二次創作小説(紙ほか)

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【銀魂】バナナの皮には気をつけろ【トリップ】
日時: 2015/09/06 19:12
名前: はなむら (ID: D7i.SwLm)

 どこかのゴリラが落としたバナナの皮を踏んでしまった私。
 滑って転んで行き着いた先は、どういうわけか銀魂の世界でした……。

 なんだかよく分からないけど、とりあえず言いたいことはただ一つ。



 ————バナナの皮には気をつけろ。





【 注意 】

・真選組メインで基本原作沿い。
・グダグダ99.9%、ギャグ0.009%、シリアス0.001%!恋愛?なにそれ、おいしいの?
・更新は亀よりもナメクジよりもノロマ。
・キャラ崩壊は日常茶飯事。
・コメントを全っっっっ力でお待ちしています!ギブミーコメント!
・駄文注意!!生あたたかーい目でご覧ください!


【 登場人物 】

 高橋瞳子 >>5


【 目次 】

 プロローグ
 >>1
 第一訓/バナナとゴリラ
 >>2
 第二訓/え、シリアスじゃなくてシリアルだよ。
 >>3
 第三訓/黄色い悪魔(フィリピン産)
 >>4
 第四訓/お化け屋敷でキャーとか叫ぶ女は信用ならない
 >>6

Re: 【銀魂】バナナの皮には気をつけろ【トリップ】 ( No.1 )
日時: 2015/09/05 02:08
名前: はなむら (ID: D7i.SwLm)

 ある日の真選組屯所前。


 今日も江戸の空は晴天だ。
 大きな欠伸をしながら、沖田が屯所の門をくぐった。どうやらいつものように仕事をサボるつもりらしい。


 敷居を跨いで地面に足を下ろす。
 ふみっ。


「ふぎゃっ!」


 突如聞こえた奇妙な声に沖田は首を傾げる。

 何やら柔らかいものを踏みつけたような?
 まあ、どうせ猫か何かだろう。


 至極どうでも良さそうな顔をして視線を下げた沖田だったが、自分の足元に広がる光景に思わず目を見開く。


「——なんでィ、これ」



 そう呟いた沖田の足の下で、奇妙な服を着た少女がうつ伏せの格好で気絶していた。

Re: 【銀魂】バナナの皮には気をつけろ【トリップ】 ( No.2 )
日時: 2015/09/05 12:09
名前: はなむら (ID: D7i.SwLm)

 学校行くじゃん?
 廊下歩くじゃん?
 バナナの皮落ちてるじゃん?
 踏むじゃん?
 滑って転ぶじゃん?
 頭打って気絶するじゃん?
 目が覚めたら知らない場所にいるじゃん?

 ………………じゃん?



 第一訓/バナナとゴリラ





「おお!目が覚めたか!」


 さっきまで学校にいたはずなのに、目が覚めたら見知らぬ場所にいて、至近距離にゴリラの顔があったときの私の心情を35文字以内で答えよ。


「————こっんのクソゴリラがぁ!!あのバナナはテメェの仕業かゴルァァァァァ!!?」


 ちなみに今のは36文字。これが国語のテストだったら完璧にバツですね。
 でも今はそんなのどうでもいい!


「ここはどこ!私は高橋瞳子タカハシトウコ!貴方は誰ですか!ワッツユアネーーーム!!?」


 ゴリラの胸ぐらを掴み、思いっきり前後に揺する。

 こんな状況でも自分から名乗ることを忘れない私は偉いと思いませんか!?

 え、胸ぐら掴んでる時点で偉くないって?
 それは今は言っちゃダメ!!

 私混乱中だから!苦手な英語が口から飛び出すくらい混乱してるから!


「ちょ、首!首絞まってるゥゥゥ……ぐえっ」(ガクッ)

「局長ォォォォォォォォ!!!」

「テメェ!局長に何しやがる!!」


 完全に落ちてしまったゴリラさんから視線を外すと、今にも抜刀しそうな男の人たちが私をまーるく取り囲んでいた。

 え、なにこれ怖い!
 女子高生相手に刀なんか持ち出さないでくれませんかねコノヤロー!


