二次創作小説(紙ほか)

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【カゲプロ】目を止めた双子の咄
日時: 2014/06/03 17:29
名前: 木蓮 (ID: 1SUNyTaV)

まさか!?の3作掛け持ちです。

とにかく暖かい目でご覧になって下さい。でないと死にます。

さて、今回の作品ではオリキャラを初めて出していきます!

どうぞ…

『ヒナ』

名前:神崎 陽菜子 (奈菜美)
年齢:15
性別:女
容姿:紫色の髪、紫色の目で、背が高く166cmある
服装:地味なワンピースに薄い桃色のロングパーカーを羽織っている
能力:目を止める・目で伝える
その他

声が出ないため、人と話すにはメモ帳などが必要。

目を止める能力では、目の色は青
目で伝える能力では、赤くなる

目を止める

自分が探しているものや、物事を進めるために必要なものなどを、自分の目に止められる。
しかし、見たくないものまで見てしまう。

人にもよるが、目の能力が効かない。
(例;キドが目を隠していても見える)

目で伝える

自分が思ったことが能力発動中に相手の目を見ると伝わる。


以上です。

こんな感じでよろしくお願いします!
謎が多いですが、そのうちに明かされると思います!

双子いないじゃんとか言わないで…

目次

プロローグ
>>01

<1> 目を疑う咄
>>02  >>05  >>06

<2>  目で伝える咄
>>07  >>08  >>10

<3>  目に浮かぶ咄
>>14  >>20

Re: 【カゲプロ】目を止めた双子の話 ( No.1 )
日時: 2014/04/02 17:26
名前: 木蓮 (ID: 1SUNyTaV)  


プロローグ

空が青い。
太陽は私を明るく照らし出している。

今日は風が強く、被っているパーカーのフードが今にも脱げてしまいそうだ。

…メヲ……トメロ…

脳裏から小さな声が途切れつつ聴こえてくる。

イチドダケ…チャンス……ヲ…アタエテヤロ…ウ……

もうやめて…お願いだから!
そう言ってしまいたい。けれど、私の声は掠れて発することができない。

キサマ…ノ……メハ『特例』ダ…スベテヲメ…ニ…トメテコイ…!

嫌だ!くるな!
私はまるで『化け物』から逃げるかのように駆けていく。

目が、熱い。
視界が眩む。その先に、あの場所が見えた。

『107』

私ははじめて青い目を止めたのだった。



◇◇◇◇◇◇◇◇

ん、短いね笑

あ、このオリキャラの絵を描いてくれる人、リク依頼板の方で募集してます!!

Re: 【カゲプロ】目を止めた双子の話 ( No.2 )
日時: 2014/04/14 16:16
名前: 木蓮 (ID: 1SUNyTaV)


<1> 目を疑う咄

その日は、今日だった。

8月15日、私の誕生日だ。

それはもちろん、私だけじゃない。
今、隣で照れ笑いしている『陽菜子』もである。

陽菜子と私は双子であり、どんなときでも一緒にいた一番の理解者同士だ。

「ねぇ、どこ行くんだっけ?」

「はぁ!?コンビニだって今言ったじゃん!」

陽菜子は首をかしげた。

「ああ!そうだっけ」

私と陽菜子はまるっきり性格が違っていた。
私は(自分で言うのもなんだが)頭は良い方で、クラスの委員長を務めていたりもする。
それに対し陽菜子は成績は下の方で、いつもオロオロしているせいか相手にされていない。

ただ、そんなことを本人は察していないのか、特に変わった様子がみられなかった。

「ねぇ、どこ行くんだっけ?」

何回目だろうか、そろそろ答えるのも疲れてきた。

「聞いてる?…奈菜美」

「……うるさい。黙ってついてくればいいでしょ」

「………はい…」

これもいつものパターンだ。
苛立つ気力もなくなったらこういうと私の中で決めている。

でないときりがないのであるこの会話は、特に。

「はい、これ。なくすなよ」

私は陽菜子に小さなメモを渡す。

「なぁに?これ」

「買うものだよ」

陽菜子はジーっとメモを見つめた。

「卵、牛乳、バター、メープルシロップ…何作るの?」

「当てたら教えてあげる」

当てたら教える必要ないんじゃ…?
とか思う人もいるだろう。
けれど、陽菜子はその意味を理解していないようで、何に使うのかをじっくりと考えていた。

いつもこう静かだと良いんだけどな…。私はクスリと笑った。
と、突如、人間まで飛ばされてしまうのではないかと思う位の強い風が吹いた。

「うわっ!風つよ…」

「ああああぁぁぁ!!メモがぁ!」

陽菜子は左右の確認もせず、メモの飛ばされていった方向へ駆け出した。

「ちょっと!危ないってば」

私も遅れて陽菜子の後についていく。が、当人は道路の真ん中で立ち止まり、しゃがむとパアァァと嬉しそうな顔をした。

「あった!遠くに飛ばされなくてよかった〜」

「ああ、そう。よかったね”お姉ちゃん”」

「奈菜美冷たい…」

こんなのが姉だなんて信じたくもない。むしろ、自分の娘のようである。
私は呆れたようにため息を吐いた。

……どうしてこの時、気が付かなかったのだろうか。
すぐそこに、居眠り運転をしていたトラックが存在していたことを……。



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