巡って乱闘起こしてるって言えねーです;」
うちのメタ様のいろんな一面を知ることでびっくりするキャラが続出しているので・・・;
夏休みが終わって、始まった新学期がようやく落ち着いてきた頃、モードレッドは叫ぶ!
モードレッド「栗拾いに行こうぜ!栗拾いー!」
トリスタン「栗拾い?」
以蔵「なんがあいりに自分が拾った栗を食べさせたいんそうやき。まだ残暑なんやけんど;」
サンソン「で、その栗拾いにも場所は決まっているのかな?」
モードレッド「決まってるぜ!プププランドのグリーングリーンズ!あそこなら栗がもう落ちてるって聞いたぞ!」
トリスタン「そうなのですか?うーん・・・」
悩むトリスタンに以蔵は声をかける。
以蔵「わしも栗があるなら拾いに行くんやけんど・・・アムールにもあげれるかもじゃ」
トリスタン「確かに材料として使えれますね・・・では今度、行きましょうか。アサト殿らも連れて」
モードレッド「ホントか!トリ野郎、当日は絶対に寝坊すんじゃねーぞ!」
トリスタン「悲しい・・・」
今度の栗拾いに行く意志を固める中、四人は街に出る中でその準備のことで話し合う。
サンソン「でも、栗拾いにも準備がいると思うよ」
以蔵「わし、痛いのは嫌じゃ;」
トリスタン「ではクルーク殿らから、せめてもの知識を受けましょうか。専門家に付き添いでもらうのも大切なんでしょうし。それなら私としては・・・」
すると、ある車がトリスタンの前に停まった!その車はドアを開いた途端に彼の腕を引っ張った!
トリスタン「!?」
モードレッド「トリ公!?」
トリスタンが入り込まれた後に車が走り去った後、以蔵は慌てた。
以蔵「誘拐かえあれは!!?」
サンソン「いや待って。あの車は確か・・・」
一方、車に入り込まれたトリスタンは同じく車に乗る人物を見た!自分のマスターのリップとチャラ王、ルートとおぼろと同じ直属のサーヴァントの快楽のアルターエゴ・メルトリリスだ。どうやら車はルートの家が所有するものだ。
トリスタン「リップ!なぜ・・・」
リップ「いや、トリスタンちゃん。アタシの方で困ってることがあるの」
トリスタン「どういう・・・」
チャラ王「仕事だそうだ。リップの」
今から約1時間前、リップの使い魔のヒップから告げられた内容を聞いていた。それは・・・
リップ「えっ?今まで集めたラブナを地脈に接続する?」
ヒップ「そうップ。なぜかあそこの裏山にある洞窟の地脈が行き詰まっていると聞いて・・・それを解決するにはラブナの力が必要だと聞いたから、それを使って接続するップ」
リップ「つまり大掛かりなやつかー。わかったわ!なんとか解決するよ!」
ヒップ「心強いップ!ただ、それにはもう一つの材料があって・・・トリスタンの射出があれば・・・」
リップ「えっ?」
そして現在、その話を聞いたトリスタンは首を傾げていた。
トリスタン「つまり地脈に刺した枝の中心に向かって私が射ろ、と?」
ルート「まあそうなる。お前はリップのサーヴァントだからな」
メルト「あーあ、私の蹴りがあればこんなの楽勝なのに」
おぼろ(モイモイ)「そういうわけにはいかないでしょ;」
トリスタン(リップはラブナを集める魔法少女。まあ時にはこのような事案に際して集めたラブナを使うなり何なりとすると聞いていますが・・・)
すると、リップとチャラ王が底なし沼に落ちた!
リップ&チャラ王「ぎゃーす!!」
トリスタン「リップ、ちー殿!」
リップ「助けて落ちるー!!」
ルート「だ、大丈夫か!?(チャラ王の髪を引っ張る」
チャラ王「おい髪抜けるわ!!いでででででー!!!」
この後、二人がなんとか救出されて数分後、仲間達と一緒に例の洞窟に着いたリップはげっそりとしており、チャラ王は鏡を見ながら半泣きした。
リップ「底なし沼のせいでズタズタだよ・・・;」
チャラ王「俺の髪が・・・OTL」
ヒップ「ボサボサップ」
おぼろ(モイモイ)「こら;」
ルートはある杖を取り出してから、それを地面に突き刺した!
ルート「よし。できたぞ」
リップ「うん!」
リップはヒップを杖に変化させて、杖に向かって魔法を放った!
リップ「ピュアハートショット!」
それによりラブナの光が枝に集中し始めた!
リップ「トリスタンちゃん!」
トリスタン「はい。その心、地に伝われ!」
トリスタンのハープによる音の刃により、地面がピンクの光に包まれた!
それが消えた後、チャラ王は首元を掻く。
チャラ王「終わったけど、なんか呆気ねーの;」
リップ「元々こういうやつなんだよ。さて、地脈の案件は解決したし、効果は後で確かめればいいから帰ろ・・・」
その直後、地面がすごい勢いで揺らし始めた!