「あああああの、わわわわわ私は別に、ああああ怪しい者じゃなななくてですね!」

「十分怪しいだろーが」

「たたたた高橋瞳子、17才!こ、高校生です!商業高校に通ってます!血液型はO型で、たたっ誕生日は5月18日ですぅぅぅ!!」


 人相の悪い人が出した低いひくーい声にビビりながらも、怪しい者ではないことを伝えるために思い付いた情報を叫んでみる。

 ちょっと噛みまくっちゃったけど、それは仕方ないよね!
 だって、この人思いっきり瞳孔開いてるんだもん!怖いんだもん!怖いんだもん!!

 大事なことなので二回言いました!


「まあまあ、悪人には見えないし刀を下ろしてやれ」


 たった今復活したらしいゴリラさんが私を援護してくれる。

 が、私を囲んでいる人たちは「でも局長!」とか「許せねえよ!」とか叫んでいる。
 どうやらこのゴリラさん、相当みんなから慕われているらしい。


「……トシ、コイツらなんとかしてくれ」

「近藤さん……ハア、分かったよ。下ろせ」


 ゴリラさん改め近藤さんの言葉に従わなかった男たちは、瞳孔開いた人が溜め息混じりに命じると渋々といった様子で刀を下ろした。

 それにホッと安堵の息を吐いて近藤さんに向き直り、しっかりと頭を下げる。


「あの、さっきはすみませんでした……ちょっと混乱してたみたいで……」

「いきなりこんな場所に連れてこられたんだ、無理もないだろう」

「うわっ!」


 豪快に笑いながら、私の頭を近藤さんが撫でてくれる。
 髪がぐしゃぐしゃになるくらい強い力で撫で回されたけど、なんだか心地がいい。大きくてあったかい手だ。


「ところでなんで屯所の前に倒れてたんだ?」

「倒れてた?」

「ああ、屯所の前で気絶していたのをうちの隊士が拾ってきた。なあ総悟」

「なんだか妙な格好をしてたもんで、攘夷浪士かと思ったんですがねィ……どうやら違うみてーだ」


 総悟と呼ばれた甘いマスクの男の人に顔を向けるとこっちへ歩いてくる姿が目に映った。

 私の目の前まで来ると、なぜか総悟さんはしゃがんで目線を合わせてくる。そして、じーっと見つめられる。
 ………………なんで?


「こんなアホ面した奴が戦えるわけねぇ」

「アホっ!?」


 アホ呼ばわりされたことにショックを受けていたら、総悟さんから高橋と名前を呼ばれる。

 顔を上げると、存外真面目な顔をした総悟さんの目と私の目が合った。
 全てを見透かすことができそうな、強い眼差し。赤色の瞳が私の正体を暴こうとしている————。


「なんであんな場所にいたんでィ。……いや、違う」


 ゆるゆると首を降った沖田さんは、訝しげに眉をひそめていた。






「————お前どこから来た?」

Re: 【銀魂】バナナの皮には気をつけろ【トリップ】 ( No.3 )
日時: 2015/09/07 07:00
名前: はなむら (ID: D7i.SwLm)

「————お前どこから来た?」


 私の正体を暴こうとする瞳。
 その奥には、真っ赤に燃え上がった焔が宿っている————。



 第二訓/え、シリアスじゃなくてシリアルだよ。




 …………な、なんかいきなりシリアスなムードなんですけど!!
 総悟さんだけじゃなくて他の人たちも私のことガン見してるしすごく怖いんですけど!!


「おい、聞いてるのか」

「ききき聞いてます聞いてます!聞いてますから、ちょっと睨むのやめてください!怖い!」

「ア゛ア゛?」

「ヒッ、なんでガン飛ばしてんの!?私今やめろっていったよね!?」


 瞳孔さんに思いっきり睨まれてるなう!!

 なにこの人、すっごく怖いんだけど!
 もしかしてヤのつく職業の方ですか?堅気じゃない感じですか?指切ってビン詰めにされちゃう感じですかァァァァァ!?


「ビビビビビン詰めだけは!ビン詰めだけは勘弁してくださいぃぃぃぃぃ!!」


 畳に頭がめり込むくらいの勢いで土下座する。
 土下座は日本の文化だからね!謝罪の最高位だからね!

