二次創作小説(紙ほか)

Re: 〜 徒然Diary 〜 ( No.13 )
日時: 2025/05/01 12:52
名前: ねずみかちょー。 ◆qvdBsJ.aJU (ID: Lr4vvNmv)

第12話

そのまま階段の昇降口を見ていると、あどけない顔をした男の子が、こちらの方を見ながら上ってきた。
年齢としては小学4.5年生くらいだろうか。
見た目からは、僕とあまり変わらないように思える。

「あなたが、今日からうちで働くことになった人だね?」

その男の子は、屈託くったくのない笑顔と共に、穏やかな口調で問いかけてきた。
その雰囲気にのまれ、僕はつい反射的に頷いてしまう。

僕のその表情を読み取ったのか、その男の子はこちらへ駆けてきて、今度は「隣、座ってもいい?」と聞いてきた。
別に拒否する理由も見当たらなかったので、僕は至って軽い気持ちで承諾する。
すると、その子は本当に嬉しそうな表情で笑っていたので、照れくさい気持ちになり、今いる場所から半歩場所を空けた。

ー 人の笑顔なんて見たのは何年ぶりだろう。