リップ「!!?ノックバック!?」
ルート「まずいな。これは逆流だ!」
それを見たトリスタンは脳裏に何かが浮かんだ!それはおぞましい何かの・・・!
「どうしても救いたいのなら、お前の全てを委ねるがいいさ」
トリスタン「ーーーーー宝具起動」
トリスタンは突然ハープを鳴らし始めて全力の宝具を放つ!
トリスタン「痛哭の幻奏(フェイルノート)。この音を以て鎮め!」
その宝具にはどこか黒いオーブが纏っており、いつもよりも強大な力が増幅されていた!これにはリップ達も予想外だ。
リップ「黒いオーブが・・・!こんな力、どこから・・・!?」
メルト「トリ・・・!」
しかし、トリスタンはその最中に異変を感じ始めた!
トリスタン(これは・・・何かに引っ張られる感じ。だが、引きずり込まれない・・・!?)
その逆流がトリスタンの宝具によりなんとか収まった後、リップが瓦礫の中から出てきた。
リップ「う〜・・・;みんな、無事・・・」
チャラ王「おう、無事だ!(頭からケチャップ」
リップ「って、ちーくんの頭大丈夫!!?」
ルート「おぼろも大丈夫か?」
おぼろ(モイモイ)「うん、なんとか・・・;」
メルト「トリは生きてるのかしら?」
すると、トリスタンもなんとか瓦礫から出てきてくれた!
トリスタン「よかった、無事でしたか・・・!?」
しかし、トリスタンは驚いた。それはリップ達も同様だ。
リップ「え!?」
チャラ王「なんなんだよこれ・・・;」
ルート「私が開発したサーヴァントのデータに検知したが、なぜかお前と・・・」
おぼろ(モイモイ)「・・・;」
メルト「どういうこと!?」
リップ達が見る、その光景はトリスタンと同じ真名なのだが・・・
トリスタン&トリスタン?「え・・・?」
なぜか「トリスタン」として呼ばれた、美しい妖精のような容姿を持つ少女がトリスタンの隣で彼と同じようにあんぐりとしているのだが・・・
トリスタン「いやー、流石にあり得ませんよね;これは・・・;」
- 「トリスタン」は突然に(その2) ( No.550 )
- 日時: 2025/09/17 17:12
- 名前: 桜 (ID: 9qyxNSv4)
翌日の朝から・・・
その翌日の朝、トリスタンは歯磨きをしながらテレビで朝の情報番組であるおはスタを見ていた。その内容は・・・
アナウンサー「いやー、ドッペルゲンガーっていう話をよく耳にしますが、本当にあるんですかねー?」
ゲスト解説者「これだけ都市伝説として広がっているから、あながち嘘でもなさそうですけどね。個人的には同じ名前というだけでも反対の方向だというのも・・・」
トリスタン「うーむ・・・」
トリスタンはその後に頼まれたケーキの材料をおぼろと一緒に買い出しに出掛けて歩く最中に悩んでいた。
トリスタン「朝からドッペルゲンガーの話題を出すとは・・・」
おぼろ(モイモイ)「でも、なんか悪いこと起きそうね。占おうか?蝶占いで」
トリスタン「虫は大の苦手なのですが・・・できるのですか?」
おぼろ(モイモイ)「できるわよ。それに蝶占いはおぼろが舞えばいいだけだから!」
おぼろがくるりと回るように踊り出すと、彼女は目を見開いた!
おぼろ(モイモイ)「あ、これは悪いわ」
トリスタン「どういうことですか?」
おぼろ(モイモイ)「まずは頭上注意」
すると、トリスタンの目の前で植木鉢が落ちてきた!割れたそれを見て彼は顔が青くなった。
トリスタン「なぜ上から植木鉢が・・・;」
おぼろ(モイモイ)「おぼろもわからないんだけどね・・・信じられないって顔してるの?あっ、トリスタン!次は飛び出し注意よ!」
その直後にトラックがトリスタンの前を遮るように突っ込んできた!目の前で壁にぶつかる形で事故を起こした彼は震えてしまった。
トリスタン「おぼろ嬢!先程から悪い結果しか出ていませんが!?」
おぼろ(モイモイ)「だから、悪いって言ったじゃない;あ、後ろには気をつけて!猛犬注意だから!」
すると、後ろから複数の猛犬がトリスタンの方に走ってきて、彼はものすごいスピードで必死に逃げ出す!
トリスタン「ここまで来ると怖いのですが!?」
おぼろ(モイモイ)「えー;あ、次火気注意」
トリスタン「あっつ!!(火傷した」
おぼろ(モイモイ)「水濡れ注意」
トリスタン「みぎゃっ!!(川に転落した」
おぼろ(モイモイ)「感電注意」
トリスタン「うぎゃあっ!!(感電した」
トリスタンは行く先々で災難に巻き込まれるが、それを上から見ていた人物が頭を悩ませていた・・・。
その数時間後、学校から帰ってきたリップはトリスタンのボロボロな姿を見て愕然とする!
