二次創作小説(紙ほか)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 東方人妖録【短編集】
- 日時: 2016/08/16 13:17
- 名前: シュヴァルツ (ID: nXkUt35K)
- プロフ: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=11453
〜注意事項〜
・ジャンルはほとんどシリアスかギャグ
・読みにくいかもしれません
・文才など居なかった
・多少のグロ、二次設定
・更新気まぐれ
どうも、シュヴァルツと申します。
上のURLはプロフィールへと繋がってます。
えーと...短編集とありますが、キャラ別の話を書きたいなと思って立てたので平均2レス〜5レス内の話集に
なると思います。
出来れば読んでくれると有り難いです。
リクエストや感想があると気持ち悪いぐらいに喜びます←
【目次】
博麗 霊夢編・・・>>1-3
霧雨 魔理沙編・・・>>4-5
レミリア・スカーレット編・・・>>6-8
フランドール・スカーレット編・・・>>9-11
アリス・マーガトロイド編・・・>>12-13
- Re: 東方人妖録【短編集】 ( No.1 )
- 日時: 2016/08/11 14:08
- 名前: シュヴァルツ (ID: nXkUt35K)
【博麗 霊夢編】
「うっ......ぁ、げほっげほ.....」
妖怪退治が務め、博麗の巫女こと私____博麗 霊夢は重い病を患っていた。
.....ぽた.. ぽた.....
慌てて口を押さえた手から、赤い液体が滴り落ちる。
ああ.....アイツの言う通り、長くは持たないかもしれない。
「おはよう、霊夢。....ご機嫌如何?」
「ご、機嫌も何も、ないわ、よ.....」
「ご機嫌如何?」なんてふざけた事を言う医者が居た。
まぁ、ソイツは竹林の凄腕医者...永琳だ。
今の私には、永琳ぐらいしか頼れないのだ。別に、友人達に相談をしたって良いけど...。
ったく、朝から気分が悪い。
起床時に綺麗にした円型の机がまた汚れてしまった。
...永琳が帰ったら、綺麗にしないと....。
「......はぁ、白黒の魔法使い達、心配してるわよ?...霊夢は私の親友なんだ、って」
「.......」
永琳の呆れた様な眼差しに‘‘どうでもいい,,と視線で返す。
最期ぐらい、一人で思い出に耽りたいものだ。
.......でも「会えないの」と幾らも断ってきた。そう、寂しくない。
独りで死ぬのが怖いだけ。
「はぁ、仕方ないわね....。貴女、そろそろ天狗にでも話さないと____」
「ええ、そうね。....継ぎ巫女を探さなきゃいけないものね」
コクコク、と頷きながら言う。
博麗の巫女は、皆...幻想郷で大罪を犯して死んだ。
皆、妖怪への情けだと。...ふざけるな、私だって........。
目を瞑り、数々の友人を思い浮かべる。
.......何で、今更悲しんでどうするんだろ。
「まぁ、安静にしなさいな。...明日連れて来るから」
「.............うん」
永琳が静かに立ち上がり、この神社を出ていった。
....静寂が訪れる。
もう、魔理沙は3ヶ月も前から来なくなった。
レミリアも、来なくなった。....アリスも、皆。.....永琳以外、来なくなった。
‘‘案外、寂しいものね,,なんて口に出してみる。
....誰も、反応なんてしてくれないけど。響くのは無情に時を刻む音だけ。
........はぁ、眠たいな。
起こしていた上半身を寝かす。...やはり寝ている体勢が楽だ。
病にかかってから随分と生活リズムが変わった。
寝ては起きて吐いて、寝ては起きて吐いて....の繰り返し。
「今何時なんだろう.....」
小声でさえも響き、脳内へ通達される。
ああ、生きているんだ....。何故か実感出来てしまう。
「もういいや、寝てしまおう.....」
- Re: 東方人妖録【短編集】 ( No.2 )
