二次創作小説(紙ほか)

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とある魔術の禁書目録 当麻と美琴とインデックスと in_ A
日時: 2013/01/24 22:20
名前: はかせ (ID: uFFylp.1)

「とうまっ!とうまっ!みてっ!カップがぐるんぐるんしてるんだよ」
「へいへい」
「とうま?さっきから余り楽しんでるようには見えないんだけど?」
「生憎俺にはビリビリに関節技かけられて、楽しく遊園地なんて愉快な趣味は持ち合わせて無いからな」
「だっ、だってアンタにはウチの電撃は効かないし……それにこうしてると一緒に見て回れるし…」
幸い美琴の呟きは上条には聞こえなかったようだ。
そんなやり取りをしている私こと上条当麻は、今インデックスとビリビリこと御坂美琴と遊園地に来ているのだった。
「はぁ…不幸だ」
思わずため息が出てしまう。
なぜこうなったのか、上条は二日前の記憶を思い起こすのだった。

Re: とある魔術の禁書目録 当麻と美琴とインデックスと in_ A ( No.1 )
日時: 2013/01/24 23:18
名前: はかせ (ID: uFFylp.1)

二日前:上条家にて

「とうま」
インデックスが雑誌を片手にパタパタと走って来る。
「とうま」
「はい?」
「私は思うんだけど、この学園都市に来てから一回も娯楽施設に行ってないかなーって。この手の施設はイギリスよりも学園都市の方が進んでるから見てみたいと思うことがあって、だから私はとうまに私を娯楽施設に連れていくように頼む権利があると思うんだよ」
「……娯楽施設? ああ、遊園地のことか」
見てみるとインデックスの手に握られている雑誌は学園都市の案内パンフレットみたいなもので、一ヶ月ほど前にオープンしたばかりの遊園地の特集ページが開かれていた。
「要するに、遊園地に行きたいってことか?」
「そうなんだよ、とうま」
上条は心の中で『えー』っと呟きならがら
「あのですね、インデックスさん。最近学校サボり過ぎてこのままじゃ単位がやばいって言いますか、小萌先生が最近怖いと言うか」
「で?とうま、本音は?」
インデックスが少し暗い笑みを浮かべながら言う。
「なんと言うか、めんどくさいと言うかお金もないと言うか」
「とうまの事だからそんな所だと思ったんだよ」
穏やかな口調とは裏腹にインデックスの口からギラリと光る歯が覗く。
「とうま」
「…」
上条は無言で土下座を始める。
「そんな事したって無駄なんだよ、とうま。私は遊園地につれってって貰うまであきらめないんだよ」
そう言って。
インデックスは。
当麻の頭を。
ガブリと。
「あああぁああぁぁああああぁあっ!」
部屋の中に上条の悲鳴が響く。
「さあ、とうま。答えるんだよ!行くの?行かないの?」
「行きます!超行きたいです、インデックスさん!だから今すぐ頭蓋骨を砕くのを止めて!」
こんな、端から見れば苦笑い物のやり取りをしつつ上条は思うのであった。
不幸だと。
そして、平和だと。

Re: とある魔術の禁書目録 当麻と美琴とインデックスと in_ A ( No.2 )
日時: 2013/01/25 00:06
名前: はかせ (ID: uFFylp.1)

上条の頭の中で二日前の回想が終わっても美琴はまだわたわたしていた。
女子と遊園地に行く普通の男子は、わたわたしている様子を見なくとも、少なからず自分に好意を抱いているのかと考えるものである。
だが、こいつは鈍感の権化上条当麻。
自分への好意は物凄く疎いのである。
一方、美琴は
「あの馬鹿が一緒に遊園地に行ってくれるっていうことは少しは好意があることなのかしら///」
なにやら赤面しながら早口でぶつぶつ言っていた。
そんな美琴をみて、インデックスは機嫌を悪くし
「とうまっ!次はあのジェットコースターに乗るんだよ!」
と上条の腕を引っ張る。
そんなインデックスを見て上条は
「?」
と首をかしげていた。
そして上条の回想は一日前のに遡った。
それにしてもと、上条は思った。
『あの時のインデックスを説得するのは骨が折れた』
と。
美琴は思った。
『……危ない所だったけどなんとか黒子を撒けてよかったわ』