リップ「トリスタンちゃん、どうしたのその怪我!!?」
リップママ「それが買い物の途中で災難に巻き込まれちゃったって;でも、ちゃんと頼んだものを買ってきてくれたのよ(買い物袋の中身を見せる」
リップ「ホントだ!よく耐えてきたね・・・;」
リップママ「でも、かなり怪我してるみたいだし、今日はもう休ませてあげようと思って。リップもそれでいい?」
リップ「うん・・・」
リップママが「トリスタンちゃん、何か持って来るわね」と言って部屋から出て行った後、ベッドで眠るトリスタンをリップが訊ねる。
リップ「トリスタンちゃん・・・身体は大丈夫なの?」
トリスタン「大丈夫です・・・サーヴァントなので霊核に響かない限り、自然回復できますので」
リップ「いや、そっちじゃなくて。昨日のこと・・・あれから体調に変化はない?」
トリスタン「?はい・・・そもそも、昨日は私と同じ名で姿を現した少女が出てきたのが謎なのですが・・・あくまでルート嬢の開発したサーヴァントのデータ察知の上なのですが」
リップ「昨日はあの後に慌てながら逃げて行ったもんね・・・(そして、なぜか例の地脈が全部解決したかのように綺麗さっぱり元に戻っていた・・・」
リップにとっても成功したといえるのだが、あんなことが起きた以上おかしい。リップは心配してそうに聞く。
リップ「ねぇ、何か・・・変なものがあったりしてない?」
トリスタン「む・・・?なんでもないのですが」
それはさておき、まずはあの少女を見つけ出して捕まえることを優先におかなくてはいけないのだが、彼は悩んでいた。
トリスタン「つか、あれを他の円卓に見られたら私の女体化だと疑われそうで・・・;」
リップ「女体化でもトリスタンちゃんはあの子ほどにはならないと思うよ;一度見たんだし」
トリスタン「いっそのこと、COMに頼んで捜索願とか・・・」
すると、部屋の窓がパリンと割れた!原因はトリスタンの後ろに飛んできたサッカーボールだ。
トリスタン「・・・;」
そのサッカーボールが破裂した後、妖弦の騎士は怒っている様子でリップに告げる。
トリスタン「へっはふをはひにひにはふは(訳:鉄柵を買いに行きますか」
リップ「その前に割れたガラスを直そうね・・・;」
その数分後、ガラス板を買うために二人(+おぼろ)でホームセンターに出かけている途中でトリスタンはラブナを集める魔女っ子に話しかける。
トリスタン「すみません、わざわざ付き合ってくれて・・・」
リップ「いいよ。アタシの家でもあるんだもん」
それを上から見ていた人物が小さなハープを鳴らし始めた!その音がなんなのかリップが気付く。
リップ「!避けて!」
トリスタン「わっ!」
トリスタンはとうとう自分と同じ音の刃を使ってくれたことに驚いた!
トリスタン「これは・・・!?」
おぼろ(モイモイ)「それだけじゃないかも?」
すると、赤い踵がトリスタンの眼前に飛び降りようとしていた!
トリスタン「ちょっ、ちょっと!?急に大胆になったのですが!?」
しかし、その人物は逃げようとしたトリスタンを先回りしながら追いついた!その人物は昨日の・・・
トリスタン?「ほんっと、逃げ足だけは速いわね・・・「トリスタン」よぉ!」
トリスタン「で、出た・・・!!」
リップ(人格がある・・・!?シャドウサーヴァントとは違う・・・)
急に再び現れたもう一人のトリスタンに対して、トリスタンはカタコト言葉で話しかける。
トリスタン「あの・・・ワタシ、ナカマ!テキじゃないデスヨ!」
リップ「急に片言になってるんだけど!?」
その直後、もう一人のトリスタンはトリスタンに向かってハープを鳴らした真空の刃を放ったが、避けられてしまった!
トリスタン「!!」
トリスタン?「また避けられたわね・・・なるべく自然に殺そうかと思ったんだけど、あっさりと回避されちゃったし。まあちょうどいいから、直接殺してやるよ!」
もう一人のトリスタンが攻撃を繰り出し始める中、トリスタンとリップ(&おぼろ)はそんな彼女を巻きつつも無関係の一般人を巻き込まないよう裏山に向かった!
トリスタン「もしかして先程のトラックとかも、あの少女の仕業ですか!?」
おぼろ(モイモイ)「そういうことになっちゃうわね」
リップ「いいから今は裏山に向かうよ!関係ない人を巻き込んだら大変だから!」
着いた裏山にようやく降り立った後、トリスタンはハープを奏で始める!
トリスタン「少しは痛い思いしますが、恨まないように!」
しかし、もう一人のトリスタンには効かなかった。なぜなら・・・
トリスタン「無敵付与スキル!?」
リップ「しかも回避も付与してる・・・」
驚く二人を見たもう一人のトリスタンはクスリと笑う。
トリスタン?「そうか・・・テメェのは回避スキルだけだったか?人間の英霊は相変わらずツメが甘いな」
リップ(あの子、英霊ではあるけど、モトは人間じゃないのか・・・)
リップは戸惑うが、なんとか耐え切ってもう一人のトリスタンの前に立ちはだかった!