- 日時: 2016/08/10 21:56
- 名前: シュヴァルツ (ID: nXkUt35K)
「ぅん.....ふわぁ......」
視界がボヤけて見える。
...どうやら私は長い事寝てた様だ。
「うぅ....あぁ..」
無理矢理重たい体を起こし、頬をつねる。
これは産まれた時からの癖だ。
....うん、ばっちり目が覚めた。
「..........拭くの忘れてたなぁ」
机を見ると、血がこびりかけていた。
ああ、ダメだ。早く拭き取らないと......。
どうせ使い捨てるであろう雑巾を取りに台所へ向かう。
何故か足取りが重く感じる。
...きっと寝起きだから、だろう。病気が進行している、なんて事もあり得るけど...。
「ん.......!?..うぁ、げほっ...」
びちゃり、と汚い音を立てて血液が吐き撒かれる。
...なんて汚い床なの...。
あー、服も汚れちゃったなぁ...、どうしよう。残りはもう着ている服しか無いのに。
「.......いけないな、台所なんて誰も来ないだろうし...。雑巾、取ろう」
床に吐いた血で滑らない様に気を付けながら雑巾に手を伸ばす。
...足の裏は真っ赤に染まった。
レミリアに「私の吐いた血を飲まない?」なんて言ったらどうなるのだろうか。
......いや、怒られるだろうなぁ..。
「けほっ、けほっ...。...咳してるだけなのに...血が出ちゃった.....」
後で手を洗おう、汚いし。...いや、今更汚いなんてへったくれも無いか。
そんな事はまぁいい。
早く、拭かないと.....机に血がこびりついちゃうわ.....。
「........!?どう、して...?」
「ねぇ、霊夢。...貴女死ぬの?」
「.......................え、ぇ...?」
其処には、レミリアが居た。
どうして、レミリアが......?
「何しに来たのよ....?」
「何って、霊夢に会えるのはもう無いって運命が告げたから..」
つまりは、偶然にレミリアと私の行く末が見えたって事か。
.....はぁ、申し訳無いな、ずっと病気の事を隠していたから....。
気のせいだって誤魔化しておくか。
「気のせいか誤視じゃない?」
「私の見える運命は起こり得る事...ふふ、そうかもね」
そうして、友人を騙して追っ払った。
- Re: 東方人妖録【短編集】 ( No.3 )
- 日時: 2016/08/11 13:28
- 名前: シュヴァルツ (ID: nXkUt35K)
ピピピピピピ.....
「んー......?」
あの後、レミリアが帰った後の事を覚えていない。
あまり関係のない事だったのだろう。
「体の調子はどうですか〜?」
「......?...うへぇ、天狗じゃん」
そういえば、永琳が連れてくるって言ってたな...。
全く、おせっかいだ...。でも、私から文に会いに行ったら紛れもなく道に血がある事だろう。
...うん、それは自信満々に言える気がする。
「.....う、ぇぇえ.......」
「れ、霊夢...さん?」
突然の吐き出された血に文は呆然としている。
そう、そうよ....言いたいことだけ言わないと......。
「......はぁ、はぁ...」
「噂は本当だったんですね。...病気にかかってるんでしょ?」
文の悲しそうな笑顔が心に突き刺さる。
.....私はとてつもない罪悪感に包まれた。まるで闇に飲み込まれた様に。
「...辛いなら言ってくれたら、良かった、のに....」
「ごめん....。大騒ぎになったら困るでしょう?...そうそう、継ぎの人..探しててよ、最高の人」
______霊夢はとても綺麗な笑みを浮かべて、息を引き取った。
*****
霊夢は、若くして無くなった。
それも、重い病気にかかったんだとか、自殺したとか__。
射命丸 文によって真実を語られる事は無く、博麗の巫女の死の真相は迷宮入りとなった。
「なぁ、なんで言ってくれ無かったんだよ.....霊夢」
一人の``親友´´が泣きながら言った。