Re: とある魔術の禁書目録 当麻と美琴とインデックスと in_ A ( No.3 )
日時: 2013/01/25 01:26
名前: はかせ (ID: uFFylp.1)

一日前:高校の帰り道

上条当麻は自他共に認めるほどの馬鹿である。
なので、世間一般が休みである今日も学校に行かなければならないのだった。
「カミやん。夏一番の水着と言えば何だと思うニャー?」
その補習の帰り道、上条に向けて金髪エージェントの土御門元春は馬鹿な質問をぶつけた。
「カミやん!そこは旧スク水だよな」
と、青髪ピアスは言う。
「いや、そこはビキニだろ」
と、土御門元春。
「「さあ、どっち?」」
「あれは、シチュエーションが良ければどちらも映えるんだよ。地形効果って言う奴だよ!綺麗に見えるのは幻想だよ!」
「カミやん!そんな殺生な…モテない俺はそんな幻想も駄目だというのか」
「いっそ、女子をカミやんに連れて来てもらえばいいニャー」
「それだ!それだよカミやん!女子は最低でも五人は連れてこいよ!
あと、小萌センセーは必須だぞ」
そんなやり取りの後、青髪ピアスは家の方へ土御門は用事があるからと別れた。
少し歩くと自販機の前に見覚えのある人影が。
その人影はおもいっきり自販機に回し蹴りをした。
「おーい。御坂ー」
「え?えっ?何でアンタがここにいるのよ!」
「この馬鹿な上条さんは日常の事のように補習があるのだ」
「へ、へぇー」
美琴は『…ということはここに居ればこの馬鹿に会う確率アップ!?』などと思っていると
「じゃな、御坂」
と上条は告げた。
「まっ、待ちなさいよ!そういえば、あの罰ゲームのときに妹にあってたみたいねぇ」
「!?」
上条は体をビクッと震わせた。
「どう埋め合わせして貰おうかしらね……一緒に遊園地なんてどうかしら?」
すると暫く上条は悩んで、
「……明日インデックスと一緒に遊園地に行くのでそれでよければ上条さんはご一緒しますよ(震え声)」
と言った。
「えっ?ちょっと考えさせt」
「おっ姉さまぁ!!!」
美琴の言葉は急に現れた黒子に遮られた。
「お姉さまはこんな豚野郎より黒子と一緒に遊園地に行くべきです」
と言い、上条のほうに向き、
「お姉さまをたぶらかす豚野郎は誰であろうとブッコロシマス」
「さあ、お姉さまは私と夜の遊園地を思う存分楽しみましょう」
「じゃあ御坂さん、来るなら明日9:00に新しく出来た遊園地で」
「絶対に行くから、絶対よ」
妙に言葉を強く発音する美琴。
「お姉さまはこの黒子の全身全霊をかけて行かせはしませんのよ」
黒子も目が本気だ。
「いやあああああああああああっ」
昼の学園都市に美琴の悲鳴が響いた。

Re: とある魔術の禁書目録 当麻と美琴とインデックスと in_ A ( No.4 )
日時: 2013/01/25 07:16
名前: はかせ (ID: uFFylp.1)

一日前:上条家にて

「とうま。それはどーゆーことなんだよ?」
インデックスは上条からの思いがけない提案でとても機嫌が悪かった。
その提案をした上条当人は床に正座していた。
もちろん、インデックスからの頭蓋骨破壊攻撃から身を守る為だ。
「いや、少しでも人数は多い方が良いかなと…」
「なら、スフィンクスでもいいと思うんだけど」
「スフィンクスは猫だから駄目なんですよ、インデックスさん」
急に話を振られたスフィンクスはインデックスの手を抜け、別の部屋に消えた。

「…」
「…」
恐る恐る上条は口を開く。
「じゃ、じゃあ明日の晩御飯はファミレスにでもよってインデックスの好きな物何でも食べていいから」

「…」
「…」
再び訪れる沈黙。
「それは本当なんだね?とうま」
無言で上条は頷く。
すると、インデックスは笑顔になって、
「明日なに食べようかなぁ〜♪」
早口に呟きながら、鼻歌混じりでテレビを見始める。
上条は心の中で『インデックスは本当現金な奴だよな』と思うのであった。


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