リップ「ダメ!アタシのトリスタンちゃんを殺さないで!殺すならアタシにして!」
トリスタン「リップ・・・」
それを聞いたもう一人のトリスタンは二人の予想に反して悩んだ反応を見せた。
トリスタン?「本家様のマスターか・・・うーん、あくまで「トリスタン」だけを殺す目的だから・・・正直他はどうでもいいのよね。だから・・・」
すると、もう一人のトリスタンが縄でリップを縛り始めた!
リップ「!?」
トリスタン?「そこで大人しく見とけよ」
もう一人のトリスタンはリップを木に吊る上げるが、なぜか逆さま&リップのパンツが見えていた!
リップ「きゃあっ見ないでー!!」
トリスタン(ピンクのハートのドットですか・・・)
一人戦いに立たされたトリスタンはもう一人のトリスタンになんとかダメージを与えられないか思案していた。
トリスタン(このままでは私が殺される・・・む?これは・・・)
もう一人のトリスタンの奏でるハープを聞いたトリスタンは、その中で何かのヒントに気付いた!
トリスタン(そうですか・・・彼女のあれは音楽の記号で言うなら、ピアニッシモ。ならば反対のフォルテッシモで奏でれれば・・・!)
トリスタンはハープでフォルテッシモを鳴らし、その真空をもう一人のトリスタンの方に向けた!
トリスタン?「!」
それにより無敵スキルや回避スキルが壊された後、もう一人のトリスタンはダメージを与えられていた!しかもドレスが破れたので豊満な胸元が露わになったのを隠した状態で。
トリスタン?「いったーい・・・やるじゃねーか、トリスタン」
トリスタン「ゆ、豊かな胸が・・・!?」
おぼろ(モイモイ)「でも、効いてるわ!」
トリスタン?「あーあ、こんな姿じゃ戦えねーか。今日は見逃してやるよ。だけど、忘れないでよね」
もう一人のトリスタンはニカッと笑いながら告げる。
トリスタン?「油断したら殺すからな、お兄様」
トリスタン「なっ・・・!」
トリスタン?「じゃあなー」
もう一人のトリスタンが立ち去った後、トリスタンは慌てた!
トリスタン「その格好で街に出たら大混乱ですよ!」
おぼろ(モイモイ)「男達が顔真っ赤に悶絶して、女達がそれを見て怒ってビンタするやつね;」
一方のリップは吊し上げられた状態で顔真っ赤になって叫び続けていた。
リップ「こらー!!早く助けてー!!」
トリスタン「えっ、このままならば、ちー殿にも今から撮る撮った写真フォトを見せようとしたのに」
リップ「こればっかりはよくなーい!!」
その翌日、昨日と同じ裏山でなぜかトリスタンがぶらーんと縛られていた。
一部にお色気シーンが混ざってる;
- 「トリスタン」は突然に(その3) ( No.551 )
- 日時: 2025/09/17 17:14
- 名前: 桜 (ID: 9qyxNSv4)
翌日、裏山にて
トリスタン「ああ、私は悲しい・・・」
それを後ろの木陰からこっそりと見ていたリップ達はチャラ王が頷いていた。
チャラ王「よし、これでバッチリだな」
ルート「あとは本人が来れば、だが」
リップ「・・・;」
事は約1時間前、ルートのお屋敷にて・・・
チャラ王「早速、作戦会議だ!」
ルート「メルト、このおはぎを食べるか?」
メルト「リップが食べさせてくれたらいいわよ」
リップ「えー。あーんするの?」
トリスタン「毒婦がこのようなおねだりなどと・・・」
おぼろ(モイモイ)「ねえねえ、他のお菓子はない?」
チャラ王「のほほんとしてんじゃねーよ!!このことは他の円卓にも言っていないんだ!トリスタンの名前を持つ奴が呼ばれてきたっていう円卓の騎士にとって緊急事態。バレたら問い詰められるのは俺達だぞ!」
ルート「ぐっ;」
そうなる前にチャラ王達が提案したのは、もう一人のトリスタンの捕獲・・・!
チャラ王「もう一人のトリスタンは今野に放たれてる状態だ。今のところは無関係の奴らを巻き込んでないようだが・・・万一にそうなるのを防ぐためにも、もう一人のトリスタンを捕獲する!」
リップ「捕獲といっても、一筋縄ではいかないと思うよ。無敵と回避付与してたんだ」
チャラ王「両方ともかよ!?おいメルトちゃん、あんたの宝具でなんとかならねーのかよ!?」
メルト「私のは強化解除されるのは宝具を放ってからよ?」
チャラ王「攻撃でもしなきゃ意味ねーじゃんかよ!トリスタンと同じ名前の女がなんで呼ばれたかも気になるし・・・お前、何かした?」
トリスタン「してません。恐らく」
チャラ王「そこは言い切れよ;(蒸気都市の件であの時は王ちゃん達があのイかれた三角から出てこなかったら、俺達は負けてたし帰れなかったな・・・その時もこいつが何かしたような気がする・・・やっぱり、こいつには何かある?俺達にも言わないような何か・・・まあ、今はそんなこと考えても仕方ねーか」
チャラ王は気を取り直しつつ、ホワイトボードをバンと叩く!
