二次創作小説(紙ほか)

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

正しい魔法使い 【ハリー・ポッター】
日時: 2016/10/29 23:07
名前: すず (ID: 3NNM32wR)

【注意】

・主人公の成長を楽しむ物語なので、主人公がヘタレで馬鹿なところは許してやってください。
・原作登場人物のキャラ崩壊といったリスクがございます。
・原作の展開が変えられます。
・原作と映画を中途半端に混ぜ込んだような描写が多いです。
・フレジョ&リー重要キャラ化します。
・マルフォイが若干ツッコミまたは常識人化します。

———

【あらすじ】

三歳の頃、目の前で両親が惨殺されたという過去を持つ少女、ライリー・アークロイド。
彼女はその頃の記憶を全て無くし、優しい叔父叔母夫婦や、友達、先生といった人たちに囲まれた、温かい環境で育ってきた。

そして彼女は七月二十四日、『十一歳の誕生日』を迎え、自分の知らない、『新たな世界』を知ることとなるのだった……。


———

【オリジナルの登場人物】

主人公:ライリー・アークロイド
三歳の時に両親を惨殺されたため、おば夫婦に引き取られる。
天真爛漫で友達思い。勉強に対してはかなり不真面目。

ママ:アイリス・アークロイド(旧姓:ヘティングズ)
ライリーが三歳の時に惨殺された。元スリザリン寮生。
ライリーによく似た容姿だったらしい。
また、ウィリアム曰く「良い奴」だったらしい。

パパ:エドモンド・アークロイド
ライリーが三歳の時に惨殺された。元ハッフルパフ寮生。

おばさん:クレア・トーキー(旧姓:ヘティングズ)
アイリスの妹で、スクイブ。
ライリーを実の娘のように可愛がっている。

おじさん:ウィリアム・トーキー
クレアの夫で、アイリス達の友人。元ハッフルパフ寮生。
ホグワーツを退学になって以来、魔法界にはあまり行っていない。

屋敷しもべ妖精:ミニー
ホグワーツに勤める屋敷しもべ妖精。
普通の屋敷しもべ妖精とは違い、主人に対する忠誠心が少ない。

———

【目次】

第一章 賢者の石編

第一話 十一歳の誕生日 >>5-6
第二話 ライリーのママとパパ >>10 >>12
第三話 魔法の目覚め >>13-14
第四話 ハグリッドがやってきた >>15-16
第五話 いざ、魔法界へ >>19 >>22
第六話 トロッコの悲劇 >>23
第七話 金庫の中は >>24-25
第八話 『マグル』 >>26-27
第九話 杖を買いに >>28
第十話 ハッピーバースデー  >>29-30
第十一話 ホグワーツ特急 >>31 >>33 >>37 >>38-39 >>40-41
第十二話 組み分け >>42-45 >>48 >>52-53 >>60
第十三話 ご馳走 >>65-66
第十四話 ルームメイト >>70-71
第十五話 初めての授業 >>76-78 >>81 >>85
第十六話 悪夢の魔法薬学 >>89-90 >>92 >>95-96
第十七話 喧嘩 >>96-98
第十八話 真夜中の冒険 >>101 >>111 >>114
第十九話 飛行訓練術 >>115 >>124 >>128 >>130
第二十話 クィディッチ選手選抜 >>131
第二十一話 ニンニクと『闇の魔術に対する防衛術』 >>136
第二十二話 本当の気持ち >>138 >>141-144
第二十三話 Trick And Treat!——悪戯もするしお菓子も寄こせ! >>147 >>149-153
第二十四話 トロール >>154-159
第二十五話 強盗 >>160-161
第二十六話 クィディッチ  >>162 >>167-168 >>171-172 
第二十七話 『スネイプ陰謀説』 >>175 >>178-179
第二十八話 校則違反のすゝめ >>184 >>186 
第二十九話 フレッドからのプレゼント >>190-192 
第三十話 再会 >>193-194
第三十一話 ハーマイオニーと宿題 >>203-204  >>210-215 >>217
第三十二話 『スネイプ陰謀説』再び >>220

Re: 正しい魔法使い 【ハリー・ポッター】 ( No.29 )
日時: 2016/07/30 21:24
名前: すず (ID: 3NNM32wR)

第十話 ハッピーバースデー

 そしてオリバンダーの店を出て、三人は再び漏れ鍋に向かった。ハリーは気付いていなかったが、ライリーとハグリッドはもじもじしながら、ひそひそ声でハリーの誕生日プレゼントについて相談し合っていた。

 「……やっぱりオリバンダーの店でササッと渡した方が……」
 「……それから二段重ねで私のプレゼントのサプライズ?それもよかったかも——でもやっぱりまとめて渡した方が良いって……いやぁ……でもなぁ」
 「あぁ、もう我慢ならん——ハリー!」

 ハグリッドは紙袋から雪のように真っ白で、賢そうな梟が入った鳥籠を取り出した。ハリーは突然の出来事であわあわしていたが、ハグリッドに「ありがとう」と言って鳥籠を胸の位置で抱きしめていた。

