二次創作小説(紙ほか)
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- アイカツ☆Dreamy・the・love
- 日時: 2015/06/23 17:03
- 名前: cinnamon (ID: JYUE09Me)
どうも、コメライのroseことcinnamonです!
今回は、私のドハマり中のアニメ、アイカツのちょーっとした恋愛ものを書きます!
の前に、軽く自己紹介!
名前 cinnamon(コメライではrose)
学年 中1
性別 女
出身 滋賀県
まずは、アイカツってなんか聞いたことあるけど知らないなーって人用に、
説明を書きます!
- Re: アイカツ☆Dreamy・the・love ( No.10 )
- 日時: 2015/07/11 00:02
- 名前: cinnamon (ID: JYUE09Me)
うわあ!コメントありがとうございます!
コメ返ししまっす(=゜ω゜)ノ
☆愛優!
毎度ありがとうございます!←
これからも頑張ります☆
☆AGEHAさん!
アイカツ良いですよね!(=´∀`)人(´∀`=)
近くにアイカツ好きな人がいなくていつもさみしいんですよね…(;_;)
ランちゃん推しですか〜( ´ ▽ ` )ノ私は断然みやびちゃんです(=゜ω゜)ノ
頑張ります☆
☆ジェラート!
ありがと!天才??何だねそれはΣ(・□・;)
更新頑張ります☆
私に言っていい言葉じゃないよ!?うん。((
- Re: アイカツ☆Dreamy・the・love ( No.11 )
- 日時: 2015/07/12 00:48
- 名前: cinnamon (ID: JYUE09Me)
「えーと…ここどこだっけ…?」
制服に着替えて、学園から瀬名のアトリエのある、ドリーミーレイクを
目指して出発したのは、もう二、三時間前にもなる。
出発した時は明るかった空も、今はすっかりオレンジの光に包まれている。
(はぁ…もう、足が限界…)
あかりは、もう何時間も歩いていて悲鳴をあげている足を、少しでも楽にしようと腰を降ろした。
(やっぱり、今日は帰ろうかな。)
ここに来た理由と言えば、瀬名とスミレの仲が気になったからであって、瀬名とスミレの仲が、顔見知り程度のものならば、気にする事は無いはずだ。
(あれ、でも…私、何でこんなに瀬名さんとスミレちゃんの事が気になるんだろう…)
瀬名の事だから、今になって、ドリーミークラウンのパートナーを、スミレに変えるなんて事は無いに違いない。
あかりはこれまでドリーミークラウンが発表してきた、プレミアムレアドレスは全て、この手で掴み取ってきた。
瀬名も、『デザイナーとアイドルはチームだ』と、あかりの事を、少しながらも、パートナーとして認めてくれている。
(でも…もしかしたら…)
いくら、あかりが今までのプレミアムレアドレスを全て持っていても、万が一の事を考えると、可能性はゼロとは言い切れない。
そう、きっと、瀬名とスミレの事が気になるのは、デザイナーである瀬名のパートナーが、スミレになるかもしれないからなのだ。
自分は、一年の時の、学園主催のハロウィンパーティーで、初めてドリーミークラウンのドレスを着て以来、ずっとドリーミークラウン一筋だった。
今から他のブランドのドレスを着るのは、少し気が引ける。
(むしろ、それ以外の理由なんて…無いよね)
『芸能人はカードが命』…
そんな格言があるからか、芸能人であるあかりも、プレミアムレアドレスに対する、プライドのような何かが、あるのかもしれない。
(うん、ここは、瀬名さんを信じよう!)