チャラ王「まあ、それなら仕方ない。策がないわけじゃねーし」
トリスタン「どんな策ですか?」
チャラ王「簡単だ(ニヤリ」
そして現在、こういう状態である(ぇ)
トリスタン「誘き寄せるために私を使うのですか・・・OTL」
チャラ王「あいつが狙うトリスタンで誘き寄せれば、あとはなんとかなるだろ。万一の保険でその下に豪華な料理を置かせたが」
メルト「使えるわねそれ」
リップ「待って。そこは自信持っていいの?」
トリスタンは半泣きになりながら、チャラ王に懇願する。
トリスタン「昨日はリップと二人で過ごしたことは謝りますから許して下さい・・・」
チャラ王「そういうことじゃねーよ!!(顔真っ赤」
ルート(図星なのか・・・)
リップ「ちー君!そんな風に怒らないでや」
すると、トリスタンの下でじーっと見つめる人物がいた。気配を察知してやってきたもう一人のトリスタンだ。
チャラ王「来た!」
ルート「意外。もう少し様子を探りながらくるかと思ったが」
おぼろ(モイモイ)「あとは上手く誘き寄せれたら・・・」
トリスタン?「うーん・・・」
しかし、もう一人のトリスタンはどこか悩ませながらトリスタンを見つめ続けるような表情をしていた。
トリスタン?「人間にしてはありきたりすぎるけど・・・なんかお仕置きしてるみたいな・・・」
チャラ王「変な方向で怪しまれてる!?」
リップ「この子にしてはまともなことを・・・!」
トリスタン?「まあ人間なんてそんなもんか・・・いいぜ。乗ってあげるわ」
もう一人のトリスタンがぶら下がっているトリスタンを攻撃しようと飛んだら、リップが出てきた!
リップ「よしっ来た!それっ恋のメガトンハンマー!」
トリスタン?「!」
しかし、もう一人のトリスタンは軽やかかつ華麗にそれを回避した!
リップ「そんなあっさりと!?」
トリスタン?「私はこれでも自分の靴の使い方ぐらいは熟知してるのよ」
すると、チャラ王は蹴りでもう一人のトリスタンにぶっ飛ばそうと飛ぶが、彼女はそれをハープで鳴らしながら攻撃する形で避けた!
チャラ王「んがっ!!あいつのを小さくしたようなハープを持ってきやがったか・・・!」
トリスタン?「あははは、無様!」
リップ(でも、これは単なる誘導。すでに読んでるんだよ!)
ルートは後ろからある機械で超音波を出した!彼女が開発した超音波機能だ。
トリスタン?「!」
ルート(残念。この超音波で動きを止めてもらう!)
その隙を突く形でメルトの蹴りが飛んで来た!
メルト「これで決まりだわ!」
しかし、もう一人のトリスタンはニヤリと笑いながらそれも飛ぶ形で避けた!
メルト「!?」
トリスタン?「へぇ。超音波で私の動きを止めて、その隙に攻撃を繰り出す?いかにも人間のやることだぜ」
トリスタン?はハープで出した弦で縛りつける形でチャラ王とルートとメルトの動きを封じた!
チャラ王&ルート&メルト「!!」
リップ「みんな!」
しかし、後ろから彼女の髪を引っ張ろうとする人物がいた。ヒップに抱えてもらったおぼろだ。
ヒップ「ここでいいップ?」
おぼろ(モイモイ)「うん。お願い!」
しかし、それに気付いたもう一人のトリスタンに二人ともガッと捕まった!
おぼろ(モイモイ)「ウソッ!?」
ヒップ「気配を消したのに・・・!」
トリスタン?「これでもアーチャーなんでな。じゃあ、二人とも・・・グッバーイ☆(カッキーン!」
リップ「おぼろちゃん、ヒップ!!」
トリスタン?「そいつが武器だったようだけど・・・ちゃんと見なきゃダメだぜ?トリスタンのマスターさんよぉ」
もう一人のトリスタンは俯いている様子のトリスタンにハープを持ちながら近づいてきた!
トリスタン?「待たせたなー、トリスタン。ようやく戦えるぜ。あ、ちなみに回避だけでなく無敵も行うから攻撃は無理だぜ。まあ、どうあがいてもお前の負けだな!」
しかし、トリスタンの足は震えており、立つことはできなかった・・・
チャラ王「トリスタン、何してんだ!!立てトリスタン!!」
トリスタン(無理です。あんな強さを見せつけられたら負けーーーーー)
もう一人のトリスタンが一歩一歩と近づきながら歩んで・・・
ズボッ
トリスタン「ると思いましたか?」
トリスタン?「・・・は?」
もう一人のトリスタンはなぜか落ちていた。そう、それは地面に擬態させた・・・!