 ぐりぐりとおでこを畳に擦り付けていたら、若干引き気味の瞳孔さんに「と、とりあえず頭上げようか。ね?」と優しく声をかけられた。

 頭上げてもビン詰めしない?
 落とし前つけてもらおうかゴルァァァァァ!!!とか言わない?

 瞳孔さんに尋ねたら、「しない言わない」と答えてくれたので頭を上げて正座する。

 なんか痛い子を見るような目をされた。いや、気にしないけどね?



「ごほん。で、君はどこから来たんだ?」


 一度咳払いをしてから、今度は近藤さんがとても優しく尋ねてくる。
 宥められるようなその声にやっと気持ちが落ち着いてきた私は、ここに来る前——気絶する前のことを思い出していた。



 確かいつものように学校に行って、教室への廊下を歩いて。
 バナナの皮を踏んで滑って転んで、目が覚めたらここにいた。


 ………………。

 あれー?あれれれれぇーー?
 すっごい今さらだけど、なんで私こんなところにいるの?おかしくない?さっきまで学校にいたよね?

 改めて周りを見渡してみるものの、明らかに気絶する前までいた学校ではない場所に頭の中がこんがらがっていく。



 床一面に敷かれた畳に、どこか温かみのある白壁、私を囲むようにして立っている黒い服に身を包んだ男たち。腰に携えられた刀。ん?刀?

 どうして、この平和な日本に帯刀している人がいるの?
 いや確かに昔は侍とかいたけどさ、今は銃刀法違反で捕まっちゃうんじゃないの?
 てか、黒い制服に刀ってなんだか漫画みたいなシチュエーションだよなぁ……。



 と、思ったところで私は思考をストップさせた。
 …………漫画、みたいな?




「う、そでしょ……」


 思わず呟く。声が小さかったからか誰にも聞こえなかったみたいだ。

 それを良いことに、私は目の前にいる三人に目を向けてガン見した。
 もう、見すぎて三人に穴が開いちゃうんじゃないかなってくらいガン見した。


 『近藤』さん、『局長』と呼ばれ慕われているらしいゴリラ顔の男。

 私と年の近い、甘いマスクをした江戸っ子口調の『総悟』という男。

 近藤さんから『トシ』と呼ばれた瞳孔かっ開いた黒髪の男。

 どうしてだろう、この三人に見覚えがある気がする……。



 ……っていやいやいや、気のせいでしょ!!
 てか、気のせいじゃないと困るんだけど!


 だって、そうじゃなきゃこの場所は。


 今私がいるこの場所は————。







「あのぅ、つかぬことをお聞きしますが」


 私の言葉に近藤さんが人の良さそうな笑みを浮かべる。質問してもいいということだろう。


「もしかして貴方たちは、“真選組”なんでしょうか……?」

「ああ、そうだぞ」


 笑顔で頷く近藤さんを確認した直後、意識が遠退いていくのを感じる。
 なんだか周りが騒がしくなったけれどどうでもいいや。





 ————どうやら、私は『銀魂の世界』にやって来てしまったみたいです。嗚呼、人生詰んだ。

Re: 【銀魂】バナナの皮には気をつけろ【トリップ】 ( No.4 )
日時: 2015/09/05 23:51
名前: はなむら (ID: D7i.SwLm)


 まさかね、まさか銀魂の世界にトリップするだなんて思わないじゃないですか。
 これもすべてあのバナナの皮のせいだと思うとすっっっっごい腹立つじゃないですか。


「……あんの黄色い悪魔めが。よし、この世界からヤツを抹殺してやろう。ふふふふふふ」

「ちょ、起きてそうそう物騒なこと言わないでよ!」

「おはようございます山崎さん。今からヤツを永遠の眠りにつかせてきますね」

「そんなイイ笑顔でなに言ってるの!?なにこの子怖い……!!」



 第三訓/黄色い悪魔(フィリピン産)



 みなさん、おはようございます。
 突然銀魂の世界にトリップしてしまった哀れなJKこと高橋瞳子です。

 衝撃的な事実を知って気絶していたものの、やっと目が覚めました。



「で、結局どこから来やがった」

「……未来?」

「なんで疑問系なんだテメーふざけてんのか」

「ふざけてません」


 本日二回目の取り調べなう。ちなみに相手は土方さん。


「私は真選組を救うために未来からやって来た商業JKです。電卓とパソコンなら任せてください」

「いやいやいや意味わかんねーよ!!」


 土方さんに頭を叩かれたけど、私は開き直ると決めたのだ。そう簡単にふざけるのをやめると思うなよ!