あかりは、少し痛みのひいてきた足に活を入れ、もう一度立とうとした。
そんな時。
「大空?」
今までずっと、探してきた、その声を聞けたのは。
- Re: アイカツ☆Dreamy・the・love ( No.12 )
- 日時: 2015/07/12 10:31
- 名前: cinnamon (ID: JYUE09Me)
(今日はこの辺でやめておくか)
瀬名は、スミレと別れ、アトリエに戻ると、いつも通りに、染料探しに出掛けていた。
学園長からの『依頼』を果たすために…
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「ここが学園長室です」
「悪いな、氷上。あ、お前も来るか?」
「はい。勝手に学園長室前の話を、瀬名さんに話してしまった責任もあるので…」
「別にそれは良いけど。んじゃ、行くか」
コンコン
慣れた手つきでドアをノックすると、
「どうぞ」
と、ドア越しに声がする。
「失礼します」「失礼します」
「あら…!氷上、何故ここに…」
「私が、瀬名さんを何かのイベントに呼ぶ、と言うジョニー先生と学園長の話を偶然聞いてしまって…」
「それで、氷上さんから、その話を聞いて興味を持ったので…」
学園長は、顔に驚きの表情を見せていたが、やがて
「聞かれてしまっていたのね」と、笑顔を浮かべた。
「そう、このスターライト学園の、歴史に残るイベントを私たちはついに、開催する事にしたの」
「歴史に残るイベント…」
デザイナーが関わるという事は、アイカツカードの事も十分に関係があるはずだ。
瀬名は、そう考え、学園長の話の続きを聞くことにする。
「そう、その名は『ブランドコレクションカップ』よ」
「ブランドコレクションカップ…」
そのカップでは、今ある全てのブランドのデザイナーが揃い、各コーナーを開く。
そして、そのコーナーには、各ブランドの未公開プレミアムレアドレスが展示される。
好きなブランドが同じ者同士が戦い、その戦いの勝者が、そのブランド代表として、未公開プレミアムレアドレスを受け取ることが出来る…
「ブランドコレクションカップは、デザイナーにとっては、難しい話だけど、
是非、あなたにも出て欲しいの。やってもらえるかしら?」
(こんな時、大空だったら…)
『絶対やります!やらせてください!』
(って、即答なんだろうな)
瀬名は、フッと小さく笑い、
「そのイベント、是非参加させてください!」
そう答えたのだった。
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(俺の新しいプレミアムレアドレスが、こんな事になるなんてな)
いつものアトリエへの道も、どこか少し辛く感じる。
瀬名は、ドリーミークラウンのプレミアムレアドレスを、今まで全て、あかりに託してきた。
実際、あかりはその全てのプレミアムレアドレスを、もっと輝かせているように思う。
(ブランドコレクションカップ…大空も参加するだろうな)
あの一直線な性格なら、優勝も大いに期待出来る。
それに、今ではあかりは、『デザイナー』である瀬名の良きパートナーなのだ。
(そう言えば、大空が初めてドリーミークラウンのドレスを着たのは、いつだったっけな…)
大空はもう、何度も何度も、ドリーミークラウンのドレスを着ている為、なかなか思い出せなかったが、やっと思い出せた。
(あの…ハロウィンドレスか)
当時はまだ、ブランドを立ち上げて間もない頃だった。
瀬名は、アトリエから、ハロウィンパーティーでの、大空のライブを見ていた。
(今だから思えるけど…)
あの時、既に自分は感じていたのかもしれない。
ハロウィンパーティーの時のあかりも、新人だったが、
アイドル『大空あかり』とドリーミークラウンのドレスは、すごく相性が良く、
まるで元から、このドレスが彼女のものだったのか、とも思った程だった。
彼女は、ドリーミークラウンの、デザイナーである瀬名の、
パートナーになる。
その予感は、的中し、今となっては、こうして自分からあかりの元へ行こうとしている。
時の流れを早く感じて、今までの事を懐かしむ瀬名の目に、
「っ!」
今日、誰よりも、会いたかった人物が飛び込んできた。
「大空?」
- Re: アイカツ☆Dreamy・the・love ( No.13 )
- 日時: 2015/07/12 12:51
- 名前: cinnamon (ID: JYUE09Me)
「大空?」
何度も聞いた、凛々しい声に名前を呼ばれて、あかりは思わず顔を上げる。
「っ!瀬名さん!」
「何やってんだ?こんなとこで…」
「いやー、そのー…瀬名さんのアトリエに行こうとしたら、また迷っちゃって…」
「大空…お前なぁ…今まで何回ここに来た?」
「え、えーと、一回、二回…」
「もういいよ。そんなに何回も来てるんなら迷うなっての」
えへへ、と頼りなく笑うあかりに、瀬名の手が差し出される。
「ほら」
「っ…ありがとうございます」
あかりは一瞬、手を取るのを躊躇ったが、結局、その手を取る事にした。
瀬名も一瞬、不思議そうな顔をしたが、理由を聞く事もなく、あかりを引っ張り上げる。
「今日はもうすぐ空が暗くなるし、アトリエで泊まって行ったらどうだ?」
「え、えぇ〜!瀬名さんのアトリエに!?」
「あ、学園に許可を取らないとダメなのか」
(いや、そういう訳じゃ…)
言いかけて、あかりは言葉を飲み込んだ。
学園に許可を取れなければ、瀬名のアトリエには行かなくていい。
あかりは、瀬名のアトリエに行きたくない訳では無いが、少なくとも今の状態では折角の瀬名のアトリエでも楽しめない。
行くなら、思いっきり楽しみたいあかりにとっては、苦痛で、何より、
心の暗い表情が、顔にも表れれば瀬名も心配するに違いない。
「は、はい…明日もお仕事が忙しいので…」
「そうか。ならしょうがないな…」
瀬名とあかりは、黙って足元を見る。
あかりは、自分の気持ちに整理をつけようと必死だった。
(私は、私は…!)