トリスタン?「まさか・・・!!底なし沼ぁぁぁぁぁー!!?」
チャラ王「よっしゃぁぁぁぁぁー!!!」
リップ「アタシが擬態魔法かけてたから正直引っかからないなと思ったけど・・・」
ルート「クルークを巡った鹿ノ子の結婚式騒動の時に使用していたのが、まさか第三の策として使うことになるとは・・・(日常日和。5にある前後編参照」
底なし沼に落とされたもう一人のトリスタンはどうにかして這い上がろうとするが・・・
トリスタン?「やりやがったな・・・!!こんなものから、すぐに這い上がって・・・!!(あれ!?動けないし、ハープが出せない!?」
そんなもう一人のトリスタンを見たチャラ王はニヤリと笑う!
チャラ王「やっぱりあれは魔法か!いや、魔術の方が正しいな。泥は全ての五大元素を無効化にするって聞いたから、いやーこれ、意外と使えるなー」
トリスタン?「な、何をする気だ・・・;」
チャラ王「安心しろ。俺はあいつらのように揶揄ったりしたりしないんでな・・・」
ルート「おいチャラ王。意地悪そうな顔をするな。弱いものいじめはダメだと聞いたぞー」
トリスタン(た、タチが悪い・・・)
リップ(昔からそうだったもんね・・・;)
トリスタン?「・・・っ!!」
その後、もう一人のトリスタンは二度とトリスタンに手を出さないという約束と引き換えで救助。
これにてもう一人のトリスタンは捕獲されたのだった。
一方、ベディは自分のマスターであるアイオーンの住むマンション(つまり居候である)で彼に紅茶を淹れながらリビングにある窓を見渡していた。
アイオーン「我が聖域の閉ざす扉の向こうに何があった・・・?」
ベディ「いえ・・・トリスタンにまた何かあるのではないかと頭に過ぎりまして」
アイオーン「ヴ?前から感じるが、貴様は何かとトリスタンを案じている。円卓の騎士はここからでも察知するというのか?」
ベディ「そんなものはないですよ。それを感じるとしたら、我が王とマスター本人の身です」
アイオーン「ではなぜ・・・」
ベディ「言うなれば・・・友の勘、ですね」
一方、縄に縛られたトリスタン?を前にチャラ王は彼女をどうするのか訊ねる。
チャラ王「捕獲できたとはいえ、そのあとはどうするんだ?」
ルート「スマブラ屋敷に頼んで地下牢に閉じ込めてもらえれば?もとい、オシオキ部屋」
メルト「でも、隣にはキャメロット城あるから多分バレるんじゃない?壁を壊してまで駆けつけてくるかも」
チャラ王「そうなったら俺らは出禁になるから無理だな・・・;」
リップ(メタナイトさんだけでなく、ルイージさんとかウルフさんとかが怒るもんね・・・;)
トリスタン(つか、円卓騎士も連帯責任で、その弊害がマスターにも及びますよ・・・)
スマブラ屋敷にはメタナイトだけでなく、怒らせてはいけないファイター達もいるからな・・・;
もう一人のトリスタン捕獲
- 「トリスタン」は突然に(その4) ( No.552 )
- 日時: 2025/09/17 17:17
- 名前: 桜 (ID: 9qyxNSv4)
捕獲、その後
その数十分後、話し合いの結果ルートの屋敷の地下に連れてこられたもう一人のトリスタンは十字架を模した木に縛られたことで引き笑いした(ちなみに飛ばされたおぼろとヒップはその間に帰って来た)
トリスタン?「おい・・・このやり方はあんまりじゃねーか?」
チャラ王「すぐに逃げ出す可能性が高いからな」
トリスタン?「心配しなくても、アナタ達には傷つけたりしないわ・・・トリスタン以外には」
トリスタン「それが問題なのですよ!?」
そんなもう一人のトリスタンの態度に多少呆れつつもルートは椅子に座りながら彼女に話しかける。
ルート「残念だが、お前には黙秘権も弁護士を呼ぶ権利もない。私からの質問に答えてもらおう。名前は?」
トリスタン?「トリスタンだ・・・まあ妖精騎士としての名前なんだが。本当の真名は教えないわよ」
ルート「妖精騎士のトリスタンってことか・・・同じ名前で呼ぶのは紛らわしいから・・・あー!いっそのことトリ子だ!女のトリスタンだからトリ子で!」
トリ子「随分と微妙なセンスの呼び名ね・・・しかも表記が変わってるし;」
ルート「お前はどこから来た?」
トリ子「どこって・・・サーヴァントの身だから、こいつに呼ばれたようなものね」
ルート「妖精でも座とやらに登録されるのか・・・お前はなんなんだ?」
トリ子「うーん・・・ネタバレはまだ早いんじゃねーか?」
トリ子の応答にルートはため息を吐きながら椅子から立ち上がる。
ルート「わかった。おいリップ。あれ出せ」
リップ「はーい。ちー君、お願い!」
チャラ王「ああ。おい動くなよ」
すると、チャラ王はトリスタンを羽交締めにして、リップが注射器を持って彼の腕に近づいてきた!
トリスタン「!?なんなんですか・・・あああああー!!!」
メルト「い、痛そうね・・・」
リップ「大袈裟だなぁ・・・」
リップはその注射器でトリスタンから吸い取った血を使って、サタンのぬいぐるみに注入した!