 「ハッピーバースデー、ハリー!」
 「おめでとう」

 この状況でプレゼントを渡せないことに、ライリーはもやもやとしていた。この流れで自分も「ハッピーバースデー」と言って『例の物』を取り出したいのだが、やはり二段重ねサプライズの方が良い、うん、そのはずだ。



 漏れ鍋についてからも、ライリーはやはりそわそわしていた。さすがのハリーもライリーの異変に気が付き、「どうしたの?」などと尋ねたがライリーは首を振るばかりだった。

 「——あ、あのね、ハリー……ハッピーバースデー!」

 そう言ってライリーは、ハリーが欲しがっていた本を取り出した。グリンゴッツに行く前、『フローリッシュ・アンド・ブロッツ書店』で読みふけっていた本だ。

 「『ドラゴン飼いのアルヴィン』——これ、僕が欲しがってた本だ!」
 「すごく面白かった。しかも挿絵が動くって、本当にびっくりした。やっぱり魔法界ってすごいね!」

Re: 正しい魔法使い 【ハリー・ポッター】 ( No.30 )
日時: 2016/07/26 08:24
名前: すず (ID: 3NNM32wR)

 「おっほん」——ハグリッドが大きく咳払いをしたのでライリーとハリーは話すのをやめた。なんだか大事な話がある様な雰囲気が、ハグリッドの周りには漂っていたので、ライリー達も自然と真面目な顔になった。

 「つい最近誕生日だったのはなぁ……その、ハリーだけじゃ無ぇよなぁ」

 にんまりしながら、ハグリッドはそう言い、ハリーの梟を出したその紙袋から、可愛らしい子猫が入った籠を取り出した。

 「ハッピーバースデー、ライリー!」
 「う、うわぁハグリッド!すごいよ、猫なんて……一生感謝するよ!ハグリッドにも今度、プレゼントあげるからね!誕生日は?」
 「あぁ、ありがとうライリー。十二月八日だ。忘れんなよ、お前さんはちぃと……そそっかしいからな」
 「うん——絶対に忘れない!」

 そんなライリーとハグリッドを見ながら、ハリーは少し、悲しい気持ちになった。——僕はプレゼントをもらったのに、僕はライリーに、何にももあげられてない。

 「あとハリー。クリスマスプレゼントは、誕生日プレゼント分、二倍にしてよ!」
 「勿論だよ!」

 ——何も心配する必要なんてないんだ。
 ライリーはきっと、僕の友達でいてくれる。きっと、そうに決まってる。

 「お菓子がいいなー!あーでもやっぱり……」
 「ちょ、ちょっと待ってよライリー!僕そんなにお金ないよ!?」
 
 ハグリッドはそんな二人を微笑ましく眺め——どうやら気がついたようだ、「もうそろそろ別れにゃならん……」と名残惜しそうに言った。

 「えーっ!もう?」
 
 またあの家に戻るのか。
 ハリーは少しため息をついた後——思い出した、ハグリッドがダドリーのお尻に、豚の尻尾を生えさせてしまった事を。

 「これでしばらく僕は、ダドリーのサンドバッグにはならないぞ!」
 「どうしたの?」
 「ううん——ただちょっと、家に帰るのが少し、嫌じゃなくなっただけ」
 「良かったね!だって、ハリーから聞いただけだけど、私だったら家出しちゃうよあんな家!——ってそんな事はどうでもいいんだ、あのね、一緒に行かない?キングス・クロス駅に」

 キングス・クロス駅——そこの九と四分の三番線にホグワーツに行く汽車があるとハグリッドは言っていた。
 ハリーが「勿論」と返事をすると、二人は何時にどこで待ち合わせ——だとかそんな詳しいことを話し合った。

Re: 正しい魔法使い 【ハリー・ポッター】 ( No.31 )
日時: 2016/07/31 11:44
名前: すず (ID: 3NNM32wR)

第十一話 ホグワーツ特急

 「ハリー遅いなぁ……どうしよう、おじさん!ハリーが事件に巻き込まれてたりしたら……」
 「そんな事ないだろ、多分」
 「大丈夫よライリー、安心して。きっとここに来るまでにハグリッドが付き添いで来てるはずだから。大丈夫よもう、そんなに不安がって……」
 「ハグリッドってそそっかしいぞ」
 「もう!」

 ——安心できるはずが、むしろ不安になってしまった。 
 ライリーは不安を掻き消すように周りを見渡した。「きっとハリーはいるはずだ」と信じて。

 「ご、ごめんライリー!」
 「大丈夫だよハリー。それよりもハリーが無事でよかった」
 「有難う。でも……間に合うかな?あっ、ライリーのおばさんとおじさん、初めまして、僕、ハリー・ポッターです」
 