瀬名のアトリエには、じっくり行ってみたいと前々から思っていた。
初めてプレミアムレアドレスを着させてもらう為にお願いに行った時、
瀬名のアトリエに入ったことがあるが、その時は、プレミアムレアドレスを手に入れようと必死で、じっくりアトリエを見ることが無かったからだ。
その一方、スミレと瀬名の関係が、頭から離れない。
ドリーミークラウンのパートナーを、そう簡単に譲り渡す訳にはいかない。
瀬名のアトリエに行きたい、スミレとの事が気にかかって行けない。
(私は…どっちなんだろう…)
バサバサッ!
近くの木の枝に止まっていた鳥が夕焼け空へ飛び立ち、その音で、あかりは我に返った。
慌てて、学園に戻ろうと瀬名に声をかける。
「あの、私、学園に戻りますね…」
「あ、あぁ…駅までは送る」
「え、大丈夫ですよ!私は…」
「何回も来たにも関わらず、道に迷ってたのはどこの誰なんだ?」
「うっ…」
それを言われると、何も言い返せなくなってしまう。
瀬名は、あかりの無言状態を同意とみて、先に歩き出した。
「行くぞ、大空」
「は、はい…」
(駅まで行く間、聞いてみようかな…)
ひりつく喉から無理やり声を出そうとした時。
「なぁ、大空」
「はい!何ですか?瀬名さん!」
つい反射的に、いつものように答えてしまい、あかりはしまった、と後悔する。
しかし、答えてしまっては、もう後の祭りだ。
瀬名の応答を待つより他は無い。
「俺、今悩んでるんだよな」
瀬名の口から出た言葉は、意外なものだった。
いつも凛々しく、どこか自信に溢れているような瀬名とは、まるで別人のようだ。
「瀬名さん…」
- Re: アイカツ☆Dreamy・the・love ( No.14 )
- 日時: 2015/07/13 23:50
- 名前: cinnamon (ID: JYUE09Me)
「俺、今悩んでるんだよな」
言った。ついに言ってしまった。
優しいあかりに、心配という名の迷惑をかけると分かっているにも関わらず、
瀬名は、本音を口にしたのだった。
あかりからの返事は返ってこなかったが、はっきりと息をのむ声が聞こえる。
きっと彼女は、ただただ純粋に驚いているのだろう。
しばらくして、あかりの口から出たのは、
「瀬名さん…」
という、心配を帯びた、か細い声だった。
瀬名は、あかりに申し訳ないと思っていても、本音を隠す事無く、全て話すことにした。
「あのさ」
そう言って、立ち止まる。
あかりの足を止まり、瀬名の横に並んで、
「はい?」
と、小首を傾げる。
「俺の悩み、聞いてくれるか?」
今度はさっきよりもはっきりと、息をのむ声が聞こえた。
視線は泳ぎ、顔は力なくうなだれる。
あかりはそのまま、しばらく何も言わなかった。
(ど、どうなんだ…!?俺の悩みは…)
このまま、行き場を失って、また自分の心に溜まるのだろうか。
デザイナーの師匠である、天羽あすかに相談することも出来るが、
瀬名が今、一番悩みを聞いてほしい人物は___
(俺の、目の前にいるから)
期待と不安で、胸が高鳴る。
瀬名は、こんなにもうるさい自分の鼓動が、あかりに聞こえていないか心配だった。
「はい!」
急に聞こえたあかりの声に、瀬名の心臓は飛び跳ねた。
しかし、あかりのその言葉に、鼓動が落ち着きを取り戻していく。
悩みを聞いてくれるかと問いかけ、あかりはそれに、はいと応えた。
その事実に、脳と心が温かくなる。
「私じゃ…瀬名さんのような、デザイナーさんの悩みに、うまく答えられるか分からないけど…!お話、聞かせてください!」
「大空…」
「私でも、お話を聞くことは出来るから…!不器用だって、悩みは、一緒に考えられるから…!お願いします!」
(やっぱり、大空は大空だな)
あかりは、悩みを『聞く』だけでなく、『一緒に考える』と言った。
その気持ちに、瀬名はまた、自分の心が温かくなるのを感じた。
「あぁ、ありがとな、大空。__じゃあ戻るか」
「え?」
「いや、こんな暗い森で、立ち話なんかしてたら、俺たち二人とも、熊の晩ご飯になるぞ?」
「う、うわぁぁぁ…!せ、瀬名さん!早くアトリエに戻りましょう!」
「おい、大空!そっち逆だぞ!」
(全く、世話かけさせる奴だなぁ)
瀬名は、一気に暗い森がダメになったあかりに呆れの表情をしていたが、
心は、どこまでも、楽しさで明るく澄み渡っていた。