トリスタン「!?」
ルートはそのサタンのぬいぐるみをリップから渡してもらった後、それをトリ子の身体に触れさせた!
トリスタン「えっ!?」
トリ子「これは・・・!?」
気付ければ、トリ子の右腕にはハートの形をした紋章が刻まれていた・・・!
トリ子「そのヘンテコなぬいぐるみを媒介にした人体血術か・・・!テメェら、一体何したんだ!?」
チャラ王「教えてやろうか?」
チャラ王はそのサタンのぬいぐるみの髪を引っ張り始めた!
トリ子「いだだだ!!髪!引っ張られてる!!」
チャラ王「こちょこちょ」
トリ子「あはは!やめて!くすぐったい!」
ルート「このぬいぐるみにお前の痛覚と一体化してもらった。何かある場合、このぬいぐるみを使えば身動き取れないし、もしこれが破裂したってなったら・・・」
トリ子「・・・!やってくれやがったか・・・!」
メルト「たまたまヘンテコなぬいぐるみを持ってたのは良かったけど・・・つまり、アナタはこのぬいぐるみの肉奴隷よ!」
おぼろ(モイモイ)「いや、それはちょっと違う;」
その数分後、トリ子はルートの屋敷の地下牢に入れられた後、その帰路にチャラ王はトリスタンに伝える。
チャラ王「とりあえずあの女は地下牢に入れてるから、万一脱走したとしてもお前には手出しはしないと思う」
トリスタン「それはそれは・・・」
チャラ王「あと、これ。いざという時のショックガン。王ちゃんから借りてきたスペアポケットから出したんだが、使い方には気をつけろ」
トリスタン「はい」
チャラ王と別れた後、リップはミニッツとタイマーの兄妹の住むマンションを見かけた。
リップ「ねぇ、気晴らしに寄ってかない?ミニッツちゃんの笑顔が癒しになるかも」
トリスタン「そうですね」
リップとトリスタンが二人が住んでいる部屋の前に着き、インターホンを鳴らすが、誰も出ない。そこでトリスタンは合鍵を取り出した!
リップ「その合鍵、どうしたの!?」
トリスタン「作ってもらいました」
リップ「そういうのはよくないわよ;」
トリスタンが作った合鍵を使って開けると、話し声が聞こえた。
リップ「あれ?あの声は王ちゃん?そういえば、今日はミニッツちゃんに呼ばれたから行くって言ってたわ。それと・・・」
トリスタン「まさか・・・;」
二人がこっそりと見ると、そこには・・・
トリ子「ふーん。その子がお前の膝の上で寝てるから離れられないのかー」
王ドラ「ト、トリさん、なんですかいきなり」
トリスタン(°д°)
トリ子が地下牢に入れられてから数分で脱走。そしてたまたま立ち寄ったこの部屋で「トリスタン」として王ドラの元にやってきたのだ。ちなみに王ドラは彼女を変な方向で女体化したトリスタンだと思っていることから気付いてない。ミニッツは彼の膝の上ですやすやと寝てる。
トリスタン(ちょっと見張りがザルすぎませんか!?)
リップ(まさか脱走するなんて・・・;でも、なんで王ちゃんのところに・・・)
すると、王ドラはトリ子に訊ねた。
王ドラ「そういえば、あなたは女体化してでも変な方向でいじってきてますね。胸元の藻みたいな傷がないのですが」
トリ子「!お前・・・そっけないかと思えば、意外とよく見てるんだな」
王ドラ「へ、変なこと言わないで下さい!私はただ・・・ほら、ミニッツさんが起きちゃうでしょう!」
ミニッツ「zzz・・・」
トリスタン(おやめ下さい!誤解されてしまいます!)
リップ(トリスタンちゃんも同じことやってるんじゃないの〜?)
その直後におぼろがリップのカバンから出てきた後に声をかけた!
おぼろ(モイモイ)「なるほどね。あくまでも推測でしかないけど・・・あの子の目的はつまり、王ちゃんもだったのね。きっとさっきのでトリスタンには迂闊に手出しをできなくなったから、次の作戦に移ったのね。女の子相手だと王ちゃんは心を揺らいじゃうなー」
トリスタン「それではまるで・・・(あいつに心を奪われるというやり方・・・」
すると、トリスタンは自分のカバンからサタンのぬいぐるみを取り出した!
リップ「トリスタンちゃん!?」
トリスタン「ええい、かくなる上は!」
トリスタンがサタンのぬいぐるみのほっぺを叩いたら、トリ子の方も叩かれたような感覚がした!
トリ子「いでぇ!!?」
王ドラ「トリさん?どうしましたか?」
トリ子(こ、この痛みは・・・!)
トリ子が頬に触ったら、またバチンと叩かれたような感覚が響いた!