 本当だったら未来から、ではなく三次元から来たと話すべきなんだろうけど……。
 でも、それだとここが銀魂という漫画の世界だと説明しなくちゃいけなくてものすごくめんどくさいので却下。

 私はめんどくさいのは嫌いだ!!!


「意味わかんなくてもそこはフィーリングでいってくださいよ。考えるより感じろ!ですよ」

「フィーリングってなんだ」

「知りませんよそんなの。私に聞かないでください」

「ほんとコイツなんなの!急に態度でかくなったんだけどォ!?土下座してたときの慎ましさはどこ行ったの!?」


 慎ましさ?そんなもん初めからねぇよ!!

 さっきのは命の危機感じただけだよ。商業生にとって指は大事な商売道具なんだよ。電卓叩けなくなったらおしまいなんだよ!


「信じてくださいよー、土方さーん!」

「んな馬鹿なこと誰が信じるっつーんだ」

「そうだったのか……瞳子は未来から俺たちを救いに……」

「ここに居ますぜ」


 さすが近藤さん、原作通りの騙されっぷり。
 土方さんも沖田さんも「コイツ馬鹿だ……」みたいな顔して呆れている。

 てか、誰もツッコんであげないんだね。まあ私もツッコむ気ないけど。


「さて、冗談は置いといて……」

「え!冗談だったの!?」

「もちろん。でも、未来から来たのは本当ですよ?」


 そう。私は今、銀魂の世界にいるわけですよ。

 だから当然、家もないし家族もいない。学校だってない。
 友達も、先生も、元の世界で頼っていた人たちは誰一人としてここにはいない。

 ということは、私は元の世界に戻るまで一人で生きていかなければいけない。
 生きていくにはお金が必要だ。お金を稼ぐためには仕事を探す必要がある。


 のだが、ここで一つ問題発生。
 仕事が見つかるまで私はどこにいればいいんだろう?
 私には野宿できるようなスキルはないし、そもそも外は天人がうようよしているから危ない。

 うーん、どうしようかな。
 誰か私を居候させてくれる優しい人がいればいいんだけど………………あ。





「近藤さん、一つお願いがあるんですけど」

「どうした?」

「仕事が見つかるまで私を屯所に置いていただけませんか?もちろんその間、みなさんのお手伝いをしっかりとしますから!」


 「お願いします!!」と叫んで頭を下げる。

 本日二回目の土下座だけど、一回目よりも誠実さは込めた。
 これで駄目だって言われたら万事屋でも行ってみようかな……主人公には会っておきたいし。





「————なんだ、そんなことか」


 近藤さんの言葉に、私の口から「へ?」と間抜けな声が漏れた。
 ゆっくりと顔を上げてみると、今にも笑い出しそうな顔をした近藤さんが私を見ていた。

 得意気に胡座をかく姿は、漫画で見た姿そのもので。


「よし!そうと決まれば今すぐ歓迎会の準備だ!!」

「おいザキィ、酒持ってきなせェ」

「マヨネーズも忘れるんじゃねーぞ」

「今夜は無礼講だァァァ!!飲んで飲んで飲みまくるぞ!!」

「「「「オオーーー!!!」」」」




 ————ああ、これが近藤勲という人なんだ。

 と、ちょっぴり感動した。

Re: 【銀魂】バナナの皮には気をつけろ【トリップ】 ( No.5 )
日時: 2015/09/06 00:09
名前: はなむら (ID: D7i.SwLm)


 高橋瞳子(たかはしとうこ)
 17才 167センチ 5月18日誕 O型

 ある日、バナナの皮を踏んで滑って転んで銀魂の世界にトリップしてしまった哀れな商業JK。仕事が見つかるまで、という条件で屯所に居候中。
 トリップした原因であるバナナを『黄色い悪魔』と呼び憎んでおり、ヤツの抹殺を目論んでいる。

 黒髪を胸まで伸ばし、仕事中は三編みにしている。つり目の黒い瞳。胸?なにそれおいしいの?萌木色の浴衣を着用。


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