 ハリーが礼儀正しく挨拶をしたのでクレアおばさんはすっかり機嫌をよくして「ライリーをよろしくね、ハリー君」と言った。
 だが反対に、ウィリアムおじさんは機嫌悪そうに「よろしく」と言ったのでハリーは少し驚いた顔をしていた。

 「——絶対ライリーといい雰囲気だ」
 「なによ貴方、どう見たってただの友達じゃない。それにライリーみたいな男の子っぽい女の子に恋なんてするわけないじゃない。大体つい最近まで『ライリーとハリー・ポッターって一緒に買い物に行ったんだろ?サイン貰えないかなあサイン。握手もしたいな』って言ってたのは誰?」

 ——僕、嫌われてはないんだ。
 二人の会話を聞いて、ハリーは安心した。ライリーとは仲良くしたいし、そんなライリーのおじさんとおばさんとだって、勿論仲が悪くなりたいわけじゃない。

 「あ、あの……『九と四分の三番線』って何処にあるんですか?」
 「ああ。あれだよ、九番と十番に突進だ」
 「はっ!?」

 おじさんにあっさりとそう言われ、ライリーは「9」と「10」の白いプレートが付いた柱を見る。煉瓦作りの、如何にも固そうな柱だ。
 ——ぶつかったら痛いだろうなぁ……。
 ライリーはそう思いながら、ハリーのほうを見た。ハリーも同じような顔でライリーを見つめ返してきた。

 「おっ、モリーじゃないか!」
 「モリー?久しぶりねモリー!私よ、クレア・ヘティングズ。——今はクレア・トーキーね。こっちは、」
 「ええ久しぶりね、二人とも。それと……貴方がライリー・アークロイドちゃん?」

Re: 正しい魔法使い 【ハリー・ポッター】 ( No.32 )
日時: 2016/07/30 20:50
名前: ロゼッタ (ID: nXkUt35K)

久しぶりだねぇ〜
何時の間にこんなに進んでたんだ…
とっても面白かった!またくるね!

Re: 正しい魔法使い 【ハリー・ポッター】 ( No.33 )
日時: 2016/08/18 13:29
名前: すず (ID: 3NNM32wR)

 ライリーは、肩くらいまでの赤毛に、ずっしりとしたふくよかな体型の女の人をまじまじと見つめた。後ろには、子供らしき男の子達(それと小さな女の子が一人いた)が何人かいる。

 「はい、ライリー・アークロイドです」
 「——もう、アイリスを小さくしたみたいね、貴方って!とっても可愛いわ、きっと将来はアイリスみたいな美人になるわね……銀色の目はエドモンドで、それ以外は全部アイリス……ふわふわした金髪も、ちょっと男の子っぽい見た目も……」

 目に涙をたくさん浮かべた女の人は、それからライリーをぎゅっと抱きしめた。ライリーは驚いて思わずおばさんとおじさんを見ると、「俺たちの友達で、モリー・ウィーズリーさんだよ」と小さな声でおじさんが教えてくれた。

 「まっ、貴方猫を飼ってるの?」
 
 それからモリーさんは、ライリーから離れ、涙を拭きながら、モリーさんはライリーが押している、大きなカートの一番上に載っている猫籠——おばさんが日本の藁で編んだもの(しかも扉付き!)におじさんが魔法をかけて(ちなみにライリーは、おじさんが魔法を使う瞬間を初めて見た。真っすぐに伸びたかっこいい杖だった。)丈夫にしたものだ——を見てそう言った。

 「はい……えーと、名前はシュシュです、あの、えっと、女の子です」
 「シュシュ?可愛い名前ね。ウィリアムが考えたのね、洒落た名前が好きだから(実際にそうだったのでライリーはこくこくと頷いた。)……アイリスはミネットって猫を飼ってたわ、女の子、黒猫よ……エドモンドとウィリアムが一晩考えて付けた名前でね、ライリー貴方の名前は——」
 「えーと、もう結構な時間よ、モリー。もう行かなくっちゃ」
 「そうね、じゃあパーシーから行きなさい……」 

 そうして「パーシー」と呼ばれた赤毛の背の高いソバカスだらけの男の子が柱にもう突進していく。ライリーは思わず目を瞑り……暫くして少し開けたら——いない!痛がっているはずのパーシーはいなかった。

 「お、お嬢さん。怖がってるのかい、アレに?」
 「怖がってないよ、別に、あんなの」
 
 強がっていたのが分かったのか、同じく赤毛の男の子がくすくすと笑った。もう一人の、顔がそっくりの男の子もくすくすと笑って、「こっちの男の子も怖がってるみたいだ」とハリーを見た。

 「ちょっと、フレッド、ジョージ!何やってるの、早く行きなさい!」
 「いーや、俺たちはこのお嬢さんたちが行くのを見届けてから行くよ」
 「そうだ、この男の子が怖くなって泣き出すんじゃないか、不安でね」

 それを聞き、モリーさんは御免なさい、と言ってから二人にこう言った。「この子たち、絶対に譲らないのよ——ライリーも貴方も、この二人よりも先に行ってくれないかしら?」


Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。