トリ子「へぶっ!!?」
王ドラ「トリさん!?」
一方のトリスタンは息を吐きながらサタンのぬいぐるみを握りしめようとした。
トリスタン「これでなんとかなれば・・・」
リップ「トリスタンちゃん、ひとまず落ち着いて・・・;」
おぼろ(モイモイ)「もう少しね」
しかし、トリ子の方は涙目になりながらも王ドラの方をバッと向いた!
トリ子「くっ・・・こうなれば、最後にせめて・・・!」
おぼろ(モイモイ)(あっ、トリ子の方も粘ってる;)
王ドラ「トリさん?本当に大丈夫ですか?」
すると、トリ子は王ドラの腕を掴みながら近づいてきた!
トリ子「悪く思うなよ?ただ口の中を口で吸うだけだから」
王ドラ「は!!?いやですよそんなの!!ミニッツさんが膝の上で寝てるのに!!」
トリ子「いいから「させますか!!」
それを阻止せんと、トリスタンはサタンのぬいぐるみの足の小指の部分をガンッと壁にぶつけた!これにトリ子は痛みで倒れ込み、トリスタンも勢いになりすぎたのか思わず倒れ込んでしまった。
リップ「トリスタンちゃん!!?」
その直後、トリ子の脱走に気付いたチャラ王達が駆けつけてきた!
チャラ王「リップ、トリスタン、無事かー!?」
メルト「トリ子が突然脱走したのよ!?」
ルート「つか、なぜ痛がってるい?」
リップ「これは事情があるんだよー;」
おぼろ(モイモイ)「あと、肝心のトリ子ならあっちの部屋にいるわ」
チャラ王「そうか!わかった!」
チャラ王達はトリ子を捕まえようと部屋に入ってきた!
チャラ王「トリ子!」
ルート「観念しろ!大人しく・・・」
王ドラ「えっ、チャラ王さん達!?つか、ミニッツさんが起きちゃったらまずいでしょうが!」
メルト「ミニッツ?確かに寝てるわ。しかもスヤスヤと安心してそうに」
チャラ王「つか、なんで王ちゃんがここにいるんだ?」
ルート「ミニッツに呼ばれたから来たんじゃないのか?」
王ドラ「・・・(顔が赤くなってる」
メルト「な、なによその反応!?」
すると、チャラ王は痛がっているトリ子をバッと抱き抱えた!
チャラ王「それは悪かったな!トリスタンは連れて帰るから、二人で楽しんできてくれ!」
トリ子「あっ・・・」
ルート「ではまたな。ほら行くぞ、メルト」
メルト「ムカつくわー!」
王ドラ「あっ、待ちなさい!」
王ドラはミニッツをソファーのところに寝かせて夏用の毛布をかけた後、トリ子を連れ出した三人を追おうと玄関に出てきた!
王ドラ「トリさん、なぜか小指が痛がって・・・って、トリさん?いつの間にか男性に戻った?」
リップ「あははー;(ギリギリセーフ;」
トリスタン「いいえ・・・大丈夫です。お気になさらずに」
王ドラ「そうですか(大丈夫かなぁ・・・;」
ミニッツはそんな彼らの対応とは裏腹に笑顔を浮かべながら寝息を立てていた・・・。
ーーーーーとある場所の会議室。そこにある席に座る、謎の仮面の騎士トリストラムが紅茶を飲みながら告げる。
トリストラム「私が介入した電脳空間と、蒸気都市の世界が奴らによって踏み出される形で解決されている。もうすぐ頃合いですね」
どくりんご「でも、その中で分かったことありますよね?」
トリストラム「ええ。あのオレンジ色のからくりは私の紋章を見て見抜かれている。普通ならば誰も気付かないのですが」
どくりんご「事前に調べたってやつですか・・・まあ誰から聞いたのか知りませんが」
トリストラム「まあ誰なのかはさておき」
トリストラムはある水晶玉を光らせた!
トリストラム「あの方が命じたので正直不本意な命令なのですが・・・間違いない」
トリストラム「人間界に逃げてきたタイマー王子とミニッツ王女はこの薄汚いような国の中にいる・・・」
タイマー「へっくし!」
一方、それを知らないタイマーはティッシュで鼻水を止めながら呟く。
タイマー「も〜、なんでまだ暑いのにくしゃみが出てくるの;さては王ドラの奴、ミニッツと会ってて、それで僕のことあれこれあることないこと言ったんだ!」
王ドラは後者のはしてないよ;
タイマーは風が吹いたのを感じた!
タイマー「風・・・少しずつ涼しくなったってことか」
タイマー(でも、これから先になんか嫌な予感がする・・・)
この風が実は後に起こる事件の合図だということを、誰も知る由もなかった・・・
FIN
「後書き」
ラストで続くような描写になってますが、今回で妖精騎士トリスタンが初登場。第五部のキーワードが妖精もあるので思い切って出させました。言うなれば、彼女はミニッツと同様にメインヒロインですね。ミニッツちゃんとも絡ませたい。
第五部のお話は実は過去の(時系列は第一部に当たる)桜サイドの逃走中3に仄めかされているので、王ドラ達がゆっくりと解き明かせるように頑張ってもらいたいぐらいです。書くのは私なのですが。
ようやくこぎつけれた!感想OK